アロマテラピーは、心身をリフレッシュし、人が元々持っている力を高める効果が期待できる自然療法です。
例えば、ベルガモットの香りは、不安の緩和や睡眠に良い作用があると言われています。
その他にも、ラベンダーやフランキンセンスなど、睡眠に効果的な香りは色々あります。
今回は、アロマテラピーに使われる精油(エッセンシャルオイル)や、取り入れ方についてご紹介します。
アロマテラピーやベルガモットなどの精油(エッセンシャルオイル)とは?
アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)を用いて、心身をリフレッシュさせたり、人が本来持つ自然治癒能力を高めるのを助けるなど、美容や健康の促進を図る自然療法です。
アロマテラピーとい言葉が出てきたのは20世紀初頭ですが、古代から人は、植物の香りを医療に利用していました。
アロマテラピーで使われる精油(エッセンシャルオイル)は、有効成分を高密度に含んでいて、常温で気体になる揮発性の芳香油です。
植物の花や葉、種子などの天然素材から抽出され、植物によって香りや効能が異なります。
例えば、柑橘系の香りであるベルガモットは、イライラした感情や不安感を抑え、気持ちを前向きにするよう働きかけてくれます。
また、質の良い睡眠にも効果が期待できます。
興味のある精油(エッセンシャルオイル)の香りや効能の特徴を知り、アロマテラピーを生活に取り入れてみると、暮らしの中で癒しを感じられる時間が増えるかもしれません。
アロマテラピーに使われる精油(エッセンシャルオイル)の種類
アロマテラピーで使われる精油(エッセンシャルオイル)には、たくさんの種類があります。
種類によって心身の健康の促進や睡眠などの様々な効能がありますし、香りも多岐に渡ります。
香りは、その特徴から主に「ハーブ系」、「柑橘(シトラス)系」、「フローラル系」、「エキゾチック系」、「樹脂(バルサム)系」、「スパイス(スパイシー)系」、「樹木(ウッディ)系」の7種類に分けられます。
①ハーブ系
爽快感がありつつも、ほろにがさを感じる薬草のような香りです。
ハーブ系の精油(エッセンシャルオイル):アンゼリカ、タイム、ペパーミント、ローズマリーなど
②柑橘(シトラス)系
オレンジやグレープフルーツなどのさわやかなフルーツの香りです。
柑橘(シトラス)系の精油(エッセンシャルオイル):ベルガモット、グレープフルーツ、レモン、ライムなど
③フローラル系
女性らしさを感じる優しくて甘い花の香りです。
フローラル系の精油(エッセンシャルオイル):ジャスミン、ラベンダー、ネロリ、ローズなど
④エキゾチック系
神秘的で個性的なアジアを彷彿させる香りです。
エキゾチック系の精油(エッセンシャルオイル):イランイラン、パチュリ、サンダルウッド、ベチバーなど
⑤樹脂(バルサム)系
樹脂を原料にした、重厚で甘みのある香りです。
樹脂(バルサム)系の精油(エッセンシャルオイル):フランキンセンス、ベンゾイン、ミルラなど
⑥スパイス(スパイシー)系
香辛料の香りをマイルドにしたような刺激のある香りです。
スパイス系の精油(エッセンシャルオイル):ジンジャー、コリアンダー、ブラックペッパー、シナモンなど
⑦樹木(ウッディ)系
フレッシュで清潔感があり、森林浴しているような気持ちになる香りです。
樹木(ウッディ)系の精油(エッセンシャルオイル):ローズウッド、ジュニパー、ユーカリ、ヒノキなど
アロマテラピーで相性の良い精油(エッセンシャルオイル)のブレンド
精油(エッセンシャルオイル)は、ブレンドすることで、自分好みの香りにしたり、それぞれの香りが持つ効能を相乗効果で高めたりすることもできます。
睡眠に効果的であったり、ストレスを緩和させたりなど、自分の目的に合ったアロマテラピーをしたいですよね。
精油(エッセンシャルオイル)は、主に7種類に分けられますが、同じ系統の香りのものは相性が良いことが多いです。
異なる系統の精油(エッセンシャルオイル)は、これからご紹介する組み合わせが、一般的に相性が良いとされています。
①ハーブ系:柑橘(シトラス)系と樹木(ウッディ)系と良い相性
②柑橘系(シトラス)系:ハーブ系とフローラル系と良い相性
③フローラル系:柑橘系(シトラス)系とエキゾチック系と良い相性
④エキゾチック系:フローラル系と樹脂(バルサム)系と良い相性
⑤樹脂(バルサム)系:エキゾチック系とスパイス(スパイシー)系と良い相性
⑥スパイス(スパイシー)系:樹脂(バルサム)系と樹木(ウッディ)系と良い相性
⑦樹木(ウッディ)系:スパイス(スパイシー)系とハーブ系と良い相性
例えば、ベルガモットの場合、柑橘系(シトラス)系の精油(エッセンシャルオイル)なので、ハーブ系とフローラル系と良い相性と言えます。
ベルガモットは、睡眠や不安の緩和に効果的なアロマテラピー
ベルガモットは、イタリア南部で生産されている、オレンジの仲間のフルーツです。
柑橘系(シトラス)系の香りですが、睡眠に効果的だと聞いたことはありますか?
今回は、数ある精油(エッセンシャルオイル)の中から、ベルガモットをご紹介します。
ベルガモットには、抗うつ、不安の緩和、安眠効果、食欲増進、皮脂過多を整える効果、殺菌・抗菌作用などの効能があると言われています。
しかし、ベルガモットを使用する際は、「光毒性」と「光感作性」に注意が必要です。
肌に塗布した状態で紫外線を浴びると、皮膚にダメージを受けたり、炎症やアレルギー反応を引き起こしたりしてしまいます。
水蒸気蒸留法で抽出されたものは、フクロマリンフリーと呼ばれ、光毒性の成分が除去されているので、フクロマリンフリーの精油(エッセンシャルオイル)を使用した方が安心かもしれません。
また、高濃度で使用すると、皮膚への刺激が強すぎるので、使用量にも注意しましょう。
アロマテラピーで用いられるベルガモットは、使用量と使用方法をきちんと守れば、様々な効能が期待できる精油(エッセンシャルオイル)です。
ベルガモット以外で睡眠に効果的なアロマテラピーは?
ベルガモット以外でも睡眠に効果的な精油(エッセンシャルオイル)をご紹介します。
睡眠に良いと言われている香りは色々あるので、効能から選んでも良いですし、自分が心地良いと感じるものから選んで、アロマテラピーを行ってみるのもおすすめです。
①ラベンダー
フローラルな香りでリラックスさせてくれるラベンダーは、癒しの定番です。
安眠効果以外にも、鎮痛、鎮静、抗菌、抗炎症作用が期待できます。
②ゆず
ゆずには、自律神経のバランスを整えて、気持ちを前向きにしてくれる効果が期待できます。
疲労回復作用も期待できるので、心身共にリフレッシュでき、睡眠にも良いとも言われています。
しかしながら、ベルガモットと同様に光毒性があり、肌への刺激も強いので注意が必要です。
③ネロリ
ネロリは、ビターオレンジの花の香りです。
鎮静効果があるため、睡眠に良いと言われています。
また、妊娠線予防やアンチエイジングのためのスキンケアにも効果が期待できます。
④サンダルウッド
日本で白檀(ビャクダン)と呼ばれているサンダルウッドは、頭痛や不眠症などに効果的と言われています。
また、風邪症状からくる喉の痛みや痰にも良いとされています。
⑤フランキンセンス
フランキンセンスは、古代から宗教儀式や瞑想に使われていた神聖な香りです。
鎮静効果があり、寝付きを良くする効果が期待できます。
また、呼吸器系にも効果があるとされているため、咳や鼻づまりで辛い時に使用すると呼吸を楽にすることにも効果的です。
⑥オレンジ・スイート
気持ちを明るくし、ストレスを緩和してくれるオレンジ・スイートには、リラックス効果が期待でき、睡眠にも良いと言われています。
食欲増進や冷え性にも効果的とされています。
アロマテラピーで質の良い睡眠を取る方法
これまで、ベルガモットなど、睡眠に効果的な精油(エッセンシャルオイル)を見てきましたが、質の良い睡眠を取るためには、精油(エッセンシャルオイル)をどのように使用したら良いのでしょうか?
最後に、アロマテラピーの取り入れ方をご紹介します。
①アロマディフューザーを使用する
アロマディフューザーを使用すれば、室内に効率よく精油(エッセンシャルオイル)の香りを拡散させることができます。
ミストを出して香りを拡散させるタイプや、精油(エッセンシャルオイル)を火や電気の熱で温めて香りを行き渡らせるタイプなど、色々なアロマディフューザーがあります。
予算や使いやすさなどを考慮して、アロマディフューザーを購入するのも良いかもしれません。
②マグカップでアロマテラピー
マグカップにお湯を入れて、レンジで1分ほど加熱し、最後に自分の好きな精油(エッセンシャルオイル)を2滴ほど入れます。
お湯が冷めたら終了のサインです。
マグカップ1つで簡単にできるので、場所を取りませんし、かわいいマグカップを選ぶことでインテリアとしても楽しむことができますね。
水蒸気を吸って香りを楽しめる、手軽なアロマテラピーです。
③アロマテラピーで温湿布
水で湿らせたタオルをビニール袋に入れます。
タオルは小さめのものが良いでしょう。
それをレンジで30秒ほど加熱し、熱くなったタオルに精油(エッセンシャルオイル)をたらして少し冷まします。
熱すぎると火傷の原因にもなるので、触れられる温度になったら、痛いところや凝っているところに当てて温めます。
これにより、痛みや凝りを和らげる効果が期待できます。
気になる部位をポカポカ温めつつ、自分の好きな香りを感じることができるので心身共にリラックスできます。
タオル1つで簡単にできるので、お手軽なアロマテラピーです。
④足湯でアロマテラピー
洗面器に40~42度のお湯を入れ、精油(エッセンシャルオイル)を2、3滴たらします。
そこに足を入れて10~15分ほど温めましょう
心地良い香りに包まれながら足から全身が温まり、リラックスできます。
特に寒い冬は、足先から冷えたりする人もいるでしょう。
ぽかぽか足を温めながら、テレビを見たり、読書をしたりするのも良いかもしれません。
⑤お風呂でアロマテラピー
精油(エッセンシャルオイル)3~5滴を、天然塩20~30gに入れて、よくかき混ぜます。
塩には、末端神経を温め、発汗作用を促す効果や保温効果があります。
そして、カルシウムなどのミネラル成分が含まれている天然塩を使用する点も大切なポイントです。
天然塩を精油(エッセンシャルオイル)をよくかき混ぜたら、浴槽にはった38~40度くらいのお湯に投入し、またかき混ぜます。
よく混ぜないと、精油(エッセンシャルオイル)が、お湯の表面に浮いてしまうので気を付けてください。
そして、よく混ざったら入浴しましょう。
全身がしっかりと温まり、リフレッシュできること間違いなしです。
天然塩を入れたお風呂にはデトックス効果もあるので、ぜひ試してみてください。
ベルガモットやラベンダーのアロマテラピーは睡眠に効果的
アロマテラピーで使用される精油(エッセンシャルオイル)には、色々な種類がありますが、香りのタイプから主に7種類に分けることができます。
精油(エッセンシャルオイル)によって、効能や香りの特徴は様々です。
ベルガモットやラベンダーなどは、睡眠に効果的と言われています。
自分の目的に合った効能や好きな香りから精油(エッセンシャルオイル)を選んで、暮らしにアロマテラピーを取り入れてみてくださいね。