長い間、同じ空間で生活すると、キッチンの壁が油汚れで茶色っぽく変色していきますよね。
油汚れはしつこいため、掃除するのは面倒になります。
そんな時におすすめなのが、木目調の壁紙です。
今回は、木目調の壁紙が汚れを目立たなくさせる理由と、簡単な貼り付け方法をお伝えします。
木目調と色相環
冒頭で「木目調」をご紹介しましたが、そもそも木目調とは何でしょうか。
木目調とは、木材の木目模様を印刷や塗装によって表現したデザインのことです。
現在、このキッチンの壁紙に木目調を選ぶ方が非常に多くなっています。
その要因は、汚れが目立たないためです。
それでは、何故木目調のデザインは汚れが目立たないのでしょうか。
その要因には、色相環が関係しています。
色相環とは、色相を環状に配置したものです。
そして環状とは、輪のような円形の状態のことを指します。
この色相環は、色を体系化する時に用いる方法の一つです。
大きく分けて、赤・橙(オレンジ)・黄・緑・青・紫の6色に分かれます。
それでは、木目調の壁紙は何色に分類されるのでしょうか。
木目調の壁紙は、茶色であることが多いです。
この茶色は、橙を暗くしたものです。
つまり、茶色は橙の仲間になります。
油汚れの色は茶色あるいは黄色であることが多く、茶色は木目調と同化して汚れが目立ちません。
続いて黄色は、色相環で言えば橙の隣になります。
この色相環で隣にある色を、類似色と呼びます。
色使いを考える時に、多くの色を使用せずに類似色を組み合わせると、まとまった印象になります。
そのため、黄色い油汚れとして木目調の壁紙に付着しても、違和感が少なくなるのです。
キッチンには汚れの目立たない木目調の壁紙を!貼り付けに必要な物は?
木目調の壁紙は汚れが目立たない点について、お分かり頂けたでしょうか。
そうは言っても、キッチンの壁を貼り替えるのは大変ですよね。
そこで、安価で簡単に壁紙を貼り付ける方法をお伝えします。
ただし、賃貸の部屋でしたら、壁を勝手に貼り替えたら怒られてしまいます。
賃貸の場合は、まず大家さんや管理会社に相談してできるか、を確認してください。
それでは、簡単な貼り方をご説明していきます。
まずは、壁紙を貼り付けるにあたって、必要な物をご紹介していきましょう。
【必要な物】
一つ目は、「好きな壁紙」です。
これは当たり前ですね。
二つ目は、「マスキングテープ」です。
マスキングテープとは、塗装などの際に作業箇所以外を汚さないようにするために貼る、保護用の粘着テープのことです。
100均などで売っていますが、バリエーションが豊富なので好きな物を選んでください。
三つ目は、「両面テープ」です。
そして四つ目は、「壁紙用刷毛」です。
この壁紙用刷毛については、次項で詳しくお伝えします。
キッチン汚れを目立たなくするために!壁紙用刷毛を学ぶ
壁紙用刷毛と言っても、普段使う機会がないのでそもそも何か分からない方も多いかと思います。
刷毛とは、柄の先端に多数の毛を取り付けた道具のことです。
昔、学校祭で大きな作品を作る時に刷毛を使い、汚れた手で絵具を塗った記憶があるかもしれません。
その刷毛が、壁紙の貼り付けに役立ちます。
それでは、壁紙用刷毛をご紹介します。
今回壁紙用刷毛としておすすめなのが、撫で刷毛です。
まずは、撫で刷毛の特徴をお伝えします。
【特徴】
撫で刷毛は、紙や布を平面に貼り付ける時に仕上げとして使用する道具です。
この撫で刷毛は、貼り付けた資材の表面を撫でるようにして空気を抜いてシワを伸ばします。
そのため、キッチンに貼り付けた木目調の壁紙に気泡やシワが入らないようにするのに最適な刷毛なのです。
次項では、どのような撫で刷毛が良いのかをお伝えします。
キッチンの汚れやすい壁紙にも!壁紙用刷毛は「毛」に注目
キッチンに汚れが目立たない、木目調の壁紙を綺麗に貼り付けるには、撫で刷毛の毛も重要です。
そのため、どのような毛が良いのかをお伝えします。
【毛は硬い方が良い】
硬い毛は空気を抜きやすい特徴があり、逆に柔らかい毛は壁紙を傷付けづらいです。
そのため、どちらも一長一短なのですが、苦労してキッチンに貼り付けた木目調の壁紙に空気が入ると残念な完成度になるので、慣れていない方は硬い毛をおすすめします。
【毛足は短いものが良い】
壁紙用刷毛は、毛足の短いものが多いです。
その理由は、短い方が力の調節が簡単なためです。
逆に毛足が長いと、力を入れすぎた時に毛が曲がることで均等に力が入らない可能性があります。
そのため初心者の方は、刷毛の毛足が短いものを選びましょう。
【撫で刷毛の幅は丁度良いものを】
あまり長く作業すると疲れるので、早く終わらせたいものですよね。
ただ、早く終わらせようとして撫で刷毛の幅が広すぎるものを選んでしまうと、力が分散されてムラができてしまいます。
上手く仕上げるためには、少しずつ丁寧な作業が必要になるので、大きさはご自身の手の大きさや力に合ったものを選びましょう。
次項では、撫で刷毛の持ち手のお話をします。
撫で刷毛の持ち手で仕上がりが変わる?!
毛の特徴に続き、撫で刷毛の持ち手も重要になります。
【持ち手はしっかり握れるものが良い】
先ほどもお伝えした通り、キッチンの壁紙の貼り付けには、均等に力を入れないと空気が入ってしまいます。
そのためには、持ち手をしっかり握って自分の力をコントロールする必要があるため、少なくとも指が4本きちんと入る大きさにしましょう。
その指を入れる持ち手の素材は、木製やプラスチック製が主流となっています。
木製は手に馴染みやすく、慣れている方はとても使いやすいです。
しかし、慣れていない方が木製を使うと手が疲れやすくなるので、プラスチック製をおすすめします。
壁紙の作業は手を垂直の状態にして行うので、その体制で持ち続けられるものを選びましょう。
次項では、いよいよ木目調の壁紙を貼る手順をお伝えします。
キッチンに汚れが目立たなくなるよう、木目調の壁紙を綺麗に貼り付けていきましょう。
壁紙を汚れの目立たない木目調に!貼り付ける手順とは?
それでは、木目調の壁紙を貼り付ける手順をご説明します。
【手順】
まずは、キッチンの壁紙を貼り付ける部分を綺麗にします。
少しでも汚れやでこぼこがあると、気泡の出現や壁紙が破れる原因となるため、雑巾などでしっかりと拭きましょう。
続いて、マスキングテープを下地として貼ります。
この時、マスキングテープは必ず同じ方向に貼ってください。
マスキングテープの列は、多いほど強度が上がります。
しかし、多すぎると壁紙を貼るのが難しくなるので、両端と真ん中(3列)あるいは両端と2列(4列)程度で良いでしょう。
次に、両面テープをマスキングテープの上に貼ります。
両面テープの貼り付けができましたら、壁紙を貼り付けます。
まず、壁紙を貼る時は、必ず利き手側の上部から始めましょう。
右利きの方は右上から、左利きの方は左上からです。
理由は、最初に壁紙がずれてしまうと修正するのが難しいため、調整しやすい利き手から始めるのです。
壁紙を貼り終えたら、撫で刷毛を使います。
その時、撫で刷毛は常に「ハの字」を書くようにして、空気やシワを内側から外側へ逃がしましょう。
この時、力が入りすぎると壁紙が破れる可能性があるため、力は入れすぎないように気を付けましょう。
キッチンには木目調の壁紙を!
いかがでしたか。
今回は、キッチンの油汚れは目立つというお話から、木目調の壁紙は何故汚れが目立たないのかという点と、実際に壁紙を貼り付ける方法をご紹介しました。
壁紙を貼り付けるのには労力が要りますが、費用はそこまで掛からないのでおすすめです。
また、壁紙用刷毛はあまり馴染みがないですが、現在のDIYブームによってホームセンターでも豊富な種類がありますので、壁紙用刷毛を使って壁紙を貼り付けてみてください。