睡眠が脳を元気にする!疲労の原因物質である活性酸素とは?

「疲れたときは寝るのが一番!」

昔からそのような言葉はよく耳にしますが、実はこの言葉にはちゃんとした根拠があるのです。

そして、この疲れは、脳の疲労にも原因があったのです。

今回は、「睡眠が脳を元気にする?」、「疲労の原因物質である活性酸素とは?」などの疑問についてお答えします。

睡眠で補えない脳の疲労は活性酸素が原因?

仕事や受験勉強などで、常にストレスや睡眠不足の毎日を過ごしていると、疲労は溜まったままで、9時間以上の睡眠をとっても、疲労が回復しないことも多いです。

実は、慢性疲労には2種類あります。

日中の疲れが強すぎて1度の睡眠では補いきれない場合と、睡眠時間はとれていても、睡眠の質が悪くて熟睡できなかった場合です。

そのように脳が疲労を感じると、体内には活性酸素という疲労物質が発生してしまいます。

活性酸素は、毒性が強く体内の細胞を酸化させ、老化や病気を引き起こす原因物質です。

皮膚の老化であるシミやシワの他、動脈硬化やがん、痴呆などにも関与しているといわれています。

疲労やストレスなどで活性酸素が増えてしまった場合は、睡眠で補うしかありません。

しかし、慢性疲労の場合は1度の睡眠では簡単に回復しません。

睡眠不足による疲労で発生した活性酸素は、放っておくと重大な病気を引き起こし兼ねませんので、慢性疲労の場合は、生活リズムや食生活も見直し、質の良い睡眠をとるように心がけましょう。

活性酸素の発生は睡眠不足だけじゃない?脳疲労?

疲労の原因が活性酸素なのは分りましたが、疲れはどの部分によって起こるのでしょうか。

疲労は日中の運動量によって決まってきます。

実は、1日中外で作業したときの疲労も、1日中デスクワークしたときの疲労も、脳は同じ自律神経の疲労であると認識してしまうとされています。

自律神経といえば、人が生きていく上では欠かせない大事な機能を司っています。

運動したときの心拍や呼吸、汗をかいたときの発汗や体温調節、血圧の調節など、大事な働きをしているのです。

仕事の負荷が強かったり、受験勉強で寝不足が続いたり、または風邪などの病気をした場合は、自律神経自体がバランスを崩してしまいます。

そのため、運動量に関係なく、脳が感じる自律神経の疲労こそが活性酸素を作り出す原因とも言われています。

ですから、できるだけ睡眠不足は避け、良い生活サイクルを心がけるようにしましょう。

睡眠不足が脳の元気をなくす?活性酸素を招く老ける生活習慣

睡眠時間がしっかりとれていても、日常の行動パターンや癖などによって、実際には睡眠の質が悪くなっている場合もあります。

それはいったいどんな場合なのかを見てみましょう。

【質の悪い睡眠と活性酸素を招く老ける生活習慣】

〇猫背

猫背の方は、とても多くいることでしょう。

このような方は、首や肩甲骨周りの筋肉、背中の僧帽筋が固くなるため、顔の筋肉がたるみやすくなります。

また、デスクワークなどで長時間猫背で座ることで内臓を圧迫します。

この影響で腎臓病、心臓病のリスクを高めるとも言われているのです。

〇朝日を浴びない

実は朝日を浴びないと、脳を覚醒させるセロトニンが分泌されず、自律神経のバランスも崩れてしまう原因にもなります。

自律神経を崩すと活性酸素が発生し、肌の老化の原因にもなってしまいます。

また、午前中に朝日を浴びないと、夜の睡眠に影響が出てしまいますから、規則正しい生活を心がけ、朝起きたらカーテンを開けて朝日を浴びるようにしましょう。

〇朝食を食べない

「朝食は食べない」という方も意外と多いのではないかと思います。

しかし、この行動は、老化の原因となる活性酸素を発生させる原因ともなってしまいます。

朝食を食べないことで、次の食事の際に血糖値が一気に上がってしまい、その影響で体は脂肪を溜め込もうとします。

そのため、太りやすく、便秘になりやすい体質になってしまいます。

便秘は腸の老化に繋がります。

また、便秘が続くとお腹が苦しくて熟睡することができません。

質の悪い睡眠が続くことになってしまいますので、注意が必要です。

〇朝一番のコーヒー

「朝起きてすぐにコーヒーを飲む」という人も多いのではないかと思いますが、コーヒーによる急激な血糖値の上昇は、老化を促進させます。

髪や肌のハリや艶が失われたり、シミやくすみの原因にもなります。

場合によっては下痢や口臭の原因にもなってしまいます。

また、飲み過ぎはカフェインによる覚醒作用で夜の睡眠にも良くない影響がでてしまいますので、気をつけましょう。

〇バランスの悪い食事

実はバランスの悪い食事の摂取や寝る前の食事など、生活サイクルを考えない食生活は体を酸化させ、老化を加速させてしまいます。

また、寝る前の食事も消化にエネルギーを消費させるため、熟睡ができなくなってしまいます。

質の良い睡眠をとるためには、バランスの良い食事の他、時間帯も意識するようにしましょう。

〇炭水化物の取り過ぎ

実は、炭水化物の取り過ぎは、糖質がタンパク質と作用し、皮膚の老化を引き起こします。

ですが、炭水化物は人にとっては必要な大事な栄養素です。

食べ過ぎには気をつけて、バランスの良い食事を心がけましょう。

そして、食べ過ぎは消化不良を起こしたり、熟睡の妨げになりますので気をつけるようにしましょう。

〇冷たいものの摂取とお酒

実は冷たいものは、体を冷やしてしまうので免疫機能も低下してしまう要素があるとも言われています。

そして、それだけではなく、老化を排除する体の働きも低下してしまうと言うのです。

そのため、老化のスピードを早めることにもつながってしまう可能性もあるということです。

また、アルコールも体を酸化させます。

アルコールを分解するときには、活性酸素を発生させてしまいます。

そのため、老化は早まってしまうということです。

また、女性の体の冷えは、睡眠の質の低下にも繋がりますから注意が必要です。

睡眠不足や脳疲労などで発生する活性酸素は良い働きもする?

睡眠不足などで脳が感じる疲労は、体に老化現象を及ぼす活性酸素を発生させてしまいますが、はたして活性酸素は悪い働きしかしないのでしょうか。

実は、体を守る働きもしていますのでご説明します。

【体を守る活性酸素の働き】

〇体に侵入してきたウィルスや細菌を攻撃する

〇がん細胞を攻撃したり、抑制したりする

〇体内の余った水素と結合して無害な水に変換する

といった、働きをします。

活性酸素はとても強力なパワーを持っています。

そして、数が増えると体を錆びさせてしまう力も持っています。

ですから、夜更かしをせず、バランスの良い食事をして適度な運動も取り入れるなど、生活全体を見直して、活性酸素が増え過ぎないように気をつけましょう。

質の良い睡眠で脳疲労は軽減される?活性酸素は?

人は日中、様々な活動をします。

活性酸素は疲労物質なので、特別なことをしていなくても活動するだけで発生します。

しかし、毎日質の良い睡眠をとる人と、そうでない人を比べると活性酸素の発生率は雲泥の差になります。

なぜなら、脳や体が休憩をする睡眠時は、活性酸素の量も穏やかになるからです。

質に良い睡眠をとった翌朝に疲れがとれてすっきりするのは、睡眠が日中のストレスをとってくれるからなのです。

そして、質の良い睡眠を毎日7時間以上とると、寝不足時と比べて日中のストレスも受けにくくなります。

また、ストレスを受けにくくなる分、活性酸素の発生も低くなります。

実は活性酸素は、血管にも悪影響を及ぼすことがあります。

しかし、きちんと睡眠をとると活性酸素の発生は低く、自律神経の機能は正常に働き、血管に対しても悪影響を及ぼすことはありません。

質の良い睡眠をとると、体の機能や細胞は正常に働きます。

活性酸素は増え過ぎず免疫力もアップし、病気になりにくい体になるのです。

そして、寝不足は、単に眠たくなるという症状だけではなく、体の機能を低下させるものですので、健康を意識して質の良い睡眠をとるように心がけましょう。

脳疲労で活性酸素を増やさない!質の良い睡眠になる習慣

早寝早起きは自分でコントロールできるものですが、仕事中や学校などでは、どのようなことに気をつけると活性酸素の発生を抑えることができるのでしょうか。

脳疲労による活性酸素の発生を抑え、質の良い睡眠をとることができる習慣をご紹介します。

【活性酸素を増やさない習慣】

〇仕事は1時間に5分の休憩

集中しているうちは良いのですが、あまり根を詰め過ぎて休憩をとらないでいると活性酸素が大幅に増えてしまいます。

なるべく1時間に5分の休憩を入れるようにしましょう。

〇水分はカフェインを控える

栄養ドリンクやコーヒー、お茶などのカフェインは、利尿作用があり脱水も進みやすくなります。

そうなると血液の循環も悪く、疲れも溜まりやすくなってしまいます。

疲れることで活性酸素は増えてしまいますので、水分補給はスポーツドリンクなどがおすすめです。

〇休憩時は外へ出る

ランチなどの休憩時は、デスクに座りっぱなしではなく、外へ出てリフレッシュしましょう。

空や木々を見ることで心身がリラックスし、活性酸素の発生を抑えることができます。

〇時々ストレッチをする

トイレ休憩などの際に、軽くストレッチをして筋肉を伸ばしましょう。

そうすることで筋肉が温まり血行が良くなります。

脳が活性化され自律神経も整うので、気分がとてもリフレッシュします。

ずっと同じ姿勢でデスクワークをしている場合は、ストレスも溜まりやすく活性酸素も発生しやすいので、時々ストレッチをすると良いでしょう。

脳疲労で活性酸素を増やさない!質の良い睡眠をとるための3つの方法

1 寝不足や食生活の乱れは活性酸素を増やしてしまうので気をつけましょう。

2 猫背や、長時間座りっぱなしの姿勢は体に負担をかけ、質の悪い睡眠を招いてしまうのでやめましょう。

3 朝日を浴びたりストレッチをすることで脳が活性化され、質の良い睡眠をとることができるようになるでおすすめです。

ぜひ、試してみてくださいね。