子供が深い睡眠に入るために必要な体温について考える!

子供は体も心も成長過程です。

そんな中にあって、睡眠がどれだけ大切なことか考えてみました。

また、良い睡眠を持つために、必要な体温についても様々な意見があります。

親として、子供に理想的な睡眠を与えるためにしてあげるべきこととは何なのでしょうか?

睡眠時の子供の体温が高くなるわけ

私たちの体は睡眠中にしっかりと休め、活動をしないために「深部体温」を下げることで、睡眠の準備を始めると言われています。

深部体温とは体の中心の温度のことを言いますが、この温度が下がると良い睡眠を得ることができるのだそうです。

この深部体温を下げるために行われるのが、体の中の熱を体外に放出するという作業です。

体の末端の手足などから外気へ熱を放出するとされています。

このため、体の表面がぽかぽかと温かく感じられるので、体温が高くなるというわけですね。

特に、子供は大人に比べて、体温調節がうまくできない状況にあります。

子供の体は体表面積が大きく、皮下脂肪が少ないために熱の調節がうまくいかず、体内の熱もすぐに逃げてしまいやすいのですが、逆に熱がこもりやすいということもあります。

それで、睡眠前には子供の体温が上がると言われています。

睡眠に入る前から少しずつ子供の体温は上がり続け、睡眠が深くなると共に落ち着いてくるということです。

子供を早く眠らせたい時にするべきこととは?

親からすると、子供にはぐっすり眠らせたいという気持ちが強くあることでしょう。

そのため、どうしても子供を寝かしつけることに必死になりがちですね。

しかし、子供がなかなか寝付けない原因として、親のとる行動も大きな原因となっている場合があります。

親が寝かしつけようと必死になっている思いは子供に伝わり、子供はリラックスできないこともあります。

まずは親がリラックスして、子供と一緒に寝るくらいの気持ちでゆったりと睡眠を迎えることが大切です。

その際には、子供の手や足をゆっくり握り、温めてあげるなどすると、子供の体温が上がり、子供はリラックスすることができるでしょう。

また、朝は早く起こすことも重要です。

朝早く起こせば、当然お昼寝も12時から15時までの間にしてくれるでしょう。

夕方から寝てしまうと、リズムが崩れてしまい、夜の就寝時間には眠くならないのです。

親子とも正しい睡眠リズムをつけることが何よりも大切なんですね。

体温が子供にとって大切な睡眠の良薬となる

私たち人間が深い眠りに入り込むためには、体の内部の体温である「深部体温」が睡眠前から睡眠中に下がっていくことが重要であることは先にお話ししました。

私たちはこの深部体温を下げるために、体にこもった熱や湿気を寝返りで調整しているのです。

それはほとんど無意識のうちに行っているので、寝返りが多い時は眠れない時と考えて良いでしょう。

大人でも眠りが浅い時には、寝返りを繰り返すということを実感しているはずですね。

特に子供にとっては、体温調節をうまくできていないことが多く、睡眠前半に寝返りが多い場合には、ぐっすりと眠れていないというわけです。

睡眠時間はたっぷりとれているのに、毎日眠そうにしている場合は、睡眠前半の寝返りの頻度を見てあげましょう。

お布団の種類を変えてみたり、エアコンの温度を調整するなどして、寝返りが少なくなるようであれば、眠りも深くなるに違いありません。

このように、体温と子供の睡眠には大きな関わりがあるのです。

子供の体温調節を助けて睡眠を深くするために

現在の日本社会では、エアコンを使っている家庭がほとんどでしょう。

しかし、節電のために扇風機を使っている方もまだ多くいると言われています。

日本の夏の夜の特徴として、高温多湿というものがあります。

この特徴を考えると、扇風機でただ涼しい風を送るだけよりは、エアコンで室内温度を適温に保つことが、眠りやすい環境を整えるということがはっきりとしています。

夏場の目安として、26度から28度、湿度は50%から60%と言われていますが、部屋の広さやエアコンの性能によっても、最適な温度や湿度は変わるので、こまめに体感をチェックすることが大切です。

特に、大人よりも子供の方が体温には敏感なので、湿度が高かったり、室温が少々上がっているだけでも、眠りに影響を与えることがあるのです。

子供の体温と睡眠をしっかりと確認したいものですね。

子供の体温調節は年齢と共に少しずつしっかりしていくので、小さな子供の頃は、親が子供の体温を常に気にかけてあげる必要があります。

言葉がまだしゃべれない小さな子供の場合は、睡眠がしっかりとれているかどうかは朝起きた時の様子で判断がつくでしょう。

機嫌が悪かったり、眠そうにしていたりする場合には、子供がしっかりと睡眠をとれていないことが多いと考えられます。

子供が睡眠をしっかりとれていない?

睡眠と子供の脳の発達は、大きく関係していると言われています。

ぐっすり眠れていなかったり、量的にも寝不足の状態が長く続くと、脳の発達が遅れるという重要な研究結果が出ているのです。

これは、時間的には長いことベッドに入っていても、内容的にぐっすり眠れていなければ質の悪い睡眠となってしまうことも意味しています。

眠っているつもりでも十分な睡眠がとれていない場合も多くあるということです。

では、子供が睡眠をしっかりととれていない場合は、どんな影響があるのでしょうか?

様々な機関で行われた研究の結果では、早寝早起きの幼児は綺麗な三角形を描けますが、遅寝遅起きの幼児には三角形を上手に描くことが難しいということがわかっています。

斜めの線を描くことは高度な脳機能が必要で、睡眠が足りていない子供には、このような脳の発達が遅れてしまう傾向があるのです。

また、小学生くらいになっても、夜更かしや睡眠不足で生活リズムが狂うと、知的な部分や情緒的発育の遅れ、自律神経系の失調や、低体温による朝の体調不良などが起こるとされています。

そのため、不登校や引きこもり、意欲低下や肥満の危険性も高くなります。

幼児の落ち着きのない多動傾向や切れやすい傾向を生み出す原因とも考えられています。

子供の大切な睡眠を守るために、体温もしっかりと調整してあげたいものですね。

大切な子供の睡眠を守るために

子供はついつい大人の環境に合わせてしまいがちです。

しかし、体が出来上がっていない子供にとって、夜型傾向の大人の生活は多くの危険をはらんでいるのです。

脳の発達に影響が出ることはもちろん、性格形成にも問題が出る場合さえあります。

では、大切な子供の睡眠を守るために、親は何をするべきなのでしょうか?

最近では深夜近くになって帰宅する父親も増えているでしょう。

子供との触れ合いのために、無理に寝かすこともなく、父親が帰ってくる時間まで起こしておく家庭もあると聞きます。

そのため、子供の睡眠は不足したり、時間が不規則な就寝になることがあります。

これは、子供の睡眠を妨げている行為とも言えます。

子供は早寝早起きの生活をさせること、そして日中はお日様の光の下でたっぷり遊ぶ、しっかりと三度の食事を規則正しい時間に食べる、夜になったらしっかりと眠ることが一番の成長の秘訣です。

そして、子供が夜眠る時には体温を調節してあげることで、深い眠りに入っているかどうかを確認することです。

子供にとって、それが一生にかかわる大切なことになり得てしまう可能性があります。

親として、健やかに心も体も健康に育つことが何よりもの望みであるなら、子供が健やかに成長できるよう育ててあげてください。

子供と睡眠と体温の大切な関係

体が出来上がっていない子供にとって、睡眠をしっかりとることはとても大切だとおわかり頂けたと思います。

また、その睡眠のためには寝る時の体温も大きな関りがあるのです。

親として、子供が深い眠りにつけるように、室温の調整をし、子供がちょうど良い体温で眠れているかどうかを常にチェックする必要がありますね。