快適な睡眠のために、「ベッドマットレス」を愛用している人は多いですよね。
しかしながら、その交換時期や目安は、あまり知られていないといいます。
毎日使うベッドマットレスは、気がつかない間に劣化していることがあるので、正しい認識を持つことが大切です。
そこで今回は、ベッドマットレスの寿命や、長持ちさせるためのポイントについてお話ししていきます。
ベッドマットレスの寿命はどれくらい?
しっかりとした厚みで、体に負担がかかりにくい「ベッドマットレス」は、我々日本人にとっても定番の寝具となりました。
海外のホテルにあるような、フカフカした大きなベッドマットレスには、憧れてしまいますよね。
しかし残念ながら、どんなに高品質なベッドマットレスであっても、いずれ寿命は来るものです。
一般的なコイル系のベッドマットレスの寿命は「長くても10年」と言われており、その寿命年数は、以下の条件により前後していきます。
【使用頻度】
寝ている時間や回数によって、寿命は変動します。
【寝る人の体重】
寝ている人の体重が増えるほど、ベッドマットレスにかかる負担は大きくなります。
【管理の仕方】
定期的なメンテナンスを怠ることで、寿命はどんどん短くなっていきます。
【製品の値段】
あまりにも価格が安い製品は、すぐにヘタってしまう傾向があります。
これらの条件にもよりますが、購入してから10年を迎えている場合は、買い替えを検討する必要があるでしょう。
また、ノンコイル系のベッドマットレスの寿命はさらに短い傾向にあり、「長くても3年」と言われているので、耐久性の面に関しては、コイル系のほうが優れています。
それでは次章で、ベッドマットレスの寿命を判断する基準についてお話しします。
ベッドマットレスの寿命はどうやって判断する?
前章でお話ししたように、ベッドマットレスの寿命は、使用環境や状況によって異なります。
そこで、「自分のベッドマットレスがまだ使えるのか気になる…」という人は、セルフでできる寿命診断をしてみましょう。
今回は、コイル系のベッドマットレスを想定しています。
<ベッドマットレス寿命診断>
□10年以上使用している
□寝つきが悪くなった
□寝返りが多くなった
□目覚めが悪くなった
□腰や肩に違和感がある
□ベッドマットレスの中央がへこんでいる
□ベッドマットレスが柔らかくなった
□ベッドマットレスから「キシキシ」と音がする
□ベッドマットレスに寝ると「スプリング」を感じる
□ベッドマットレスから臭いがする
以上が、ベッドマットレスの寿命診断項目です。
上記の項目で、チェックする箇所が多かった人には、使用しているベッドマットレスの買い替えをおすすめします。
表面上はきれいに保てていたとしても、内部のスプリングは確実に劣化していきます。
また、ノンコイル系のベッドマットレスにおいては、反発力の衰えが目安です。
単純に使用年数や、見た目だけで判断せずに、トータル的な状況を確認してみることが大切ですね。
ベッドマットレスの種類を学ぼう!
ここからは、前章の寿命診断で買い替えを決めた人へ向けて、ベッドマットレスの選び方についてお話ししていきます。
まずは、ベッドマットレスの種類からご紹介します。
<コイル系ベッドマットレス>
●ボンネルコイルタイプ
らせん状のスプリングを上下左右に連結させて、全面に配列しています。
そのため、耐久性に優れており、寿命も長い傾向にあります。
しかしながら、感触が若干かためなため、好みが分かれるところです。
また、寝返りを打つたびに横ゆれするため、2人並んで寝るケースには向いていません。
●ポケットコイルタイプ
ボンネルコイルタイプよりもスプリングの本数が多く、円筒形のポケットに入れて独立している構造のため、不自然な沈み込みはありません。
体を点で支えるため、快適な寝心地が魅力です。
しかし、複雑で手間がかかるつくりなので、販売価格が少々高くなるようです。
<ノンコイル系ベッドマットレス>
●低反発タイプ
低反発材が使われているので、反発力が少なく柔らかいのが特徴です。
やさしく沈み込むような感覚で、女性やこどもに人気があります。
●高反発タイプ
高反発材が使われているので、ほどよい弾力があり、腰痛のある人におすすめです。
また、あまり沈み込まないため「寝返りが打ちやすい」というメリットがあります。
ベッドマットレスを買い替えるなら「通気性」に注目!
前章でご紹介したとおり、ベッドマットレスにはさまざまな種類があります。
体型やニーズによって選び方は異なりますが、ベッドマットレスの寿命をのばすためには、「通気性」にも着目してみましょう。
それはなぜかというと、日本の気候に問題があります。
日本は、地形や気圧の影響により湿気が多いため、欧米よりもベッドマットレスが傷みやすいのです。
ボンネルコイルタイプの場合は、コイルに隙間があり、自然と空気が抜けるので通気性に優れています。
一方で、ポケットコイルタイプとノンコイル系のベッドマットレスは、構造上の理由により、通気性があまりよくないため、こまめなメンテナンスが必要です。
そこで、ベッドマットレスの通気性に不安があるときは「ベッドフレーム」に、風通しがよくなる工夫を施したものを選ぶといいでしょう。
湿気はどんどん下に溜まっていくので、ベッドフレームの下部に隙間があいているものが適しています。
ベッドマットレスを買い替えるときには、同じくベッドフレームの通気性にも配慮したほうがいいですね。
寿命をのばす!ベッドマットレスを長持ちさせる方法①
それでは次に、ベッドマットレスのメンテナンスについてご紹介していきます。
寿命をのばすためには、必要不可欠なことばかりなので、よく頭に入れておきましょう。
【換気をする】
起床後は必ず、寝室の空気を入れ替えましょう。
外出するまでの、少しの時間でも構いません。
とくに冬場は結露が溜まりやすく、空気もジメジメしやすいため、注意が必要になります。
【陰干しをする】
お布団とは違い、ベッドマットレスの場合は、天日干しではなく陰干しをしてください。
もしも、ウレタン素材が使用されていると、劣化が早まる可能性があるからです。
週に1度は、日光が直接当たらない場所に立てかけて、丸1日乾燥させましょう。
そうすることで、カビの発生を抑えることができ、ベッドマットレスもより長持ちするでしょう。
【前後と表裏を交換しながら使う】
前後と表裏をローテーションしながら使うことにより、ベッドマットレスにかかる負担を分散することができます。
これは、ヘタりの予防やスプリングを長持ちさせることにつながるので、とても重要な作業です。
2週間に1度が目安となりますが、重量のあるボンネルコイルタイプにおいては、最低でも月に1度の交換を目標にしてみましょう。
寿命をのばす!ベッドマットレスを長持ちさせる方法②
引き続き、ベッドマットレスのメンテナンスについてご紹介します。
【カバー類をこまめに洗う】
シーツカバーやベッドパットなどは、こまめに洗濯して清潔に保ちましょう。
カバー類の交換を怠ることで、雑菌が繁殖しやすくなります。
さらに、寝汗の水分や塩分が染み込むことで、内部にあるスプリングの劣化を早めてしまいます。
【掃除機を掛ける】
落ちてしまった皮膚やフケ、ダニの死骸などを除去しましょう。
ベッドマットレスの表面だけでなく、側面や裏面にもしっかりと掃除機を掛けます。
縫い目の部分はとくに入念に行い、なるべく吸引力の高い掃除機を使用することがおすすめです。
【カビ・ダニ対策アイテムを使用する】
ベッドマットレスのカビ対策には、シリカゲル入りの「湿度調整シート」を使用するといいでしょう。
また、ダニ対策には「ダニ捕りシート」がおすすめです。
こうした便利アイテムを併用し、ベッドマットレスの寿命をのばす環境づくりを目指しましょう。
快適なベッドマットレスで心地よい眠りを!
今回は、ベッドマットレスの寿命や、メンテナンス方法についてお話ししました。
コイル系のベッドマットレスの寿命は「長くても10年」で、ノンコイル系のベッドマットレスにおいては「長くても3年」が目安です。
少しでも長くベッドマットレスを使用したい人は、通気性や日頃のメンテナンスに注目してみてください。