蛍光灯を使っている時、チカチカと点滅することがありますよね?
この場合、ほとんどが蛍光灯の寿命を疑いますが、蛍光灯をコントロールしている安定器が劣化した原因の場合もあります。
安定器は10年くらいの寿命と言われていますが、劣化するとショートするなど危険も伴います。
今回は、蛍光灯が点滅した場合に考えられる原因を探っていきます。
蛍光灯の点滅の原因と言われる安定器って何?
いつも使っている蛍光灯が、急にチカチカと点滅し始めることがありますね。
この場合、蛍光灯の寿命だと考えがちですが、実は、安定器の劣化が原因のこともあります。
ここで「蛍光灯は知っているけど、安定器って何?」と思う人も多いでしょう。
安定器とは、蛍光灯の点灯を安定させている装置のことなのです。
蛍光灯は、アーク放電を利用して光を放出しているのですが、そのまま電圧を加えると、電流が増加し続けて、ランプが破壊されたり、点灯する際の安全性に支障が出る場合があります。
それを防ぐために、ランプに直列に接続して、電流を制御し、放電を安定させているのが安定器なのです。
安定器は、チョークコイルやコンデンサーなどの部品を組み合わせて構成されているのですが、チョークコイルとコンデンサーの組み合わせもあれば、トランスとチョークコイルの組み合わせもあります。
昨今では、放電等を高周波化したものや、電子回路だけで構成する小型で軽量化した安定器も開発されています。
しかし、安定器が古くなってくると、蛍光灯がチカチカと点滅するのです。
蛍光灯の安定器は交換するべき時期がある?
蛍光灯がチカチカと点滅を始めたら、ほとんどの人は蛍光灯を交換しますよね。
しかし、この蛍光灯の点滅がまれに直らない場合があります。
そのような場合には、蛍光灯の安定器を調べてみる必要があります。
安定器が劣化すると、様々な現象が起こります。
ショートしたり、発熱することもあり、白い煙が出てくる場合もあります。
これは、とても危険な状況なので、安定器を交換しなければなりません。
劣化した安定器を使い続けることは、とても大きな危険をはらんでいるのです。
安定器が劣化することは頻繁にあることではなく、10年に一度くらいですので、日頃からの点検を行っていれば、まず危険になるようなことはありません。
蛍光灯を交換しても点滅が直らず、安定器が劣化している場合には、安定器を交換しましょう。
また、昨今では、蛍光灯の形も様々です。
インバーター式は、かなり明るさが改善されているので、照明器具の数を減らすことができます。
ですので、グロー式やラピッドスタート式を現在使っている場合には、インバーター式に交換するのも良いでしょう。
蛍光灯の点滅の原因が安定器ではない場合
蛍光灯の点滅が安定器の原因ではなかった場合、考えられるのはまず蛍光灯そのものですね。
蛍光灯の寿命は2年から4年と言われています。
これは、一日8時間使用した計算に基づくものですが、寿命が近づいてチカチカと点滅を始めます。
この点滅の原因は、点灯管である場合もあります。
点灯管とは、一般にはグロー球と呼ばれる小さな器具です。
この点灯管の役割として、蛍光灯をつける時に瞬間的に太陽の電流が流れ、放電のきっかけを作り出す器具とされています。
この点灯管が古くなるとチカチカと点滅を始めるわけですが、蛍光灯を2回交換するうちの1回くらいを目安に考えると良いでしょう。
点灯管が切れかかった状態で放置しておくと、照明器具全体に負担がかかるので、早めに取り換える必要があります。
また、最近では、電子点灯管という寿命の長い点灯管も販売されるようになりました。
これには、点灯が早いことや寿命が長いなどのメリットがあるのですが、その分割高でもあります。
蛍光灯が点滅している時の安定器の劣化具合とは?
蛍光灯がチカチカと点滅を始めたら、点灯管をまずチェックし、点灯管に問題がなければ、安定器を調べることが必要となります。
さて、この安定器ですが、どんな状況であれば劣化していると考えて良いのでしょうか?
白い煙が出ていたり、発熱して熱くなっていたら、もちろんすぐに対処しなければなりませんが、そこまでなっていない場合、見極めるのが難しいですよね。
安定器には、磁気回路式と電子回路式の2種類がありますが、寿命は10年ほどと言われています。
使用の限界を超えると、内部の巻線やコンデンサーが劣化して、異音や発煙、ランプがちらつくなどの現象が出てきます。
使っていて変な音がしたり、焦げ臭いニオイを感じたら、早めに安定器を取り換えなければなりません。
また、錆や腐食が発生していることも多いのですが、これは目視ではなかなか判別できないため、あてにはできません。
安定器を交換する工事は、免許を持った資格者しかできないので、早めの対処が必要です。
蛍光灯の安定器は交換するもの?
蛍光灯がチカチカ点滅し始めたら、点灯管を確認します。
点灯管が寿命の場合には、周りが黒ずんでくるので、比較的わかりやすいでしょう。
点灯管はそれほど高価なものではないので、蛍光灯が点滅し始めたら、点灯管を確認し、疑わしければ交換してみます。
それでも点滅が直らない場合は、先ほどもお伝えした通り、安定器の劣化である可能性が高くなります。
安定器の異音や発煙が確認できたら、早めに交換する必要があります。
しかし、ここで重要なのは、安定器の交換作業には電気工事士の資格が必要なため、専門業者に頼むことになることです。
つまり、安定器の交換には工賃がかかってしまうのです。
安定器自体は、ホームセンターなどで6000円くらいで購入することができますが、照明器具全体を考えれば、交換することに疑問を感じます。
購入価格で2万円くらいの照明器具であれば、安定器を修理するよりも、新しいものを購入する方が得だと思われるからです。
もちろん、電気工事士の資格を持っているのであれば、安定器だけを購入して交換する方法でも良いと思いますが、一般的には、交換するより新調することの方が多いでしょう。
蛍光灯が点滅し始めたら早めに対処が必要!
蛍光灯がチカチカと点滅をし始めたら、まずは原因を探って何らかの対処をすることが必要だと述べてきました。
とはいえ、実際に蛍光灯が切れたり、点灯管が切れるまで点滅状態をそのままにしておく人も多いですよね。
面倒なことやお金がかかることを理由に、最終的に切れて使えなくなるまで放置する人が多いのでしょう。
しかし、前述した通り、蛍光灯が切れた原因が、点灯管や蛍光灯の寿命ではなく安定器の劣化だった場合には危険が伴います。
意外なところからショートする場合もありますから、気をつけましょう。
また、点滅を始めてからそのままにしておくと、確実に電気代は高くつきます。
点滅をしている場合は、蛍光灯が消灯と発光を繰り返している状態なので、多量の電気代が発生しています。
また、点滅を繰り返すことで、まだ寿命でない蛍光灯や点灯管に負担がかかることもあります。
蛍光灯が点滅を始めたら、一刻も早く原因を突き止めて、対処することが必要です。
蛍光灯の点滅には重大な意味がある
何もない場合には、蛍光灯は点滅しません。
蛍光灯が点滅しているということは、何かしらの不備が生じているサインなのです。
点灯管くらいなら問題は少ないですが、安定器の劣化の場合には、電気工事士による交換などが必要となるので、少々厄介です。
点滅を放置しておくと、大事に至ることがあるので、ぜひ早めに対処しましょう。