気持ち良く眠っている時に、ふと首が寒くて目が覚めた、という経験がある方もいるのではないでしょうか。
厚手の毛布を掛けても、寝返りを打つと首回りをカバーできなくて困ることがありますよね。
そんな時、効果的に首回りを温めてくれる寝具はあるのでしょうか。
今回は、首を温めることでどんな効果があるのかということや、首を温めるおすすめの防寒寝具などをご紹介していきます。
首を温めるとどんな効果が得られる?
肌寒くなってくると、最初に行う防寒としてストールやマフラーを選ぶ方は多いのではないでしょうか。
上着を重ねなくても首回りを温めるだけで、不思議なことに急に身体がぽかぽかとするのを感じる方も多いと思います。
首を温めることは「首温活」と呼ばれ、防寒以外に美容や健康のために行っている方が増えています。
首温活は、さまざまな体調不良を解消することができると言われているのですね。
首には太い血管が通っているため、首を温めると血行がとても良くなり、そこから全身に温かい血が巡ることで、身体全体を温めてくれるのです。
血行が良くなると、頭痛や肩こり、腰痛の緩和になったり、むくみの解消にも繋がります。
また、首の付け根にはたくさんの神経が通っているため、温めることで自律神経のバランスを整えてくれます。
交感神経と副交感神経のバランスが整っていれば、日中は元気に活動することができて、眠る時には気持ち良くぐっすりと眠ることができます。
眠る前に首を温めてからお布団に入ったり、寝具で首をしっかりと温めることは、一日の疲労回復にも繋がるのです。
首を冷やすことで起きる体調の悪化
首を温めるのが身体に良いことはわかりましたが、反対に首を冷やすことで身体にはどのような不調が起こるのでしょうか。
前述した通り、首の太い血管を温めると身体は温かくなりやすいのですが、血管を冷やすことで身体には反対のことが起こります。
冷たい血液が全身を巡ってしまい、身体全体を冷やしてしまうことになるのですね。
発熱時など、「首や脇を冷やすことで熱を冷ます」という方法が使われることがありますが、通常時に体全体を冷やすことにメリットはありません。
身体が冷えると、血行不良を起こして全身が倦怠感に包まれます。
また、血行不良は胃腸の消化吸収を妨げたり、肩こりや全身にむくみを引き起こすこともあります。
また、身体が冷えた状態が続くと、体温も下がることで慢性的な冷え性となることもあります。
体温が低いと、栄養が身体を巡りにくくなり、老廃物が溜まっていき、免疫力もどんどん低下していくのです。
自律神経のバランスも乱れ、日中に頭がぼんやりしてしまったり、眠る時に覚醒してしまい身体の疲労が蓄積されてしまうこともあります。
もちろん、首が冷えたことですぐにすべての症状が起こるわけではありませんが、首というのはそれだけ大切な役割を担っているので、しっかりと防寒をする必要があります。
それでは、首回りを温める寝具をご紹介しましょう。
首回りを温める効果的な防寒寝具とは?
首回りを温める寝具と言えば、代表的なのが「肩当て」でしょう。
肩当ては、お布団から出てしまいがちな肩口を温める防寒アイテムで、様々なメーカーから出ています。
ポピュラーな形は、襟つきの上着を肩の部分だけ切り取ったもので、素材もお布団のように羽毛が入っているものやフリース、マイクロファイバーなどがあります。
肩当ての中には、ベストのように長いもの、ケープのような形をしたものや、ハイネック型のセーターを切り取ったような形のものもあります。
ハイネック型のものはシルクでできていて、顔まで引き上げることでフェイスマスクとして使用もできます。
寒い冬は乾燥しやすいので、マスクとすることで喉の乾燥まで防いでくれる優れもの、というわけですね。
また、掛け布団のカバーでも襟の部分に当たるところだけ厚手に強化されているものや、首回りだけへこませてお布団カバーが首回りにぐるりと当たるように設計されているものもあります。
中には、頭からすっぽりとかぶる形状で、顔の部分だけがくり抜かれたようになっている「隙間風防止布団」というユニークな寝具もあります。
こちらだと、首だけではなく頭や耳などの冷えやすい部分もカバーしてくれるので、特に寒がりの方には向いている商品と言えるでしょう。
特におすすめしたい防寒寝具
では、数ある防寒寝具の中で、特におすすめしたいものをご紹介していきます。
それは、西川産業の「洗える羽毛ベスト」です。
ダウンの量によっていくつか種類がありますが、中でもホワイトダウン70%でフェザー30%のものが軽くて温かいのでおすすめです。
背中の部分にはアルミシートが入っているため、さらに保温性がアップしています。
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今回こちらを選んだのは、ベスト型であるということと「洗える」という理由によります。
もちろん短い肩当てでも、首を含めてお布団から出ている部位はしっかりとカバーできるのですが、背中の中ほどで僅かでも高さが変わると、眠っている時に気になる方もいらっしゃるかもしれません。
また、体臭は後頭部や首の後ろから発生すると言われます。
首回りは汗をかきやすい部位でもありますので、肩当ても洗濯できる方が常に清潔で安心できますよね。
そして、お布団の西川の寝具であることも、安心して使用できるポイントのひとつです。
ポケットもついているので眠る時だけではなく、お風呂上りから使用して温かい身体のままお布団に入るのも良いかもしれませんね。
寝具以外で首に使える防寒グッズ
さて、ここでは寝具以外で首回りに使える防寒グッズを見ていきましょう。
お布団に入る時に身体が冷えていると、首を温めても全身が温かくなるのに少し時間がかかってしまって、中々寝つけないことがあります。
首を事前に温めておくと、お布団に入る前からリラックスすることができて、すぐに心地良い眠りが訪れることでしょう。
まずご紹介するのは、蒸気タイプの温熱シートです。
有名なところでは花王の蒸気温熱シート「めぐりズム」がありますよね。
蒸気温熱シートが優れているのは、カイロなどと比べて温度が高すぎないので熱くなりすぎないことと、乾燥しづらいことでしょう。
ただし、肌に直接貼るタイプではかゆくなってしまう、という方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方は、ベルトタイプの湯たんぽや、カイロを使用するベルトなどもあります。
他にも、ネックウォーマーやフェイスタオルを首に巻いて温めることも有効でしょう。
お部屋の中でネックウォーマーはつけるイメージがないかもしれませんが、軽くて温かくて費用もかからないので、お手軽な首の防寒グッズと言えます。
首だけじゃない!手首足首の防寒も効果的
首を温めることが身体のためにも快眠のためにも良いことがわかりましたが、実は手首、足首にも同じことが言えることをご存知でしょうか。
「首」と名のつくところは皮膚が薄いため、冷えを感じやすい部位でもあります。
冷え性の方などは首を温めることで全身が温まっても、足先だけが冷たいということを感じる場合があります。
手首や足首には専用の寝具というものがありませんが、他の方法で防寒することはできます。
眠る時に使用できるのは、アームウォーマーやレッグウォーマーです。
中には靴下を着用している方もいらっしゃると思いますが、素材によっては足の裏にかいた汗を吸収できずに体温を奪ってしまう可能性があります。
靴下を着用する時にはシルクやコットンなどの天然素材で、ゴムの締めつけがゆるめのものを選ぶと安心ですね。
また、眠る前に「足湯」をするのも効果的です。
冷え性やむくみ解消にも定評がある足湯は、専用のフットバスも販売しているのですが、タライやバケツなどでも手軽に始めることができます。
入浴剤などを入れて、香りでもリラックスできると気持ち良く眠ることができるのではないでしょうか。
首を温めて毎日快適に眠ろう
首温活は、冬だけのものとは限りません。
例えば春先に、パジャマや寝具を薄手に変えたことで肌寒さを感じることもありますよね。
そんな時にも、タオルや手拭いで首元を温めることで、ゆったりと気持ちの良い眠りを呼び込むことができます。
毎日の眠りを快適なものにできるよう、首温活を始めてみてはいかがでしょうか?