蛍光灯の2本セットのタイプが切れた時は同時交換するべき?

どの家庭でも使われている蛍光灯。
家庭で使われている蛍光灯は、2本セットで使用するものが主流になっています。

蛍光灯が切れる時、都合よく2本同時に切れることはあまりありません。
どちらか1本が早く切れる場合がほとんどです。

そんな時、切れた1本のみを交換していますか?
それとも2本とも同時交換をしていますか?

今回は、家庭用に使われている2本セットの蛍光灯が切れた時、同時交換をするのが良いのか、また、その理由などについて、お伝えしていきます。

蛍光灯の種類

蛍光灯にはいくつかの種類があり、2本セットのものと単体のものがあります。
この蛍光灯の種類について見ていきましょう。

●直管形蛍光灯

棒状の蛍光灯です。

この直管形も大きくは、3種類に分けれらます。
この形は、会社や学校で使われることが多い蛍光灯です。

・スタータ型(FL型)

グロー球と呼ばれる安定器が必要なタイプです。

蛍光灯の種類の中では一番古いタイプのもので、点灯までに少し時間が掛かります。
家庭では、鏡台、学習机などに使われていることが多いです。

・ラピットスタート型(FLR型)

グロー球は不要ですが、専用の機器は必要になります。
スタータ型より、点灯までの時間は短くなっています。

・Hf型(FHF型)

インバーターを利用しているのもので、蛍光灯の中では一番新しいタイプのものです。
こちらもグロー球は不要ですが、専用器具は必要となります。

スイッチを入れるとすぐに点灯し、ちらつきがほとんど感じられません。

交流電流の周波数が、東日本50Hz、西日本60Hzと違うため、専用の器具が必要です。

しかし、インバーターを利用しているこのタイプの蛍光灯は、交流電流の周波数を自由に変換できるため、使う地域を選びません。

●環形蛍光灯

ドーナツ状の丸形蛍光灯です。

家庭で主に使われる形のものです。
大まかに2種類に分けられます。

・FCL型

円形のスタータ型蛍光灯です。

・FHC型

インバーター式の蛍光灯です。

●コンパクト形蛍光灯

蛍光灯を折り曲げたり、ブリッジさせて組み合わせたりした、小型の蛍光灯です。
これは、2本セットや同時交換の問題はないので、ここでの説明は省略します。

蛍光灯の色の種類

蛍光灯に使われる色によって、部屋の雰囲気も変わってきます。
また、使う場所や好みの色で、選ぶことも良いでしょう。

では、蛍光灯の色についても、どのような種類があるのかをご紹介していきます。

●昼光色

晴天の正午の日光色で、青みがかかった色です。

●昼白色

晴天の正午前後の日光色で、自然な感じの白色です。

●白色

日の出2時間後の日光色で、蛍光物質の特性によって、白色ではなく、薄い黄緑色に見えます。

●温白色

夕方の日光色で、文字をはっきりと見せる効果があります。

●電球色

オレンジ色のような、温かみのある色です。
ワット数が低いものほど赤く、高いほど白く見えます。

2本セットのものを別々に購入する時は、色の違いに注意しましょう。
また、2本セットで同時交換する場合は、雰囲気を変えるため、前とは違う色を選ぶこともできます。

蛍光灯2本セットを同時交換する理由

2本セットの蛍光灯で、一方の蛍光灯が切れた場合には、同時交換することをおすすめします。
その理由をご説明しましょう。

●作業の手間

新しく照明器具を購入する時、蛍光灯は2本セットで取り付けられています。

同じ蛍光灯であれば、寿命も同じなので、切れる時期もほとんど同時期です。
そうすると、交換も同じような時期になります。

切れた片方だけ交換をしても、その数日後には、もう片方が切れる可能性が高いのです。
もし交換をするのであれば、2本を同時交換する方が、作業の手間が省けます。

大きな工場や商業施設などでは、たくさんの照明器具の蛍光灯を交換するので、手間とコストのバランスを考えて、同時交換を多く取り入れています。

●安定器の種類

蛍光灯を点灯するのに必要な安定器には、直列型と並列型の2種類があります。

直列型の安定器は、2本の蛍光灯を直列に繋いで、1つの安定器で点灯させます。
そのため、2本のうち1本を取り外したり、1本の蛍光灯が切れると、点灯しなくなります。

つまり、直列型の安定器の場合は、同時交換が必要となってくるのです。

蛍光灯2本セットを同時交換せず1本のみ使ってもいい?

蛍光灯2本セットの照明器具で、どちらか片方が切れた場合でも、同時交換をしなくても使える照明器具はもちろんあります。

先程お伝えした、安定器の種類が並列型の場合、切れた1本を交換するだけで使用することができます。

節電のため、1本を始めから抜いて使用しているお店など、見かけることがあると思います。
ほとんどの家庭で使われているのがこのタイプのものです。

また、1台の安定器で、2灯を点灯させる2灯用安定器というものがあります。

この2灯用安定器で1灯のみずっと使用していたり、片方の蛍光灯が切れかけている状態で使用を続けると、蛍光灯の寿命を縮めることがあります。

そして、保護回路が作動しやすくなってしまいますので、こういった場合は同時交換する事を強くおすすめします。

ただ、一般家庭では、切れた蛍光灯の交換のみで使用ができる場合がほとんどですので、問題はないかと思われます。

交換の際に、照明器具、安定器の確認は必ずしましょう。

蛍光灯2本セットを同時交換する時期の目安は?

蛍光灯2本セットの同時交換時期の目安は、いつ頃なのでしょうか?

一般的に、蛍光灯の寿命は約3~4年と言われています。

新しい時と比べて、光の量が70%ほどになった状態が寿命と言われています。
これが大体3~4年ほどです。

ですが、蛍光灯が切れるまで使っていることが、良いことだとは言い切れません。

蛍光灯は、切れるまでに、徐々に暗くなっていきます。
70%の光でものを見ていると、目の負担はかなり大きなものになります。

切れるまで使う事が節約に繋がるかもしれませんが、体への負担を考えるとあまりおすすめはできません。

少し暗くなったと感じたら、そろそろ交換する時期かと思われます。
早めの交換で、目の負担を和らげましょう。

交換した蛍光灯の廃棄方法

交換した蛍光灯の廃棄はどうされていますか?

処分する蛍光灯ですが、実は大変慎重に扱うべきものなのです。

●危険性

蛍光灯は、些細な衝撃でも簡単に割れてしまいます。
割れた破片は非常に細かいため、ガラス片がわかりにくく危険です。

ですが、危険なのはそれだけではありません。

蛍光管の中には、水銀を含んだ有毒ガスが入っています。
その水銀を吸い込むと、肺から吸収される確率が非常に高いのです。

吸収された水銀は、体の中に蓄積されることによって有毒性なものになり、大変危険です。
安易に割るのはやめましょう。

●廃棄方法

・燃えないゴミ

まずは、お住まいの地域自治体のルールに従って捨てるようにしましょう。
インターネットで自治体名、蛍光灯、廃棄、で検索をすると出てくるでしょう。

こちらは、通常ゴミと同じく無料で回収してもらえます。
ただし、これは家庭用で出てきた蛍光灯のゴミです。

事業者用の場合は、産業廃棄物の扱いとなりますので、専門業者へ依頼をしてください。

・電気店など、店頭で回収

家電量販店やホームセンターなど、一部店舗で回収してくれる場合があります。
「蛍光管回収協力店」として、店頭で無料回収を行っている店舗です。

また、無料回収ではなく、蛍光灯を購入した場合に、不要になった蛍光灯を回収してくれる場合もあります。
同時交換をするのであれば、購入と処分が同時にできるので、便利かもしれませんね。

・大日本プロレスの回収

少し特殊ですが、大日本プロレスが回収をしていることも、ホームページに記載があります。
各会場で蛍光灯の引き取り、または、郵送での回収を行っています。

①長さ約120センチの蛍光灯(直径約30㎜)
②着払い不可(送料は自己負担)

会場、または、郵送で回収された蛍光灯は、蛍光灯デスマッチに使用されるそうです。

このように、廃棄方法はいくつかあります。
2本セットの蛍光灯だと量もかさばるので、取り扱いには充分注意をし、一番良い方法で廃棄しましょう。

一番良いと思える方法で交換しましょう

私たちの生活に、明かりは欠かせないものです。

いつも使っている蛍光灯のことを、少し詳しく知っておくのも、何かの役に立つかと思います。

また、蛍光灯の交換方法は、1本のみ、2本セットの同時交換、いずれも照明器具や機器によって違います。
交換の前には必ず確認をするようにしましょう。

そして、手間やコストを考え、一番最適と思える方法で交換をして頂ければと思います。
誰もが快適な暮らしができるよう、交換、処分は、ルールに乗っ取って行いましょう。