あなたの住んでいる部屋の洗濯機はどこにありますか?
最近では室内に洗濯機置き場がある賃貸物件が多いのですが、賃料が安く築年数が経過している物件は、ベランダに洗濯機置き場がある場合があります。
置き場所が気にならない人でも、洗濯機に必要なコンセントがなかったらどうしますか?
そんなピンチに備えて、ベランダに洗濯機を置く時のコンセントについて知識をインプットしておきましょう。
どうしてベランダや庭に洗濯機を置くのか?
賃貸アパートやマンションを見にいった時に、水回りに洗濯機置き場がない部屋に遭遇したことはありませんか?
新築アパートやマンションには、洗面所に洗濯機置き場が設置されていることが多いのですが、築年数が古い場合などベランダに洗濯機置き場がある物件もみられます。
その理由としては、昔は洗濯物は外に干すのが当たり前で、コンセントを設置して洗濯機を外に置けば、洗濯物を干してから完了するまでの効率がよかったのです。
また、今のような室内の排水配管設備もなく、床の湿気に対応できる設備がありませんでした。
さらに、洗濯機は一日中使うものではないため、室外に置いて部屋のスペースを有効に使えるようにするという理由もありました。
新しく家を建てる計画中の人でも、広いベランダスペースが欲しいため、庭の一画に洗濯スペースを作った人・作りたい人もいるでしょう。
「洗ってすぐに洗濯物をベランダに干したい」「汚れ物専用の洗濯機を室外に1台置きたい」「万が一、子供が排水ホースに乗って水漏れでもしたら新居が水浸しになってしまうから心配」など洗濯機を室外に置くニーズは確かにあります。
いずれにしても「洗濯」という作業を考えると、効率よく完結するのは理想かもしれません。
ベランダにコンセントが欲しいときはどうする?
もし、ベランダに洗濯機につなぐコンセントがなかった時はどうしたらいいのでしょうか?
賃貸の場合は、必ず賃貸契約前に不動産会社やオーナーへ取り付け依頼をしてみましょう。
交渉決裂の場合には、自費での取り付け工事許可をもらってコンセントを取り付けるか、室内から延長コードで対応をするかになります。
不動産業者やオーナーから取り付け工事の許可をもらい、取り付け業者に依頼すると約15000円くらいで取り付けをしてもらえます。
ただし、室内コンセントの位置・壁の素材・配線引き込みの距離などによって料金は変わってくるので、事前に見積もりをとってもらいましょう。
自費でもコンセント取り付け工事ができない場合には、延長コードを上手に使う方法で対応できます。
その場合には、洗濯時だけ延長コードを使うか、あらかじめ配線しておく方法があります。
サッシの上部に小窓があるタイプの掃き出し窓の場合は、小窓から延長コードを這わせ、窓の隙間をテープで埋めるか、クッションタイプのパッキンなどを付けて配線してみましょう。
しかし、ベランダからの虫の侵入や防犯上で心配な人は、延長コードを利用したコンセントを取り付けてみてはいかがでしょうか。
所要時間はそんなにかからないので、ぜひトライしてみましょう。
ベランダに洗濯機のコンセントを取り付ける【その1】
まず、ベランダからエアコンのパイプ(ダクトホース)にコードが通るくらいの隙間があるか確認します。
隙間が見当たらない場合は、周りを固めてあるパテをめくってみると確認できます。
パテは年数が経過していると乾燥して硬くなっているので、その場合は硬くなったパテを割ってみましょう。
作業終了後に新しいパテで埋めれば、心配はありません。
作業方法ですが、ベランダ側にあるパイプの隙間を目指して、エアコン本体のわきにあるコードの隙間を通し、エアコン本体から出ているパイプの穴から延長コードを導いてあげるのです。
隙間が確認できたら、洗濯機用のコンセントになる延長コード・コードコネクタ(プラグの先端部分)・エアコン配線用パテ(必要なら)をホームセンターなどで用意します。
それぞれの値段ですが、エアコン配線用パテは約300円・延長コード(5メートル)は約700円から1500円・コードコネクタボディは約100円ですので、安く必要な部品は揃います。
その他に100円ショップで揃えられる、ドライバー・はさみ・カッター・小さな金づち・ビニールテープ・針金などがあると便利です。
ベランダに洗濯機のコンセントを取り付ける【その2】
準備ができたらまず、延長コードのメスプラグ(受け側)をカッターで切断します。
そして、室内にあるエアコンのコンセントを抜いてから、ビス止めされているパネルを外していきます。
パネルが外せたら、パイプ(ダクトホース)の場所を探しましょう。
そして、パイプの隙間を確認してから、エアコンのコードに這わせるように、ていねいに本体に延長コードを挿入し、パイプの隙間からベランダ側に延ばしていきます。
この時に延長コードがフニャフニャしてしまったら、針金をつけてしっかりさせ、誘導してもいいかもしれません。
無事にベランダ側のパイプからニョキニョキと、切断した延長コードの先が出てきたらコードコネクタボディに装着します。
このコネクタボディは洗濯機のコンセント差し込み口になるので、雨に濡れないような場所に固定するのがよいでしょう。
コードが貫通したら長さを調節し、室内はエアコンカバーを取り付け、ベランダ側はコードを通したパイプわきを元通りに修復したら完成です。
外壁の修復作業はねんど状の新しいパテで、ぎゅぎゅっと隙間を埋め込みます。
洗濯機が、作動している様子が目に浮かんできますね。
洗濯機周辺も再チェックしてみよう
ベランダにコンセントを引くこともできて、洗濯機が使えるようになったところで、洗濯機周辺もチェックしておきましょう。
せっかく繋げたコードの接続部分が雨に濡れないように、通販サイトでも1000円程度で購入可能な防雨型コンセントboxを使うと、接続部分を雨や砂埃などから守ることができます。
また、漏電防止のアースを取り付ける場所がない場合、延長コードを差し込んである室内コンセントに漏電防止遮断器を取り付けることをおすすめします。
こちらも通販などで2000円くらいで購入でき、室内コンセントに差し込むだけなので工事は不要です。
また、洗濯機本体も室内に比べ日差しや雨風にさらされるので、専用カバーや大きめのビニールなどで防御し、定期的に内部も、ぞうきんなどで汚れを拭き取るとよいでしょう。
そして、寒冷地や冬場の水道管が凍結する場合を除き、水道の蛇口は洗濯が終わったら閉めるようにしましょう。
室外に洗濯機を置くと老朽化が進みやすいので、万が一ストッパーが壊れて常に水が出ている状態になるのを防ぐためです。
排水ホースもベランダが水浸しにならないように、排水溝にしっかりと取り付けておきましょう。
先手必勝、事前に防げることは先にしておきます。
自分の家のベランダに洗濯機を置くなら
これから自分の家を建てようと考えているのなら業者さんにお任せしてしまえば、ベランダに洗濯機置き場を設けても、コンセントの心配は無用ですね。
しかし、いま住んでいる家の洗濯機をこれからベランダに移動したい場合には、故障を防ぐためにもう一度チェックをしておきましょう。
やはり室外に洗濯機を置くと、雨や風・砂ぼこりなどが原因で壊れやすくなります。
対策としては、木製のラックを使い、ベランダの柵に囲うように取り付けると雨や風・砂ぼこりを防ぐことができ、また、目隠しの役割も果たして防犯対策にもなります。
さらに市販の洗濯機カバーを付ければ万全です。
加えて洗濯機付近に、洗剤や洗濯ばさみなどを収納できる屋根付きラックを取り付けるとさらに便利です。
この場合は一戸建てなら自由にできますが、持ちマンションや賃貸は景観や非常口の場所にも影響してくるので、大掛かりなものは避け、場所や寸法、マンションの規約等を確認してから取り付けるようにしましょう。
ポイントさえつかめば洗濯機の室外設置は簡単にできる
ベランダにコンセントを設置する作業は「ゆっくりやさしくていねいに」、あとは手の感覚次第です。
ポイントさえつかんでしまえば、明日から洗濯機の運転開始ですね。
ベランダに洗濯機に使いたいコンセントがなく、洗濯ができない…なんてあきらめずに自分で設置してみましょう。
動いた洗濯機で洗いあがった服と一緒に、気分もシャキッとするでしょう。