「毎日しっかりと睡眠をとっているのに、なぜか朝はすっきりと目が覚めない」
そのように悩んでいる方はたくさんいらっしゃるでしょう。
それはもしかしたら、睡眠時間があなたに合っていないのかもしれません。
今回は、正しい睡眠をとるため睡眠の周期や、計算する方法をまとめてみました。
なんだか目覚めが悪いと感じたら、ぜひ参考にしてみてくださいね。
睡眠の周期はみんな同じ?正しい睡眠時間とは?
睡眠の周期や睡眠サイクルという言葉、ほとんどの方がどこかで聞いたことがあるでしょう。
年齢別の平均睡眠時間や、必要な睡眠時間なども必ずどこかで耳にすることがありますよね。
人は眠っている間に、身体や脳の中で深い眠りと浅い眠りが交互に訪れています。
アラームですぐに目が覚めたり、すっきりした目覚めを実感することができるのは浅い眠りの時なので、浅い眠りの時間帯に目が覚める時間を合わせることができれば一番良いですよね。
睡眠の周期さえ計算できれば、毎日気持ち良く目覚めることができそうです。
それでは、そうした睡眠の周期というのはみんな同じ時間なのでしょうか?
昔から「睡眠の周期は90分」とよく言われているため、多くの方が仮眠を90分で設定したり、夜眠りに就く時には90分の倍数で計算したりしています。
しかし、実際には大きな個人差があります。
更には、個人差ではなく気温の変化や1日の活動量、眠る時の環境によって睡眠の周期は左右されることもあります。
そんなに変化の大きいものを計算するためにはどうすれば良いのか、睡眠について詳しくご紹介をしながら、その方法を探っていきましょう。
寝ている間に身体の中では何が起きているの?
寝ている間に深い眠りと浅い眠りが訪れることは前述しましたが、その周期のことを「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」と言います。
意外なことに、人は眠るとまず深いノンレム睡眠に入っていきます。
そして、覚醒しやすい浅い眠りのレム睡眠となり、一定時間が経過するとまたノンレム睡眠に入り、これを交互に繰り返していきます。
ノンレム睡眠はただ単に深い眠りというわけではなく、ノンレムと言われる中でも4段階に分けられます。
大脳を休ませ、身体を修復させるために4段階のノンレム睡眠をしっかりととることが、質の良い睡眠と言えるでしょう。
この時は、脳が休んでいるために夢を見ることはほとんどなく、起こしても中々起きない状態でもあります。
一方、レム睡眠中は身体は眠っているのに脳が覚醒している状態で、起きている間の出来事から情報を取捨選択したり、記憶を定着するために忙しく働いています。
そのため、夢を見るのは大体がレム睡眠の時であり、起きやすい時間帯であるとも言えます。
眠っていながら眼球が動いたり、呼吸が不規則に変わったりすることも大きな特徴のひとつですね。
それでは、レム睡眠中に上手く起きられるような計算をするためには、どのようにしたら良いのでしょうか?
自分の睡眠の周期を計算する方法とは?
早速自分の睡眠周期を計算して快適に眠りたいものですが、実は睡眠周期は今すぐ簡単に測ることが難しいものです。
何日か試してみることで、初めて自分の周期を知ることができます。
まず、翌日に予定がない時を選んで、アラームを設定しないで眠ってみましょう。
家族など同居する方がいる時には、起こさないように伝えておくと良いですね。
お部屋もシャッターや遮光カーテンを使用して、暗い状態を保っておける方が良いでしょう。
そして、朝がきて自然と起きるまでの時間をひとつの目安とします。
しかし、1日試して6時間で目覚めたからといって、それが必ずしも最適な睡眠時間とは限らないので、何回かに分けて試すようにしましょう。
また、その日は起きてから疲れはないか、日中不自然に眠気が襲ってこないか、心身ともに体調が良いかということもしっかりと観察するようにしましょう。
さらに、もうひとつ大切なことが入眠時間です。
お布団に入ってすぐに眠れる方は良いのですが、眠るまでにかかる時間は個人差がありますよね。
確実な時間を知ることは不可能ですから、大体どれくらいかかっているのかということを覚えておけば良いでしょう。
こうして調べた情報は、メモなどをしてグラフにしておくと、後々に便利ですよ。
睡眠の周期を計算するアプリで手助けを
自分の睡眠について詳しく知りたくても、入眠時間を考えていたら寝つけなくなってしまったり、気温差などで夜中に中途半端に目が覚めてしまったりすることもあるかもしれません。
そして、中々自分では周期を捉えることができないという時には、睡眠の周期を計算するアプリを使用するのもひとつの方法です。
最近は、目覚まし時計の代わりにスマホのアラームを使用している方が増えています。
睡眠の周期を計算するアプリはたくさんの種類がありますが、ほとんどの場合加速度センサーが付いていて、眠っている状態をしっかりとグラフ化してくれるのです。
中には、人の動きをキャッチして、レム睡眠時にアラームを鳴らしてくれるというタイプもあります。
もちろん、起きなくてはいけない時間を自分でアラーム設定することも可能です。
また、睡眠の周期だけではなく、録音機能によりいびきや歯ぎしり、寝言などを教えてくれる機能を持ったものもあるため、睡眠とは全く別の対策もできてしまいそうですね。
自分でメモをとりながら計算しても良いのですが、あまり考え込んでしまうとかえって眠れなくなることもあるでしょう。
難しいことは機械に任せて、眠ることに集中するのも良い方法だと考えます。
計算して眠っても目が覚めない!眠気がとれないのはなぜ?
自分で計算したり、アプリを使ってようやく自分の周期を把握することができたとします。
しかし、毎日その周期で睡眠をとっているのに日中眠くなったり、朝起きるのがつらいと感じることがあるかもしれません。
なぜ、そのようなことが起きるのでしょうか?
原因はいくつか考えられます。
・慢性的な睡眠不足
・質の悪い睡眠(ノンレム睡眠が不十分)
・前日に過度なアルコールの摂取
・肥満による不自然な呼吸
仕事の疲れや忙しさから、平日に眠る時間を十分確保できない時には慢性的な睡眠不足で「眠っても寝足りない」状況になっていることが考えられます。
睡眠の質の低下は様々な要因がありますが、ストレスや入眠が上手くいかないことなどがありますね。
また、アルコールの過剰摂取は、アルコールが弱まった時に覚醒をしてしまう可能性があって、こちらも睡眠の質の低下に繋がります。
肥満による呼吸の乱れに関しては、体型を変える以外の方法を選べないのが厳しいですよね。
眠っても眠いというのは、根本的な原因を探ってみないと解決することが難しいものです。
それでは、せっかく周期を計算しても無駄になってしまうかもしれません。
睡眠不足は大敵!忙しい時こそしっかり睡眠をとろう
人には色々な事情があり、誰もが望み通りの休息時間をとることは難しいですよね。
それでも、自分にできる範囲で質の良い睡眠をしっかりととることはとても大切です。
まず、朝起きたら太陽の光を浴びて身体を覚醒させましょう。
そして、日中はストレッチや運動など、少しでも身体を動かすようにします。
食事は、できるだけ栄養バランスの行き届いたものを選んだ方が良いですね。
仕事や学校で忙しい方はたくさんいらっしゃいますが、それでも計算した通りの周期に合った睡眠時間をできるだけとれるように心がけましょう。
中々眠りに就けない時は、温かいものを飲んだり、身体のマッサージをしてリラックスすることも効果的です。
しかし、「眠らなきゃ」と焦ってしまうと、かえって眠れなくなるということもあるかもしれませんよね。
そこで一番大切なのは、眠い時のサインを見逃さないことです。
少し眠気を感じても「まだ寝るには早いし」と、あえて起きていると、身体が休みたがっているチャンスを逃してしまうことになります。
「眠らなきゃ」ではなく「眠くなったから寝よう」の方が、心身ともにゆっくりと休むことができるでしょう。
自分の身体を知って質の良い睡眠を
睡眠は正しい周期で得られないと、心にも身体にも大きな不調となって表れてしまいます。
目が覚めた時に「まだ眠りたいな」と思っていると、その後に続く全てが憂鬱になってしまいますよね。
できれば、すっきりと起きて気持ち良く1日を始めたいものです。
自分自身に合った睡眠の周期を知って、毎日の眠りを質の良い快適なものにしましょう。