幼児期の理想的な睡眠リズム!睡眠時間ってどれくらい?

お子様がいらっしゃる方から多く聞かれる悩みの一つが「子どもの生活リズムが整わない」という話です。

筆者も幼児期の子育て真っ最中ですが、睡眠のリズムを整えるまでに色々と試行錯誤していました。

幼児期の子どもは、ついこの前まではぐっすり寝ていたのに「最近は全然寝ない…」などといったことがよくあるようです。

そこで幼児期の理想的な睡眠リズム、睡眠時間などをご紹介していきます。

幼児期の睡眠はなぜ大切なの?

昔から「寝る子は育つ」と言われているように成長に睡眠が大切だということは分かっているものの、具体的なことは曖昧だったりしませんか?

そこで、幼児期の睡眠リズムがどのような役割を果たしているのかをまとめてみました。

①成長ホルモンの分泌を促す

骨や体の成長を促す成長ホルモンは、寝ている間に多く分泌されます。

しかし、睡眠が少ないと成長ホルモンの分泌が減ってしまいます。

②脳の成長を促す

人間は、眠っている間に出来事を脳の中で整理すると言われています。

子どもも同じように学習したことを保存していくことで、言葉の発達や成長を促していきます。

これらことからも、「寝る子は育つ」という意味がそのままだということが分かりますね。

幼児期の睡眠リズムはどうなっているの?

0~1歳までの乳児期は夜泣きもあり、睡眠リズムをつけるのが難しい時期ではあります。

しかし、「1歳頃にやっと整ってきたと思った睡眠のリズムがまた崩れてしまった…」ということも少なくありません。

そこで、幼児期の睡眠について知っていきましょう。

①寝る時間

寝る時間については、早い子では18~19時には就寝するという話も聞きます。

それだけを聞くと、「私の子供は寝かしつけが遅いのでは?」と不安になってしまいますが、平均を見ると21時~22時の間に寝る子が多いようです。

②就寝・起床時間と年齢

一括りに幼児と言っても年齢の幅があります。

幼児期は満1歳~小学校就学までのことを言います。

就寝時間も年齢によって変わってきますが、幼児期全体の8割が上記①の寝る時間の平均の時間に就寝しているとも言われています。

3~4歳頃から幼稚園や保育園に通うようになると、だんだん規則正しいリズムになっていきます。

③起床時間について

起床時間については、幼児期全体で7時頃が最も多いようです。

8時以降に起床する子もいますが、3~4歳以降になると減っていく傾向にあります。

理由としては、やはり幼稚園や保育園へ通うことで、リズムが整うことが大きいようです。

睡眠リズムはいつからつくの?

子どもの睡眠リズムが毎日バラバラだと、寝かしつける側もヘトヘトになってしまいますよね。

加えて、リズムが整わないまま過ごすのも子どもの成長には良いとは言えません。

いつ頃からリズムがついてくるのでしょうか。

①平均睡眠時間はどのくらい?

幼児期の平均睡眠時間は、約10時間程度のようです。

年齢毎に見ても大きな差はないようです。

②リズムがつきやすいのは3歳ころから

こちらは、先程の章でもお伝えしたとおり、3歳頃から幼稚園・保育園に通うようになるタイミングで、起床時間や就寝時間が大体決まってくる傾向にあります。

朝は規則正しく起床し、日中は幼稚園・保育園へ行くことで、夜もスムーズに就寝できるようになることが多いようです。

3歳になる前から幼稚園・保育園に通う子は早いうちにリズムをつけやすいですが、日中を家で過ごす場合はなるべく起床から就寝までのリズムを一定にしてあげることで睡眠のリズムが整いやすくなります。

幼児期のお昼寝はなぜ必要?

保育園などでは、お昼ご飯のあとにお昼寝の時間があることが多いでしょう。

それでは、なぜ保育園では、お昼寝の時間があるのでしょうか。

それは、1章目でお伝えしたとおり、幼児期に睡眠をすることはとても重要だからです。

それでは、その睡眠が与える効果やお昼寝をすることで得られる効果をご説明していきましょう。

①記憶力などの学習効果が上がる

睡眠時間が長いほど、脳の記憶や感情に関わる『海馬』と呼ばれる部分の体積が大きくなることが分かっていると言われています。

また、寝る前に本を読んであげると、眠っている間に脳で記憶などが整理されるため、語彙力の向上につながることもあるようです。

②生活リズムがきちんと整えられる

なかなか幼児期のリズムがつかないという場合、お昼寝がなかったり、お昼寝をする時間帯が良くなかったりすることも一因にあるようです。

午前中には公園や児童館などでおもいっきり遊んで、お昼ご飯を食べた12時~13時頃から14~15時頃までお昼寝できるのが理想の流れです。

しかし、あまり寝すぎてしまうと、夜なかなか寝付けなくなってしまうので注意が必要です。

3歳までに規則正しいリズムをつけてあげると、幼児期にそのリズムが狂うことは少ないようです。

幼児がよく眠れる環境をつくることが大切

幼児期の睡眠やリズムを整えるためのお昼寝にの重要性はここまで読んでいただけた方には分かってきたことかと思います。

そして、より睡眠に入りやすいように、良く眠れる環境をつくってあげることも重要になってきます。

睡眠環境を整えて、ぐっすりと朝まで眠れる環境づくりをしましょう。

①室温を快適な温度に設定する

私たち大人が快適だと感じる温度と子どもが快適な温度は違います。

子どもは大人と比べると体温を調節する機能がまだ未熟なため、エアコンや暖房を使って室内を適温に調整する必要があります。

冷房の場合は27~29度、暖房の場合は20度を目安に調整しましょう。

②寝室の環境・寝具を工夫する

就寝前に五感を刺激するような光・音・においなどを排除し、睡眠の邪魔をなくして心地よい眠りを誘うような環境をつくります。

スマートフォンなどから出るブルーライトも睡眠の妨げとなるので注意しましょう。

寝具については、硬すぎても柔らかすぎても寝心地は良くありません。

そして、柔らかすぎると体が沈み込んでしまい、赤ちゃんの場合窒息の危険があるので注意が必要です。

また、子どもは汗をかきやすいので、パジャマは汗をよく吸い、乾きの早い生地が理想です。

サイズについても、小さすぎるものよりは、少しゆったりしてリラックスできるものを着せましょう。

1日のリズムを整えましょう

毎日リズムの違う生活では、なかなか睡眠のリズムをつけることは難しいです。

一日のリズムをしっかりと作ることで夜ぐっすりと就寝できるようにしましょう。

①ご飯の時間をきちんと決める

三食の時間を決めると、体内時計も整ってきます。

そして、排せつのリズムも自然についてくるようになります。

便秘は体調不良の原因にもなり、慢性化すると治療が必要になる場合があります。

規則正しい生活を送り、食生活を整えることは便秘を予防することにもつながります。

②体をたくさん動かす

体をおもいっきり動かすことで疲れてよく眠れるようになります。

先述したように、午前中にしっかりと体を動かして遊ぶことでお昼寝も出来、夜もぐっすりと眠れるようになってきます。

幼児期はどんどん体力もついてきます。

しかし、日中体を動かせないと体力が有り余ってしまい、なかなか寝付けずに寝ぐずったり遅くまで起きてしまう原因となってしまいます。

このようにリズムを整えるための環境づくりも大切です。

睡眠環境と生活リズムの見直しを

幼児期の睡眠について悩む方は多いと思います。

そんなときには、ぜひ生活リズムを見直し、改善してみましょう。

体内時計をきちんと整えてあげることで、良いリズムをつけやすくなりますよ。

昼夜の切り替えをきちんとつけてあげることも重要です。

規則正しいリズムをつけ、健康的な生活を送れるようにしましょう。