お布団に潜む刺す虫の種類!刺されてかゆい場合の処理の方法

お布団で寝ている間に、いつの間にか何かの虫に刺されて、かゆい思いをしたことはありませんか?

私たちの生活圏では、さまざまな虫や微生物が存在していますが、お布団から起きた時のかゆみは、誰でも不安になるものです。

その不安を取り除くために、その正体を知って、同じようなつらい経験をしないように、原因と対処方法などを勉強しておきましょう。

お布団に生息する刺されるとかゆい虫って…

私たちの生活は、多くの虫たちと共存しています。

その中でも人を刺す虫には、蚊・ノミ・ダニなどがおり、お布団に多く潜んでいるのがノミとダニです。

蚊に刺されると、多くの人は数日で治ってしまいますが、ノミやダニはそれとは違い、かゆい状態が数週間続きます。

このノミとダニの虫刺されは、医師でも区別をつけることが難しいようですが、ノミは主に人の脚を狙い、特にひざ下や足首、すねを刺します。

そしてダニは、人間の皮膚のやわらかいお腹、二の腕やわきの下そして、太ももを刺すことが多いといわれています。

また、ダニの種類によっては服の中まで侵入し、刺すこともあるそうです。

もし刺された場所が、ひざ下周辺に集中している場合にはノミ、皮膚のやわらかい部分ならダニに刺された可能性が高いでしょう。

このように刺された場所からノミかダニ、どちらに刺されたのか判断することができます。

そして、ノミは飛び跳ねますが、ダニは飛び跳ねることができないことも違いのひとつです。

虫に刺されたらまず、このようなことを頭に入れて、判断をしてみてもいいかもしれません。

刺されるとかゆい虫「ノミ」とは

もし、刺した虫がノミの場合には、刺された後1日~2日後に赤く腫れる・かゆいという症状が表れます。

また、水ぶくれも伴うことも多いようで、かゆいと感じ始める時間や腫れの大きさには個人差があります。

そのかゆみは、おおよそ1週間程度ですが、長い場合には1ヶ月におよぶケースもあるようです。

さらに悪化するとアレルギー反応を起こし、じんましんや発熱も伴います。

このように、人を刺すノミの種類は「ネコノミ」というノミで、体長約2~3ミリのネコやイヌに寄生している種類です。

通常は、ノミのメスは公園などの土のある場所に産卵し、幼虫からサナギへ、そして成虫となり動物の血を吸います。

ではなぜ、この屋外にいるノミがお布団に生息しているのでしょうか。

なぜならノミは、温度約25~30度で湿度が約60~80%の場所を好んで生息し、梅雨時から9月ごろにかけて繁殖をします。

ノミにとって適した環境があれば、居心地がよく繁殖力も強くなるのです。

室内では特に、お布団・ベッド・ソファ・じゅうたん・家具の下や隙間などの湿った場所に、そしてペットを飼っている場合には、ペットが過ごす時間が多い場所に潜んでいることが多いといわれています。

刺されるとかゆい虫「ダニ」とは

一方、刺されるとかゆい虫「ダニ」の中には、人を刺すダニと刺さないダニが存在します。

そして、お布団の中にいるダニたちは、約32万匹いるといわれています。

その種類は主に「イエダニ」と「ツメダニ」で、「イエダニ」はあまり人を刺さないといわれていますが、エサがないと人を刺すことがあるそうです。

その「イエダニ」に刺された直後のかゆみは軽いのですが、その後に激しいかゆみに変わります。

反対に人を刺すことが多い「ツメダニ」は、刺されてから数時間後~2日後にかゆみが発生します。

双方共に赤く小さな腫れですが、「イエダニ」の刺し跡は、中心に水泡を伴うことが多くあります。

ダニもノミと同じように、かゆい状態は1週間程度続き、体質などによっては数ヶ月にも及びます。

そして、これらのダニたちも、温度約20~25度、湿度60~80%の高温多湿を好んで生息し、繁殖時期も同じように梅雨時から9月くらいとされています。

その特徴は、何でもエサにすることができますが特に、ホコリやカビ、人のフケや垢が好物です。

そのため、高温多湿となるお布団や畳、カーペットに多く潜み、ペットがいなくても生息することができるので、数年間もダニと一緒という最悪な事態にもなりかねません。

また、ダニの中には「疥癬(かいせん)」という皮膚の病気の原因を引き起こし、人の皮膚に寄生するダニもいます。

このようにノミとダニは、刺されるとかゆい虫ですが、厄介なのはどうやらダニのようです。

ノミやダニだけじゃない!南京虫もお布団が大好き

刺されてかゆい虫は、ノミやダニだけではありません。

それは、「南京虫」(トコジラミ)と呼ばれる虫です。

以前は海外旅行の際に、被害にあう人が多くみられましたが、最近では日本でも生息しています。

この「南京虫」に刺されて、かゆい症状が表れるのは、刺されてから数時間から数日後といわれており、目で確認できる刺し傷もすぐには表れにくいので、いつ刺されたのかわからないことが多いようです。

また、刺し傷も1ヶ所だけでないことが多く、その刺し傷の直線上に数ヶ所並んで刺し傷があるのが特徴です。

そして、露出しているところならどこでも刺すので、刺される範囲は顔などの広範囲になることもあります。

さらに、完治するまでに2週間以上~数ヶ月かかる人もいるそうです。

彼らの生息する環境は、ノミやダニと同じ高温多湿で、特にお布団やマットが大好きな虫です。

体長はノミやダニよりも大きく5~8ミリあり、肉眼でも見つけることができるので、その体長の大きさから、「刺される」というよりも「噛まれる」といった方がいいでしょう。

また、傷口も大きく、とてつもないかゆい状態に襲われるのです。

では、これらの虫に刺されたらどのように対処すれば、かゆい状態は治まるのでしょうか。

刺されてかゆい時の処置法

まず最初に、刺された傷口を掻きむしらないことが1番です。

むやみに掻きむしってしまうと、とびひになってしまう可能性もあり、治りも遅くなって傷痕も残りやすくなってしまいます。

また、感染症を防ぐために傷口は、流水で洗い流しましょう。

冷たい冷水で洗い流すと、患部を冷やすこともできて、かゆみの緩和にも繋がります。

その後、かゆみ止め成分のある抗ヒスタミンが入っている軟膏を、塗っておきます。

この時、もし患部に腫れや炎症や痛みがある場合には、ステロイド成分の入った軟膏を塗っておくのもいいでしょう。

できるだけかゆい症状を抑えて、患部を清潔に保つことが大切です。

また、アレルギー反応である腫れと発疹を抑制する、経口抗ヒスタミン剤や患部の痛み、不快感を和らげてくれる鎮痛剤を服用してもいいでしょう。

しかし、これらの対処をしてもまだ腫れが引かない場合や、発熱やじんましんなどの症状がある場合には、早めに医師の診断を受けることをおすすめします。

そして、これらの処置をした後に、お布団やマットレス、カーペットなどをチェックして、虫の痕跡を調べるようにしましょう。

かゆい思いをしないためにお布団のケアをしよう

もし、お布団やマットレスなどに虫を見つけたらすぐに退治します。

しかし、目で見ることができる虫は退治できても、目では見えない大きさやお布団の中に潜んでいる虫は、簡単に退治することはできません。

そのため、まず、お布団やマットレスなどの寝具や部屋を、掃除機で吸引しましょう。

最近では、お布団専用の掃除機ノズルやお布団専用の掃除機がたくさん販売されています。

部屋の大きさや、使用する頻度などに合ったものを選んでみてもいいでしょう。

また、できるだけ寝具を虫たちの嫌がる「乾燥」の状態にしておきましょう。

お布団を天日干しにすることも効果はありますが、日差しの当たらない部分へ虫たちが、移動してしまう可能性もあるので、一気にまんべんなく高温になる布団乾燥機を使ってもいいかもしれません。

布団乾燥機の後に掃除機をかけると、虫たちの死骸を吸い取ることもできるので、さらに効果は期待できます。

そして、退治をしたら次は、予防をしておきましょう。

中でもダニ取りマット・シートは、お布団やマットの下に、セットするだけなので、誰でも簡単に予防をすることができます。

その他に、市販の虫よけスプレーを、お布団やマットに散布しておくのもおすすめです。

このように予防しておくことは、かゆい状態を回避するために、大事なことです。

かゆい原因をつきとめるのが大事

このように、かゆい症状があったら、原因はどんな虫なのかつきとめましょう。

そして、適切な対処と処置をとることが必要です。

しかし、そのかゆみの原因は虫以外ということもまれにあります。

見た目では判別しにくいのですが、高血圧や胃腸・肝臓・腎臓にトラブルがあると、内蔵疾患が原因でかゆみが起こることがあるともいわれています。

冷静に現状を把握して、少しでも心当たりがあれば、早めに掛かりつけの医師に相談をしましょう。