ベッドにすのこを選ぶメリットは?デメリットもあるの?

1日の疲れを癒すために、睡眠はとても大切なものですよね。
快適な睡眠を得るためには、使用する寝具にも大きな役割があります。

今回は、日本人ならではのアイデアが詰まったすのこベッドについてご紹介します。

すのこベッドは、ベッドが好きな方はもちろん、お布団が好きな方にも向いているアイテムだと考えます。

すのこベッドはどんな種類があるのか、また、メリットやデメリットはどのようなものがあるのか詳しく解説していきますので、買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

すのこを使ったベッドはどんな材質で出来ているの?

すのこのベッドに使用される木材は、主に4種類です。

湿気に強いことは第一条件ですが、それ以外にもそれぞれに特徴があり、ベッドにすることのメリットがあります。

・桐(きり)

最も軽く、熱伝導率が低いため発火しにくい木材です。
その特性を生かして、金庫の内部にも使用されるほどです。

吸湿性にも優れているため、湿気の多い日本の気候に、特に適した材質と言えます。
桐と言えばタンスが有名ですが、国産の桐は高級品のため、現在は輸入のものが多くなっています。

・檜(ひのき)

柔らかく加工しやすい木材でありながら、強度がとても高いのが特徴です。
さらに腐りにくく、防虫性にも優れています。

水に強く耐久性も優れているため、建築材やお風呂の材料として使用されることも多いですね。
檜風呂と言えばお察しでしょうが、香りが高いことも特徴の一つです。

・杉(すぎ)

杉も柔らかく、加工しやすい木材です。
空気も水分もたくさん含むことが出来るので、断熱性に優れていて湿気も調整することが可能です。

国内では杉が大量に植林されていて、かつ成長が早い木材なので価格が安定しており、ベッドとしても比較的安価で抑えられます。

・パイン材

パイン材は、日本でいうところの松にあたります。

非常に柔らかい木材で、心地良い肌触りと温かみがあります。
香りも良いため、リラックス効果も高い木材です。

このように、すのこと言っても木材でこれほどの差があります。
どれが良いかと言うよりも、それぞれにメリットがありますので、どれを選ぶかは好みで分かれると思います。

すのこのベッドはどんな種類があるの?

すのこのベッドと呼ばれるものは、本来は床から2.5~5cmくらいの高さで、純粋にすのこを敷いた形のようなものでした。

しかし、今では実にいろいろな形のすのこベッドが販売されています。

大まかに見ると、通常のベッド型で板張り部分がすのこになっているもの、そして折り畳みが出来るものに分けられます。

通常のベッド型には、すのこに脚が4本付いているだけの簡素なものもあれば、ヘッドボードやフレームまで付いているもの、ローベッドタイプなどがあり、また、ごく一部には下に収納が付いているものもあります。

そして、折り畳み型には、脚とキャスターが付いているもの、バネが付いているものが存在します。

折り畳み方も、二つ折り、三つ折り、四つ折りにするものがあり、イレギュラーなものではマットのようにくるくると丸めることが出来るものもあるのです。

また、ベッド型と折り畳み型の間を取ったような、ベッド型ですのこ部分だけを折り畳むことが出来る製品というものもあります。

さらには、ソファベッドがすのこで出来ているものもあるのです。

また、ベッド型は作りがしっかりしていて、フレームや収納が便利だというメリットがありますし、折り畳みには移動が出来るというメリットがあります。

次の項から、すのこベッドの詳しいメリットについて見ていきましょう。

すのこをベッドに使う最大のメリットとは

すのこをベッドに使用することでどんなメリットがあるのでしょうか。

先ほどは、木材をご紹介したのでお分かりのこととは思いますが、何といってもすのこは湿気に強い特徴があります。

先に述べた通り日本は湿気が多い国であり、家の中にカビが発生するということも少なくありません。

そこで、すのこベッドが役に立ちます。

すのこベッドの最大のメリットは、通気性に優れていることです。
そのため、湿気によるカビやダニの繁殖を防いでくれやすいのです。

また、通気性が良いことから夏場は涼しく快適に眠ることが出来ます。

そして、通気性を活かすために作りがシンプルなものが多く、一般的なベッドと比べるとベッドが室内を占めるスペースが少なく済みます。

また、木の質感を感じることが出来て、香りが強い木材もあるので癒しの効果もありますね。

しかし、すのこベッドは上に敷く寝具によっては、この最大のメリットを活かせていない場合があります。

その状況とは、せっかくの通気性を重い寝具で遮ってしまい、そのままにしているケースです。

そのため、寝具をこまめにケアしない方には、折り畳み型のすのこベッドを強くおすすめします。

折り畳み型のすのこのベッドはさらにメリットがたくさん!

ベッドを折り畳めるということは、どのようなメリットがあるのでしょうか。

まず、部屋のスペースの確保ができることが、第一のメリットといえるでしょう。
折るタイプも丸めるタイプも、お布団のようにしまうことが出来れば部屋が広く使えます。

特に狭小住宅では、ベッドを置かないことで確保出来るスペースは大きく感じることでしょう。

そして、和室でお布団を敷いて寝ていた方が、湿気対策にすのこベッドを使用するのならば、ベッド型では畳に脚の跡が付いてしまいますよね。

和室では、キャスターが付いていない折り畳み型か、ロールタイプの方が使い勝手が良いでしょう。

また、折り畳み型は、そのままお布団を干すことが出来ます。

丸めるタイプは除外されますが、キャスター付きの二つ折りタイプなどはお布団干しに特化していて、お布団を載せたまま窓際へ移動すれば、日当たりも確保出来ます。

通常のベッドですと、マットレスは重くて中々持ち上げられませんし、お布団だとすれば外に干すまでが一苦労ですので、家事を軽減出来るのは嬉しいですよね。

一つ注意点があるとすれば、ベッド型と比べるとどうしても簡単な作りのものが多いため、購入時にはしっかりと良い製品を見極めることが大切です。

すのこのベッドは肩こりや腰痛にも効果あり

すのこのベッドには、もう一つ忘れてはいけないメリットがあります。

それは、肩こりや腰痛が緩和出来るということです。

すのこベッドは、どれほど柔らかいとはいっても木材で出来ているため、通常のマットレスが載っているベッドと比べてはるかに固いです。

通常のマットレスですと、腰の落ち込みが大きいため、寝姿勢が歪んでしまうともいわれています。

しかし、すのこベッドですと寝姿勢は安定し、寝返りも打ちやすいです。

人が肩こりや腰痛になるには、寝返りの数と大きな関係があるといいます。
大人であっても、通常は一晩で20回程度の寝返りが必要なのです。

起きている時、ずっと同じ姿勢でいると身体が痛くなりますが、当然寝ている時も同じことで、身体の血液や水分が滞ってしまい、血行不良を起こしてしまいます。

そして、肩こりや腰痛の原因となるのですね。

柔らかい寝具で寝るのは気持ちの良いものですが、深く沈みこんでしまうと寝返りを妨いでしまうため、起きると身体が痛い、ということになるのです。

すのこベッドは寝返りをしっかりと打てるようになり、通気性の良さで寝汗なども抑えることが出来るため、気持ち良く眠れることでしょう。

すのこのベッドはメリットだけではない?

ここまで、すのこベッドのメリットを見てきましたが、どのようなものでもメリットだけということはありません。

すのこのベッドにもデメリットや注意すべき点がいくつかあります。

・ベッド下を収納として使えない

先ほど、収納付きのベッドもあると言いましたが、それはごく一部です。
最大のメリットが通気性のため、それを妨げる収納はおすすめ出来ません。

・きしむ音がする場合がある

製品によっては、通常のベッドと比べて木のきしむ音が目立つ場合もあります。
構造上仕方のないことですが、毎日のことになると、気になる方もいるでしょう。

・通常のベッドより強度が弱い

こちらも構造上仕方のないことですが、すのこの部分は隙間が空いているため、一部分に大きく荷重をかけると木が折れてしまうこともあります。

小さなお子さんは、ベッドに飛び込んだりする場合もありますので、注意が必要です。

・通気性は良いが、カビが絶対に生えないわけでは無い

通気性がメリットのため、多くの方がカビは生えないと思い込んでいますが、それは間違いです。

お布団が載っているならば規則的に干したり、マットレスならば通気を良くして湿気対策をする必要があります。

特に、日本の夏は湿気がとても高いので、すのこと言っても頻繁にケアをしないと、カビが生えることがあります。

・固い

先ほどは、固いことで肩こりなどを緩和するメリットにもなりましたが、固すぎて痛いと感じる方も多くいます。

こうして並べてみるとデメリットが多いように感じますが、一つ一つは大きな問題ではありません。
デメリットをメリットで塗り替えられるような、素敵なベッドが見つかると良いですね。

すのこベッドで良質な睡眠を

いかがでしょうか。

すのこベッドはたくさんの種類がありますが、それだけ関心が高く需要も大きい製品だと言えますよね。

今回ご紹介したこと以外にも、使ってみると自分だけが気づくメリットというのもあるかもしれません。

デメリットも理解した上で、自分に合うお気に入りのベッドを探してみましょう。