念願の新築マイホーム、あれこれ希望はつきません。
特にLDKは、くつろぎの場所、おもてなしの場所として、広さや間取りこだわりたいところです。
しかし、「16畳だと狭い!狭いLDKはイヤだ!」と思っても、なかなか希望通りにはいきません。
建坪などの住宅事情からスペースを取ることが難しい場合もあります。
でも、大丈夫です!
たとえ狭くても快適なリビングを造るアイディアをご紹介します。
快適なLDKの広さは何畳くらい?
新築で家を建てることになったとき、まず間取りを考えると思います。
間取りを考えるには、それぞれの部屋の広さも決めなければいけません。
では、理想的なLDKの広さは何畳くらいでしょうか。
ごく平均的な横長の間取りで、4人家族、キッチンは人気のある対面型やアイランド型を想定してみましょう。
LDKですから大きく分けて3つのスペースが必要です。
まずはキッチン部分です。
一般的にキッチンは4.5畳程度とされています。
必要なのは、キッチンシンクやコンロ等の設備、冷蔵庫など大型家電、食器棚などの家具を置くスペースです。
また、キッチンを人気の対面型やアイランド形にする場合は注意しましょう。
通路部分のスペースも確保すると4.5畳よりもう少し広さが欲しいところです。
続いてダイニング部分です。
家族が食事できる十分な大きさのダイニングテーブル、イス、イスの後ろの通路部分を確保する必要があります。
やはり6畳程度は欲しいところです。
最後にリビング部分です。
ソファやサイドテーブル、テレビなどを置くスペースが必要です。
来客や、子どもが遊ぶことを考えると8畳くらいの広さが欲しいですね。
上記で考えると、キッチン+ダイニング部分で12畳、リビングで8畳の合計20畳あれば、家族4人で余裕のある広さといえるでしょう。
20畳や18畳、16畳などLDKの大きさを聞いても狭いのか広いのか想像しにくいものです。
実際にモデルルームなどで確認してみてください。
LDKの平均ってどのくらい?16畳~22畳が多め
あくまで1例として4人家族・横長の間取り・対面型やアイランド型キッチンの場合、快適なLDKの広さは20畳程度としました。
では、実際に家を建てた人はLDKを何畳くらいにしているのでしょうか。
過去に行われた注文住宅の動向調査で、LDKの広さが調査されたことがあります。
最新の調査ではありませんが、注文住宅を実際に建てた人がLDKを何畳にしたか分布を知ることができます。
この調査が行われた時点で、LDKは年々広くなる傾向が出ていました。
LDKは、子育ての場・趣味を楽しむ場・来客のおもてなしの場など、家の中でも重要な空間となっています。
おそらく現在も、広いLDKを望む傾向は続いていると思われます。
さて、調査の結果によると、LDKの平均は19.6畳でした。
また、16畳~22畳の広さとの回答が全体の約半数を占めています。
数値としての平均はあくまで19.6畳ですが、16畳~22畳の間では割合に大きな差は出ていません。
このことから、最低でも16畳程度あれば平均的な広さのLDKといえますが、実際には狭いと感じる方も多いでしょう。
ここからは、16畳でも広く見せる方法をご紹介していきます。
16畳の狭いLDKでも間取りのマジックでカバーできる!
ここまで、快適な広さは20畳程度、実際の平均は19.6畳とみてきました。
しかし、現実は建坪や建築費などがネックになって、理想どおりにいかないこともありますよね。
LDKに16畳(場合によっては16畳未満)しか、スペースが取れない場合もあると思います。
でも、あきらめるのはまだ早いですよ。
ひとくちに「16畳」といっても、間取りによって、広さの感じ方が全く変わってきます。
注文住宅のメリットを活かせば、いくらでも間取りでカバーできます。
最近では、LDKの中心に階段を配置するなど少し変わった間取りも人気がありますね。
しかし、そのような間取りでは、リビングとキッチン・ダイニングが別の空間に見えて、視線が遮られ狭く感じます。
広く見せたいのであれば、オーソドックスな長方形の間取りがおすすめです。
また、リビングの横に部屋をもってくると、リビングからも部屋が利用でき、一体感が出ることでさらに広く感じます。
また、天井を高くしたり、思い切って吹き抜けにすることでも広く感じます。
間取りプランを見て「やっぱり16畳のLDKは狭い」と思った方、一度プランを見直してみてはいかがでしょうか。
対面キッチンにするにはLDK16畳では狭い?
最近の新築住宅では、対面キッチンが多く採用されています。
対面キッチンのレイアウトプランを見ると、どれもおしゃれで憧れる方も多いのではないでしょうか。
一般的に対面キッチンにした場合、キッチンだけで6畳程度の広さが必要とされています。
LDKが16畳だと、リビング・ダイニングに使えるスペースは残りの10畳となります。
これを狭いと考えるか、十分だと考えるか、LDKの使い方を事前に家族でしっかりすり合わせておきたいですね。
このように対面キッチンのデメリットは広いスペースが必要なことですが、メリットも確認しておきましょう。
1つは背面に収納スペースが確保できること、次にカウンターが設置できることです。
ダイニングテーブルの代わりにカウンターテーブルを設置すれば、その分のスペースが省略できます。
また、家族と話しながら料理ができることもメリットの1つです。
LDKを少しでも広く見せたいという場合は、対面キッチンより、昔からある壁付キッチンがおすすめです。
キッチン自体に使うスペースが少なく、リビング・ダイニングとの間に区切りがないため、広く感じます。
ただし、食器棚や冷蔵庫など家具・家電の配置によっては狭く見えてしまうので、注意が必要です。
キッチンは、どのタイプを選ぶかで間取りに大きな影響が出ます。
各タイプのメリット・デメリットを検討して、どのようなキッチンにしたいのかイメージすることが必要です。
狭いLDKでも色使いで広く見せる!
色には不思議な効果があります。
例えば、青い色からは涼し気なイメージ、オレンジからは暖かいイメージなど、それぞれ与える印象が異なります。
この色が与える印象を使って、視覚的な効果で部屋を広く見せる方法があります。
基本的に暗い色は収縮色といわれ、明るい色は膨張色といわれています。
床や壁、天井に暗い色を使うと重厚感のあるカッコいいLDKになりますが、収縮色ですから狭いLDKはより狭く感じます。
明るい色をうまく使って、カッコいい、そして広く見えるLDKにしましょう。
まず、LDKを明るい色で統一し、LDK全体を広く見せる方法です。
壁や天井を白やベージュで統一します。
床のカーペットやフローリングの色も統一できればベストです。
次に、床→壁→天井と順に明るくしていく方法です。
例えば床は濃いめのフローリング、壁はベージュ、天井は白、といった具合です。
この方法だと天井が高く感じるため、部屋の圧迫感が少なくなり、LDKを広く見せることができます。
最後にLDKの奥の壁を寒色にする方法です。
壁紙の1面だけ色を変えることに抵抗があれば、カーテンでの調整がおすすめです。
青や青系の寒色は後退色ともいわれ、遠くにあるように見せる効果があります。
奥の壁を寒色にすることで、奥行きがあるように見える効果があります。
いかがでしょうか。
16畳の狭いLDKでも、このような工夫で広く見せることが可能です。
家具は本当に必要なものだけ、レイアウトも工夫しよう
16畳のLDKでも、家具を置かないわけにはいきません。
狭いLDKだからこそ、家具や家具の配置に気を配りましょう。
まず、家具は本当に必要なものだけに絞ります。
例えば、ダイニングにはダイニングテーブル、リビングにはソファと考えがちですが、本当に両方必要でしょうか。
限りあるスペースの中では、どちらか一方だけにするのも1つの方法です。
最近では、カフェにあるようなソファダイニングも多く販売されています。
こういった家具を活用すれば、スペースにも余裕が生まれます。
また、テレビも壁掛けにするとテレビ台のスペースが省略できます。
次に家具の選び方とレイアウトです。
理想のレイアウトは、家具のスペースが床面の3分の1程度といわれています。
それ以上になると圧迫感が出て、狭く感じます。
本当に必要な家具だけを、可能な限り壁際に寄せるといったレイアウトを考えましょう。
また、視線を遮らないよう、目線より高い高さの家具は避けます。
そして、透け感のある家具を選ぶことも重要なポイントです。
脚があって床面が見えるような家具や、天板がガラスのテーブルを選ぶなど、これだけでも受ける印象が違ってきます。
さらに、家具の色も重要です。
家具も白やベージュ、もしくはアクセントに寒色系を選ぶと圧迫感がなくなります。
ラグやカーペットを敷きたい場合も色に注意してください。
家具1つで、印象はグッと変わります。
最後の仕上げとして家具にもこだわりましょう。
狭くても工夫とアイディア次第で快適なLDKへ!
LDKは子育ての場、趣味を楽しむ場、お客様をもてなす場であり、いわばお家の顔。
大切な場所だから、狭くてもあきらめないでください!
工夫やアイディア次第で広く見せることも、快適な空間にすることも可能です。
せっかくのマイホーム。
間取りやキッチンの選択、色使いや家具の選び方・レイアウトなど、妥協せずこだわっていきましょう!