「寝室は和室だけど、ベッドを置きたい」
そう考える方は、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
なんとなく和室にはお布団というイメージがあるため、ベッドを置きたいけれど諦めているという方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、コーディネート次第では和室にベッドを置いても、素敵なお部屋にすることが出来ます。
今回は、和室にはどんなベッドが合うのか、そのコーディネート方法や注意点についてご紹介していきます。
和室にベッドを置くメリットは?
最近の住宅では、和風モダンという和と洋の良いところを融合させたスタイルが人気となっています。
そのため、和室にベッドを置く方も増えて、和室に合うベッドの種類も年々増えています。
コーディネート次第では、ベッドがある方がおしゃれに見えることさえあります。
また、他にも和室にベッドを置くと、意外にもいくつかのメリットがあります。
・お布団よりも高いため起き上がりやすい
・お布団の上げ下ろしがなくなる
・押し入れを別の収納として使用出来る
和室でも洋室でも言えることですが、床から直接起き上がるよりもベッドの高さから起き上がる方が身体に負担がかかりません。
特に、高齢者の方や膝の悪い方など、足腰に負担をかけずに起き上がれるのは嬉しいですよね。
また、毎日のお布団の上げ下ろしがなくなることで手間が軽減出来ますし、押し入れには他の物を収納することが出来ます。
収納が余って仕方がないというお家は稀だと思いますので、押し入れという大きな収納がぽっかりと空くのは非常に助かります。
もちろん、メリットだけではなく注意するべきこともありますので、次の項でご紹介しましょう。
和室にベッドを置く時の注意点は?
和室にベッドを置くことで、皆さんが一番心配されるのは畳に傷がつくことではないでしょうか?
畳はフローリングと違って、ちょっとした刺激で傷がついたり、ささくれてしまうことがあります。
そのため、ベッドを置く時にはいくつかの注意が必要です。
まず、ベッドを置く時には絶対に引きずってはいけません。
ベッドは重いので、畳に擦った跡がついてしまいます。
また、他の家具にも言えることですが、畳に長い間物を置いておくとその部分がへこんだり変色したりしてしまいます。
タンスなどは定位置から動かすことがあまりありませんが、ベッドはお布団に戻す予定があるかもしれませんし、コーディネート次第では場所を変えることだってあるでしょう。
そのため、へこみ対策はしておいた方が安心です。
コルクマットや防振マット、ゴムマットなどを使用して、ベッドの足をカバーするようにしましょう。
脚つきのベッドでない場合には、ベッド全体をカバー出来るコルクマットやカーペットなどがおすすめです。
ベッドは毎日使用するもので、人ひとりの体重を支えるものですから、他の家具よりも注意が必要となります。
色と素材を合わせてコーディネートを
和室にベッドをコーディネートする場合、どのような部分に気をつけるとおしゃれなお部屋に出来るのでしょうか?
洋室ではどんなベッドでも合わせられますが、和室の場合は色と素材の選び方によっては、ちぐはぐな印象となるため、お部屋に合わせた選び方をする必要があります。
和室といえば畳、畳といえばい草を使用している緑色か、少し色あせた黄色と白の中間色のような色味を連想しますよね。
しかし、現在は「和紙畳」という丈夫で変色しにくい畳も人気となっています。
和紙畳は色の種類が多く、茶色や灰色、桜色や藍色などと様々な色があります。
ベッドフレームの素材は、木製ですと和室の雰囲気に合っていてどの畳の色にも合わせやすいと言えます。
寝具の色は、畳の色と合わせると美しい雰囲気になりますね。
ベッドの形はシンプルなものが望ましいでしょう。
華やかな模様の入ったベッドや、ロフトベッドはお部屋の雰囲気を損なう可能性がありますので、避けた方が無難です。
和室にベッドのコーディネート①ローベッド
それでは、和室に合うベッドをコーディネートしてみましょう。
まず、おすすめするのはローベッドです。
色味はこげ茶、薄茶、黒が和室の雰囲気には合っています。
もちろん、畳の色が乳白色などの場合には、白いベッドでも良いかもしれません。
そして、ローベッドの中でも特におすすめしたいのは、フロアベッドと呼ばれるもので、さらにベッドフレームがマットレスよりも大きいタイプのものです。
北欧スタイルのローベッド「ZEN」のような形だとシンプルで良いと考えます。
ベッドフレームが大きいと、余った部分をサイドテーブル代わりに使うことが出来ます。
そのため、畳に他の家具を増やすことがなく、便利で傷もつけにくくなりますよね。
また、ローベッドの中でも、マットレスと脚が一体型になっているものもおすすめです。
ヘッドボードやフットボードがないことで、寝具のカバーだけでお部屋の雰囲気に合わせることが出来てとても便利です。
和室では、高い家具よりも低い家具の方が雰囲気に合わせやすいため、ベッドも低いものを選ぶ方が良いですね。
和室にベッドのコーディネート②籐ベッド
次におすすめするのは、籐(ラタン)で出来たベッドです。
籐のベッドは、和の雰囲気を壊さないやさしい丸みを帯びた作りのものが多いので、和室にはとても向いているベッドです。
中でも特におすすめしたいのは、ゆりかごのようにヘッドとフットのフレームが柔らかい楕円形を描いているベッドです。
お布団が落ちにくく、四角いベッドなのに丸い印象のある形は、和室を柔らかな雰囲気に仕上げてくれます。
また、ベッドフレームのない四角い籐のベッドも人気があります。
シンプルでお部屋の雰囲気を損なうことがないため、和室だけではなくどんなお部屋にも合わせて使用することが出来ます。
籐のベッドは様々な形のものが作られていて、デザインも似ているようにみえて実は同じものがあまりありまsん。
そのため、自分好みのひとつを探すのも楽しいと言えます。
さらに、家に置くにはサイズと価格が大きくなってしまうのですが、天蓋つきの籐のベッドや、ベッド自体が丸くハンモックのような弧を描いている籐のソファベッドなどもあります。
非常に可愛らしく斬新なデザインで、和室で使用してもリゾート地のような感覚を味わえる素晴らしいベッドですので、お部屋が広い方には向いている商品かもしれません。
他の家具も籐で合わせてみると、コーディネートに統一感が出て、お部屋の雰囲気がしっかりと定まるでしょう。
小物も合わせるとよりおしゃれな雰囲気に
和室にベッドを置く場合、コーディネートをするのはベッドの形だけではありません。
ベッド周りの小物も合わせると、よりおしゃれなお部屋を実現することが出来ます。
先ほど、サイドテーブル代わりにもなるローベッドをご紹介しましたが、お布団のサイドというのは、意外に物が多い場所になりますよね。
例えば携帯電話や目覚まし時計、ベッドランプや寝る前に飲んだ飲み物など、皆さんのベッド周りにも様々な物が置いてあるのではないでしょうか。
和室のベッドサイドには、やはり木製や籐のサイドテーブルが合うでしょう。
中には、マガジンラックとテーブル、リモコン入れが一体となったキャスターつきの便利なサイドテーブルもありますが、便利な分少しだけごちゃごちゃとした印象を与えてしまう可能性もあります。
四角や三角の箱のサイドを、格子状に透かしている形のテーブルなどは、すっきりとまとまって美しく見えます。
また、ベッドランプも和風の物を選ぶと良いですね。
行燈のように和紙を使った照明はとても映えますが、特におすすめするのは折り畳み式のブックランプです。
本を開くと、ページが広がるように蛇腹状に紙が広がって、やさしい明かりを灯してくれます。
使用しない時には、閉じて置けばスペースを取らないのも魅力的です。
和室だからこそ楽しむことが出来る
いかがでしたか?
洋室にベッドを置くことは一般的ですが、和室だと見た目を考慮する分、選ぶのが大変でもあり楽しいとも言えます。
テーブルやソファなど、生活様式が洋風になっている今、寝室だけは和風にして旅館のように静かで落ち着く空間とするのも素敵ですよね。
和と洋の物を上手に取り入れて、おしゃれな自分だけのお部屋作りをしてみてはいかがでしょうか?