赤ちゃんが予防接種を受けた後の睡眠は?注意することは?

  • 2018年2月5日
  • 2019年5月28日
  • 睡眠

赤ちゃんは、生後2ヶ月で初めての予防接種を受けます。

初めての赤ちゃんの時は「こんなに小さいのに予防接種なんて大丈夫なのか」と心配になるお母さんも多いのではないでしょうか。

そして、予防接種後の赤ちゃんは普段より睡眠時間が増えたり、だるそうに見えたりとお母さんの心配は尽きません。

今回は、予防接種を受けた後の赤ちゃんの睡眠や、予防接種の時に注意することなどをご説明します。
気になった時に慌てずに対処出来るよう、予防接種の前に確認してみてくださいね。

予防接種後に赤ちゃんの睡眠は長くなる?

予防接種を受けると、赤ちゃんの睡眠は長くなることがあります。

生後2ヶ月くらいだと、赤ちゃんはようやく外出を始めることができるようになりますが、まだまだ、お家にいることの方が多いですよね。

そのため、外に出ること自体が大きな刺激となります。

また、予防接種を受ける時には、多くの病院で予防接種のみの時間帯を設けています。

理由は、まだまだ免疫力の弱い赤ちゃんに、風邪など他の病気で来院した子どもを接触させないように、という配慮によるものです。

しかし、だからこそ予防接種の日には、同じ月齢の赤ちゃんばかりがたくさん病院に来ていることになります。

まだ外の刺激に慣れていない赤ちゃんにとって、多くの人が集まる場所や、たくさんの赤ちゃんの泣き声などは、刺激が大きすぎる場合もあるのです。

そうして、予防接種から帰った後には、疲れからぐっすり眠ってしまう赤ちゃんが多いようです。

ただし、赤ちゃんにとって刺激に触れることは決して悪いことでは無く、むしろ良いことなのです。

予防接種後は安静にする必要がありますが、通常は、心配だからといって家に閉じこもるのではなく、いろいろな体験をさせてあげるようにしましょう。

次に、もうひとつの原因として挙げられる予防接種の副反応についてご紹介します。

睡眠時間が増えるのは副反応が原因?

赤ちゃんの睡眠時間が長い原因として、もうひとつ考えられるのが「副反応」です。

副反応と聞くと「予防接種が良くなかった?」などと心配になってしまうお母さんもいるかもしれませんが、副反応は多くの赤ちゃんに、多かれ少なかれ表れる自然な反応です。

そもそも、予防接種というものは弱めた病原体や、不活性化している病原体、精製された物質などを体内に投与するものです。

免疫を付けることで重篤な症状にならないよう受けるとはいえ、身体になにかしらの異変が起こることは、不思議なことではないのです。

特に、最初に受ける予防接種のひとつ、肺炎球菌の副反応では「傾眠」といって眠気をもよおすことが多く、中には発熱や疲労感などの症状が見られる場合もあります。

発熱や疲労感でだるくなり、眠くなるということも考えられますよね。

高熱の場合であったり、赤ちゃんが苦しそうな様子を見せた時は、摂取した病院へ相談に行った方が良いのですが、睡眠が長いことについては、ほとんど心配ありません。

赤ちゃんの様子をよく見て、異変にはすぐに気付くように心がけましょう。

睡眠が長すぎる時は赤ちゃんを起こすべき?

さて、予防接種後は睡眠が長いとはいえ、あまりに長すぎると心配になってしまいますよね。

特に、2~3ヶ月くらいの赤ちゃんですと、授乳時間の感覚も短いため、中々起きないと栄養面や、脱水症状が起きないか、という意味でも心配になってしまいます。

それでは、どれくらいの時間眠っていたら、起こした方が良いのでしょうか?

実は、起こさなければいけない時間というのはありません。
赤ちゃんの様子を見ながら、必要があれば起こすようにします。

まず、お母さんがすることは、赤ちゃんの様子をこまめに観察することです。
見るポイントは4つほどあります。

・発熱をしていたり呼吸が苦しそうだったり、体調が悪くないか
・こまめにおむつをチェックすること
・うつぶせ寝が続いていないか確認(ブレスチェック)
・服や肌着が汗ばんでいないか、背中で確認

おしっこは、出ていないと脱水症状になる場合があります。

また、汗をかいたまま寝ていては風邪をひいてしまう可能性がありますし、うつぶせ寝は窒息してしまう可能性があります。

このような場合には、やわらかく声をかけて起こし、授乳や着替えをするようにしましょう。

また、起こさないで良いとはいえ、日中で6~7時間も全く起きないというのは心配ですので、いつもと比べてあまりに睡眠時間が長い時には、声をかけてあげるようにしましょう。

予防接種の翌日もよく寝てるけど大丈夫?

それでは、予防接種の翌日の睡眠はどうなのでしょうか。

予防接種当日によく寝ていて、翌日も寝たきりでは、お母さんの心配はますます膨らんでしまいます。

しかし、予防接種の翌日まで赤ちゃんの睡眠時間が長いことは、よくあることなのです。
先ほど述べた通り、予防接種を受けに行く数時間で合っても、赤ちゃんにとってはかなりの疲労感があります。

私たち大人でも、旅行などいつもと違う環境から帰ったら、1~2日は疲れが取れないことはありますよね。
赤ちゃんも同じことがいえます。

ですから、翌日によく寝ていても、様子をしっかりと見守って、先ほどのポイントを確認していれば問題はありません。

ただし、2日続けて睡眠時間が長いと、気になるのが授乳ですよね。
授乳の回数が極端に減るのは望ましくありませんし、体重減少にも繋がります。

「少し長いな」とお母さんが感じるのであれば、起こして授乳してあげるようにしましょう。

どうしても疲れているのならば授乳後にまた眠りますし、かわいそう、と思うかもしれませんが思いきって起こしてあげてくださいね。

予防接種を受ける時の注意点

ここでは、予防接種を受ける時の注意点をご紹介しましょう。

まず、事前にガイドブックをしっかりと読んで、赤ちゃんにどのような症状が表れることがあるのか、確認をしておきましょう。

睡眠については先ほど述べた通りですが、予防接種の種類によって副反応は違うことがありますので、打つ予定のものは、全て確認することが大切です。

そして、当日は体調が万全であることを確認してから出かけます。
授乳は、受ける30分前には済ませておくようにしましょう。

しかし、赤ちゃんがぐずってしまって、直前に授乳をしたい、ということもあるかもしれません。

それについては、大きな問題があるわけでは無いのですが、ロタウイルスのような経口タイプの場合、授乳後では、吐き戻してしまう場合があります。

せっかく頑張って飲んだものを出してしまっては、かわいそうですよね。
そのため、出来るだけ30分前、を守るようにしましょう。

そして、摂取後は30分間の間、病院にすぐに戻れる場所で待機するようにしましょう。

病院内は混んでいることが多いので、待機する場所を探すのも中々大変なのですが、重大な副反応が出るのは、摂取後30分以内ということが多いのです。

ご自宅に戻れれば一番良いので、出来ればご自宅から近い病院を選んで行くようにしましょう。

お家に戻ったら、30分ほど飲食は控えて、静かに過ごすようにしてくださいね。

お母さんの都合で外出するのは赤ちゃんの負担になってしまうので、当日は出来るだけ控えるようにしてください。

それでも赤ちゃんの様子がおかしいと感じたらすぐに病院へ

ここまで、予防接種後の睡眠や、注意点について見てきました。

予防接種後に30分以上経てば、それほど重篤な症状が出ることが少ないと思われますが、それはあくまでも一般的な場合です。

たとえ赤ちゃんが発熱していなくても、おむつがしっかりと濡れていても、「様子がおかしい」と感じることがあるかもしれません。

その時は迷わず医師に相談するようにしましょう。

医療の知識がなくても、赤ちゃんのことに関しては、いつも側にいるお母さんが一番よくわかっています。

また、赤ちゃんが一番頼りにしているのも、お母さんです。

「調べたら大丈夫と書いてあったし…」と不安なまま、情報だけを頼ってしまうと、赤ちゃんのサインを見逃してしまうことがあるかもしれません。

もしも病院が閉まっている夜間になってから心配な様子が見えるようならば、小児救急電話相談へ相談するのも良いでしょう。

都道府県によって違いますが、大体18時か19時くらいから翌朝まで対応してくれますので、事前に住んでいる地区の時間帯を確認しておくと良いですね。

普段から赤ちゃんの様子をしっかりと観察しよう

今回は、予防接種時の睡眠についてご説明しましたが、赤ちゃんもお母さんも安心して過ごすためには、日常から赤ちゃんをしっかりと観察することが大切ですよね。

普段の様子をきちんと見ていれば、異変があった時にはすぐに気が付くことが出来ます。

赤ちゃんは、毎日確実に成長しています。
予防接種ひとつとっても、「前回はこうだったから」という考え方が、あまり当てはまりません。

日々、赤ちゃんの変化を見逃さずに、どのように過ごしているかを確認しながら、大切な赤ちゃんを守ってあげてくださいね。