「旅館=お布団」のイメージがありませんか?
しかし今、そのイメージを覆す旅館が増えているのをご存知でしょうか。
そんな背景からか、現在では、自宅の和室にベッドを置いて寝ている人も多くなっています。
「和室に合うのはどんな色でどんな形のベッドなの?」
「旅館を利用する人ってどんな人が多いの?」
そんな疑問をお持ちの方に、和室に合うベッドの色や形、さらに、旅館の和室にベッドが置いてある理由についてもご紹介していきます。
旅館にベッドが増えている?和室にはどんな『ベッド』が合う?
日々の仕事や生活の疲れをとるためや、気分転換のため、生活のための活力を得るためなどに旅行に行くという方も多いでしょう。
そして、旅先で宿泊する場所として「旅館」を選ぶ方もいます。
その理由として、非日常の空間の中で温泉に入ったり、豪華な食事を楽しんだり、ゆったりリラックスタイムを過ごすことなどの理由が、挙げられるのではないでしょうか。
このように日々の疲れを癒し、リラックスするために訪れるのが「旅館」です。
近年では、旅館といえどお布団ではなくベッドを用意しているところも増えてきました。
「旅館にベッド?」と思われるかもしれませんが、いざ泊まってみると違和感なく過ごせたという方も多いことでしょう。
そこで、旅館にもベッドが使われてきているので、自宅の和室にベッドを置きたいと思う方のために、そのポイントをご紹介していきます。
まず、和室に置くのに向いているベッドの形とはどのようなものでしょうか。
和室の床は、ほとんどが畳です。
畳に、足があるタイプのベッドをじかに置くと、足の部分がへこんでしまいます。
ですので、床にフレームが全体的に着くものを利用することで、一点を集中して畳を痛めることが少なくなります。
また、フロアベッドは、ベッドフレームにマットレスをはめるようなものが多いので、お部屋が広く見えるというメリットもあります。
ですが、やはり畳の部屋である和室に合わせるのなら、マットレス部分が畳になっている『畳ベッド』もおすすめですね。
和室に合うベッドはどんな『色』が合う?
和室に合うベッドのポイントとして、『色』の選択も重要です。
旅館のお部屋を見ると、畳、障子、ふすま、和ダンス、ちゃぶ台などの和を連想させるものがありますね。
それも、これらは心落ち着くナチュラルな色が思い浮かびませんか?
和室に使われている色は基本的にブラウン・ダークブラウンなど、ナチュラルな色合いのものが多いです。
そして、もともと和室には自然の中に多い色、木や土、植物を連想させる色が多く使われています。
例えば「緑」です。
緑は、森や自然を連想させる「やすらぎの色」です。
緊張をほぐしたい場所やみんなで集まって和やかに過ごしたい場所に緑色を使うといい、といわれています。
緑は中間色で、バランスや調和、誠実、堅実、といったイメージがあります。
緑のベッドというのは少ないかと思います。
そこで、緑色の掛け布団カバーをするのもいいでしょう。
そうすることで、自然を意識したレイアウトにすることができます。
また、ブラウンやダークブラウンなど他の家具に合わせるのもいいでしょう。
このようにナチュラルな色のベッドであれば、多く取り扱ってますし、和室本来の雰囲気を壊すこともないでしょう。
和室に合わせるのであれば、ナチュラルな色を意識してみてください。
和室に合うベッドはどんな『高さ』のもの?
和室に置くベッドは高さも重要です。
和室によく置かれているのは、自宅に置いてあるものよりも『低い』ベッドが多いです。
ベッドの高さが低いというのは、ヘッドボードの高さが低いベッドのことです。
「それはなぜか?」と疑問に思いますか?
和室においてある家具を思い出してみてください。
例えば茶箪笥、ちゃぶ台などです。
これらは、全体的に低くありませんか?
旅館の和室にあるテーブルも、座椅子も低めです。
洋室においてあるものよりも背が低いものが多いです。
また、ベッドのフレームの足が長いものだと洋風に見えてしまいます。
そこで、フレーム全体が床につくようなどっしりとしたベッドが和室には向いています。
このことから考えると、和室に置くベッドも他と合わせるために「低い」ベッドを選ぶのがいいでしょう。
和室に置いて映えるベッドの「素材」はコレ!
和室に一番合うのはズバリ、木です。
色のところでもお伝えしましたが、和室で多く使われている色は、ブラウン・ダークブラウンなどのナチュラルな色が多いです。
木製のベッドあれば、自然とナチュラルになります。
また、どこか温かみを感じる木製のベッドは、和室の柔らかい雰囲気にピッタリです。
その中でも、木目が浮かんでいるを使うのもいいでしょう。
また、ベッドに合わせて使う、掛け布団や枕などのファブリックにもちょっと気を配ってみましょう。
これらの色は、ナチュラルなオフホワイト、クリーム、柔らかいグリーンなどがおすすめです。
素材もコットンや綿など、見た目にも肌触りも優しいものを選ぶと、より和室の柔らかい雰囲気に合うでしょう。
普通、旅館のお布団は、パリっと糊のきいたお布団が使われている印象があると思いますが、ベッドに使われているファブリックはちょっと違う、ふわふわのものが使われていることもあります。
パリパリよりも、肌触りのいいお布団で過ごせば至福のひと時を得ることができるでしょう。
自宅の和室にベッドを置くときは、素材にも注目して、ふかふかのベッドで心地よい眠りにつきましょう。
このように和室にベッドを置くポイントをご紹介しましたが、そもそも和室にベッドを扱っている旅館にはどのような方に人気なのでしょうか。
そこで次では、和室のベッドを扱っている旅館についてお話をしていきましょう。
和室にベッドがある旅館が特に高齢者に人気な理由
旅館に泊まっている人ってどんなイメージがありますか?
お父さん、お母さん、おばあちゃん世代などちょっと年配の人が泊まるというイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
しかし、ベッドとなると別で若い方が使うイメージを持たられる方もいます。
そのため、旅館の和室にベッドを扱っているところの場合は、年配の方にはあまり人気がないのでは、と思う方もいることでしょう。
しかし、実は旅館の和室にベッドを扱っているところも、高齢者に人気が出てきているというのです。
それでは、その理由を挙げてみましょう。
①お布団から立ち上がるのとベッドから立ち上がるのとでは、ベッドの方が楽だから
②夜中にトイレに立った時にお布団や枕でつまずいてしまい、転倒事故になってしまうのを防げるから
③冷気は高い所から低い方へ流れていくので、お布団よりもベッドのほうが暖かい
④車椅子を利用している人にとっては、お布団から車椅子よりもベッドから車椅子の方が楽
⑤横になりたいとき、ベッドがあればいつでも寝られる
などの理由があります。
これらのことから高齢者の方々が、和室にベッドがある旅館を選ぶのは、自然なことかもしれませんね。
和室にベッドを扱う旅館は様々な方にオススメ
先程の理由から、和室にベッドを扱う旅館も高齢者に人気ということがわかりましたね。
しかし、高齢者だけに人気というわけではありません。
当然、高齢者にとってもいいということは、若い方も同じ感覚があるということです。
また、高齢者だけでなく、車椅子ユーザーや杖をついた人、足腰に痛みがある人、赤ちゃんを連れたご家族などにも、動きやすいので「旅館×和室×ベッド」はとてもオススメです。
せっかくの楽しい旅行中に、旅の疲れで体調を崩してしまう人がいたら、全員が心の底から、その旅行を楽しむことは、きっとできないでしょう。
まだ、慣れていない方は、ちょっと違和感を覚える「和室×ベッド」ですが、実は色々な人にとって使いやすい、みんなに優しい「ユニバーサルデザイン」だといえます。
いろんな人が「日本」を楽しめる世の中に
2020年、オリンピックが日本で開催されます。
海外からくるゲストの中には、様々な方がいることでしょう。
ご高齢の方、体に障害がある方、小さな子供連れ、日本独特の文化に慣れない、という人もいることでしょう。
そのような多様な方々にとっても、『旅館×和室×ベッド』の組み合わせは使いやすいということが分かっていただけたかと思います。
また、和室にベッドを置く際には、ポイントを押さえて選ぶようにしましょう。