今やベッドはただの寝具としてではなく、インテリアの一部として捉えられてきています。
そんな中、すのこやパレットを使ったお洒落なベッドに人気が集まっています。
実は、すのこやパレットは通気性に優れ、寝具の天敵である湿気に強い性質があります。
その他の基本的な特徴も理解し、各メーカーが販売するすのこベッド選びや、パレットを使ったベッドのDIYに役立てましょう。
すのこってどういうもの?
近頃は、すのこやパレットを使ったベッドに人気が集まっています。
和室にも違和感なくおけるすのこベッドや木製パレットで、ベッドをお洒落にDIYする方法などもよくみかけますよね。
これらのベッドの機能性が気になるところです。
そもそも、すのこやパレットがどのようなものか知っていますか?
まずは、すのこについて知っていきましょう。
すのこは本来「簀の子」と漢字で表記され、日本の四季のある特殊な気候や風土、日本人の生活スタイルに合わせてつくられました。
その歴史はとても古く、日本国内で愛用され続けています。
収納物にカビが発生するのを防ぐために、押入れなどに敷かれているのをよくみかけます。
すのこは、太い木の角材の上から、90度の角度で薄い木の板を打ち付けたシンプルな構造ですが、空気が流通しやすいという特徴があります。
もともと木材には、水分を吸い取り発散させる性質があり、特にすのこに多く使われているキリやヒノキは、強度のある割れにくいものです。
このような通気性と吸水性に優れ、強度のあるすのこならではの性質は、ベッドに最適ともいえますね。
パレットってどういうもの?
すのこに引き続き、ここでは木製のパレットについて考えてみましょう。
さて、パレットはどういうものでしょうか?
パレットは簡単にご説明しますと、物流に用いる荷物をのせる荷役台で、工場やコンテナ、倉庫内でよく使われるものです。
このパレットを使って荷物を単位数量ごとにまとめ、荷役作業を円滑に行うことができます。
様々な国で古くから使われ続け、各国によってサイズや材質の木の種類も異なります。
近年、日本では木製素材から合成樹脂素材に移行しつつありますが、木材資源豊かなヨーロッパでは木製パレットが主流です。
荷物をのせた状態で2~3段と重ねて使われるため、がっちりとしたつくりで強度に優れています。
十分な耐荷重量で、海外の木材加工品ならではのお洒落な風合いも加わって、今や木製パレットは、ベッドのDIYに欠かせないものになってきていますね。
すのこベッドの特徴
パレットは、ベッドのDIYの材料としての需要が高いですが、すのこは「すのこベッド」という商品としての人気が高いです。
すのこベッドは、日本特有の湿度の高いジメジメとした気候が生み出した、健康寝具ともいわれています。
日本には梅雨があり、この時期は毎日雨が続いて、お布団やマットレスなどの寝具は湿気を多く含みます。
また、冬でも室内は窓に結露が付くほど湿度が上がり、寝具にカビを発生させやすい環境をつくります。
さらに、人は寝ている間に大人でコップ1~2杯もの寝汗をかくともいわれています。
寝汗による湿気と、カビ菌などの雑菌で寝具の中は、まさにダニの温床です。
これらの悩みを解消した、衛生的で快適な寝具が、すのこベッドといえるでしょう。
お布団やマットレスと床の間に、空気の流れをつくり、湿気がこもらず通気性が抜群です。
特に、畳を敷いた和室は湿気がたまりやすいですが、このすのこベッドなら安心ですし、和のテイストにも馴染みやすくおすすめです。
すのこの主流材質である、キリやヒノキが強度に優れていることは、すでにご理解いただけているとは思いますが、この特性から、すのこベッドはしっかりと身体を支える耐久性にも優れた寝具です。
パレットを使ったベッドの特徴
パレットベッドは、木製パレットの上にお気に入りのマットレスをのせて、ベッドとして加工したものです。
何枚かのパレットを組み合わせるだけなので、DIY初心者でもとても簡単です。
模様替えや、引っ越し時でも下に敷いたパレットを動かすだけなので、あまり力のない女性でも楽々です。
ネット上で、安価なパレットがたくさん売り出されていて、ベッドを購入するよりもコストを抑えることができ、そしてなんといってもお洒落です。
利便性を重視してキャスターを取り付けたり、好きなカラーに塗装してみたり、あえて何も加工せずそのまま使ってワイルド感にこだわったりと、お部屋の雰囲気に合わせて自由自在に応用できます。
また、マットレスの下に隙間ができるので風通しがよく、マットレス内部に湿気がたまりにくいため、カビ対策も万全です。
さらに、すのこと同様で、パレットにはしっかりとした強度があります。
特にパレットは規格に沿ってつくられ、頑丈で安定しているためにベッドとしては最適です。
ギシギシときしむことがなく、安定感のある寝心地なのも魅力のひとつですね。
すのこベッドの種類
すのこベッドには様々な種類があります。
最も通気性に優れているのがベッドタイプです。
床から離れた構造上、他のタイプよりも風通しがよく、湿気を逃がしやすくするからです。
安定感もあり、しっかりと身体全体を支えてくれます。
そして、折りたたみタイプは、収納に便利で移動しやすいという特徴があります。
上に敷いているマットレスや、敷布団と一緒に折りたたんで立て掛けておけるので、干す手間が省けるという利便性もあります。
また、収納やヘッドボードが付いたタイプ、きしまない構造にこだわったタイプなどもあり、パレットを使ったベッドと一味違う繊細なつくりと、メーカーのこだわりがあるのが大きな特徴です。
安心の国産品で、材質の木の種類ごとに商品が選べる、すのこベッド専門店などをあたってみてもいいかもしれません。
是非、自分にぴったりのすのこベッドを探してみましょう。
パレットベッドのつくり方
日本のすのこベッドに一番似た特徴を持つのが、海外のパレットを使ったベッドです。
ここでは、パレットを使ってベッドをつくる際の注意点などをまとめてみました。
まず、パレットは国内で、DIY用に販売されているものを使うことをおすすめします。
日本特有の湿気に強い、ヒノキやスギなどの素材が選べ、サイズも豊富でカラーやデザインもお洒落なものが取り揃えられています。
もちろん、倉庫や工場の廃パレットをもらい、低コストにこだわるのもひとつの手ですが、この場合、パレットの木材に付く害虫やシロアリの危険性にも十分な注意が必要です。
つくり方はいたってシンプルで、傷や汚れがないかをチェックして表面をヤスリで削ります。
そして、マットレスのサイズに合うようパレットを組み合わせて並べ、つなぎ目を打ち付けます。
ペイントなどをしてからマットレスをのせ、ベッドメイクして完成です。
パレットの隙間はアレンジ自在ですし、収納としてももちろん使えます。
サイズを大きくして、パレットの質感を全面に出してみたり、カラフルなペイントをしたりと、お好みに合わせて、ベッドのDIYを楽しんでみましょう。
すのこやパレットをベッドに取り入れよう!
すのことパレットの優れた機能性の共通点は、通気性と耐久性にあります。
これらを理解して、たくさんの種類が展開しているすのこベッドから、自分のライフスタイルに最適なものを選んでみましょう。
また、パレットを使ってベッドをDIYし、自分だけの寛げる空間づくりにこだわるのもいいですね。
すのこやパレットを上手く取り入れて、お洒落な快眠生活を手に入れましょう。