「短い睡眠時間」と聞くと、「あまり熟睡できないのでは?」と心配になりますよね。
しかし、実際はどうなのでしょう。
睡眠のとり方によっては、短い睡眠で脳の回復効果が得られるという場合も多くあります。
今回は「短い睡眠の回復効果ってどのくらい?」、「短い睡眠で得られる影響って?」などの疑問についてお答えします。
一般的に見る短い睡眠の回復効果って?
一般的に短時間睡眠と聞くと、あまり良いイメージはありません。
それもそのはずで、1日24時間の中で5時間未満の質の悪い睡眠は、実際には寝ていないのと同じくらい脳が休まっていません。
このような睡眠では、脳や体への回復効果は得られません。
「脳が休まっていない」ということは、「体の機能も正常には働きにくい」ということですから、頭がぼーっとしたり、忘れ物をしたり、判断力が低下して、行動に対する予測もつきにくい、ということが考えられます。
夜に短い睡眠しかとれず、そのまま夜まで仕事となると、思考や体調にも限界がでてしまう可能性があります。
しかし、夜に短時間の睡眠しかとれなくても、日中に短時間の仮眠がとれるのであれば、脳の回復効果は高く、たった10分~20分の仮眠でも、夜の睡眠を補うことができます。
短時間の睡眠でも回復効果を得るためには、日中の時間を利用して仮眠をとり、回復効果を得る、ということが重要になります。
短い睡眠で回復効果が得られる方法①
短い睡眠時間で回復効果を得られるようにするには、どうすれば良いのでしょうか。
短時間しかないときは、柔らかすぎないベッドやソファで寝るようにしましょう。
柔らかすぎる寝床は、却って腰に負担がかかり、熟睡できない場合があります。
そして、なるべく部屋は暗くして、足元を温かくして寝るようにしましょう。
さらに、静かな環境を選んで寝るようにすると良いでしょう。
短時間で質の良い睡眠をとるには、寝る前にリラックスした状況をつくることが必要です。
うるさいと感じる環境下では、脳波がベータ波という最も早い周波数になり、体が緊張状態になります。
こうなってしまうと、心臓の鼓動も早くなってしまい、まったく眠れる状況ではなくなってしまいます。
せっかくの短時間睡眠は、リラックスできる場所で寝ることが、短時間でも回復効果が得られる方法ということになります。
短い睡眠で回復効果が得られる方法②
短い睡眠で回復効果が得られるようにするには、短時間睡眠を1日の中で何度か繰り返すという方法もあります。
睡眠不足のままでは、脳や体の機能に影響がでてしまうため、仕事や勉強にも悪影響がでてしまいます。
たった20分の睡眠をとるだけでも、血圧は15~20mmHg下がるといわれています。
それだけでも、体の負担は減るのです。
ちょっとした睡眠でも脳の機能は活発化し、リラックスした良い状態で仕事や勉強をすることができます。
たった5分の睡眠でも「すっきりした!」という経験をした人は多いと思います。
激しい眠気のあるときでは、5分の睡眠では補いきれないこともありますが、実は、繰り返すことで、思考がクリアになることもあるのです。
また、10分の睡眠では、脳の働きがとても活発になります。
5分でもすっきりすることもありますから、倍の10分では、さらに回復効果が実感できる効果が期待できます。
夜の睡眠が短く疲れが溜まっているような場合は、10分睡眠を何度か繰り返すことで、より回復効果が得られます。
では、20分の睡眠ではどうでしょうか。
20分間の睡眠は、実は夜の睡眠に近い効果を得ることができます。
それだけ回復効果が高いのが、20分睡眠です。
睡眠をとる時間が30分程度とれる環境であれば、1度に20分の睡眠をとることをおすすめします。
仮に、1度に20分の睡眠がとれなくても、短い睡眠を何度か繰り返すことで得られる回復効果は高いので、ぜひ、試してみてください。
質の良くない短い睡眠の影響って?
睡眠が短時間あっても、質の良い睡眠であれば、夜にしっかりとれた睡眠と比べても、得られる効果や体に対する影響は、さほど変わりはありません。
しかし、そうでない場合にはどのような影響があるのでしょうか。
1番の違いは、「行動の予測」に違いが出ることです。
短い睡眠で寝つきが悪かったり、短時間睡眠を繰り返すことができていない状況の場合と、短時間睡眠でも寝つきが良く、何度か繰り返すことができた場合では、この「行動の予測」に大きな違いがでます。
「行動の予測」とは、先の起きることの予想です。
たとえば、睡眠がしっかりとれて思考がクリアなときは、「足元のちょっとした段差に気をつけよう」と思ったり、「曲がり角があるから歩くスピードを落とそう」と考えたり、狭い場所なら「頭上を注意する」などの周囲への危険を予測することができます。
しかし、寝不足の状態では、この判断予測が鈍ります。
このような状態ですと危険ですので、日中短時間睡眠を何度か繰り返すと良いでしょう。
短時間睡眠をとることで、判断力や集中力も回復することができますので、「行動の予測」もできるようになります。
「行動の予測」は、起きている日中には、できなくてはいけないことです。
また、仕事や勉強には、判断や集中力が大事です。
日中は、電車や車での移動がある場合が考えられますので、眠気が激しいときや寝不足が続いているときは、この移動時間を利用して短時間睡眠を繰り返すようにして、脳の機能を回復させるようにしましょう。
美容にも影響?短い睡眠で得られる様々な回復効果
短い睡眠で起こる睡眠不足は、実は美容にも良くありません。
ご存知の方は多いとは思いますが、睡眠不足は肌荒れの原因になります。
肌が乾燥したようにカサカサしたり、肌自体の色がくすんだり、目の下にクマやシミができやすくなります。
さらに、寝不足などの短時間睡眠が続いたりしたときは、髪の艶にまでも影響を与えることもあるのです。
この理由は、短時間睡眠が女性ホルモンの機能にも悪影響を及すからといわれています。
睡眠不足は、一種の老化現象ともいえます。
しかし、仕事が忙しかったり、勉強が大変で寝る時間がないという場合は、上記にご紹介した短時間睡眠を繰り返すことで、夜の睡眠を補い、体の回復効果も得られます。
スキマ時間を見つけて、短時間睡眠で体の回復を図るようにしましょう。
特に女性は、美容に関心にある人が多いと思います。
「最近肌の調子が良くない」と感じている人の中には、寝不足が原因の人も多いのではないかと思います。
「どうしても夜に睡眠時間がたっぷりとれない」という人は、短時間睡眠を繰り返す、という方法を試してみることで、お肌にも良い回腹効果が表れる場合がありますので、ぜひ試してみてくださいね。
食べ物でも回復を図る?短い睡眠時の食事
短い睡眠で疲れが溜まっているようなときは、ストレスの解消や回復、眠気覚ましのために、クエン酸を摂取して体の回復を図ることをおすすめします。
酸っぱいと感じるレモンや、梅干しなどの食品には、クエン酸という成分が含まれています。
このクエン酸は、ストレスや寝不足から来る、体の疲れを回復する効果が期待できます。
また、クエン酸には抗酸化作用がありますので、疲労の回復には持って来いの成分なのです。
さらに、酸っぱいと感じることで眠気覚ましの効果も期待できます。
しかし、ビタミンcは体内での効果は2時間ほどといわれていますので、1日1回の摂取よりは、食後などに3回摂取する方がより回復の効果が得られるでしょう。
なかなか睡眠時間がとることができず、疲労が溜まっている方は、このクエン酸を意識して摂取してみると良いかもしれませんね。
短い睡眠でも回復効果が得られる3つの方法
1 短い睡眠には、柔らかすぎないベッドで足を温めて睡眠をとりましょう。
2 短い睡眠を繰り返すことで脳の回復を図りましょう。
3 クエン酸食品を摂取して体の回復を図りましょう。
以上が「短い睡眠の回復効果ってどのくらい?」、「短い睡眠で得られる影響って?」についてです。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。