ベランダへ洗濯機を設置。排水口のトラブルを避けるには?!

洗濯機は、自分の希望の場所へ設置したいものです。

室内へ置くと場所を取って邪魔になるので、ベランダへ出したいと思う方もいるでしょう。

でも、どんなベランダでも洗濯機を置くことはできるのでしょうか?

また、排水口のトラブルはないのでしょうか?

洗濯機の設置の際、とても重要な排水口について、見ていきましょう。

洗濯機を設置するのはどこが最適?

洗濯機は意外と場所も取るし、回っている間は音も気になります。
また、電気も水も使う洗濯機は、どこへ置くのが最適なのでしょうか?

室内、ベランダ、そして、排水口の設置など、様々な問題があります。

まずは、洗濯機の設置ができる場所の確認をしましょう。

●水がかからず、水気や湿気の少ない場所

雨水などがかかってしまうと、感電、火災を引き起こす可能性があります。
水がかからなくて、なるべく乾燥している場所へ置きましょう。

●凍結しない場所

冬、凍結するような寒い場所へ置いておくと、水が凍ってしまって、洗濯機が作動しません。

●直射日光が当たらない

直射日光に当たり続けると、洗濯機の劣化を早めるおそれがあります。
直射日光は避けましょう。

●平らな場所

洗濯機は、振動で動きます。
ブロックや石の上に置いたり、キャスターが付いている台に乗せていると、振動で倒れるおそれがあります。

平らな場所へ置きましょう。

●滑らない場所

先程もお伝えしたように、洗濯機は振動で動きます。
滑りやすい床に置くと、作動中に移動するおそれがあります。

タイルや大理石など、滑りやすい場所は避けましょう。

●アースの取り付けができる

洗濯機設置の際は、アースの取り付けが必要になります。
電気を逃がさないと、万が一漏電した時、感電してしまうおそれがあるからです。

アースの取り付けができるかどうか、設置前に確認をしておきましょう。

●洗濯機の扉が完全に開くこと

洗濯機の扉が完全に開かないと、洗濯物の出し入れが困難になります。
障害物になるようなものがないか、確認をしておきましょう。

洗濯機の排水口とは?

洗濯機の排水口をじっくり見ることは、なかなかない事だと思います。

排水口には、大きく分けて、下記の2種類があります。
排水口の掃除をする時の参考にもなるので、ご紹介していきましょう。

●防水パンの中に設置されているもの

マンションなど、集合住宅に多く見られるものです。

この防水パンの中に、排水口が設置されています。
水漏れをした時、下の階への被害を防ぐように、防水パンが設置されています。

これは、室内設置用でも、ベランダ設置用でも、形はほとんど同じです。

ただ、洗濯機を設置してしまうと、排水口が洗濯機で隠れてしまう場合が多いです。
そのため、掃除がやりにくく、詰まりが起こることも少なくはないです。

洗濯機の排水口は、この防水パンの中に設置されているものが主流となっています。

●床から出ているもの

一戸建てに多いタイプのものです。

床に直接取り付けるものなので、洗濯機をそのまま乗せてしまうと、潰されてしまいます。
そのため、かさ上げ台などで高さを調整し、そこへ洗濯機を設置していくことが多いです。

排水口の場所によっては、洗濯機を動かさず、そのままで排水口の掃除をすることができるのがメリットです。

ベランダに洗濯機を設置できるの?

基本的に、防水パンがある場所は排水口もあるので、ベランダでも洗濯機の設置はできます。
もちろん、蛇口やコンセントも必要です。

先程お伝えしたように、アースが取り付けられるコンセントがあれば、問題ないでしょう。
もし、それがないベランダの場合は、設置は避けた方がいいです。

蛇口に関しては、ジョイントがしっかり固定できるかの確認が必要です。
ジョイント対応ができない種類の蛇口に、無理矢理ホースを取り付けると、水漏れの原因になります。

また、外で使用している蛇口になりますので、長年使用していると劣化している場合もあります。
長年使用されているものか、取り付ける前に確認をしましょう。

テラスのようになっているベランダは、雨風を防いでくれるので問題はありません。
ですが、屋根がないベランダの場合、雨も日光も直接当たることになります。

製品が故障する原因を引き起こす可能性もあるので、そういったベランダへ洗濯機を置くのは避けて方がいいでしょう。

どうしてもベランダへ出さなくてはいけない場合は、洗濯機カバーなどで、雨や日光が直接当たらないようにしましょう。

ベランダに洗濯機用の排水口がない場合の対処法

ベランダに、防水パンがない場合があります。
また、洗濯機用の排水口が付いていない場合もあります。

ベランダに付いているのは、基本は雨水を逃がす排水溝が付いています。
洗濯機用の排水口がない場合は、その排水溝を利用することもできます。

ただ、洗濯機用ではないので、排水トラップのようなゴミをよけるものは付いていません。

また、排水溝が1軒に1つずつに付いていないことも多々あります。

このように2軒で1つの排水溝の場合は、お隣と共用で使用することになります。

洗濯機で利用したい時は、必ずその旨を伝えて、了承を得てから使用しましょう。
水が流れ出てくる場所なので、何も言わずに使用すると、トラブルの原因になります。

また、防水パンがない場合、ベランダへ直接置くことになります。

床へ直接置く場合、排水したもので洗濯機が水に濡れると、故障や感電のおそれがあります。
その場合は、かさ上げ台で、洗濯機と床にすき間を作りましょう。

かさ上げ台の高さは種類がたくさんあり、調整ができるので、設置する洗濯機や場所に合わせることができます。

蛇口の高さや洗濯機の扉の位置を確認して、設置しましょう。

もし、雨水よけの排水溝を、洗濯機の排水口代わりに利用する場合、排水ホースはできるだけ排水溝に近づけましょう。

全自動式の洗濯機の場合、勢いよく水を排水するので、排水ホースが短いと、ベランダが水浸しになったり、お隣のベランダへ流れ込む可能性もあります。

また、排水ホースを排水溝へ向けて固定しておかないと、水の勢いでホースの向きが変わってしまう場合もあるので、できるだけ排水溝へ近づけて、そちらの向きで固定して使用しましょう。

できるなら、洗濯機は、住む家で決められている設置場所へ設置することが望ましいです。

ベランダで洗濯機を使用したら排水口が詰まった?!

ベランダに設置した洗濯機をしばらく使っていたら、排水口が詰まってしまったという事がよくあります。
防水パン、排水溝、いずれを使用していても、詰まる可能性はあります。

その原因をいくつか探ってみましょう。

●ゴミが詰まる

洗濯機から排水される時、一緒にゴミが流れ出ます。
ほこりや糸くず、髪の毛など、細かいゴミが溜まってくるからです。

●節水が優れている洗濯機

今の洗濯機は、節水機能が優れているものが多くあります。

節水に優秀な洗濯機は、水を少量しか使用せず洗濯をします。
そのため、排水される勢いが、従来のものより弱く流れてきます。

今までは排水の勢いで流れていた細かいゴミが、流れることなくどんどん溜まっていき、詰まりを起こしてしまうのです。

上記のいずれの原因でも、防水パンの中の排水口が詰まってしまうと、防水パンから水が溢れ出し、そこら中が水浸しになってしまいます。

ベランダが完全防水されていなければ、下の階やお隣にも被害が及んでしまいます。

普段から、こまめに排水口の清掃はしておきましょう。

詰まった排水口の対処方法

排水口が詰まってしまった場合、掃除をしてゴミを取り出すしかありません。
詰まった排水口の、清掃方法をお伝えします。

排水口が洗濯機で隠れている場合は、排水口が見えるところまで洗濯機を動かしましょう。

見えている場合は、そのまま作業をしていきます。

1.排水口のフタを開けます。
これは持ち上げるだけで簡単に外れます。

2.フタを開けると排水トラップが見えます。
これを左に回してカチッとなれば、簡単に外れます。

3.排水トラップを外すと、ゴミが溜まっているのが分かります。
そして、水垢や汚れでぬるぬるしていると思います。

4.歯ブラシやスポンジで、外した部品全部を洗い流します。
お湯を使うときれいに落ちますが、ベランダにそのままゴミを流すと、排水口自体にまた溜まる可能性があります。

バケツにお湯を張り、その中で洗うようにすると、汚れがきれいに落ち、ゴミも流さずに済みます。

5.排水口を洗います。
大きなゴミは割りばしなどで取り、細かなゴミは流してしまいます。

6.排水トラップの部品を元へ戻していきます。
一番初めに戻す、コップ型の部品がありますが、ここに必ず水を溜めます。
水を溜めることで、下水から上がってくる臭いを防ぐことがで、必ず水は入れるようにしましょう。

以上の手順で掃除をすると、詰まりは解消され、水は流れます。

詰まった時は、すぐに試してみましょう。

洗濯機を快適に使用するために

室内とは違い、ベランダへ洗濯機を設置すると、多少の汚れや詰まりが気にならなくなってしまいます。
汚れやゴミが、目に見えないところで発生しているからです。

でも、日頃から定期的に排水口を掃除することで、詰まりは大幅に減らすことができます。

技術が進んだ今、節水や節電などの、優秀な家電品が販売されるようになりました。

しかし、そういった便利な面ばかりに目がいって、日頃の手入れを怠ってしまうと、詰まりや故障などを引き起こす原因にもなります。

便利だからこそ長く使っていけるように、日頃からこまめにお手入れをするようにしましょう。