赤ちゃんが産まれると楽しいことがたくさんありますが、その反面大変なこともあります。
中でもお母さんが苦しむのは、睡眠不足という方が多いのではないでしょうか。
特に、中々眠れずにぐずってしまうと、お母さんも赤ちゃんもつらい思いをしますよね。
今回は、眠れない赤ちゃんをスムーズに睡眠へ導入する方法を、ご紹介していきます。
赤ちゃんが寝てくれなくて悩んでいるお母さんは、ぜひ試してみてくださいね。
赤ちゃんが寝付けない理由
そもそも、赤ちゃんがなぜ上手に眠れないのか、その理由から見ていきましょう。
産まれたばかりの赤ちゃんには、体内時計がまだ備わっていません。
そのため、昼夜の区別がついていないので「夜だから眠る」というわけではありません。
しかし、昼夜問わず中々眠れない赤ちゃんもいますよね。
その主な原因は、いくつかに分かれます。
・空腹
・身体に不快感がある
・室内環境が悪い
新生児の内に授乳回数が多いのは、赤ちゃんの吸う力が弱いため、お腹いっぱいになるまで授乳出来ていないことが挙げられます。
そのため、お腹が空いてしまいすぐに起きてしまうのですね。
また、おむつが濡れていたり、げっぷが出ていない、身体がかゆいなど、ちょっとしたことでも不快に感じてしまって眠れないこともあります。
あるいは、室内が暑かったり寒かったりと眠るのに適していない環境なのかもしれません。
また、上記以外にも体調が悪かったり、産まれたばかりで外の世界に慣れていない「適応不全」という場合もあります。
しかし、こうした何かしらの原因があって眠れないだけではなく、「理由がないのになんだか眠れない」ということもあります。
赤ちゃんを上手に睡眠へ導入するには、まずどのような理由で眠れないのかを見極めましょう。
赤ちゃんを睡眠へ導入する方法1 くるむ
赤ちゃんを睡眠へ導入する方法として、まずはくるんでみることが良いでしょう。
赤ちゃんは外の世界に慣れていないので、身体を包まれていることで安心します。
おくるみでくるんであげるだけでも良いのですが、「おひなまき」という包み方をするとお母さんのおなかの中にいるような丸まった姿勢となります。
おひなまきとは、マタニティとベビーケア製品を作っている会社の商標です。
独特の巻き方を呼ぶ場合に使用されることが多いので、聞いたことがある方も多いでしょう。
腕は軽く曲げて身体にぴたりと付ける形で、脚はあぐらのような姿勢をとらせたまま、おくるみでしっかりと巻いてあげるのですが、正式な方法はネット等を見ると、写真付きで紹介されています。
手元にあるおくるみや、バスタオルでも代用は可能なので、ぜひ試してみてくださいね。
この方法は、赤ちゃんがしっかりと守られていると感じ、安心して眠りにつきやすくなるのです。
また、産まれたばかりの赤ちゃんは、真っ直ぐに寝かせた時などに反射的に抱きつこうと手足をビクッとさせることがあります。
これは、「モロー反射」と呼ばれるごく自然な反応ではあるのですが、そのことにより目が覚めて、不快感から寝付けなくなる赤ちゃんもいるのです。
おひなまきは、モロー反射を防ぐことも出来るので、一度眠った赤ちゃんを不用意に起こすこともありません。
ただし、体温が上がり過ぎてしまう場合がありますので、赤ちゃんの手先はおくるみからしっかりと出し、体温の変化にも気を配るようにしましょう。
赤ちゃんを睡眠へ導入する方法2 音楽をかける
赤ちゃんを睡眠へ導入する方法で、次にご紹介するのは音楽です。
赤ちゃんが眠る時には、お部屋を静かにしてあげようとするお母さんも多いでしょうが、あまりに静かだと呼吸や咳、ほんの少しの物音がかえって耳障りとなる場合もあります。
赤ちゃんが眠る前に聞く音楽は、クラシックやオルゴールなどのやさしい音楽が良いですね。
川のせせらぎや、雨の音、小鳥のさえずりなどの自然音楽もおすすめです。
また、お母さんが妊娠中に聴いていた音楽は、赤ちゃんにとっても馴染み深い音楽と言えます。
さらに、音楽というよりも効果音となりますが、砂嵐の音や心音も赤ちゃんを落ち着かせてくれます。
現在では、赤ちゃんを睡眠に導入するための様々な曲が、動画サイトでも配信されています。
クラシックやオルゴールだけではなく、CM曲に効果音などもあるので、お家のCDでは眠ってくれない赤ちゃんに聴かせてみるのもひとつの手かもしれませんね。
中には、ドライヤーの音や、ビニールをこする音などでも眠ってくれる赤ちゃんが続出するということで、延々とその音が流れ続けるものもあります。
「赤ちゃんが泣き止む曲」というものもありますので、ぐずっている赤ちゃんを一旦泣き止ませてあげてから、ゆっくりと睡眠へ導入してあげるのも良いでしょう。
赤ちゃんはひとりひとり個性がありますので、この曲で必ず眠ってくれるというわけではありません。
赤ちゃんの好きな一曲を探してみてはいかがでしょうか。
赤ちゃんを睡眠へ導入する方法3 話しかける
赤ちゃんをくるんであげて、音楽を聴かせてあげても中々寝ない・・そんな場合には、お母さんが話しかけてあげるようにしましょう。
「話しかけたらかえって起こすことにならない?」そう思われるかもしれませんが、お母さんの声は赤ちゃんにとって最も落ち着く音なので、静かに話しかけてあげることで赤ちゃんは気持ちが安定します。
「今日は楽しかったね」
「明日は何をして遊ぼうか」
「シャボン玉きれいだったね」
どのような言葉でも構いませんが、話しかける内容は必ずプラス言葉にしましょう。
赤ちゃんが言葉を理解していないとしても、マイナスの言葉を使うことは控えて、楽しいことを連想するような言葉にしてあげましょう。
また、音楽では眠らなくても、お母さんの歌なら眠るということもありますので、話しかけるだけではなく歌ってあげるのも良いですね。
赤ちゃんを睡眠へ導入するのは、子守歌だけではありません。
お母さんの好きな歌で良いので、ゆっくりと静かな声で歌ってあげてくださいね。
リズミカルな曲が好きな赤ちゃんもいますから、背中を軽く叩きながら歌ってあげるのも良いでしょう。
赤ちゃんを睡眠へ導入する方法4 マッサージをする
赤ちゃんを睡眠へ導入する方法として、マッサージも効果的です。
マッサージと言っても、大人のマッサージとは違い、赤ちゃんへはやさしく撫でてあげるくらいの感覚で行います。
睡眠のためのツボもあるのですが、ツボは軽く押さえるだけでも効果が高いため、赤ちゃんのツボへの強弱は難しいかもしれません。
そのため、ツボ押しは控えて、全体をさすってあげるようにした方が安全です。
マッサージの場所は、特に決まっているわけではありません。
赤ちゃんはお母さんの体温を感じることで十分に気持ち良いと感じます。
しかし、あえて挙げるならば、眉毛や眉間のあたりをスーッと撫でてあげると効果が高いようです。
また、手のひらでそっと頬や額を包んでみたり、頭をそっと撫でてあげるのも効果的です。
オイルを使って、お腹や脚をさすってあげるのも良いのですが、冬場は寒くなってしまう可能性もあるので、室温に注意しながら行いたいですね。
最後に、添い寝をしながら背中を撫でてあげると、お母さんの息と体温を感じることが出来るので、赤ちゃんは一層落ち着いて眠りにつくことが出来るでしょう。
焦りは禁物!お母さんがゆったりと
ここまで赤ちゃんを睡眠へ導入する方法を見てきましたが、どの方法をとるにしてもお母さんの気持ちが焦っていると赤ちゃんは中々眠ってくれません。
お母さんはいつでも忙しくて、赤ちゃんのお世話をするだけではありません。
お料理にお掃除、洗濯など溜まっている仕事がたくさんあるので、赤ちゃんを寝かし付けながら家事の段取りを考えている方もいるかもしれません。
しかし、赤ちゃんはお母さんの気持ちに敏感なので、お母さんが焦ったりイライラしていたりすると、赤ちゃんにも伝染してしまいます。
「忙しい時に限って寝てくれない」というのは、誰もが一度は感じることでしょう。
どれほど忙しくても、赤ちゃんを寝かせる時には一旦忘れて赤ちゃんに集中してあげましょう。
焦れば焦るほど赤ちゃんは不安になり、ますます眠れなくなります。
難しいことですが、お母さんのためにも赤ちゃんのためにも、どうぞゆったりとした時間を過ごすようにしてみてくださいね。
赤ちゃんもお母さんも質の良い睡眠を
いかがでしょうか。
赤ちゃんは質の良い睡眠をとることで、深く長く眠ってくれます。
赤ちゃんが気持ち良く眠れることは、お母さんが気持ち良く眠れることへも繋がっているのです。
昼も夜も眠らない赤ちゃんだと、お母さんは本当に大変ですよね。
しかし、眠れない赤ちゃんも大変なのです。
「早く眠ってよ」ではなく、「お互いにゆっくり休もうね」というくらいののんびりとした気持ちで、いくつかの方法を試してみてくださいね。