皆さんはお布団で寝た時に、朝起きたら身体が痛いと感じた事があるのではないでしょうか。
お布団で寝た時に身体が痛くなるのには原因があります。
睡眠は健康にとって大切なもの、痛くては良い睡眠をとる事が出来ませんよね。
では、どうすれば身体が痛くならないような対策が出来るのでしょうか。
身体が痛いのはフローリングが原因?
皆さんのお部屋の床は畳とフローリングのどちらでしょうか。
最近は和室のような畳のお部屋が少なくなってきており、一人暮らし用のワンルームなどは、ほぼすべてがフローリングになっています。
そのため、普段は畳で敷布団を使うと思うのですが、フローリングにお布団を敷く、という人も多いのではないでしょうか。
フローリングにお布団を敷いて寝ているという人は、朝起きたら身体が痛いと感じる事はありませんか?
特に、腰痛持ちの人にはつらい痛みですよね。
その痛みの原因は、もしかしたらフローリングにお布団を敷いているせいかもしれません。
では、なぜフローリングにお布団を敷いて寝ると身体が痛くなるのでしょうか。
それは、床が硬いため、体重を跳ね返す力が働き、体が重く感じて無意識に寝返りが減るからです。
お仕事などでパソコンを使う、という人は、長時間お仕事をして休憩時間に立ち上がる時、首などに痛みを感じるという事があると思います。
その現象と同じ事が、寝ている時に起きていると考えられます。
人は筋肉をほぐしたり体重を分散させたり、血液の循環を促す、疲労物質の排出などをするために一晩に平均で10~20回の寝返りを打つとされています。
その他にも、寝返りには体温の調整をしたり、睡眠中のレム睡眠、ノンレム睡眠のサイクル調整の役割も持っています。
寝返りが少なくなってしまうと、血液の循環が上手くいかず、筋肉は固まってしまいます。
また、同じ所で体重を長時間支え続けなければならなくなるため、朝起きたときに背中や腰などの重い部分に痛みを感じてしまうという事になります。
そのためにはどのような対策が必要なのでしょうか。
フローリングにお布団を敷いていると痛い!原因と対策
先程、フローリングに寝ると身体が痛いと感じるのは寝返りが少なくなるから、と書きましたが、その他にも原因には様々なものがあります。
では、原因を見てみましょう。
特に、腰痛持ちの人はチェックしてみて下さいね。
・腰が反り腰の人が硬いお布団を使用している場合
腰と床に広い間がある状態が長時間続くことで、腰に負担がかかって痛みが出てきてしまいます。
・椎間板ヘルニアの人が柔らかいお布団を使用している場合
椎間板ヘルニアの人が柔らかいお布団を使用していると、腰や尾てい骨の部分が沈むため、身体のバランスが悪くなり、腰が痛くなる原因となっています。
その他にも、身体の疲れが取れない、目覚めると身体中の痛みで頭痛を引き起こす、などの症状が出てくる可能性があります。
では、どのような対策があるのでしょうか。
・反り腰で硬いお布団を使用している人
腰の部分とお布団の間に空間が出来ている事で負荷がかかってしまうので、腰に丸い棒状にしたタオルなどを挟み込むと良いでしょう。
しかし、タオルが大きすぎて腰が持ち上がってしまうと、反り腰が悪化してしまうため、注意しなければなりません。
隙間にちょうど良いサイズに合わせて挟み込むようにしましょう。
・椎間板ヘルニアで柔らかいお布団を使用している場合
柔らかいお布団で寝ている事で身体が沈んでしまい負荷がかかってしまうため、少し固めの身体が沈まない敷布団にすると良いでしょう。
固めの方がいいからと言って、せんべい布団などのお布団ではなく、身体の圧力を分散してくれる敷布団などがおすすめです。
以上のように、タオルを使ったり敷布団を変えたりする事で対策をする事が出来ますので、是非、試してみてはいかがでしょうか。
薄い敷布団で身体が痛い場合の対策
「敷布団で身体が痛いならマットレスに変えれば簡単に対策出来るのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、単純にマットレスに変えれば良い、という訳でもありません。
適当にマットレスを買って、結局身体が痛かった、という人もいるのではないでしょうか。
マットレスに重要なのは「マットレスに厚みがあるか」「反発力は十分か」という事です。
ですが、いくら厚みがあっても身体が沈みやすければ意味がありませんし、症状によっては反発しすぎても身体にマッチしたとは言えません。
また、よく皆さん見落としてしまうのは、「マットレスに耐久性があるか」という事です。
せっかくマットレスを買ってもすぐにへたれてしまった、壊れてしまった、となっては意味がありません。
それにすぐに買い換えるという物でもないですよね。
では、どのようなマットレスがおすすめなのでしょうか。
・ウレタンマットレス
枕などでも使われている素材で、低反発と高反発、どちらにも使われている素材です。
主に高反発ウレタンを使用している人が多く、身体が沈み過ぎず寝返りが楽、という事で使用している人が多いようです。
問題としては、毎日マットレスを上げるなどをして湿気を取る対策をしなければ、黒カビが発生しやすいので注意が必要です。
・エア系マットレス
最近人気のエア系マットレスは弾力のある素材です。
通気性が良く水洗いが出来る、という嬉しいメリットがあります。
少し寝心地が硬めですが、底付き感を感じる事がなく、軽いので女性でも簡単に移動させる事が出来ます。
マットレスを選ぶときは厚みや反発力だけでなく、体にフィットするか、耐久性はあるかなどをきちんと確認して選ぶようにしましょう。
硬いお布団と柔らかいお布団だと腰や身体が痛い人におすすめなのはどっち?
腰や身体が痛いという人には、柔らかいお布団と硬いお布団、どちらが良いのでしょうか。
腰が痛いという人が新しくお布団を買い換えるという時は、まずは自分の腰痛のタイプを知らなければなりません。
では、どのようなタイプがあるのでしょうか。
・身体を伸ばしたり反らすと痛みが出る
・身体を曲げると痛みが出る
という2つのタイプに分かれます。
これは先程ご紹介したのですが、身体を伸ばしたり反らすと痛みが出るタイプの人は、反り腰や脊柱管狭窄症の可能性があります。
身体を曲げると痛い、という人は筋膜性腰痛や椎間板ヘルニアの人が当てはまりやすいです。
腰が痛い人は、硬いお布団が良いという事をよく耳にしますが、腰の痛みは人によって様々、症状によって様々なのです。
そのため、硬いお布団が良い人もいれば、柔らかいお布団が良いという人もいるので、どちらが良いかとは一概には言えません。
では、どのような敷布団を選べば良いのかというと、
①硬すぎるお布団、柔すぎるお布団などの極端なお布団はダメ
②低反発もやめておく
という事です。
特に低反発のものは、身体の比重が重い部分が沈んでしまうため、寝返りがしづらいというデメリットが挙げられます。
もし、腰が痛いという人は、低反発よりも高反発のものを選ぶという対策をとると良いでしょう。
このように、人や症状によって変わりますので、まずは自分の腰の痛みがどちらのタイプか知る事から始めましょう。
マットレスの上に敷布団は良くない!?その理由
皆さんは、マットレスを買う時に「マットレスの上に敷布団は敷くべきなのかな?」と悩む事があるのではないでしょうか。
または、すでに敷いている人もいるかと思います。
ですが、実はマットレスを使う場合、マットレスの上に敷布団は敷く必要は無いのです。
では、なぜマットレスの上に敷布団は必要無いのかをご紹介します。
また、腰が痛い対策として敷いていたり、マットレスの汚れ防止として敷いている人には、代替策もご紹介しているので、是非、チェックしてみて下さいね。
マットレスの上になぜ敷布団を敷く必要がないのかというと、理由は2つあります。
①マットレスは直接寝る事を想定して作られているため
マットレスは直接寝る事で快適に眠れるように設計して作られているため、敷布団を上に敷く必要はありません。
逆に敷布団を敷く事で湿気が溜まってしまい、カビなどの繁殖に繋がる事、カビが生えないように頻繁なお手入れが必要になってしまうなどのデメリットが発生してしまいます。
②マットレスの上に敷布団を敷くと寝心地が損なわれるため
敷布団をマットレスの上に敷いてしまうと、身体が沈みこんでしまい、寝心地が悪くなってしまうためです。
敷布団は畳の上で使用する事を想定して作られているので、マットレスの上に敷いてしまうと、柔らかいマットレスに身体が沈みこんでしまうのです。
良いマットレスを使っている、という人はなおさら、敷布団を使う必要性はありません。
マットレスを使うという人は敷布団を敷かず、そのままカバーをかけて使用しましょう。
また、腰痛対策などのために敷布団を敷いている人は、マットレスによって対策方法が違うため、注意しましょう。
・マットレスが柔らかすぎて腰が痛い場合
マットレスが柔らかいと腰が沈んで痛いという人は、沈み込んでしまう場所にタオルなどを敷き、身体が沈みこまないように対策をすると良いでしょう。
・マットレスが硬すぎて腰が痛い場合
マットレスが硬くて腰が痛いという人は、膝を立てて寝てみると良いでしょう。
腰の痛みを緩和することが出来ます。
もし、マットレスの上に敷布団を敷いて対策をしているという人は、以上の方法を試してみて下さいね。
腰痛と背中のこり対策におすすめの敷布団の選び方とは
これまで原因や対策、おすすめのマットレスをご紹介してきましたが、一番の選び方は「自分の身体に合ったもの」を選ぶ事です。
皆さんは寝る時にも理想の状態がある事を知っていますか?
寝る時の理想は、
・自然に体の力が抜ける
・心地よさを感じてリラックスする事が出来る
という事です。
横になっても力が入っていたり、寝る前に寝返りを何度もしてしまうなどのお布団ではリラックスして眠る事が出来ません。
身体に力が入らず、身体に負担がかからない様にするものを選ぶ前に、「立っている時の重心線」を知っておきましょう。
重心線は、真横から自分の身体を見て、
・耳の穴
・肩先の中心
・足の付け根
・膝の前方
・くるぶしの前方
を通る線の事です。
この線がずれてしまうと、寝た際に身体に負担がかかってしまい、痛い部分が出てしまう可能性もあります。
重心線がずれてしまうと、バランスの良い寝姿勢にもならないので、ずれているという人はまずは重心線をまっすぐにする事から始めてみても良いでしょう。
自分ではよく分からない、という場合には大手のお布団メーカーの販売店でチェックしてもらう事が出来ます。
そこまでするのは面倒な場合は、ご家族や身近な人に見てもらって、だいたいの自分の姿勢を把握しましょう。
また、敷布団やマットレスを選ぶ際には、「仰向けで寝た時」を基準にするようにしましょう。
仰向けで寝てみて、心地よく脱力する事が出来るのであれば、それは自分に合った敷布団やマットレスであると言えます。
以上のように、マットレスや敷布団を選ぶ際は、「理想の寝姿勢」「睡眠時の理想」に近いかどうかを確認してみるといいでしょう。
敷布団やマットレスによって腰の痛みは対策する事が出来る
もし、朝起きた時に「腰が痛いな」「身体が痛くなるからお布団で寝たくないな」という人は、マットレスに替えてみたり、敷布団を替えてみてください。
替えてみるだけで痛みを緩和する事が出来るかもしれません。
また、もし新しいお布団やマットレスの購入を考えている人は、寝姿勢や睡眠時の理想に近いものを選んでみてはいかがでしょうか。