あなたは寝るときはベッド派ですか?
お布団派ですか?
どちらもそれぞれに利点がありますが、お布団派の方でフローリングの床に直接お布団を敷いていたりしませんか?
何も対策をしていない場合、湿気がこもってお布団の下が数日でカビてしまうこともあります。
そこで、今回は原因とすぐにできる対策をご紹介します。
床にお布団をそのまま敷くとなぜ湿気が溜まる?
人は寝ている間に少ない人でもコップ1杯分(およそ200ml)の汗をかいていると言われています。
そして、その汗のほとんどは、服やシーツ、敷布団へ吸収・発散されているのです。
このことにより、敷布団へ溜まった湿気は身体側である上部におよそ30%、床近くへ70%が溜まるとも言われております。
ほとんどの寝汗による湿気は、床側へ溜まるとされているのですね。
また、梅雨の時期は、もちろん湿気が溜まりやすい時期です。
さらに、寝汗が蒸発しにくいため、お布団の湿気は、多くなると言えるでしょう。
そして、梅雨の時期だけが問題になる季節ではありません。
冬の時期にも湿気が溜まります。
その理由は、お布団が人によって温まり、気温によって冷えた床と温度差が出ることによって結露が発生してしまうからです。
これら梅雨の時期、冬の時期に関しては湿気が溜まりやすいのです。
特に万年床としている場合は、湿気の発散が少ないために敷布団の裏にカビが生えることがあります。
ひどい場合は、フローリング自体にもカビが生えてしまうこともあります。
どうして敷布団にカビが生えるのか?
カビは湿度が65%以上、温度が20度~25度の状態になると発生し始めます。
そして、敷布団は、人によって温められた温度の中、人の汗や垢が付きます。
このようにお布団の高い保温性と汗などの湿気によって、カビの発生しやすい環境が完成してしまうのです。
さらに、カビだけがお布団の大敵ではありません。
ダニも多く発生してしまいます。
掃除をしていても、床近くにはホコリが舞ってしまいます。
このホコリと垢がダニのエサになります。
そして、敷布団は高温湿度になりやすいので、ダニの繁殖しやすい環境を作ってしまうのです。
このように人の汗や垢が、カビやダニを発生させる原因を作っているのですね。
また、敷布団は吸湿性の高いものが快適性も高めてくれます。
その量、およそ2リットルの水分をため込むことが可能なのです。
このことからも分かるとおり、良い敷布団こそカビを作りやすくしてしまうのです。
では、どうすればお布団に湿気を溜めず、カビを予防できるのでしょうか。
床にお布団を敷くときのポイントとすぐにできる湿気対策
お布団へ湿気を溜めさせないためには、水分や湿気を溜めさせないことが最大のポイントです。
すぐにできる対策としては、起床してから「お布団全体を空気にさらす」ことです。
空気に触れることで湿気を発散させます。
忙しい時でも敷布団半分めくり、翌日に逆側をめくるだけでも効果があります。
そして、簡単で効果が高い対策としては、「天気が良い日にお布団を干す」ということです。
天日干しは湿気を発散し乾燥させ、紫外線による殺菌消臭効果が期待できます。
また、あわせて除菌スプレーを使用する場合は、スプレーの水分が十分に乾燥する時間を確保することが必要です。
このように天日干しは、湿気対策として高い効果が得られることが分かります。
しかし、梅雨や冬など湿気が溜まりやすい時期には、良い天気の日というのは少ないものです。
そこで、さまざまなグッズを用いての湿気対策方法をご紹介します。
季節を問わないお布団の湿気対策【布団乾燥機】
布団乾燥機の最も良いところは、季節を問わず使用でき、室内でお布団を乾燥できることです。
お布団を外干しできないのは梅雨や冬の時期には、大活躍することでしょう。
また、外干しできないのは、梅雨や冬の時期だけではありません。
花粉が舞っている春や黄砂や強風の日なども外干しができないでしょう。
そのような場合にも、布団乾燥機が強い味方になってくれます。
布団乾燥機は、熱風によりお布団を乾燥させるのですが、機種により熱風が50℃~70℃になります。
この熱風で、しっかりと湿気を除去してくれるのです。
さらに、天日干しよりも短時間で湿気対策ができることから、効率が良いとも言えるでしょう。
また、湿気を除去するのが布団乾燥機の効果ではありません。
その高い温度によって、内部に潜むダニを死滅させてくれる可能性があるのです。
ダニの種類などにもよりますが、50℃以上で死滅すると言われています。
そのため、高温の熱風がダニの死滅をサポートしてくれるのです。
しかし、死滅したダニは、放置しておかないようにしてください。
放置してしまうと、身体に害を及ぼす危険性があります。
掃除機を使って、しっかり床とお布団をきれいにしましょう。
床とお布団の間に湿気対策をする
布団乾燥機を買うよりも、もっと手軽な対策方法もあります。
そこで、床とお布団の間に、お家にあるものやグッズを使った対策をご紹介しましょう。
これらは、お布団の湿気対策と合わせて行うと効果的です。
【バスタオル】
敷布団の大きさに合わせて敷くだけのとても簡単な対策です。
定期的に交換をして清潔にしましょう。
【新聞紙】
こちらも家にあるものでできる簡単な対策です。
新聞紙には吸湿性があり、簡単に交換できるのもメリットです。
印字の黒いインクが写ってしまう場合があるので、淡い色の敷布団カバーの時は注意が必要です。
【段ボール】
できる限りきれいな段ボールを敷きましょう。
段ボールは吸湿性があり、保温効果もあるため、冬の寒い時期は敷いたほうがお布団が暖かく保つことができます。
また、固いフローリングより若干のクッション性があるところもメリットです。
【すのこ】
すのこベッドもあるように、通気性と言えば「すのこ」というイメージも強いかと思います。
床と敷布団の間に空間が開くため通気性が格段に上がります。
起床後にすのこを立てて、お布団と合わせて干すということも可能です。
【除湿シート・マット】
不織布やシリカゲルが含まれている除湿シートは、敷くだけで簡単対策になります。
除湿マットはシートに比べて少し値が張るものの、クッション性が高く、マットレス代わりに使用することが可能です。
また、一部分が網目のすのこ状となり通気性がありながらサイズ調整が可能なもの、ブロック式で干しやすいもの、などバリエーションが豊富です。
また、多くの商品が吸湿の状態を色で表示できるので、干すタイミングが分かるのも魅力的です。
【い草・畳】
賃貸でもフローリングが多いですが、お部屋のコーディネートとして問題ない場合なら、い草のゴザや畳のマットレスなどを敷くと吸湿性があり、おすすめです。
起床後にお布団を乾燥させた後は、畳で横になることができたりと、スペースの有効活用にもつながります。
もしも床やお布団に湿気によるカビが生えてしまった場合の対策
一度できたカビはすぐに繁殖します。
そこで、すでに床やお布団にカビができている場合の対処方法をご紹介しましょう。
まず、床はアルコールで拭きます。
お布団は位置をずらし、床が乾燥するようにします。
そして、お布団のカバーはすぐに洗濯をしましょう。
そのときに洗剤と漂白剤を入れると、消毒効果があるのでオススメです。
また、お布団に黒い点々がついている場合、簡単に取ることは難しいです。
特にカビの発生から1ヶ月ほど経っている場合は、自分での対処はとても難しいので、プロにお願いするか新しく購入するようにしましょう。
まだ、できたばかりの場合は、アルコールでふき取り殺菌し、漂白剤とタオルで染み抜きのようにポンポンとたたき洗いしましょう。
それで取れないのであればお布団専用の洗剤で洗うか、お布団のクリーニングに出すなどのプロの方の対応か買い替えが望ましいです。
もしカビが、床かお布団にできていた場合、すぐに対処することが必須です。
そのままにするのは、お部屋にもお布団にも健康にも悪いので、できる限りの対処をしていきましょう。
お布団の湿気を防いで快適な睡眠を
お布団はたたむことで湿気を少しでも発散させることができます。
そして、お部屋のスペースを広く使えるメリットがあります。
しかし、それだけでは、湿気対策としては十分ではないので、定期的に天日干しや布団乾燥機などで乾かすようにしましょう。
また、床にお布団を敷くなら、グッズを用いるなどして、できるだけ湿気が溜まりづらいように対策を万全にすることをオススメします。
湿気の除去や予防をして、快適な睡眠ができるようにしましょう。