好みだけで決めないで!部屋別カーテンのおすすめの色

カーテンは閉めているときは特に、壁の大部分を占めるのでお部屋の印象を大きく左右することになります。

そのため、お部屋のカーテン選びは、サイズや素材同様、色選びも悩みますよね。

色は、人の心や体調に影響を与える場合があるのです。

「自分の好みだけで選んでは失敗」といえるのが、カーテンの色選びです。

今回は、おすすめの色とその理由をお部屋別にご紹介していきましょう。

カーテンの色は私たちの心身に影響を与える

私たちは、様々な物に影響を与え、与えられながら生活しています。

中でも色は、視覚を通して私たちの心身にダイレクトに何かを感じさせるものとして、大きな影響力を持っているのです。

そして、色はこちらの立場や気持ちを表現する手段としても使うことがあります。

たとえば、結婚披露宴では花嫁を引き立てるため、ご招待を受けた側は白いドレスは避けるのが一般的です。

一方、悲しみの場では、赤い洋服は着ないですよね。

これらは、社会常識的側面から見た、色に対する私たちの接し方です。

また、小児科のお医者さんが真っ黒な服を着ていたらどうでしょうか?

子どもはそれでなくても、普通はお医者さんに多少なりとも恐怖心を持っているものです。

お医者さんの黒い服を見た子どもは、病室に入った途端に威圧感を感じて泣きだしてしまうかもしれません。

カーテンを選ぶ際も、子ども部屋に黒いカーテンをしようとは通常は思わないと思いますが、もう少し踏み込み、お部屋別にどのような色がどういった影響を私たちに与えてくれるのかを考えてみましょう。

次章から、お部屋別におすすめカーテンの色をご紹介しますが、どのようなお部屋であっても、基本は「くつろげる色を選ぶ」「攻撃的な色は避ける」「暗すぎる色は避ける」という3点です。

おすすめのリビングのカーテンの色

リビングは、家族全員が集まる場所です。

お話をしたり、くつろいだり、時にはお昼寝をするかもしれません。

そんなリビングは、安らぎの場所と考えて良いですね。

客間というお部屋が特別にないお家では、お客様をリビングでお出迎えということも多いのではないでしょうか?

玄関とは違った意味で、お家の顔にもなりうるのがリビングです。

そんなリビングのカーテンに適しているのは、人に安らぎを与える色、温かさを感じさせてくれるような色ということになります。

カーテンの色は、攻撃的な色や気分が暗くなるような色は避けましょう。

安らぎを与える色の例として、アイボリー、グリーン、そして温かさを感じさせる色はというと、オレンジなどがあります。

グリーンやオレンジと言っても、強烈な発色のものがありますが、リビングにはペパーミントグリーンや淡いオレンジ色がおすすめです。

また、リビングのカーテンは、人の目を引く色というのはあまり適していません。

お部屋にパッと入った時に、カーテンに思わず目が行ってしまうというのは、リビングのカーテン選びとしては失敗と言えるのです。

長くその部屋にいても違和感がなく、お客様が来られた時など、そのお家を後にしたとき、「あのお家のリビングのカーテンは何色だったかしら?」と思いだせないような色選びが良いのです。

おすすめのダイニングキッチンのカーテンの色

続いて、ダイニングキッチンやキッチンのカーテンの色選びについて考えていきましょう。

リビング同様、家族の気持ちが安らぐような色も適していますが、食事を作ったり、ワイワイ食事をしたりと、リビングよりアクティブさを感じさせる色が元気を与えてくれます。

アクティブさを感じさせ、なおかつ安らぎや温かみを感じさせる色を選んでみましょう。

リビングでおすすめしたのと同様、グリーンやオレンジ系、そしてアイボリーなどのホワイト系が良いですね。

リビングのときよりも、やや濃いめの色でも構いません。

さらに、食品を扱う場所ということで、清潔感が大切です。

そのため、ブルー系もおすすめです。

また、近年はリビングとダイニングが一続きになっている住宅も多いでしょう。

リビングとダイニングを分けずに、リビングダイニングとして考えるのであれば、リビングを中心に色選びをしましょう。

おすすめの子ども部屋のカーテンの色

子ども部屋は、子どもの性別や年代によって、おすすめのカーテンの色も変わってきます。

自我が芽生えると、自分の好みの色を主張してくるかもしれませんが、自分の好みをはっきり伝えられない赤ちゃんから幼少期の子ども部屋のカーテンは、パステルカラーなど優しい色を中心に選びましょう。

そして、大きく成長するにつれて、勉強しやすい環境を作ってあげることも必要になってきます。

思春期ならば、興奮を避けて落ち着いて勉強させるためには、明るいグレーや淡いブルー、白などが役に立ちます。

また、幼い子どもの部屋のカーテンを選ぶ時は、「男の子は青で女の子は赤」という考え方がありますね。

持ち物や洋服なども、男の子ならブルー系、女の子ならピンクなどの赤系を選ぶのが一般的になっています。

「男の子には青、女の子にはピンクという決まりきった考えは好きではない」という方は、他の色を中心に子ども部屋を考え、それに合う色のカーテンを選んでみましょう。

子ども部屋のカーテン選びでおすすめなのは、どのような色を選ぶにしても、柔らかく明るさを感じる色にするということです。

アイボリー、イエローやグリーンは、男の子でも女の子でもどちらでも使いやすい色です。

おすすめの寝室のカーテンの色

寝室は、眠るためにある場所です。

当然のことですが、ぐっすりと眠れるようにと考えたインテリアにしたいものです。

ぐっすりと眠りやすい色というと、やはりどこか安心感を感じさせる色ということになりますが、逆に昼間のストレスをクールダウンさせてくれる色というのも適しています。

どちらにするかは、住んでいる人のライフスタイルや現在の心身の健康状態などにもよります。

ストレスが強くて、あれやこれや考えることの多い仕事に就いているという方は、クールダウン効果のあるブルー系がおすすめです。

そして、どちらかというと、ゆったり暮らしているという方は、アイボリーやグリーンなど温かみのある色を選ぶと良いでしょう。

また、光が入ってくると眠れない、または西日が強い寝室だからということで遮光カーテンをお使いの方もいらっしゃいますが、遮光カーテンは閉めると黒っぽい色が多く、とても威圧感を感じさせてしまいます。

黒というのは、拒絶の色です。

寝室を始めとして、お部屋のカーテンに黒色を持ってくるのはおすすめしません。

遮光カーテンをどうしても使いたい場合は、お部屋側の面が明るめの色になっているもの、例えば淡いグレーやベージュなどを選ぶようにすると良いでしょう。

さらに、黒と同様、寝室で避けた方が良いのは赤などの強烈な色です。

安眠には興奮が大敵ですので、攻撃的な赤やショッキングピンク、蛍光色などは避けましょう。

カーテンの色選びの疑問点

ここまで、お部屋別におすすめのカーテンの色選びをご紹介してきましたが、色選びの際の疑問点もあるのではないでしょうか。

「私はワンルームのひとり暮らしだからリビングはない」とおっしゃる方もいらっしゃるかと思います。

ワンルームにお住まいの方は、リビングもベッドルームもダイニングキッチンも兼ねているお部屋に住んでいるという考えでお読みいただければ幸いです。

どのお部屋の機能を中心に考えて住んでいるかということですが、やはりワンルームはリビング中心と考えましょう。

また、お部屋でも和室と洋室では選ぶ色も違ってきます。

洋室のフローリング、和室の畳に調和する色は微妙に違うからです。

おすすめしたペパーミントグリーンやブルーなどは、和室にはどうしても違和感がある場合があります。

和室は、畳の他のインテリア小物や家具などの色も茶色やベージュなどのシックな色合いが多いので、カーテンの色も洋室の場合とは多少違ってきます。

和室には、黄味を帯びた色の方が調和が取りやすいのです。

そして、グリーン系なら、黄味を帯びたモスグリーンや淡い黄緑色などが調和が取れます。

また、洋室はソファーやラグ、クッションなどでインテリア空間に色を加えやすいので、カーテンの色選びは、それらと合わせてインテリアを楽しんでみることもできます。

お部屋の機能別にカーテンの色を考えよう!

カーテンのおすすめの色は、お部屋の機能別によって違いますが、基本はくつろげる色ということになります。

リビングは、くつろぎプラスお家の顔という役割、ダイニングキッチンなら衛生的で元気に食事ができる、寝室の場合は安眠できるということも基本です。

そして、子ども部屋の場合は、幼い子どもは柔らかく目に優しい色、大きく成長するにつれて勉強しやすさなどを考えなくてはいけません。

壁の面積の大部分を占めるカーテン選びは、好みの色だけで考えず、色の効果も考えて選んでみましょう。