勉強机の蛍光灯が切れてしまったら、すぐに交換が必要ですね。
もし試験が目前であれば、それこそ一大事です。
しかし、いざ蛍光灯を外そうとして外れないのも、よくある話です。
そんな時の蛍光灯の交換方法、さらに交換するならLEDランプに変えた方がいいのかどうか、ということについて、ご説明していきます。
外れない蛍光灯はプッシュ式?それとも回転式?
勉強机の蛍光灯の外し方には、プッシュ式と回転式の2種類があります。
【プッシュ式と回転式の見分け方】
照明本体両側にある、蛍光灯を差し込む部分を「ソケット」といいます。
そのソケット部分に切れ込みがあるかないかが、見分けるポイントです。
スリットがあれば回転式、なければプッシュ式です。
●プッシュ式
プッシュ式は、電池と同じ要領でランプを出し入れする蛍光灯です。
まず、蛍光灯を左右のソケットのどちらかに押しつけます。
反対側のソケットが浮いて、蛍光灯の足(先端部分に金属の足が2つ付いています)が見えたら、あとは手前に引けば出てきます。
強めに力をかけないと外れないので、ガラスを割らないように丁寧に扱いましょう。
●回転式
回転式は、両方のソケットの切れ込みに蛍光灯の足を差し込んで使う蛍光灯です。
取り出す時には両手を添え、蛍光灯をゆっくり90度回します。
(手前・向こう側、どちらに回しても大丈夫です。)
スリットから蛍光灯の足が見えたら、スライドさせて取り出します。
勉強机から外れないのは保護カバーのせいかも!
どうしても外れない、動きもしないという場合は、カバーが邪魔をしていないか見てみましょう。
保護カバーが付いていれば、ネジ止めしてあるカバーを取ってから蛍光灯を外します。
ここでは、ITOKIの勉強机に付いている、スタンド式蛍光灯DL-23、DL-33を例に取ってみましょう。
この2つの蛍光灯は回転式で、カバーが3つ付いています。
蛍光灯の両端に「端部キャップ」が1つずつ、蛍光灯を覆うように「ルーバー」が1つ、の計3つです。
蛍光灯を外すには、まず端部キャップ(ネジ2つ)のネジを緩めて、両端のキャップを外します。
次に、ルーバー(ネジ6つ)も外します。
あとは、蛍光灯に両手を添えて、ソケットの切れ込みから2本の金属の足の部分が見えるまで回転させ、引き出せば取り出すことができます。
気をつけたいのは、ネジが錆びたり固く締まりすぎているかもしれないことです。
ネジを緩める時には、ネジ山をねじ切らないよう丁寧に回してください。
勉強机の蛍光灯が簡単に外れないのはなぜ?
棒のような直管型のライトは、職場や商業施設の天井灯としてはよく見かけますが、家庭では珍しいタイプのライトです。
勉強机の蛍光灯以外では台所で使われているくらいでしょうか。
取り付け方も数種類ありますし、丸型蛍光灯とも電球とも取り付け方が違う、扱い方のよく分らないランプです。
さらに、勉強机の蛍光灯の場合は、高いところに設置してある台所とは違って、子供でも手の届く位置にあるのが特徴です。
ですから、もし簡単にランプが外れてしまえば、好奇心旺盛な年頃の子供たちがうっかり触って、感電してしまう恐れがありますね。
そのため、勉強机の蛍光灯は、もともと外れにくくなっています。
例えば、プッシュ式の場合は、大人でも苦労するくらいバネでしっかり押さえ込んでありますし、回転式の場合は、別途カバーを付け、簡単には取り出せないようにしています。
つまり、わざわざ簡単には外れないようにしてあるので、いざランプが切れた時、少し苦労しなければならないのです。
蛍光灯を交換する時の注意点!
新しい蛍光灯を取り付ける時は、取り外しと逆の手順を踏めばいいだけなので簡単ですね。
ただ、プッシュ式の場合は、外れない時と同じで、入らなくて苦労するかもしれません。
回転式の場合は、蛍光灯を回す時、切れ込みと蛍光灯にある印(くぼみ)を合わせるのがポイントです。
回し方が半端だと、灯りが点いてくれません。
また、新しい蛍光灯を購入する際にも、気をつけたいことがあります。
もし切れたランプと同型のものを購入するなら、蛍光灯に小さな電球(グローランプ)があるか確認しておきましょう。
「勉強机の蛍光灯を買いに来た」と店員さんに品番を伝えると、「グローランプも必要ですか?」と聞かれることがあるからです。
グローランプとは、スターター式と呼ばれる蛍光灯を点灯する時に必要な電球で、これが切れるとやはり灯りが点きません。
現在の蛍光灯は、グローランプを必要としないインバーター式が主流で、グローランプを必要とするものは少なくなりました。
しかし、インバーター式の蛍光灯は、スターター式の蛍光灯を兼用していることが多いのです。
ですから、気を遣って「グローランプは?」と聞いてくるのです。
もし確認を忘れた場合は、スイッチを入れた時のことを思い出しましょう。
すぐ点けばインバーター式、ピカピカ点滅してから点けばスターター式の蛍光灯です。
もしスターター式なら、念のためにグローランプも買っておいた方がいいでしょうね。
勉強机の蛍光灯と直管蛍光灯型LEDの相性
もう1つ気をつけたいのが、LEDランプの購入です。
「節約のためにLEDにしよう」と考える方も多いでしょうが、LEDランプと直管型蛍光灯は、国が注意を呼びかけるほど、相性が難しいのです。
①有資格者による電気工事が必要
まず、蛍光灯とLEDは形が同じでも点灯方式が全く違うので、本来ならそのまま取り付けることができません。
蛍光灯の代わりにLEDランプにするなら、蛍光灯本体にある安定器という装置をバイパス(通らないように)する工事が必要なのです。
②工事不要の直管蛍光灯型LEDランプは、選ぶのが難しい
LEDの中には、そのまま使える「工事不要・直管蛍光灯型LEDランプ」というものもあります。
工事不要で便利なのですが、蛍光灯の種類(スターター式かインバーター式かなど)が分からないと正しいランプを選ぶことができません。
もし間違ったランプを選べば、変な色で光ったり点滅したり、最悪の場合発火します。
③100%の節電はできない
正しいランプを選んだなら、安定器が生きているので点灯すれば電気が通ります。
節電はできますが、LEDランプ一本分くらい余分の電気を消費します。
④安定器が壊れると点灯しない
さらに安定器が壊れると、LEDランプは点かなくなります。
勉強机の蛍光灯本体の寿命は10年から15年なので、LEDランプの寿命が尽きるずっと前に、本体が壊れてしまいます。
もしLEDランプをお考えなら、「蛍光灯が外れない」と悩む前に、新しいLEDのデスクランプに買い換えることをお勧めします。
新しい蛍光灯が点かなかったら?
外れない蛍光灯をようやく外して新品に換えたとしても、ちゃんと点灯しないことがあります。
よくあるのは、勉強机のプラグをコンセントから抜いたままにしていること、次にありがちなのが、勉強机に付いているブレーカーが落ちていることです。
ブレーカーは勉強机のコードが出ている付近にありますので、探して確認してみてください。
また、スターター式の蛍光灯の場合は、グローランプを新しいものに換えてみます。
それでも点かない場合は、蛍光灯本体が壊れているのかもしれません。
蛍光灯の寿命は約12,000時間ですから、毎晩4時間机に向かって勉強したとして、買ってから8年は経っているのではないでしょうか。
8年なら保証期間もとっくに過ぎていますし、蛍光灯本体の寿命が8年から15年なので、寿命の可能性もあります。
しかも、蛍光灯本体の製造は徐々に打ち切られていますので、メーカーに問い合わせても満足できる回答を得ることは難しいでしょう。
そうなると残念ながら買い替えるしか方法がありません。
幸い、最近LEDランプはずいぶん手頃な値段になってきました。
そして、LEDの寿命は40,000~50,000時間で、蛍光灯の約4倍です。
同じ使い方なら今後30年間は交換する必要がありませんし、すぐにでも節電が始められます。
自宅のLED化の一環だと考えて、照明を新調することをお勧めします。
勉強机の蛍光灯はもはや骨董品?
寿命の長い蛍光灯の交換は、勉強机の場合、1回あるかどうかのレアケースです。
しかも最近は、勉強机の照明もLED化が進んで蛍光灯がどんどん減り、交換方法を知っている人を探すのも大変です。
付け替えに苦労するのは、当然と言えば当然なのではないでしょうか。
蛍光灯はもはや骨董品化しつつあります。
それでも、この機会に覚えておけば、台所のランプ交換や、誰か同じ悩みを持った人の役に立てるかもしれませんね。