睡眠途中に何度も起きる症状に悩まされていませんか。
睡眠時間を十分に確保できなかったり、睡眠の質が悪いと、次の日の体調はもちろん、なんだか気分も優れないものです。
「良く寝た~!」と気持ちの良い睡眠をとることができない原因を探っていきましょう。
また、睡眠の悩みを改善するために、その対処法もあわせてご紹介します。
不眠の症状はさまざま!睡眠途中で起きる症状は一体なに?
睡眠不足は翌日の体調を大きく左右するので、できるだけ質の良い睡眠をとりたいものです。
しかし、眠りが浅く、夜中に目が覚めてしまったり、日中眠くなってしまうことはありませんか。
そのような症状でお困りの方は、もしかしたら不眠なのではないだろうかと心配になってしまいますね。
ここでは、「不眠」とはどんな症状なのかお話をします。
「不眠」とは、精神的なストレスなどによって十分に睡眠がとれていない状態を指します。
「不眠」の症状は、主に【入眠障害】【中途覚醒】【早期覚醒】【熟眠障害】の四つに分類され、この中で一つの症状だけの方もいれば、複数の症状がある方もいます。
これら四つの主な症状の特徴は、以下の通りです。
【入眠障害】寝つきが悪い
【中途覚醒】睡眠途中に何度も起きる
【早朝覚醒】予定より早く目が覚める
【熟眠障害】良く眠れた感じがしない
これらの症状により、日常の生活に支障が生じている状態は「不眠症」と言えるでしょう。
睡眠途中で起きる【中途覚醒】とはどんなもの?
前項のように、「不眠」の症状の特徴には、主に四つあることが分かりました。
ここで、注目したいのが、睡眠途中に何度も起きる【中途覚醒】です。
このような症状が一晩に数回あり、また、その後なかなか寝つけなくなってしまうことが、週3回、3か月以上続いているケースは【中途覚醒】の可能性が高いと言えるでしょう。
これは、脳内の「覚醒(目覚める)」と「睡眠(眠くなる)」のバランスが崩れることが原因と考えられています。
また、60歳以上の高齢者の方が、このような不眠の症状になりやすい傾向があります。
人の眠りは、《レム睡眠》と、《ノンレム睡眠》を繰り返すサイクルがありますが、加齢と共にこのサイクルが不安定になり、【中途覚醒】が起こりやすくなってしまうのです。
しかし、中には20代や30代といった若い年齢層の方でも、不眠の悩みを抱えているケースがあります。
無意識のうちに、睡眠に悪影響な生活習慣が身についてしまっていませんか。
【中途覚醒】の原因となる生活習慣がないか、チェックしてみましょう。
睡眠途中に起きる【中途覚醒】になりやすい生活習慣とは!?
それでは早速、【中途覚醒】になりやすい生活習慣をチェックしましょう。
①脳と身体が十分に疲れていない
人が眠くなるメカニズムは、「疲れたから眠くなる」と「夜になると眠くなる」の二つのバランスで成り立っています。
もし、あまり疲れていないと感じた場合は、生活の中に運動をとり入れてみてください。
また、新しいことや、慣れないことをすると、脳も疲れます。
新しい料理に挑戦してみたり、家庭菜園をしてみるのも良いですね。
②睡眠のとり方
昼や夕方に仮眠をしていませんか。
仮眠のタイミングや量によっては、なかなか寝つけなかったり、睡眠途中で起きる原因になります。
仮眠は20分程度にし、就寝時間の9時間前までにしましょう。
③就寝前の飲酒
アルコールは一時的な入眠効果はありますが、眠りを浅くしてしまいます。
お酒は就寝の3時間前には飲み終え、適度な量に抑えましょう。
④日光を浴びない生活
日光を浴びることで、睡眠ホルモンのメラトニンが合成され、夜中にぐっすり眠れるような働きをしてくれます。
朝起きたら、カーテンを開けて部屋に光が入るようにしたり、日中のウォーキングも効果的です。
睡眠途中で起きる【中途覚醒】は過度のストレスが原因!?
【中途覚醒】は、生活習慣の問題だけではありません。
過度なストレスも、原因の一つとなります。
本来ならば、睡眠時は「副交感神経」が優位になり、脳と身体が休息しますが、ストレスが溜まると、自立神経が不安定になり、「交感神経」が優位になってしまいます。
「交感神経」は、ストレスのもとで働き、瞳孔が広がったり、心拍数が増えたり、覚醒度が上がる反応が出るのが特徴です。
そのため、寝つきが悪くなり、睡眠途中でも眠りが浅くなり、小さな刺激でも目が覚めやすかったり、夜中に何度も起きる症状が出てしまいます。
また、このようなストレスが原因で中途覚醒が起こるケースでは、目が覚めてからの寝つきが悪いのが特徴です。
対処法は以下の通りです。
〇ストレスを発散させる
趣味に没頭したり、好きなことをすると気持ちが落ち着き、リラックスできます。
〇ストレスを解消する
原因が分かっている場合は、できるだけ早く対処して、ストレスをとり除きましょう。
〇睡眠環境を整える
ストレスが溜まった状態では、音や光、温度を敏感に感じるので、快適な睡眠環境を整えましょう。
睡眠途中に起きてしまったときの三つの対策とは!?
睡眠途中に目覚めてしまい、なかなか寝つけないと気持ちも焦ってしまいますね。
ここでは、このようなときの対策についてお話しします。
①照明の光をできるだけ弱くする
室内照明や、室内まで光が届く照明はつけっぱなしにしていませんか。
目から入る強い光は、目が覚めてしまう原因になり得ます。
できるだけ弱い光で、安心して睡眠ができる環境を整えましょう。
②音楽をかける
音楽はスムーズな入眠に大きな効果があります。
その場合、ロックやパンクなどの激しい音楽は避け、クラシックやヒーリングミュージックなど、落ち着いた音楽を小さな音量で流しましょう。
聴き慣れている音楽であれば、より安心感を得られ、リラックス効果が期待できます。
また、タイマー機能などを活用し、睡眠中は音楽が止まるような工夫ができると良いですね。
③客観的に捉える
夜中に何度も起きると焦ったり、なかなか寝つけないと不安になるものです。
そんなときは、「年を重ねれば自然なことだ」「最近ストレスがあるからだろう」と客観的に見つめましょう。
「どうにかして眠らなくては!」と思うよりも、客観的に考え、眠れないことを自分自身で認めてあげることで、気持ちが楽になりリラックスできます。
最適な寝具選び!睡眠環境を整えて睡眠の質を上げる!
最後に、理想的な睡眠環境についてお話しさせてください。
これまでのように、不眠の原因となる事柄に対して、ひとつひとつ対処することはとても大切なことです。
そして、理想的な睡眠環境を整えて、さらに睡眠の質が上がるようにしましょう。
ここでは、睡眠環境をアップさせるための寝具の選び方をご紹介します。
【敷布団・マットレス】
・寝転んだときに、腰が反る感じがするなど、違和感がないものを使いましょう。
・柔らかすぎるものより、ほど良い硬さがあるものをおすすめします。
【掛け布団】
・ずっしりと重たい綿布団よりも、軽くて暖かい不毛布団が良いでしょう。
・身体へ負担をかけないように、軽い素材がおすすめです。
【パジャマ】
・就寝時は軽くて、身体を動かしやすい素材が最適です。
・摩擦抵抗の少ない、シルクや綿がおすすめです。
少しでも睡眠の質を上げることができるように、適切な寝具を選ぶこともポイントです。
睡眠途中に何度も起きるといったお悩みを抱えていたら、今お使いの寝具もチェックしてみてください。
睡眠は心と身体の元気の源!症状が一定期間続いたら医療機関へ!
夜中に何度も起きてしまい、なかなか寝つけなくなると不安になりますね。
まずは生活習慣を見直し、中途覚醒を起こしてしまう要因がないかチェックしてみてください。
また、ストレスを感じているときは早めに対処をしたり、上手に発散できると良いですね。
睡眠は翌日の体調にも大きく影響しますし、不眠が続くと心の元気もなくなってしまいます。
不眠の症状が一定期間続いている場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。