ベッドの下や引き出しなどの収納が付いたベッドには要注意です。
そういったところは目に付きにくく、掃除も怠りがちになってしまうので、ホコリがたくさんたまっている可能性があります。
そのホコリを放っておくと虫がわく可能性があります!
主な被害はカツオブシムシの幼虫による食害です。
そういった虫害を防ぐ方法を今回は調べてみました。
ベッドの引き出しにも潜んでいる!?注意する期間
衣類への虫害は5~7月にかけて多く見られるようになるので、気を付けましょう。
成虫が暗所で産卵をし、衣類を食べて幼虫が育つと屋外へ出て行きます。
被害を与えるヒメマルカツオブシムシは、生存能力の高い虫です。
成虫になると防虫剤が効かず、半年間餌がなくとも生存でき、幼虫でいる期間が長い個体もいるようです。
このヒメマルカツオブシムシ、大人になるとテントウムシよりやや小さくて可愛らしいくらいですが、
幼虫の間は、なかなか気持ち悪い外見で、これが衣類を食べて虫害を起こします。
成虫が繁殖することで幼虫は増えてしまいますので、駆除はヒメマルカツオブシムシが幼虫でいる冬の間から始めることが重要です。
彼らにとって最高の住処となるのは、産卵に適した暗い場所、エサとなるほこりが溜まりやすい場所です。
ベッドの引き出し、家具の隙間には要注意です。
ヒメマルカツオブシムシが潜む場所には、脱皮後の抜け殻が見られる場合があるので、チェックしてみましょう。
ただし、ベッドなどの家具を動かす際は、怪我の無いよう気を付けて下さいね。
虫害を食い止める!ベッドの引き出しの中に虫がわいたら??
ベッドの引き出しなど、ヒメマルカツオブシムシが好む場所に蒸散性の衣類防虫剤や防虫シートを置くことで、成虫の侵入と産卵、そして幼虫による食害を防ぐことができます。
しかし、ある程度成長するとカツオブシムシの仲間の幼虫は薬に強くなってしまうため、初春のうちに防虫剤を使って春から初夏の間の未熟な幼虫をしっかり防除することが大切です。
衣類に虫害が見つかった場合は、同じタンスや衣装ケースに入っている全ての衣類にアイロンを掛けるのが有効です。
一着ずつ取り出してアイロン掛けというのは骨の折れる作業ですが、高熱により幼虫だけでなく卵の駆除も見込めるので、地道に数を減らしてゆきましょう。
成虫になったヒメマルカツオブシムシは殺虫剤が効かず、とてもしぶといです。
1度や2度の掃除で撲滅することは難しいので、彼らが幼虫でいる冬の間に、駆除を進めなければなりません。
もし、見逃した幼虫が成虫になってしまったら、また繁殖が始まります。
次の冬に根気よく駆除を行いましょう。
虫害を予防する!!駆除のポイント
先程もお伝えしましたが、ヒメマルカツオブシムシは幼虫の間に衣類を食べてしまいます。
そのため、成虫が産卵してしまった後でも、幼虫への対策をすることで虫害を予防できます。
ヒメマルカツオブシムシの幼虫は、ベッドの引き出しのような暗くて風通しの悪い場所に潜み、繊維などをエサとします。
汗や食べこぼしなど汚れた部分を特に好んで食べるため、シミが付いて汚れた衣類はすぐに洗濯、またはクリーニングするのが良いでしょう。
衣類をタンスにしまいっぱなしにするのではなく、晴れた昼間に陰干しで風に当てることも大切です。
収納の際は整理をし、衣類を詰め込まずに通気を良くして防虫剤を入れましょう。
タンスにはピレパラアース48個入りを、ウォークインクローゼット内にはピレパラアース2個入りを使うと良いでしょう。
殺虫剤を用いて駆除する場合は、幼虫のいる衣類やお布団などに天然除虫菊スプレーを直接吹きかけます。
防虫剤は、異なる種類のものを一緒に使用すると溶けるおそれがあるため注意が必要です。
また、一部には使用条件によって衣類にシミが付いてしまうものもありますので、使用方法はしっかりと守って下さい。
ベッドのマットレスに虫が!!そんな時どうする!?
ベッドのマットレスに虫害が出てしまったら、すぐにでもなんとかしたいものです。
生命力が強く駆除の難しいヒメマルカツオブシムシでも、布団乾燥カバーを使えば短期間での駆除が可能となります。
布団乾燥カバーは外からお布団を包み乾かすもので、布団乾燥器とは別売りになっている場合があります。
布団乾燥器に付属しているものよりも殺虫能力が高いので、素早くマットレスの幼虫を駆除するには効果的です。
2~4時間の乾燥で高い殺虫効果が見込めるでしょう。
乾燥といっても、ドライヤーなど部分的に高温になるものを使うのは、発火の危険があるのでさけた方が良いです。
乾燥によって幼虫を駆除しても、死骸や産みつけられた卵はマットレスに残っている場合があります。
また、ほこりが溜まったままだと幼虫の住処となるおそれもあるので、マットレスとベッドの下の両方に掃除機を掛けると良いでしょう。
しかし、他のヒメマルカツオブシムシの幼虫がベッドの引き出しの奥、畳の下などに潜んでいれば、また這い出てくる可能性は高いです。
長期間の絶食にも耐えられる彼らに対しては、地道に駆除を続けなければなりません。
収納する前のお手入れが虫害を防ぐポイント
ウールなどの動物繊維だけではなく、植物繊維、半合成繊維、合成繊維にまで虫食い被害は及びます。
虫害防止には、タンスや引き出しに収納する前に衣類の手入れをすることも重要になります。
ヒメマルカツオブシムシが成虫になるのは5月のゴールデンウィーク明け頃です。
もし、この時期に冬物衣類をしまい洗いすると、干している間に屋外で成虫が卵を産み付けるおそれがあり、卵が付いたまま衣類を収納して虫害に・・・なんていうことも起こってしまいます。
冬物衣類のしまい洗いは、遅くとも5月のゴールデンウィークまでに行いましょう。
幼虫のエサとなるたんぱく質を含んだ動物繊維は虫害を受けやすいですが、皮脂汚れ、食べこぼしが付いていれば、合成繊維であっても幼虫に食べられてしまいます。
衣類の汚れは幼虫のエサとなり、そのまま収納することで汚れた部分に大きな穴が空いてしまうおそれがあるため、収納前にはしっかりと洗濯、クリーニングを行うことが重要です。
ベッドの敷きパッドなどは特に皮脂汚れが付きやすいので、取り替える際は気を付けなければなりません。
引き出し付きベッドの注意点
引き出しタイプには、長物が収納できないことと、引き出すスペースが必要という二つの注意点があります。
商品によっては、引き出しがどちらにも付いていたり、片方にしか付いていなかったりするため、引き出しの向きが部屋の構造に合うかどうかを確認しなければなりません。
ベッドの向きは、寝る際の頭の向きとなり、毎日の生活に関わる点です。
あらゆる収納ベッドにおいて注意すべきことは、湿気です。
これらの収納スペースは、使用者が横たわる背中の真下にあり、寝ている間の汗が到達することによって、もっとも湿気が溜まりやすい場所となります。
この生理現象はどうしようもないことですので、湿気に弱いものをこのスペースに収納するのは避けるか、対策をするのが良いでしょう。
衣類は必ず湿気取りと一緒に収納し、本や大事な書類などは袋に入れて収納するのが望ましいです。
部屋そのものの湿度が高すぎない限り、これらの収納に関しての大きな問題は起こらないはずですが、収納ベッドの収納スペースには湿気が付きものであると考えるのが良いでしょう。
また、ベッドの真下の収納スペースですので、湿気だけでなく、ほこりも溜まりやすくなります。
こまめに掃除をしないと、虫害を起こす虫の住処になるおそれもありますので、注意しましょう。
カツオブシムシはしぶとい
今回は、様々な駆除方法などご紹介しましたが、この害虫は生命力が高い上、害虫駆除剤も効かないこともあります。
そのため、一度出てしまったら全てを駆除するのは難しそうですね。
しかし、衣類を食べられないようにするお手入れや部屋にホコリをためないよう、こまめに掃除することが、虫を寄せ付けないポイントになるでしょう。