蛍光灯が、チカチカ点滅してしまうことってありますよね。
ひとつの原因として、安定器が劣化している可能性が考えられます。
この安定器が劣化してしまうと、新しい蛍光灯を取り付けてもチカチカと点滅してしまうのです。
今回は、蛍光灯が点滅してしまう原因と、蛍光灯について詳しくご紹介していきましょう。
蛍光灯の安定器ってどんな役割があるの?
安定器は、一般的に動作を安定させるための装置のことを言います。
しかし、照明の中の安定器は、蛍光灯の点灯を安定させる装置のことを意味します。
もう少し詳しくご説明すると、蛍光灯や水銀灯は、アーク放電を利用して光を出していますが、そのまま電圧を加えてアーク放電を起こさせると、電流が増加し続けてランプが壊れたり点灯回路の安全性が損なわれることがあります。
それを防ぐためにランプに直列に接続し、電流を制御し、放電を安定させるのが安定器ということです。
安定器は、抵抗、チョークコイル、コンデンサーなどの部品で構成されており、スターターが組み込まれているものもあります。
チョークコイルとコンデンサーの組み合わせや、トランスとチョークコイルコイルを組み合わせた磁気回路安定式安定器などがあります。
また、最近では放電灯を高周波化したり、全て電子回路で構成する小型軽量の安定器も出てきています。
この安定器が古くなってくると、蛍光灯がチカチカしてきます。
蛍光灯がチカチカする原因!蛍光灯安定器の寿命かも!?
蛍光灯がチカチカしてきたこともあり、新しく買ってきて交換することもあるでしょう。
しかし、チカチカが直らないことがあります。
その場合は安定器を疑って下さい。
また、劣化してしまった安定器をそのまま使っていると、ショートしたり発熱したり、煙が出ることもあります。
そのため、放置はしないようにしましょう。
電気器具というのは、10年も使うと外から見ただけでは分かりませんが相当劣化が進んでいるものです。
ショートしたり、発熱のせいで断線したり、コンデンサが破裂したり、色々な事故に繋がることがあります。
日頃から点検をしておいて、10年くらいを目安に早めに交換するようにしましょう。
蛍光灯が故障してしまったとき、機器全体を取り替えなければならないと思うかも知れません。
しかし、大きな会社などではいちいち全部取り替えていたら、その金額も馬鹿になりません。
そこで安定器やソケットの故障の場合は、その部品だけを取り替えるようにしましょう。
また、もし現在の蛍光灯がグロー式やラピッドスタート式の場合は、インバーター式に変えることをおすすめします。
インバーター式は、他の方式に比べてより明るいので、その分照明器具の数を減らすことも可能です。
既存の器具を利用するので、出費も大したことはありません。
ただし、工事は免許を持った人しか出来ませんので注意が必要です。
蛍光灯がチカチカしてしまう原因は安定器だけじゃない!
安定器の不具合の他にも蛍光灯がチカチカする原因はあります。
まずは蛍光灯です。
白熱電球に比べれば寿命が長いですが、概ね6,000から12,000時間、1日8時間の点灯で2年から4年で寿命が来ます。
寿命が近づくと両端が黒ずんできて暗くなり、チカチカするようになります。
このチカチカの原因は、安定器だけではなく、点灯管が原因の場合もあります。
点灯管とは、豆電球のような形状のグロー球という器具です。
方式があるので、交換するときは違うもの買ってきたりしないように注意が必要です。
この点灯管は、蛍光灯をつけるときに瞬間的に大量の電流を流して放電のきっかけを作るため器具です。
これも寿命になってくると蛍光灯がチカチカします。
交換の目安としては蛍光灯の交換2回につき1回くらいとみて下さい。
点灯管が切れかかったままにしておくと蛍光灯がチカチカしたり、照明器具全体にも負担が掛かるので注意しましょう。
最近は少し値の張る電子点灯管もあります。
点灯が早く、寿命も長いという利点があります。
交換の際には、電子点灯管にしてみるのも良いでしょう。
蛍光灯はチカチカ点灯しているときに一番電気代がかかる!?
部屋の蛍光灯がチカチカしているのに、面倒だし、まだ使えるからとそのまま使用している方もいることでしょう。
しかし、これは電気代が余分に発生し、目にも悪く、良いことは何もありません。
気がついたら早めに取り替えましょう。
蛍光灯は、最初に点灯するときが、一番多くの電気を消費するように出来ています。
チカチカしている場合、この点灯するときと同様の現象が何度も繰り返し起きていることになります。
そのため、普通より3割も多く電気を消費してしまうのです。
最初に点灯する場合は高い電圧を発生しますので、蛍光灯だけでなく、安定器、点灯管、照明器具全体に大きな負担がかかることになります。
そのため、他の部品の寿命も縮めてしまうことになります。
また、ぼんやり点灯している蛍光灯も同じです。
十分に電気が通っていなかったり、フィラメントの調子が悪く、通常に比べて多くの電気を消費している場合が多いです。
蛍光灯がチカチカし始めたり、端が黒ずんできたら出来るだけ早く交換することをおすすめします。
蛍光灯をLEDに交換するには、いくつかの注意ポイントがある!
蛍光灯がチカチカしてきたら、ちょうど良い機会だからLED蛍光灯に交換しようという方も多いかも知れません。
蛍光灯よりも明るいし、明るさを調節出来たりするものもあり、なんと言っても長寿命です。
しかし、蛍光灯を蛍光灯型LEDランプに交換するのはそう簡単ではありません。
いくつかチェックポイントがあるので注意が必要です。
その前にまずは、蛍光灯とLEDランプについて知りましょう。
蛍光灯や水銀灯は、放電型ランプと言います。
これはランプの中で放電現象を起こすことで光を出しています。
そのため、点灯するために安定器や点灯管といった器具が必要になります。
それらの器具は照明器具に組み込まれている場合や、電球の中に収められてる場合があります。
LEDランプは、放電型ランプではありませんので、安定器や点灯管は不要です。
そのため、LEDランプに交換するときは、安定器や点灯管を取り外し、LED用に降圧装置を取り付ける必要があります。
しかし、その作業は資格を持った電気工事士でなければ行えません。
そこで、今販売されている蛍光灯型LEDランプは、そのような工事を行わずに済むように、安定器からの電力供給で使えるようになっています。
点灯管も動作しないダミーの点灯管を使います。
しかし、気をつけなければならない点は、今の蛍光灯器具にはいくつか方式があって、仕組みが同じではないことです。
この仕組みのことを知らずに購入すると、交換が出来ないということもあるので注意しましょう。
蛍光灯からLEDに交換する時、必ず確認しなければいけないところは?
蛍光灯がチカチカしてきたので、LEDに変えようと思ったとき、チェックすべきことがたくさんあります。
同じ蛍光灯でもグロースタート型、ラピッドスタート型、HFインバーター型と色々な方式があり、交換には気をつけなければなりません。
ですから、それを蛍光灯型LEDランプに変えようとするときは、さらに注意が必要です。
まずは、LEDランプのサイズだけではなく、蛍光灯器具がどのタイプの方なのかを確認しなければなりません。
安定器などの工事は不要ですが、その器具に合ったLEDランプを購入しなければなりません。
大抵はLEDランプのパッケージに適合する器具のタイプが明記されているはずです。
もし分からなければお店の方に確認し、それでも分からない場合は交換を諦めた方が良いでしょう。
適合しないランプを付けようとしても取り付けが出来なかったり、点かなかったり、最悪発火してしまう恐れさえあります。
一番怖いのは、適合していない機種なのに、取り付けが出来てしまうことです。
その場合、電気的に異常が発生することになり、大事故に繋がってしまうこともあり得ます。
そのため、器具のタイプはよく確認し、必ず適合するタイプのものを買うようにして下さい。
蛍光灯はチカチカしたら、すぐに交換を!
今回の記事を見て、蛍光灯がチカチカと点滅しているとき、一番消費電力を使っていることが分かったかと思います。
新しい蛍光灯を取り替えてもチカチカしている場は、蛍光灯の寿命かもしれません。
蛍光灯が点滅したり、寿命が近づいたら、速やかに交換することをおすすめします。