デスクワークや立ち仕事、力仕事などをされている方の中には、頭痛や肩こりに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実は、頭痛や肩こりは仕事だけでなく、睡眠も大きく影響しています。
そこで今回は、睡眠が与える頭痛や肩こりへの影響と、睡眠が原因の頭痛や肩こりの改善方法について解説します。
睡眠をたっぷりとっても頭痛や肩こりが起きる原因とは?
皆さんは、日ごろの疲れを取るために、お休みの日にたくさん睡眠をとることはありませんか。
また、疲れを取るためにたくさん寝たのに、起きると余計に疲れていたり頭痛が起きたりすることはないでしょうか。
実は、睡眠はとりすぎることによって、頭痛や肩こりといった不調を引き起こすことがあります。
人間の脳は、睡眠をとることでストレスから解放され、血管が広がるような仕組みになっています。
収縮していた血管が広がることで、リラックスモードに入るのです。
しかし、この脳の血管の拡張が、睡眠をたくさんとることで過度に進むと、三叉神経を刺激してしまいます。
三叉神経とは、脳神経の中で最大の神経で、痛覚や触覚、冷熱感といった感覚をつかさどっています。
脳の血管の拡張が進むことで、この三叉神経に刺激を与えてしまい、頭痛が起こるのです。
さらに、横になっている際は、頭と肩、首などが圧迫され血行不良を起こしてしまいます。
これにより肩こりも発生し、頭痛がさらに悪化します。
そこで、お休みの日に睡眠をとりすぎて、頭痛や肩こりが重くなる方は、睡眠時間を適切にし、15分ほど、お昼寝をして体を休めるようにすると良いです。
過度な睡眠により頭痛や肩こりが起きた際の対処法
1章では、睡眠をとりすぎたことにより起こる頭痛や肩こりについてお伝えしました。
そこで、皆さんは頭痛や肩こりが起きた際に、どうやって対処していますか。
中には、お風呂に入ってリラックスしたり、患部を温めるといった方法をとる方もいるのではないでしょうか。
確かに、ストレスによる緊張性頭痛や肩こりの場合は、筋肉の緊張や血行不良により発生するので、温める方法が正解です。
しかし、血管が広がったことによる頭痛の場合の対処法は、逆になります。
過度な睡眠で、頭痛が発生した場合には温めるのではなく冷やすのがおすすめです。
頭痛が特に重い部分を水枕や、氷などで冷やすことで血管が収縮され、痛みが緩和していきます。
さらに、過度な睡眠による頭痛には、カフェインも有効です。
コーヒーや緑茶などを飲むことで、カフェインの作用により広がった血管が収縮し、痛みが引いていくこともあります。
寝起きの空腹の状態で、鎮静剤を飲むのは良くないので、そういった意味でもコーヒーや緑茶で緩和させると良いでしょう。
睡眠と肩こりの関係!悪化すると頭痛も起きる
肩こりが起きると、首と肩、背中に広がっている筋肉がこわばったり、鈍い痛みや重みを感じます。
肩こりは、男性よりも筋肉量が少ない女性に多いと言われており、重くなると頭痛も併発します。
そんな肩こりの主な原因は、生活習慣と自律神経の乱れにあります。
例えば、デスクワークや立ち仕事などで、長い時間同じ体勢をとっていると、筋肉がこわばったり血行不良を起こします。
また、眼精疲労や運動不足も大きな一因となっており、パソコンの強い光を見続けたり、悪い姿勢で長時間座っていたりすると肩こりが発生します。
さらに、眼精疲労や肩の緊張には、睡眠不足が大きく関わっていることもあります。
通常、自律神経は、就寝時に副交感神経が優位になり、リラックスモードに入って自然に入眠します。
しかし、ストレスがかかると自律神経が乱れ、就寝時間になっても交換神経が優位になり、緊張した状態や興奮した状態になって、眠れなくなることがあります。
この自律神経の乱れによる睡眠不足も肩こりに影響します。
生活習慣や自律神経の乱れによる肩こりの改善方法
前述したデスクワークや運動不足などの生活習慣による肩こりは、軽い症状であれば、お風呂に入って肩や首を温めたり、適度な運動を心がけることで改善することがあります。
適度な運動を心がけることで、緊張した筋肉が柔らかくなり、血行も促進されます。
そこで、お家の中でできる運動としておすすめなのが、ヨガやストレッチです。
独自の呼吸法で行うヨガは、体内に酸素を大きく取り入れることができるという意味でもおすすめです。
また、デスクワークの方は、1時間おきに腕を伸ばしたり、肩を回したりとストレッチをすると頭痛も防ぐことができて良いでしょう。
加えて、自律神経の乱れによる肩こりには、良質な睡眠が不可欠となります。
ストレスがかかり、自律神経が乱れて、眠りにつくことができないと、不安でスマートフォンを見てしまう方もいるかと思います。
しかし、スマートフォンから発せられる強い光やブルーライトは、脳が覚醒し、睡眠を妨害してしまいます。
したがって、眠れないときにはスマートフォンではなく、読書に切り替えると良いでしょう。
また、枕元にリラックス効果のあるアロマを置くのもおすすめです。
ストレスを解消し頭痛や肩こりを改善!
この章では、ストレスによる睡眠不足で、頭痛や肩こりがある際におすすめのストレッチをご紹介します。
寝る前に、お布団の上で手軽にできるストレッチなので、ぜひ参考にしてください。
ストレッチの方法は、まず、お布団の上で仰向けになり、手足を上に上げます。
足は、ひざを曲げている状態で構いません。
その状態で、手足をぶらぶらと揺らします。
はじめは、30秒ほど続けて、慣れたところで3分を1セットとし、毎日寝る前に行うと良いです。
このストレッチは、通称「ゴキブリ体操」と言われており、これを行うだけで手足の先から心臓へと血液が自然と流れます。
これにより滞りがちな血行が促進され、手足もぽかぽかと温かくなります。
人間は、入眠時に手足から放熱し、体の深部の体温を下げると言われています。
そこで、手足が温まることにより快眠への効果が期待できます。
そして、このようなライトなストレッチを行うことで、体がリラックスし副交感神経が優位になります。
マットレスを変えて睡眠を改善し頭痛や肩こりを改善!
頭痛や肩こりには、睡眠が大きく関わっていることがわかりました。
そこで、最後にお伝えしたいのが、寝具を変えて睡眠の質を上げるという方法です。
生活習慣を見直したり、自律神経を整え適切な睡眠をとっても肩こりや頭痛が治らない場合は、寝具に原因があるかもしれません。
例えば、高すぎる枕は、仰向けで寝た際に気道を塞ぎ、呼吸がしづらくなります。
また、柔らかすぎるマットレスは、体圧が部分的に集中し、肩や腰が沈んで負担がかかります。
これにより、起床時の肩こりや頭痛が引き起こされている場合もあります。
また、人間は寝返りを打つことで血行を良くして、筋肉のバランスを整えています。
この寝返りの適切な回数は一晩で20~30回ほどです。
そこで、マットレスを体圧分散効果に優れたものや、寝返りの回数が適切になるものに変えることで、肩こりや頭痛が緩和されるかもしれません。
マットレスは、店舗で実際に寝てみて選ぶのがおすすめです。
良質な睡眠が頭痛や肩こりを緩和することも!
これまで、頭痛や肩こりの睡眠との関係や、改善方法についてお伝えしてきましたが、参考になりましたか。
頭痛や肩こりの原因は、生活習慣や自律神経の乱れによるものが大きく影響します。
また、寝具を変えることで、肩こりや頭痛が緩和されることもあるかもしれません。
良質な睡眠をとって不快な頭痛や肩こりを改善しましょう。