もうすぐ暑い夏がやってきます。
室温や衣服の調整など、赤ちゃんと過ごす夏は、考えなくてはいけないことがたくさんあります。
その中でも、眠る時間が長い赤ちゃんの寝具の調整は大問題。
エアコンや扇風機を使用する時の注意点やひんやり寝具について、本格的な夏を迎える前に知っておきたいことをまとめました。
まずは赤ちゃんの眠りについて知ろう!
大人と違って、「何度も起きては眠る」を繰り返す赤ちゃん。
赤ちゃんの眠りを知れば、眠りを深くするポイントも見つかります。
浅い眠りに隠されている秘密とは何でしょう。
私たちは、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)を繰り返しながら眠っています。
もちろん、赤ちゃんも同じです。
ただ、赤ちゃんはその間隔がとても短く、体内時計も整っていないため、大人よりも深い眠りの時間が少ないのです。
特に、体内時計が整う6ヵ月前の赤ちゃんは、頻繁に「起きては眠る」を繰り返します。
何かの刺激で目を覚まし、すぐには深い眠りに入れない。
そんな繰り返しの中で、赤ちゃんが敏感に感じ取る刺激は何でしょうか?
それは肌感覚です。
赤ちゃんは五感の中でも触覚を頼りに成長していきます。
生まれてすぐの赤ちゃんが何でも口に入れてしまうのは、一番敏感な触覚を使って物の形や質感を確かめているからです。
また、赤ちゃんの寝具の肌触りも、赤ちゃんの眠りに深く関係する大切なポイントです。
以上のことから分かるように、赤ちゃんはレム睡眠の時間が多いのでとにかく目を覚ましやすいものなのです。
「ママはどこ!?」
「暑い!」
「肌ざわりが悪い!」
ひんやり寝具が好きな赤ちゃんもいれば、ガーゼ素材が好きな赤ちゃんもいます。
まずは、我が子が好む寝具がどんな肌触りかを見極めましょう。
赤ちゃんの身体を知ろう!
赤ちゃんの骨や関節は大人と比べてまだまだ未発達。
決して大人のミニチュアではありません。
身体がまだ未発達の赤ちゃんに柔らかいお布団を使用すると、骨の形成に影響を与えることもあるので要注意です。
まだ自分で身体や顔の向きを変えることができない赤ちゃんに、柔らかいお布団を使用すると、窒息の危険性もあります。
寝具は様々な種類のものがあるので、赤ちゃんの成長や季節に合わせて寝具の種類も変えていくと良いでしょう。
また、赤ちゃんはとても汗っかきです。
大人と同じ数の汗腺があり徐々に機能が発達していきますが、表面積に対して汗腺が密着しているので、身体の大きい大人よりも汗っかきになります。
眠っている間も赤ちゃんはたくさん汗をかきます。
眠っていたりゴロゴロしている時間の多い赤ちゃんのお布団は、通気性の良い、洗濯をしやすい素材が適していると言えるでしょう。
最後に、赤ちゃんの肌について知っておくと良いことをお伝えします。
赤ちゃんの肌は大人よりもデリケートです。
大人の皮膚よりも薄く、少しの刺激で傷つきやすい状態です。
そのため、赤ちゃんの肌に触れる寝具の素材は優しい素材のものを選びましょう。
ひんやり寝具を取り入れる際も、実際に触って肌触りを確かめてからの購入をおすすめします。
赤ちゃんの寝具はどんな種類があるの?
骨の形成が未発達な赤ちゃんにとって、身体に負担のない寝具選びが重要です。
・ベビー布団の使用有無
・敷布団使用有無
・掛け布団の種類
選び出したらキリがないほど赤ちゃんの寝具は種類や組み合わせがたくさんあります。
まずは、敷布団。
赤ちゃんの身体が沈まない硬さの敷布団やマットレスをベースに、その上に防水シートを敷いたり、一般的なシーツや敷パッドを重ねたり、バスタオルを重ねたり、各家庭によって様々です。
ベビーベッドを使用するかどうかで、必要とする寝具も変わってきます。
ここで大切なのは、柔らかい敷布団は避けるということと、赤ちゃんの肌に直接触れるものは綿素材を選ぶという2点です。
次に、掛け布団。
こちらも大切なことは肌触りや通気性です。
夏は掛け布団の出番が少なくなります。
汗をかきやすく、吐き戻しなどもある赤ちゃんのことを考えると、タオルケットやバスタオルで十分でしょう。
体温調節がしやすいように、大きすぎず足を出せる大きさのものを選ぶこともポイントです。
この他に、夏の重要アイテムとなるのがひんやり寝具です。
・枕代わりにできるもの
・敷パットのようなもの
様々なものが販売されています。
いつもの寝具にプラスすることで、赤ちゃんの眠りを快適にサポートするひんやり寝具を、本格的に暑くなる前にチェックしてみましょう。
ひんやり寝具の種類を知ろう!
赤ちゃんの寝具をひんやり快適にする前に、まずはひんやり寝具の仕組みをみていきましょう。
ひんやり寝具は大きく分けて二つの種類があります。
一つ目は、ジェルタイプのもの。
熱を吸収して表面を冷たく感じさせているのですが、通気性があまり良くないので赤ちゃんには不向きと言えます。
また、身体の小さい赤ちゃんの場合は冷えすぎてしまうことも考えられますので注意が必要です。
二つ目は、冷感素材を使用したもの。
触れると冷たく感じる素材で編んだものは、通気性も良く洗濯にも適しています。
ジェルタイプと違い、触れ続けることがなければ、接触するたびにひんやりを感じることができます。
二つのタイプを比べると、赤ちゃんに適しているひんやり寝具は、冷感接触タイプと言えます。
ひんやり寝具は多種多様で、枕カバーやタオルケット、シーツに敷パッド、全体を覆うものから一部をひんやりさせるものまであります。
このように冷感接触タイプにも様々な種類がありますので、我が子の好む肌触りのものを見つけましょう。
赤ちゃんが快適に眠るための寝具は?快適なひんやり環境とは?
さあ、赤ちゃんが快適に眠るための寝具について少しずつお伝えしてきましたが、今の時代真っ先に利用する「ひんやり」と言えば、エアコンです。
しかし、体温調節も未熟な赤ちゃんにとっては、ひんやりしすぎも体調を崩してしまう原因になります。
そこで、ここでは赤ちゃんが快適に眠るためのひんやり環境についてお伝えします。
赤ちゃんは、自分で服の脱ぎ着ができず、自分の状態を伝えることもできません。
そのため、重要なのになってくるのは、室温調整です。
赤ちゃんにとっての、夏場の適した室温は25℃~28℃。
赤ちゃんの体温を確認しながら、手や足を触り、汗をかいていないか冷たくなりすぎていないかを、こまめに確認してあげましょう。
表情で分からなくても、抱っこした時に背中を触ってみると汗びっしょり、ということもあります。
大人と赤ちゃんは体感も異なるので、実際に赤ちゃんの身体に触りながら確かめてください。
エアコンを利用する場合は、エアコンの表示温度を確認するだけではなく、赤ちゃんのすぐ近くで室温計などを利用し確認するようにしましょう。
ひんやり寝具とひんやり家電の上手な使い方
「窓を開けると外の音がうるさい」「ひんやり寝具だけでは大人が物足りない」、など家庭によって様々な事情があります。
子育てにおいては「これが正しい!」という答えを見つけることよりも、良いものを組み合わせて 我が子にあった環境を見つけることの方が大切です。
ひんやり寝具はひんやり寝具の良さがあり、エアコンにはエアコンの良さがあります。
あなたはどのような組み合わせで、この夏の赤ちゃんの睡眠を快適にしますか?
大切なことは、
・適正室温を守ること
・エアコンや扇風機の風が長時間、赤ちゃんに直接当たらないようにすること
・冷やしすぎ(冷たくしすぎ)にならないよう注意すること
寝具の「ひんやり」と適度な室温で、眠る赤ちゃんの目覚めのスイッチをひとつでも減らしていくことで、少しでも長い時間快適に眠ってくれるとお母さんも安心して過ごせます。
エアコンでお部屋全体を冷やしつつ、扇風機で拡散し、ひんやり寝具で赤ちゃんの睡眠環境を整える。
そんなふうに上手に組み合わせてみてくださいね。
ひんやり寝具で赤ちゃんの睡眠を快適にサポートしよう!
赤ちゃんの小さな身体を冷やし過ぎず、安全に快適にサポートするのがひんやり寝具です。
赤ちゃんの成長と眠りは深く関連しています。
寝具の上で過ごす時間の長い赤ちゃんの眠りを深くするために、エアコンなども併用しつつ適切な環境を作り、我が子に合った寝具を用意しましょう。
一番大切なことは、赤ちゃんが気持ち良く、ぐっすり眠れる寝具を用意することです。
種類も多く迷ってしまいますが、赤ちゃんの好む肌触りのものを見つけて、親子でぐっすり眠り、暑い夏を乗り切りましょう!