リビングや寝室で活躍するシーリングライト、リモコンが付いていればとても便利です。
たとえば賃貸の場合、元から付いている照明に壁スイッチが無いことがあります。
特に和室などで多く見られる和風ペンダントライトの場合、電灯から直に下がった紐を引っ張る事で照明を入り切りするわけですが、このようなお部屋は壁スイッチなしであることが通常です。
では、そのようなタイプのお部屋にシーリングライトを設置したい場合、シーリングライトにリモコンが付いていれば紐付きのライトでなくても使用可能なのでしょうか。
以下の項目で詳しく見ていきます。
シーリングライトの概要・シーリングライトにするメリットは?
まず、シーリングライトとはどのような照明を指すのでしょうか。
一言で言うと、天井に直接設置するタイプの照明のことです。
賃貸でも一般的に、”引っ掛けシーリング”と呼ばれるコンセントが天井に組み込まれていますが、元からライトが付いている場合は電灯を交換しない限り目にする事はないかもしれません。
壁スイッチなしのお部屋でも、紐でON/OFFできるシーリングライトか、またはリモコン機能があれば設置は可能です。
シーリングライトは広範囲を照らしたい時に利用するもので、まんべんなく、均一にお部屋を照らす目的で利用します。
シーリングライトはお部屋の広さに適したサイズを購入する必要があり、サイズが合っていれば、一台でお部屋を明るくする事ができます。
ぶら下がって設置されているペンダントライトより広範囲で空間を照らすので、基本的にサブ照明は必要なく、さわやかな明るさでお部屋をすっきり広々と見せてくれます。
お部屋の隅で読書や勉強を行う際にも、重宝する明るさです。
壁スイッチなしでもシーリングライトは設置できる!
和室などでペンダントライトを使用していたが、地震対策や明るさを考えてシーリングライトに変えたい、という方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
そのとき、まず今のご自身のお部屋の照明の状態を確認して、もし壁スイッチがあれば、リモコンの付いていないシーリングライトでも使用できます。
しかし、壁スイッチなしの場合は、紐付きのシーリングライトを検討するか、そうでなければ必ずリモコンが必要になってきます。
いずれにせよ、まず既存のライトを外して、天井に付いた、ライトに電気を通す器具がどんな形状かを確認する必要があります。
“引っ掛けシーリング”とか”引っ掛けローゼット”などと呼ばれる、配線がむき出しにになっていないカバータイプの器具であれば、そのままシーリングライトを取り付けることができます。
※メーカー・商品によって、シーリングの形状が異なると取り付けられない場合がありますので、形状をよく見て、お買い求めの商品で使用できるか確認してください。
そのシーリングにライトを引っ掛けるように設置するので、『引っ掛けシーリング』と呼ばれます。
この引っ掛けシーリングの形状は、角型や丸型など形状がさまざまありますが、どの形状でも大丈夫、という商品も多くあります。
壁スイッチなしの和室、そのままではシーリングライトが付けられない!?
上記のような引っ掛けシーリングだった場合は、形状を確認したら電器店に出向き、その形状を伝えたうえで相談すれば間違いなく設置可能な商品をおすすめしてもらえます。
このとき、『壁スイッチなし』であることも必ず考慮し、紐付きかリモコン操作かいずれかの商品を選んでください。
ところが、ネジがむき出しになった形の『電極露出型引っ掛けシーリング』という器具の場合、そのままではシーリングライトが付けられないので、交換してもらう工事が必要です。
最近の建物には使われないようですが、古い物件の場合はこの電極露出型引っ掛けシーリングも多くあるようですので、必ず確認してください。
この交換工事は危険ですので自分で行うのは絶対にやめましょう。
この工事は基本的には短時間で済むようですが、価格は材料費込みで3千円以上することを考えておいた方が良いでしょう。
引っ掛けシーリングが交換できたら、いよいよシーリングライトの設置ができるようになります。
しかし、和室の場合、もう一つ確認しておきたいのが「天井が全て平らかどうか」であることです。
和室で、天井に細い木が等間隔に渡してあることがあります。
“竿縁天井”と呼ばれる天井です。
シーリングライトはそもそも、均等に天井に張り付くような形で留めるように設計されているため、竿縁があるとグラグラと不安定な状態になるので危険です。
その場合は、シーリングライトをネジで固定する必要があります。
ネジを差し込む穴があるか確認して、商品を購入してください。
シーリングライトの便利なリモコン機能
シーリングライトのリモコン機能にはどんなものがあるでしょうか。
まず、基本的な入切スイッチ。
入切スイッチのみの機能なら価格も安価になってきますので、「壁スイッチなしの代わりにこれだけで満足」ということであればこれで十分です。
筆者も自宅のリビングのシーリングライトをリモコン付きのものに交換していますが、一番の目的は”明るさの調整”と”色味の変更”ができる機能です。
色味の変更をすることで、気分や行いたい作業に合わせて、さわやかな昼光色と、オレンジ系の暖かい電球色をリモコン一つで変更できます。
パソコンを使用したり読み物をするときは昼光色にし、食卓の色彩を鮮やかに見せたいときは電球色すると、部屋の照明がより一層楽しいものになります。
また、それぞれの明るさ調整も可能であることも魅力です。
映画を鑑賞する際など少し明るさを落としたいとき、数段階に分かれた明るさを選べたり、常夜灯(オレンジの豆電球)のみにするのもワンタッチです。
また、好みの明るさと色味のセットを記憶しておく機能もあります。
切タイマーも搭載されていますので、そのままうっかり眠ってしまいそうだな、と思ったときは、タイマーをセットしてさえおけば省エネです。
このように、さまざまな機能が付いているものも便利ですのでおすすめです。
既存のシーリングライトをリモコン式にできるか
嬉しい事に、リモコン化は可能です。
シーリングライトのみならず、ペンダントライトやスポット照明など、引っ掛けシーリングを通している照明であれば、お手持ちのライトをリモコン化することができます。
作業としては、リモコン化できる”引っ掛けシーリング”に交換してライトを戻す、これだけでOKです。
専用引っ掛けシーリングとリモコン間で、赤外線や光ファイバーなどによって電流の入切が行えます。
しかし、このときにペンダントライト専用、シーリングライト専用と、それぞれ商品が違いますので、注意して購入してください。
また、照明そのものは交換しなくても、専用のLEDライトに交換すれば明るさ調整などの機能が使えるリモコンもあります。
リモコンのデザインもおしゃれなものが多く、涙型のものやとても細いスティック状のものもありますので、デザイン性重視で選ぶのも楽しいでしょう。
もし、既にシーリングライトを使用しているなら、壁スイッチなしでも、スイッチありでも、素敵なリモコン式に交換するのをおすすめしします。
壁スイッチなしの場合はリモコンを無くしたときにピンチ!
壁スイッチなしのお部屋でリモコン式シーリングライトを使用しているときの一番のピンチと言えば、シーリングライトのリモコンを無くしてしまったり、壊れてしまったときかもしれません。
壁スイッチでの照明の入切ができず、焦ってしまいます。
もし購入するまでに時間が空いて、それまでにどうしてもリモコンが見つからない場合は、照明の場所のブレーカーの上げ下げで取り合えずは解決できるかもしれません。
しかし、いつまでもブレーカー頼りでは面倒ですので、電器店で相談しメーカーからお取り寄せするのが手っ取り早いでしょう。
シーリングライトは長く使うものですから、気が付いたらすでに自身の使用しているシリーズが生産中終了になっていたなどと言う事になれば、純正リモコンを諦めなければならないこともあるかもしれません。
その場合は、上記の項目にある”後付のリモコン”で代用することもできます。
または、汎用リモコンを購入する、という手もあります。
汎用リモコンはさまざまなメーカーに対応できる万能商品で、テレビ、エアコンなどの家電のリモコンがなくなったときにも、その専用のリモコンを使えば代用できます。
個人的に汎用リモコンに関してはデザイン性に欠ける気がしますが、照明の入切ができない事に比べたらありがたい商品です。
壁スイッチ”あり”のお部屋にリモコン式シーリングライトを付けると?
もちろん、壁スイッチありのお部屋にリモコン式のシーリングライトを設置する事も可能です。
照明の入切含め、いつもリモコンで操作する場合は、壁スイッチの方は”ON”にしておく必要があります。
壁スイッチのほうを”OFF”にしておくと、シーリングへの電流が遮断された状態にあるため、リモコンの方で”ON”にしても照明は付きません。
これについて、常にONの状態と言うのは、安全性はどうなのか?と心配される方がおられます。
これについては大丈夫だと言えます。
壁スイッチなしのお部屋に取り付けた場合と同様、待機電力の面でほんの少しの電気代がかかりますが、リスクはそれだけと言えます。
待機電力も1w以下と言われていますので、さほど気にするものではないと言えるかもしれません。
それでも節電面で気になる方は、壁スイッチをOFFにするか、壁スイッチが無い場合はブレーカーごと落とすという方法になります。
リモコン操作のシーリングライトを選ぶ際の注意点
冒頭の方でも記載しましたが、シーリングライトはお部屋の広さに合わせたものを設置する必要があります。
6畳用、12畳用・・などの記載がありますので、使用するお部屋に合ったものを選んでください。
また一説では、「1ランク上の広さのライトのほうが良いとされている」という意見もあるようです。
決めかねるときは、電器店のスタッフに相談して購入するのがベターです。
また、基本的に壁スイッチなしのお部屋にも設置可能なシーリングライトですが、いくらリモコンが付いていても、メーカーによっては『壁スイッチ必須』と大々的に明記してあるものもあります。
ネット上に挙げられた体験談によると、
『壁スイッチなしの部屋にも設置はできた』
『設置したとたん点灯するので、安全のためブレーカーを落として設置すれば問題ない』
『リモコンをなくしたときに困るから”壁スイッチ必須”とされているだけで、リモコンがあれば問題なかった』
という声がありました。
安全面において設置する事自体には問題が無いように見えますが、メーカーによってどういった理由で壁スイッチ必須なのか確認する必要があるかもしれません。
いろんな機能がついたリモコン付シーリングライトはやっぱりおすすめ
今では、照明の入切・調光・調色のみならず、様々な機能のシーリングライトが販売されています。
例えば、シーリングライトと合わせていくつかの間接照明を設置し、スマートフォンのBlue tooth機能でそれらの照明の組み合わせを楽しめるものもあります。
それぞれの明るさや色味をスマートフォン一つで調整でき、まるでショールームのような光の空間を演出できるというものです。
これならリモコンを無くすトラブルにも対応できそうですし、間接照明一つ一つのスイッチを付けて回る、うっとうしさからも解消されます。
また、引っ掛けシーリングにスピーカーが内蔵されており、スマートフォンでの操作によりライト(天井)から音楽が流せるという代物もあります。
ご自分に合った素敵なライトを見つけてください。