睡眠が短いと基礎体温が下がります。
そして、基礎体温が下がることに加えて重篤な疾患の原因にもなり得るのです。
特に最近では不眠症で睡眠時間が短くなってしまう人もいますが、仕組みを知れば、ぐっと睡眠の質も量も改善して、基礎体温アップの他、美容・健康維持・仕事効率化に効果を発揮します。
是非、お試し下さい。
睡眠時間が短いと筋肉が減る?基礎体温との関係
睡眠時間が短い時、基礎体温が低くなる一つの理由として、筋肉の修復が出来ないことが挙げられます。
筋肉はエネルギー消費の燃料となり、特に体温を維持する基礎代謝や基礎体温は筋肉量と関係性が深い部分です。
多くの場合、女性より男性の方が体温が高いのは、この筋肉量が関係します。
筋肉が外気から身体を守り熱を生み出す作用が強いので、筋肉量が多い男性の方が恒常的に基礎体温も高くなります。
女性はそれに対し、筋肉量が少なく脂肪が多いです。
脂肪は外気から身体は守りますが、自ら熱を生み出す自熱作用が働きません。
そのため、基礎体温を向上させる方法としては筋肉を効率よく生成・修復する必要がありますが、睡眠時間が短いと、寝ている間に筋肉や臓器の再生・修復が行われにくくなります。
すると、筋肉量が減ることによって基礎体温も低くなるのです。
睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠から成り立ちますが、特にこの筋肉の修復に関わるのは、ノンレム睡眠です。
そのため、基礎体温を高くするには、睡眠時間が短い人は睡眠時間を適性な時間に保つことが必要です。
もし、夜の睡眠がしっかりと取れない人は、短い時間でも良いので昼寝の睡眠時間を取ることもお勧めします。
15時以前に20~30分の短い昼寝を取ることで、夜の睡眠の邪魔をせず脳をリフレッシュする作用があります。
基礎体温アップ!ほど良く暖めること
睡眠時間が短いことによる基礎体温低下に関わる理由の二つ目として、血流が滞ることが挙げられます。
睡眠が短いと身体がリラックスすることが出来ず、身体は生命維持に必要な脳などに血液を送ることを優先とし、末端の足や手先に熱を持った血液が行き届きにくくなります。
足先などは元々筋肉量が非常に少なく、自ら熱を生み出すことが難しいため、結果として睡眠時間が短くなると、これらの部分に熱が行き届かないことにより末端が冷えて、基礎体温自体も低くなります。
末端の冷えも身体部分のストレスになるので、普段から足首や手首を積極的に温める習慣を付けて下さいね。
レッグウォーマーや足先用カイロ、暖かいルームシューズがお勧めです。
素材はあまり身体を締め付けない物が血流を阻害しないポイントです。
ですが、睡眠中に体を温めすぎる、というのも問題を起こします。
短い時間ならあまり問題はないのですが、睡眠中に体を温めすぎた場合、汗をかいて水分不足で起きてしまう他、意識無い睡眠中では温熱器具を上手く適温に保つことが出来ないことが、問題として挙げられます。
特に、特定の箇所に貼るカイロは寝返りなどで位置を変えることが出来ないため、睡眠中の脱水症状や水分不足による渇きで起きてしまう、ということもあります。
そして、眠気は元の体温より低くなろうとする時に起こることも理由の一つです。
そのため、睡眠中の温めはやりすぎないことがポイントです。
短い時間でも運動!基礎体温の低下を防ぐ
睡眠時間が短いことによる基礎体温の低下を防ぐのに有効な三つ目の要素が、運動です。
特に、就寝時間から数えて、19時間後の運動が有効です。
理由としては、この時間帯は一番体温が高いので一番目が覚めています。
この時間に運動することで、その後、体の深部体温の低下の幅を大きくし、眠気を効率的に誘うことが出来るためです。
また、それに伴い熱を生み出す筋肉の量を増しますので、身体の基礎代謝や基礎体温の向上をはかることができます。
特に妊娠を検討しているにも関わらず、基礎体温が低い人にとって運動は必須です。
また、その中でも特に日中の活動量が低く寝られない人は、無理のない範囲からの運動で適度な疲労感を作ってあげることや、短い時間でも有酸素運動や無酸素運動が必要です。
どうしても運動が苦手な人は、短い時間の運動や、家事やショッピング中のウォーキングで体を動かす習慣を付ける所から始めましょう。
ウォーキングをする時は、午前中の朝日を浴びながらウォーキングするのが有効です。
何故なら、朝強い光を浴びることで、体の睡眠時間やリズムを司る「サーカディアンリズム」が正常になるためです。
特別にウォーキングの時間を取らなくとも、通勤のルートを地下から地上にしてみる、というような細かい努力も有効な手立てです。
これらにより、すぐに寝付けない人は短い時間で入眠出来るかもしれませんし、睡眠時間や質の改善が期待出来ます。
睡眠時間が短いと消化機能低下!顎を温めてリラックス
睡眠時間が短いことによる基礎体温低下の理由の四つ目は、消化器系へのダメージが生じるためです。
腸はリラックスしている時に副交感神経が優位になることで、腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になり排便が促されます。
ですが、睡眠時間が短いと体が緊張状態に傾きやすくなるので、この蠕動運動自体が上手く機能せず、食べ物の栄養素自体を上手く消化吸収出来なくなります。
蠕動運動が出来ない腸は、37度前後の腸の中で食べ物が外に排出されず腐敗して、有害物質や悪玉菌を作り出します。
この有害物質が血液を汚し、血液の淀みで血流が悪くなり、余計に基礎体温の低下や様々な不調の種になります。
そこで、蠕動運動がしやすくするためにリラックスさせ副交感神経を優位にする方法として、温かい飲み物を飲みながら湯気を顎にあてる方法が有効です。
顎に当てる理由は、睡眠中、無意識的に噛み締めを行って、不定愁訴や自律神経系の異常を訴える人が多いためです。
顎に湯気を当てると短い時間でリラックスすることが出来、腸の蠕動運動を活発化させる副交感神経優位にすることが出来ます。
飲み物はリラックス効果が高いカモミールを始めラベンダー、パッションフラワーやローズのノンカフェインのハーブティーが特にお勧めです。
もし、床についても睡眠時間が短い人は、これらの方法のような「短い時間ですぐに体温を上げることが出来ること」を繰り返し行うことで、体の血流や巡りを良くして基礎体温も見直して行きましょう。
スマートフォンやWi-fiの電磁波が睡眠を蝕む!
ベッドに入っているのになかなか寝付くことが出来なくて、結果的に短い睡眠時間になってしまう人の中には、知らぬ間に睡眠にストレスとなる物が紛れ込んでいる場合もあります。
ベッドルームは睡眠の大半を占める大切なスペースですが、ここにスマートフォンやWi-fiを持ち込むことで、電磁波の影響を受け、睡眠障害や疲労、頭痛など、様々な症状を訴える人がいます。
これらの改善方法としては、スマートフォンやWi-fiを寝室に持ち込まないことや、物理的に距離を離すことが大事です。
また、良質な電磁波を防止するグッズの導入がお勧めです。
妊娠を考えていらっしゃる女性は特に基礎体温を気にしている人も多くいらっしゃるかと思いますが、この電磁波の中超低周波電磁波という物は、流産の危険を示唆している研究結果が発表されています。
そこまではいかなくても、妊娠中に体に入って来た異物への排泄能力や解毒能力が低くなる可能性もあります。
また、母体の中にいる子供は完全な器官が出来ていない、抵抗力が低い状態なので、母体よりさらに短い時間でも電磁波からの影響を受けやすい状態にいます。
そのため、以上の方法で電磁波からの影響を少なくすることが、睡眠のベースを作り基礎代謝や基礎体温の向上、睡眠の改善を目指すことに必要な手段となります。
基礎体温を上げるのに大事な食べ物
睡眠時間が短いと基礎代謝も落ちてしまうので、基礎体温も低くなりがちです。
そのため、基礎体温を上げるのに有効な食べ物、もしくは安眠効果を得る食べ物の摂取が大事になってきます。
第一に、神経性のストレスなどの精神的な要因で不眠に陥った場合には牡蠣、アサリなどの貝類がお勧めです。
牡蠣などの貝類は神経を落ちつける作用が強いため、ストレスによる不眠や眠りの浅さを補う作用があります。
特に牡蠣は、海のミルクと呼ばれる位、栄養価が豊富です。
睡眠に必要な栄養素はアミノ酸の一種で鎮静作用があるトリプトファンを始め、神経伝達をスムーズに行わせるカルシウムやミネラルなど、多種多様に含まれています。
第二に、血液循環を促す食べ物ではマクロビオティックで使われる「ねぎ味噌」も有効です。
睡眠時間が短いと胃腸の不調が出てくる場合がありますが、ねぎは胃腸を整える作用があり、さらに、冷えを取り除く効果があります。
そして、味噌は体を温めて、酵素で毒素を分解し吸収する作用があります。
そのため、血液が淀んでいる時にはねぎ味噌で体の温度を上げながら体質の改善を行い、内臓の働きを正常化しながら、基礎体温や血液浄化が有効です。
とりわけ、睡眠時間が短い人で腸内環境や内臓の調子が悪くなりやすい人は、味噌の持つ善玉菌がダイレクトに腸に届くので、積極的にお味噌を摂る習慣をつけましょう。
基礎体温は睡眠や食事、日々の習慣で決定される
いかがでしょうか?
睡眠はなかなか自分でコントロールが難しく、時に短い時間になってしまう人もいますが、牡蠣やねぎ味噌といった体質改善食やハーブティーでほっとする時間を取り入れていくと、睡眠も改善される効果が期待できます。
運動や食事習慣を大事にすると、自ずと睡眠も安定して基礎体温も向上していきます。
簡単な所から始め、日々の積み重ねを大事にしていきましょう!