本来の蛍光灯は、明るさの調節が出来ないとされていました。
しかし最近では、インバーターの技術により調光が出来るタイプの蛍光灯も出てきています!
今回はインバーター蛍光灯について、特徴と光を調節できる仕組みについてご紹介していきます。
明るさが調節できる!?インバーター蛍光灯とは
「インバーター」というワード、最近はテレビCMや雑誌などでもよく見かけるようになりました。
蛍光灯などの照明にもインバーターを使用したものが増えています。
以前の蛍光灯はグロー(点灯管)と呼ばれる部品を使用した「グロースターター方式」と呼ばれるものでした。
グローは熱を与えた時の金属の延性を利用したもので、いわば機械式です。
グローは、点灯までのタイムラグがあることや、チカチカと点滅しながら点くという弱点がありました。
そこでこれを見直したのが「インバーター方式」です。
インバーター方式は、グローの役割を電子的に制御することによって蛍光灯を点灯させます。
電子制御なので精度は高く、グローよりも高速な動きができるためレスポンスが良いです。
そのため、点灯時のタイムラグや点滅はほぼありません。
また、明るさの調節ができるほか、物によっては色を変えることもできます。
明るさを調節してもなめらかに変わるため、目への負担も少なくなります。
インバーター蛍光灯なら明るさ調節が出来る!特徴は?
昔のいわゆる「グロースターター方式」での明るさ変更は、4本ある蛍光灯のうちの2本を消灯するといった、ローカルな方法でしか明るさの調節ができませんでした。
それに比べて「インバーター方式」の場合は、電子制御による出力変更で、明るさの調節を細かくできます。
また、機械式のグローと比べるとムダが少なく効率的で、電気代が浮きます。
グローよりも消費電力は少ないのに高出力が出せるため、「低燃費」で「出力のコスパがいい」といえます。
しかし、インバーターにも弱点はあります。
器具の価格がやや高く、ピンからキリまでありますが数千円~数万円くらいが相場です。
他の照明に比べると高いですが、高過ぎて買うことができないと感じるわけでもないかと思います。
高めではありますが、電気代の節約はできるため、結果としては元が取れます。
また、インバーター方式では蛍光灯が全て揃っていないと使えないタイプが多いです。
是非とも切れたときのために予備を購入しておきましょう。
インバーター蛍光灯の消費電力は安い!?
インバーター蛍光灯は白熱灯の4分の1の消費電力で同じ明るさを得られると言われています。
また、白熱灯と違い熱くなることもなく、光の調節も可能です。
寿命も約5倍と長く、ランニングコストや買い替え回数を考えてもインバーター蛍光灯の方が得です。
最近は、LEDもよく出回っておりますが、LEDは白熱灯の約5分の1の消費電力・40倍の寿命とも言われています。
しかし、まだ比較的高価で、広い部屋に設置するとかなりコストが掛かります。
一見LEDの方が良さそうに見えますが、LEDと蛍光灯には光の性質に差異があります。
蛍光灯はコネクタ以外のランプ部がはほぼ満遍なく発光しますが、LEDはどちらかというとスポットに近い発光です。
そのため広い所では蛍光灯に軍配が上がるでしょう。
一方狭いところでは電球のように一瞬で点くLEDの方が向いています。
蛍光灯は、蛍光塗料によって発光しますが、明るさが安定するまでにやや時間がかかります。
そのため、トイレや廊下などの、比較的狭いところではLEDがおすすめです。
明るさ調節が出来るインバーター蛍光灯は、寝室にもおすすめ
寝室もまた、明るさ調節ができる調光タイプがおすすめです。
適度な暗さはリラックス効果もあります。
寝ているときにトイレに行きたくなった、そんな時に明るい蛍光灯の光を浴びるとビックリして目が覚めてしまうこともあるかと思います。
また、夫婦で同じ寝室で寝ている時にも、トイレに行く時に明るい蛍光灯を点けてしまうとまぶしいと感じます。
そんな時に、調光ができる器具だと便利です。
夜中にトイレで起きた時や、横になったお布団を掛けなおしたい時、ちょっと部屋の中を見渡したい時、本が読みたくなった時、リモコン1つで控えめな照明を点けて、落ち着いたらまたリモコンで消灯するなど、調光タイプは基本的にリモコンがついているので様々な状況に対応がしやすいです。
また、グロー特有の音やチカチカ点灯もないため、そういう意味でもインバーター方式は寝室にも向きます。
それに、明るさは私達の睡眠にも深い関係があります。
それでは、なぜ調光が必要なのか、次の記事で詳しくご説明していきます。
なぜ寝室に、照明の明るさ調節が大事なの?
私達生物は、太陽の恩恵を存分に受けて進化してきています。
朝起きたときにカーテンを開けて朝日を浴びると、眠気が解けてスッキリしませんか。
段々と日は昇り、いつもと変わらぬ日常を過ごし、やがて日は暮れ、夜になっていきます。
この流れというのは、当たり前なようでとても重要な要素なんです。
照明でも同じです。
就寝前に蛍光灯の「白く」明るい光を浴びてしまうと身体が朝と勘違いし、睡眠のためのホルモンであるメラトニンが分泌されにくくなってしまいます。
特に色は重要で、白はすなわち朝、昼を意味し、白い光を浴びると身体の働きが活発になります。
一方暖色系は、夕暮れを意味するためメラトニンが分泌されやすく、快眠が期待できます。
特に就寝前1時間くらい前から明るさを控えめに調節すると、より眠りやすくなります。
そのため、就寝前だけでなくリラックスしたいときにも、暖色系の蛍光灯を利用すると効果的です。
最近は蛍光灯もカラーバリエーションが増えてきているので暖色系もうまく使いましょう。
食事の時にも、やや暖色系の照明を使用すると料理がおいしそうに見えるのでおすすめです。
寝る前の、明るさはどのくらいがいいの?
光の明るさには、一般的にルクスを用います。
ルーメンという単位もありますが、それは面積あたりの光量を表すため、ライトに良く使用されています。
寝る前の快眠効果が期待できる明るさは50~100ルクスと言われています。
100ルクスは、一般的な街灯の下と同じくらいの明るさと言われており、50ルクスになると、本などの文章が読みづらくなる明るさです。
足元の安全を確保することを考えるのであれば、照明の位置は低めの場所に設置した方がいいでしょう。
また、快眠したいのであれば、段階的に明るさを落としていく方法も有効です。
50~100ルクスを終着点と考え、夕食後からリビングなどの生活空間の照明を落としていくと効果的です。
また、コンビニやデパート、家電量販店などの光は2500ルクスと非常に明るいです。
眠る前の夜中に立ち寄ると、光の刺激でメラトニンの分泌がされにくくなり、寝つきが悪くなってしまいます。
さらにPCおよびスマートフォン・タブレットなどの電子端末は、明るさのほかブルーライトも関係し、睡眠を妨げます。
スムーズに就寝するために、入眠前はスマホなどの使用は控えましょう。
もし、快眠したいとのことであれば、蛍光灯は白色よりもオレンジ系統の色にするようにして、関節照明など明るさを調節できるようなものだと眠りやすくなるでしょう。
寝室に大切なのは、明るさと照明の色!
今回はインバーター蛍光灯について詳しくご紹介しました。
インバーター蛍光灯は調光が出来ることが、特徴のひとつです。
この調光は寝室にとって、とても大切で、寝る前に明るさを落とすことで、より眠りやすい環境を作ってくれるのです。
また、照明の色も睡眠にとって重要なのがお分かりいただけたと思います。
より快適に眠るために、寝室の明るさと照明の色に注意してみてはいかがでしょうか。