ある日、何の前触れもなしに蛍光灯が消えることってありませんか?
蛍光灯は、普段その存在を意識することはあまりありませんが、突然使えなくなって困る家電ランキングがあれば、断然首位に上がってくるものといえます。
しかし、突然蛍光灯が消えるのにはどんな理由があるのでしょうか?
蛍光灯の寿命なのか、それとも突然の故障なのか・・。
今回は蛍光灯が突然消える原因についてご紹介していきます。
パッと消えた時に慌てずに済むよう、この記事で得た知識を頭の片隅に置いていただけたら幸いです。
蛍光灯の点灯方式の種類から確認!
蛍光灯が突然消えると、お部屋は真っ暗になり何も出来なくなってしまいます。
そこで、突然消えるその原因を探っていきます。
しかし、その前に、蛍光灯の点灯方式には様々な種類があるのをご存知でしょうか?
その点灯方式の違いによって、故障の原因が違う可能性があるのです。
まずは、ご自宅の蛍光灯の種類を知ることが大切です。
蛍光灯の点灯方式には下記の3種類がありますが、それぞれの特徴を簡単に見ていきましょう。
〇スタータ式
・点灯管として、グローランプを使用して放電するタイプ
・小さなグローランプが付いていて、電源から送られてきた電気が蛍光灯の放電のきっかけ
・点灯した時にグローランプがチカチカしてから、3秒ほどおいて蛍光灯が点灯する
・以前は一般家庭で主流だった
〇ラピッドスタート式
・即時点灯する
・グローランプは不要
・工場や施設などで使用され、一般家庭には使用されない
〇インバータ式(電子回路式)
・即時点灯する
・グローランプは不要
・蛍光灯特有のちらつきがない
・調光可能で省エネ
一般家庭で使用されるのは、スタータ式とインバータ式になります。
どちらかと言えば、現在はインバータ式が主流となっていますね。
蛍光灯は突然消える?寿命が近いサイン
これは、どの蛍光灯にも言えることですが、蛍光灯自体の寿命が来たら当然消えます。
ただし、時々確認していれば、寿命が来る前になにかしらの兆候があるはずです。
例えば、古くなった蛍光灯は、だんだんと明るさが失われていきます。
さらに、ちらつきが見えたり、端の方が黒ずんできたりと、よく見れば明らかに劣化しているのがわかるため、突然消えて慌てることがないように、日頃から注意しておきましょう。
また、蛍光灯はオンオフを繰り返すことにより消耗が進むため、点灯中に突然消えることよりも、オンにした時に大きな負担が発生して、突然点かなくなる可能性もあるでしょう。
ちなみに、蛍光灯の寿命は約6000時間~12000時間と言われていますが、期間に直すと2年~4年と幅があります。
そのため、使用頻度によっては予想よりも早く交換する必要がありますので、先ほどの寿命のサインに気を付けて、早めに替えを用意しておきましょう。
純粋な蛍光灯の寿命であれば、蛍光灯自体を交換すれば解決しますが、蛍光灯を交換する時には、必ず主電源を切ってから交換しましょう。
点けたまま交換すると、感電する危険性があります。
インバーター式蛍光灯は突然消える!?
では、蛍光灯が突然消えるように感じるケースには、どんな原因が考えられるでしょうか。
蛍光灯には安定器というものがあります。
安定器とは、電源と蛍光灯の間で、電流を一定値に安定させるもので、どの蛍光灯にも必ず付いています。
こちらは蛍光灯よりも寿命が長く、8年~10年ほどと言われていますが、もちろん使用頻度によって大分変わってきます。
また、インバータ式の蛍光灯の安定器にはいろいろな種類があり、直列型の安定器では2本1組の蛍光灯の1本が切れるともう1本が点かなくなる、という現象が起きます。
その場合も、事前にどちらかの蛍光灯が暗くなっていたりと、消える前の兆候がありますが、片方は明るいままなので、2本同時に突然消えたように思える場合もあるでしょう。
そうしたタイプの蛍光灯は片方が切れると、もう1本も寿命が近づいていることがあるので、同時に交換することが必要です。
また、もし何の兆候もないのに蛍光灯が突然消える場合には、安定器自体か、配線などが劣化・故障している可能性があります。
これは、専門家でないと判断出来ないものであり、修理が必要となりますので、専門家に見てもらうようにしましょう。
蛍光灯のグローランプは関係あるのか
また、スタータ式に付いているグローランプですが、こちらも寿命はありますし、蛍光灯が点かない原因となる場合があります。
このグローランプは安価なものですので、蛍光灯が突然消えるとグローランプにも問題があると考え、蛍光灯とグローランプを交換する方もいるかもしれません。
しかし、グローランプの劣化が原因の場合には、蛍光灯が使用中に突然消えるという現象は滅多に起きません。
どちらかというと、突然点かなくなるという現象が起こります。
ですから、蛍光灯の交換時に必ずしも交換しなくてはいけないものでもありません。
ですが、2回に1回はグローランプも一緒に交換しておくと安心です。
グローランプを電子点灯管に変更することもお勧めですね。
電子点灯管は、照明器具よりも長持ちするので、交換の必要がありません。
そのため、蛍光灯の寿命なのか点灯管の寿命か悩む必要がありませんし、グローランプを使っている時よりも点灯までの時間が短くなる、というメリットもありますよ。
蛍光灯が突然消えるのは照明器具自体に問題があることも
蛍光灯は、点かなくなったり点滅したりと様々な不具合が生じますが、ここまで見てきた通り、何の兆候もなく突然消える場合は、ほとんどが故障の時です。
では、なぜ故障してしまうのでしょうか。
これは、単純に照明器具自体の劣化が原因でしょう。
照明器具は、蛍光灯を交換することで明るさを取り戻すため、本体の劣化には意外に目を向けられることがありません。
しかし、一応家電製品ですので、当然本体にも寿命はありますし、経年劣化で故障することもあります。
ですから、先に述べた安定器の寿命の他にも、配線のゴムが劣化したりスイッチとの接触不良など、いろいろな不具合が生じることがあるのです。
現在は優秀な照明が多いため、実際の耐用年数よりも長く使用出来るものがほとんどですが、あまりにも長期間使用しすぎると、重大な不具合が起こる場合もあります。
例えば、発熱や漏電、古い機種であれば故障によって火災にまで発展するケースもありますので、注意してください。
基本的には、約10年ほど経ったら寿命と考えて交換をする、あるいは専門家に頼んで、定期的に点検をするようにしましょう。
蛍光灯でのストレスを軽減しよう
最後に、電気が突然消える・点かなくなる・故障してしまうなどのストレスを軽減出来るように、日頃から気を付けることをご紹介します。
まず、故障する前に劣化にいち早く気づくことが大切ですので、しっかりと自分でも点検をするようにしましょう。
点検方法は下記の通り簡単なので、専門家ではなく、自分自身で行うことが出来ます。
・蛍光灯が点滅を繰り返していないか
・焦げ臭いにおいがしないか
・普段はしない音が聞こえないか
・煙が出ていないか
こうした点に気付いた段階で対策を練れば、使用中に突然照明が消えて不自由することもありません。
また、スイッチをこまめに切ると節電出来るように思いがちですが、蛍光灯に関してはオンオフを繰り返すことは寿命が早まることを意味します。
点けっぱなしを推奨するわけではありませんが、過度なオンオフは避けた方が良いでしょう。
もし、使用している蛍光灯の本体に寿命がきた時には、本体ごとLEDへ変更することも視野に入れると良いかもしれません。
LEDは高価なものですが、蛍光灯と比べるとはるかに長持ちし、電気代も安くなります。
さらに、先に照明器具本体の寿命が来ることも考えられますので、「ランプ交換をしないで良い」というメリットがあります。
蛍光灯を使って安全に暮らすために
蛍光灯は、生活の中に当たり前にあるものなので、普段は存在感があまりないかもしれません。
他の家電製品と比べると、劣化に気を配ってもらえることも、ほとんど無いと言えるでしょう。
しかし、どの部屋にも必ずあるものですので、一番安全であって欲しいと思いませんか?
蛍光灯について何か違和感を感じたら、一度すべてを点検してみるのも良いかもしれません。
毎日、安心して暮らすためにも、起こってはならない事が起きる前に、対策をしっかりと立てておきましょう。