梅雨の時期になると、何となくカラダがだるい、肩がこるといった「梅雨だる」を訴える方が多く、ある調査では、女性の62%が体調不良を感じていると報告されています。
また、湿度が高い部屋で寝ていると、睡眠の質が下がるってご存知でしたか??
今回は、原因と対策を知って、梅雨時期の湿度を解消していきましょう!
梅雨時期の湿度が高い環境は体調不良の原因に
よく雨の日には頭痛がしたり、古傷が痛むという人がいますよね。
人間の身体は気圧・気温・湿度のどれかが変化するだけで何かしらの症状が起こる可能性があるのです。
これは、1000年も昔から医学的な根拠に基づいて考えられてきました。
今回は、その中でも「湿度」について見ていきたいと思います。
湿度が高いと体調を崩すという現象は「湿邪」と呼ばれています。
これは、体内に溜まった水分が、身体の外へと出て行かないことで起こるトラブルのことを指しています。
特に梅雨時は湿気が籠もり、気圧も低くなります。
すると、緊張感を解いてくれる副交感神経が働いて、全身にだるさを感じたり、やる気が出なくなったりといった症状に見舞われます。
低気圧が続くとヒスタミンという物質が分泌され、肩凝りや頭痛が悪化することもあります。
また、梅雨の時期というのは気温差が激しい頃でもあるので、この急激な変化に身体が付いていけず、普段より疲れが溜まりやすくなるのです。
湿度が高い時期に起こる体調不良の症状
湿度が高いと体調を崩すという人は少なくありません。
雨が何日も降り続いている時に、頭や関節が痛む、身体のあちこちがむくんでくる、食欲がない、全身がだるいなどといった症状に見舞われた場合、もしかすると雨が原因の可能性があります。
湿気の影響を最も受けるのは消化器系、つまり胃や腸です。
胃腸が上手く働かないと、食べ物を消化するためのエネルギーが足りなくなり、いつもより疲れを感じてしまいます。
そのようなことがあるせいなのか、梅雨時は気分が優れない人や、思い当たる理由はないのにイライラしてしまう人が増える傾向があります。
人間が心地良く生活出来る湿度は、夏なら50~60%、冬なら40~50%くらいなのですが、梅雨の間は80%を超えることも珍しくありません。
これでは、不快感は増すばかりですし、それに加えて遠出なども出来なくなるので、行動的な人にとってはストレスだけが溜まっていくことでしょう。
梅雨に憂鬱な気分になるのは湿度の他にも原因があります。
それはダニやカビです。
温度が高く、湿気も高いという環境は、ハウスダストを引き起こすものを生み出してしまうのです。
ハウスダストはプラスイオンの発生を促すという効果もあるため、さらなるストレスが蓄積されていき、気分はどんよりと暗くなるのです。
湿度が高い時期に起こる体調不良を改善しよう
湿度が高いと体調に大きな影響を及ぼします。
これらを防ぐには、天候や環境の変化に耐えられるような身体を作らなければなりません。
今回はその対策を、生活と食事の両方から見ていきたいと思います。
まず、普段の生活についてですが、朝になったら必ず太陽の光を浴びましょう。
体内時計の調子を良くしてくれます。
そして、身体を冷やさないように、エアコンなどの冷房器具は温度調整に気を付けましょう。
湿度は40~60%をキープすることがベストです。
身体を動かすことも大事なことです。
軽いストレッチやマッサージ程度で構いません。汗をかいたらすぐに拭き取りましょう。
そして、シャワーで済ませるのではなく湯船に浸かり、夜はきちんと眠ることが重要です。
食事に関しては冷たいものや甘いもの、生もの、肉類を摂り過ぎないようにしましょう。
お酒もなるべく控えて、料理には香味野菜を加えると良いですよ。
食欲がなければ胃腸を回復させるために米や芋、豆類などを食べましょう。
身体が冷えるという人には生姜や大蒜、ネギ、ニラ、唐辛子などの刺激的なものを摂取すればぽかぽかと暖まってきます。
体内の熱が逃げないという場合はトマトやキュウリなど水気の多い野菜を食べると良いでしょう。その他の症状にはシソやユズなど香りが強いものをおすすめします。
身体の大半が水分で出来ている人間は、水分のコントロールがとても重要です。
上手く調節して、夏を乗り切りましょう。
湿度が高い寝室で寝る前に、湿度を下げて快適に
湿度が高い部屋で寝ると体調を崩してしまう可能性があります。
まずは、窓を開けて、空気を入れ替えて下さい。
部屋の中と外では室内の方が湿度は高いため、風通しを良くすることで外と大差のない湿度にすることが出来ます。
開ける時は2箇所以上の窓を開け、手頃な窓が見当たらなければドアを開けましょう。
1つだけでは、風が通れる通路が一方通行にしかならないため、別の場所を開けることで入口と出口を作ってやる必要があります。
そうすると空気がスムーズに流れていくので、湿度もあっという間に下がります。
室内に炭を置くのも有効です。
炭にはいくつもの小さな穴が空いているので、そこから湿気を取り込んでくれるのです。
同時に湿気の多い日特有の湿った臭いも取り除いてくれます。
2、3本程度では効き目がほとんどないので、いっそのことインテリアにも使えるような備長炭を買ってきましょう。
それを竹籠などに入れて、邪魔にならなさそうなところに置いておくと良いでしょう。
湿度が高い寝室の湿度を下げるにはエアコンを使う!
部屋の湿度が高い時はエアコンの除湿機能を使いましょう。
この機能を使うと、エアコンが室内の空気を吸い込んで冷却します。
冷えた空気から出た余分な水はたちまち湿気へと変わり、ホースを通じて部屋の外へと放たれます。
湿っぽい空気はその瞬間、さらさらとした冷たい空気に変わります。
それが再び部屋の中へと戻ってくる仕組みになっています。
とても便利な機能ですが、梅雨などのあまり気温が上がらない時期に使うと、涼しくしたいわけではないのに除湿のせいで部屋が冷えてしまうといったことが起こります。
これでは、体調を崩してしまいます。
そんな時は再熱除湿機能の出番です。
これは、冷えた空気をエアコンの中に取り込んで、今度は温めてから室内に戻してくれる機能のことなので、この機能を使えば湿度だけを下げることが出来ます。
ただし、エアコンによっては搭載されていないこともあります。
また、空気を温め直すぶんだけ消費する電力も上がり、今は除湿しやすくなった上に電力も抑えられるという上位互換のようなエアコンも売り出されているため、この機能にお目に掛かることはあまりないかもしれません。
湿度と睡眠の質と体調の関係性とは
寝床の中の湿度が高いと蒸し暑さを感じるため、夜中に目を覚ましてしまうことがあります。
また、部屋の中にも湿気が籠もっていれば、お布団やベッドにも同じくらいの湿気が入り込んでくるため、どれだけ寝返りを打とうと湿気は逃げてくれません。
その結果、安眠出来なくなってしまいます。ただでさえ寝苦しい夏場にこんなことを繰り返していれば、いずれ体調を崩してしまうことでしょう。
じめじめとした寝具ではあまり眠りたくありません。
そこで湿度を上げないように、こまめに裏と表をひっくり返すなど、布団をひとつの位置に固定しないようにしましょう。
つまり昼間もずっと敷きっぱなしではいけないということです。
梅雨時など湿気が溜まりやすい時期に眠りが浅くて困っているという人は、部屋や寝具の湿度がどれくらいあるのかを調べて、換気を行ったり、エアコンの除湿機能を使って高すぎず低すぎない湿度を保つことを意識してみましょう。
何かしらの対策を取れば、少しでも睡眠の質を上げることが出来るでしょう。
湿度は睡眠の質にも関係していた
梅雨の時期は、だるさや疲れなどがたまりやすくなるなど、体調の変化が起こりやすい時期でもあります。
部屋の湿度が高すぎると、体調不良の原因にもなるほかに、睡眠の質にも関係してくるようです。
梅雨時期のじめじめした時期は、だれでも嫌ですよね。
今回ご紹介した対策法を試して、つらい時期を乗り切りましょう!