近年、災害が起きたときに、「大規模な停電被害が発生した」というニュースを見るようになりました。
意外と身近な停電という現象ですが、ごく短時間、一瞬停電になるということも稀にありますよね。
復旧までに時間の掛からない一瞬停電は、生活に大きな支障は出ないものの、原因が分かっていれば変に心配することもありません。
今回は、そんな一瞬停電してしまう原因と、仕組みについてみていきましょう。
電気が送られてくる仕組み
私達の毎日に、電気は欠かすことのできない存在です。
現代では、インターネットが当たり前になり、スマホを誰もが持っていて、職場でもパソコンが欠かせません。
そんな現代では、一瞬停電でも多くの人が困ってしまいますが、一日電気が完全に遮断された場合に、どうなるか想像するのは難くないはずです。
基本的には、電気を使わずに一日を過ごすことは、まずないでしょう。
このように重要となる電気は、発電所で膨大な規模で生み出され、各家庭に供給されています。
供給される過程で送電線を通る電気ですが、そのままでは電圧が高すぎるために、変電所を経由し大幅に電圧を下げます。
そして、電圧の下がった電気を配電線を経由し、各家庭へ届けているわけです。
様々な場所を経由して、電圧を調整しているということです。
目には見えない電気ですが、全国にある電柱の中を通っていることを考えると、いかに大規模な仕組みであるかが分かります。
当然この仕組みは、年間を通し、絶え間なく稼働し続けるために、どこかでトラブルが起きれば直ちに大きな被害に繋がってしまいます。
私達の生活を支える電気は、こうした巨大で緻密な構造によって生み出されているということです。
次では、停電が起こる原因についてみてみましょう。
停電が起こる原因とはなにか
皆さん、最後に停電を経験したのはいつですか?
最近経験した方もいらっしゃるかもしれませんが、かなり前のことであるという方も多いはずです。
先程ご説明した通り、電気は発電所で生まれ、送電線、変電所、配電線を経て、各家庭に供給されています。
そのため、これらの内一つでもトラブルがあれば、電気が供給されなくなってしまうというわけです。
具体的には、以下の場合で停電が起こってしまいます。
●地震や台風などの天災によって発電所や送電線などに被害が出た場合
●機械のトラブルや事故による人災による場合
●人為的に発電所や送電線が破壊された場合
●電力の供給量が追い付かなくなってしまった場合
現在日本では、こういった電力のトラブルは少なく、あまり経験することがありません。
しかし、万が一に備えて、根本的な原因を押さえておくことで、安心して対処できるはずです。
こうしたトラブルは、起きてから対応するしかないため、個人が未然に対策できるものではありませんが、やはり、知っているのと知らないのとでは、心理的に大きく変わってきます。
慌ててしまって第二、第三の被害に繋がってしまうことのないように、十分な知識を持っておくべきでしょう。
次では早速、一瞬停電してしまうわけについてみていきましょう。
一瞬停電の原因その1
ここまで、基本的な電力の供給の仕組みと、停電の原因を見てきました。
仕組みを知っていると、停電の原因も水の流れが途絶えるようなもので、すんなり理解できるかと思います。
では、一瞬停電とはなんなのかを見ていきましょう。
勿論一瞬停電も、停電と根本的な原因は変わりません。
一瞬停電の原因は主に災害で、殆どの場合、送電線への落雷によるものです。
一時的に電気の流れが遮断され、また供給されるまでのラグが、一瞬停電の原因となります。
大抵の場合は、本当に一瞬か数秒程度のもので、実生活に影響がない程度の停電で済みます。
日本は停電が少ないため、この程度の停電でさえ、数年に一度程度しか経験しないはずです。
地域によっては、思い出せないくらいの期間、停電が起こっていないということもあるでしょう。
一瞬停電の原因その2
日本では、一瞬停電の殆どが、落雷によるものであるとお伝えしました。
それ以外に考えられる原因として、台風のときに、木々や飛来物によって起こる停電です。
この場合には、外の様子からも想像しやすいかと思います。
この場合は、一瞬停電で済む場合も多いですが、数分程度持続することもありえます。
そして、地域によっては、特有の原因が存在します。
例えば、豪雪地帯であれば、雪による停電です。
その他にも、土砂災害などもあり、断続的に一瞬停電が起こる場合があります。
そういった停電は地域特有と言えるため、起こりやすい地域、起こりにくい地域があり、経験しない方は生涯経験しないかもしれません。
今後住む可能性のある地域について、災害と停電という観点から見ることも有益かもしれません。
一瞬停電の原因を踏まえた対策
停電する原因は、皆さん分かったと思います。
しかし、停電は大抵の場合、各家庭単位ではなく送電線や発電所といった、より大きな単位で起こっています。
そのため、各家庭で行うことのできる対策というものは、根本的にはありません。
「起きてからどうするか」あるいは、「起きた場合に備える」ということになります。
最近では、スマホやノートパソコンのように、バッテリーが内蔵されている端末が主流なため、一瞬停電による電子機器の被害は、極めて限定的と言えます。
ですが、デスクトップパソコンの場合、突然の停電により、データが失われてしまうような場合もあります。
そういった被害を未然に防ぐために、無停電電源装置というものがあります。
これは予備のバッテリーのようなものですが、この装置があれば、急に電源が切れるという事態を防ぐことができます。
パソコンのデータはとても重要なでものですから、万が一に備え、用意しておくことは一定の意義があると思います。
それほど多く起こることではない一瞬停電ですが、何事も備えあれば憂いなしです。
万が一停電が長引いた場合
近年、大規模な災害が発生した場合を除けば、長時間の停電は殆ど起こっていません。
一瞬停電でさえ、それほど多くありません。
ですが、万が一、すぐに直ると思っていたのに停電が「長引いている場合」には、どうすればいいのでしょうか。
そもそも停電になると、モバイル端末以外の電子機器と家電は使えず、当然明かりもなく、暖をとることや部屋を涼しくすることもできません。
当たり前のことではありますが、書き出してみると、ここまで何もできないのかと驚いてしまいます。
幸いモバイル端末は使用可能ですが、バッテリーがなくなれば、勿論使えなくなります。
そのため、あまりに長引くようであれば、まずは、スマホやノートパソコンを使用して、現在住んでいる地域で何が起きているかを確認するべきでしょう。
もし、停電が数時間以上になりそうな場合、夏場であれば、冷蔵庫の中もものが傷んでしまうため、保冷バッグやクーラーボックスに氷を詰めて入れておく必要があります。
そして、暗くなってから停電が起きた場合に備え、事前にライトなども用意しておくべきでしょう。
そういった事態に備えて、日頃から準備をしておくことは、非常に有意義であると思います。
原因を知り、「一瞬の停電なのか」「持続的な停電なのか」の判断を的確に行い、身の周りに被害が出ないように配慮していきましょう。
一瞬停電の原因は色々
ここまで読んで頂きありがとうございます。
一瞬停電の原因は様々ですが、実際に起こる現象としては、ごくごくありふれたものですね。
ですが、実際に起きたときに慌てずに冷静に対処できるように、前もってこうした知識をもっておくことに一定の意義があるかと思います。
この記事が皆さんの生活のお役に立てば幸いです。