理想的な睡眠とはどのようなものでしょうか。
毎日朝まで気持ち良く眠り、時間が来てすっきりと起きることが出来ると、1日を気分良く始めることが出来ますよね。
しかし、現代人は良質な睡眠を取れていない方がとても多いため、睡眠不足でますます疲れてしまう方もたくさんいらっしゃいます。
そんな睡眠不足を解消するため、眠る前には呼吸法でリラックスして、快適な睡眠を取れるようにしましょう。
今回は、睡眠不足の原因や、快適な睡眠を得るための呼吸法、リラックスするために出来ることをご紹介します。
睡眠不足を解消するため、ぜひ実践してみてくださいね。
疲れているのに睡眠不足!その理由は?
リラックスするための呼吸法について見ていく前に、まずは睡眠不足の原因を考えてみましょう。
毎日忙しく働いて、心も身体も疲れているのに眠れない・・そんな夜がありますよね。
あるいは、朝は眠くてたまらないのに、いざ寝ようとする時には目が冴えて眠れない、そんなこともあるのではないでしょうか?
その理由のひとつとして、自律神経の乱れが挙げられます。
自律神経は、自分の意思とは関係のないところで24時間働き続けます。
私たちの生命を維持する大切な神経とも言われてます。
そのため、乱れが生じると様々な不調が身体に降りかかります。
そのひとつが「不眠」というわけです。
また、もうひとつの理由としてはストレスや緊張など、自分の意思に原因がある場合です。
自分の意思とはいえ、コントロール出来る類のものではないので睡眠不足の解消は難しいでしょう。
さらに別の理由としては、寝具が合っていなかったり、身体が不調であったりと身体的に不快なことがあることで眠れないこともあります。
自分では一体どの理由なのかわからない場合もありますよね。
どちらにせよ、眠れないということは身体はどんどん疲れていきます。
理由がわからなくても、まずはしっかりと休むことが大切です。
睡眠のためには身体をリラックスさせよう
眠れない時、特に精神的なものが大きい時には、身体をリラックスさせるようにしましょう。
睡眠が足りていない方は、本来なら眠くて仕方がないはずですが、だからといって「眠らなくては」と強迫観念のように思い込んでは、かえって眠りを妨げてしまいます。
また、眠れないからと何か作業を始めてしまうのも良くありません。
眠れない時でも、身体はしっかりとお布団に入るようにしましょう。
そして、リラックスするために音楽をかけたり、好きな本を読むのも良いでしょう。
ただし、激しい音楽を聴いたり、続きが気になるような本を読んだりと自ら眠れなくするようなことはしないようにしてください。
出来るだけやさしい音楽、出来れば歌詞のないものや、のんびり眺める雑誌などが良いかもしれません。
しかし、翌日のことを考えると、出来るだけ早く眠りにつきたいと思う方は多いですよね。
そのような時には、呼吸法で身体をリラックスさせることが効果的です。
それでは、その呼吸法というのは、どのような方法があるのでしょうか?
リラックス出来る呼吸法1 深呼吸
まず一つ目にあげるのは、深呼吸です。
緊張した時に深呼吸することは一般的ですが、睡眠を誘うにも深呼吸は効果的です。
そもそも呼吸とは24時間行っているものですので、本来自律神経によって働く機能なのです。
そして、この呼吸法は自分で変えることが可能なのことです。
呼吸法を学ぶことで、自律神経は整えられ、安眠へ導いてくれます。
心や体が疲れていたり、緊張状態にあると、意識をしていなくても呼吸は浅く早くなっていることが多いです。
身体が緊張状態のままですと、いざ眠ろうとしても中々寝付けません。
深呼吸は、難しいことを考えずに、大きくゆっくりと「吸って吐いて」を繰り返すだけなので、誰でも簡単に行えます。
また、身体を仰向けにして行えば自動的に腹式呼吸となりますので、血行も良くなり代謝がスムーズになるため身体のためにも良い効果があります。
まずはゆったりと深呼吸をして、身体をゆっくりリラックスさせてあげましょう。
リラックス出来る呼吸法2 478呼吸法
睡眠を誘う呼吸法で「1分間で眠れる」と謳われるほど効果があるものに、478呼吸法というものがあります。
478呼吸法とは、米国の医学博士であるアンドルー・ワイル博士が提唱している呼吸法のことです。
ヨガを応用しているため、心身共にリラックスするのに非常に効果的です。
478という数字は、文字通り吸ってから吐くまでの秒数を表しているので、とても覚えやすいですよね。
・4秒間かけて、鼻からゆっくりと息を吸う
・7秒間そのまま息を止める
・8秒間かけて、口からゆっくりと息を吐く
やり方としては難しいことではないのですが、実際に行ってみると最初は中々上手に呼吸をすることが出来ません。
息を吸って止めるところまでは良いのですが、息を吐く時間が8秒間というのに慣れない方も多くいます。
初めから無理をせず、まずは練習をしてみましょう。
数回繰り返すと、感覚がわかって自然に出来るようになってきます。
3セット~4セットくらいを目安に行うと、とても効果的です。
リラックス出来る呼吸法3 瞑想
リラックスすると言えば、瞑想を思い浮かべる方も多いかもしれませんね。
瞑想というのは呼吸法のことではないのですが、瞑想をする時には呼吸のことだけを考えて行うものなので、あえてご紹介させていただきます。
今までに行ってきた呼吸法は、お布団で寝たまま行えるものでしたが、瞑想は背筋を伸ばして座った状態で行います。
本来のやり方は、座る姿勢にもいくつか決まりごとがあるのですが、最初は難しく呼吸に集中出来ないこともあるので、あぐらか、両足の裏を付けて座るのが良いでしょう。
目はつむるか薄めにし、手は楽な位置に置いて身体をリラックスさせるように意識しましょう。
そして、肝心な呼吸は「息を長く吐く」ことに集中します。
大体、息を吸っている時間の倍くらい時間をかけて吐き出すようにしましょう。
苦しくなったら無理をする必要はありません。
また、瞑想に関しては「鼻から吸って口から吐く」という決まりごとがありません。
しかし、口呼吸は雑菌が入ったり、乾燥により唾液の分泌が減ったりと弊害が大きいため、鼻呼吸をするようにしましょう。
瞑想は、呼吸のことに意識を集中させるため、自然と雑念を飛ばすことになります。
目を開けた時には、きっと心も身体もリラックス出来ていることでしょう。
そうして、その後はまっすぐにお布団へ入れば、気持ち良く睡眠が取れるようになります。
睡眠を得るために注意することは?
ここまでは、リラックスするための呼吸法を見てきましたが、他にも睡眠を取るために注意したい点をご紹介します。
呼吸法と合わせて、実践してみてください。
まず、眠る1時間前には、PCや携帯電話を見ないようにしましょう。
画面の光は、交感神経を刺激するために身体を覚醒させてしまいます。
そして、食事は眠る3時間前、入浴は1時間前までに済ませておく方が良いでしょう。
内臓が消化活動をしている時間帯は、寝付きにくいと言います。
また、身体を温めることは良いことなのですが、人間は本来、眠る時には体温を下げるような機能が備わっています。
そのため、入浴直後だと温まり過ぎてしまうので、1時間は空けた方が良いのです。
それでも寒くて眠れないような時には、全身の入浴ではなく、足湯が効果的です。
そして最後に、寝室を一度見直してみましょう。
部屋の明るさはどうか、物音はどうかなど、寝室の様子が自分の睡眠に合っていない場合もありますので、変えてみることも一案です。
部屋が真っ暗でないと眠れない方がいれば、小さな明かりを灯さないと眠れない方もいます。
また、物音を完全に遮断するよりも、小さな物音がしている方が良く眠れる場合もあります。
テレビを点けたままウトウトしている時に、消されると目が覚めてしまう・・そんな経験はないでしょうか?
今は、安眠のためのCDなどもたくさんありますので、スリープモードでセットして眠るのも良いかもしれませんね。
無心に呼吸をして良い習慣作りを
今回は睡眠のためにリラックス出来る呼吸法をご紹介させていただきました。
毎日続けて習慣となれば、気付いた時には簡単に眠れるようになっていることでしょう。
しかし、呼吸法を「眠らなきゃ」と思いこんで行う必要は全くありません。
あくまでもリラックスするためのものですので、プレッシャーに感じては意味がないのです。
呼吸法を行う時には「吸って吐いて」と頭の中でもゆったりと呼吸するイメージだけを持って行うと、気持ち良く睡眠へ入っていけるようになります。
心と身体をしっかりと休めて、新しい1日を気持ち良く迎えましょう。