ベッドのマットレスに敷く、シーツや敷きパッドの他にベッドパッドがあります。
ベッドパッドと敷きパッド、一見似ているようですが、まったく目的が異なります。
ベッドパッドは、どのような性能があるのか、また、本当にマットレスに必要なのか検証してみましょう。
敷きパッドとベッドパッドの違い
ではまず、敷きパッドとベッドパッドの違いについて解説していきましょう。
敷きパッドは、主にシーツの上に重ねて使用するものです。
生地に冷感加工や保温加工がされていたり、体温調節をする目的があります。
またシーツの上に重ねるので、すぐに洗濯できるのも特徴です。
一方、ベッドパッドはシーツの下に敷くものですので、肌に直接触れません。
ベッドパッドには2つの目的があり、1つはマットレスに汗を浸透させないためと、もう1つは寝心地を調整するためにあります。
また、素材によって自宅で洗濯できるものとできないものがあります。
このように、敷きパッドとベッドパッドは目的が全く異なるものであり、それぞれ正しい使い方があります。
では、マットレスにはベッドパッドは必要なのでしょうか。
ベッドパットはマットレスに必要なのか
ベッドは長年使用するものですし、マットレス自体は洗濯をすることができませんよね。
私たちは、寝ている間の一晩でコップ一杯もの汗をかくといわれています。
そのため、マットレスにシーツを敷いているだけですと、簡単にマットレスに汗が浸透してしまいます。
それが、長年蓄積されるとシミや汚れとなります。
また、汗が蓄積しマットレス内に湿気がこもった状態が続くと、カビやダニが発生する原因にもなります。
このような状態になってしまうと、マットレスの性能を損ねてしまうことになりかねません。
ベッドパッドを敷くことで、マットレスに汗の浸透を防ぎ、汚れやダニ・カビの発生を防ぐことになります。
そのため、寿命を延ばすことに繋がるのです。
マットレスの汚れを防止する意味では、ベッドパッドは大変重要なアイテムなのです。
よく、シーツの上に敷きパッドを利用されている方も多く見られますが、敷きパッドは四隅をゴムで固定するだけですので、寝ている間にめくれてしまうこともあります。
そのため、敷きパッドをお使いの方も、必ずベッドパッドは使用することをおすすめします。
マットレスに敷くベッドパッドの素材
マットレスの上に敷くベッドパッドは、中綿の素材によって大きく寝心地が異なります。
ベッドパッドの素材は、大きく分けて4つの種類がありますので、それぞれ特徴をご紹介していきます。
【ウール】
ウールは吸収性、発散性に優れた天然素材です。
汗を素早く吸収、発散するため、マットレスに湿度をこもらせることを防ぎます。
保温性にも優れているため、冬でも暖かく使用することができます。
総合的に見ると、最も優れている素材だといえますが、値段が高いのが少々ネックとなります。
【コットン】
コットンは、汗の吸収性に優れた素材ではありますが、乾きが遅いというデメリットがあります。
そのため、定期的な洗濯が必要になるでしょう。
【麻】
麻も天然素材の中では定番の素材になります。
麻はさらっとした使用感で、吸収性や発散性に優れています。
熱がこもりにくいため、暑い夏の時期には大変おすすめの素材です。
【ポリエステル】
ポリエステルは、ベッドパッドの中でも一般的な素材です。
ただし、吸収性が上の3点に比べると劣ります。
吸収性には優れていないポリエステルですが、比較的安く、乾きやすいという特徴があるのでこまめに洗濯したいという方には向いているでしょう。
マットレスの寝心地を改善したいのなら!中綿の量に注目する
ベッドパッドの目的は「マットレスに汗を浸透させないためと、寝心地を改善するため」とお伝えしました。
何年も使用し続けているマットレスの場合、スプリングがヘタって寝心地が悪くなっている場合があります。
そのようなときの寝心地改善としてベッドパッドを利用するのですが、寝心地を改善するためには、ベッドパッドの中綿の量に注目する必要があります。
ベッドパッドはベッド販売店のように、直接マットレスに寝転んで寝心地を確認するのは難しいものです。
もし、ネットや店頭で購入する際は、中綿の量がどのくらい入っているかを重視して選んでみましょう。
例えばシングルの場合、中綿の量が1キロ未満でしたら、若干の効果は期待できるかもしれませんが、寝心地改善とまではいかないかもしれません。
寝心地を改善する意味では、最低でも中綿1.5キロは欲しいものです。
また、吸収性に富んでいる自然由来の素材であっても、中綿の量が少ないとそれに伴って吸収性、発散性も劣ってしまいます。
このような理由から、ベッドパッドを選ぶときは、中綿の量にも注目してみてください。
ベッドパッドの使い方とお手入れ方法
ここでは、ベッドパッドの使い方とお手入れについてご紹介していきます。
前にもお伝えしたとおり、ベッドパッドは通常シーツの下に敷いて使用します。
敷く順番は以下の通りです。
①マットレスの上にベッドパッドを敷く
②マットレスとベッドパッドをシーツで包み込む
③敷きパッドを敷く
敷きパッドは必ずしも必要ではありませんが、吸収性や体温調節などの機能性の面も含め使用した方がおすすめです。
続いて、お手入れ方法をご紹介していきます。
ベッドパッドは、定期的に干し、また洗濯が可能な素材でしたらこまめに洗濯をしましょう。
ベッドパッドを敷きっぱなしにしていると、湿気がこもりダニやカビの原因となってしまいます。
ベッドパッドを敷いているからといっても、やはり湿気は溜まります。
適度に干したり洗濯をして、乾燥させてあげましょう。
洗濯頻度としては、1~2週間に1度を目安に行ってください。
ベッドパッドの替わりに敷布団は代用できる?
「ベッドパッドの替わりに敷布団でもよいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、マットレスの上に敷布団は敷かない方がよいといわれています。
その理由について解説していきましょう。
敷布団はベッドパッドのように、発散性に優れていません。
そのため、マットレスの上で使用し続けると湿気を多く含ませてしまうことになり、カビやダニの発生に繋がります。
通常、敷布団は毎日の上げ下ろしや頻繁に干すことを前提として作られています。
そのため、マットレスの上に敷くには、毎日敷布団を天日干しするほどのお手入れが必要となります。
また、マットレスは敷布団を敷いて寝ることを想定して作られているわけではありません。
そのため、却って寝心地が悪くなったり、身体に痛みが出てしまうなどの障害が出る可能性もあります。
ベッドマットレスには、お手入れのしやすいベッドパッドが最適なのです。
ベッドマットレスにはベッドパッドが最適
ベッドマットレスの上に、ベッドパッドを敷いている方は4割ともいわれています。
敷パッドは使用していても、意外にもベッドパッドは利用していない方が多いのです。
しかし、ベッドパッドはマットレスの寿命にも大きく関わります。
マットレスを長くお使いいただくためにも、ベッドパッドを使用することをおすすめします。