こたつが壊れてしまった!自分で簡単にできる修理方法は?

寒い日にこたつでぬくぬくぽかぽか、ほっとするひと時です。
でも、ある日突然、こたつが壊れてしまったら困りますよね?

「この程度で業者に頼むのもなぁ」
「すぐに使えるようにしないと困る」
という時に、自宅で修理できたら本当に助かります。

では、自分でできる方法があるのでしょうか?

今回は、自宅でできるこたつの修理方法をご紹介していきます。

こたつの種類や仕組みはどんなもの?

冬場にとても重宝するこたつ。
こたつに入って家族団らんというのも楽しいものです。

では、こたつにはどんな種類があって、どんな仕組みになっているのでしょうか?
修理方法もそれらによって変わってくるので、とても重要になります。

それぞれ、見ていきましょう。

【種類】

①堀りごたつ
こたつを置く場所の床を掘り、その掘った底部にヒーターを設置して温めるものです。

現在では、電気式のヒーターを底部に設置しますが、昔は、木炭・練炭・豆炭などが使われており、一酸化中毒になるなど、命の危険もあるものでした。

②やぐらごたつ
テーブルの裏にヒーターを設置したこたつです。

現在では、やぐらごたつの方が主流となっていますので、今回はやぐらごたつの修理方法をご紹介していきます。

【仕組み】

こたつの仕組みを簡単に言えば、こたつを温めるヒーターと温度を調節する機器、他にはテーブルとこたつ布団、コードから成っています。

では、各パーツを見ていきましょう。

*ヒーター

テーブルの裏やこたつの底部に設置してある「ヒーター」。
これは、現在は、3種類のものが主に販売されています。

①ハロゲンヒーター
耐熱性のよい石英管ガラスの中に、タングステン線コイルと、不活性ガスを入れてあるもので、速熱即暖性に高く、寿命も長くなっています。

②石英管ヒーター
優れた耐熱性をもつ石英管ガラスの中に、ニクロム線コイルが入れてあるもので、速熱即暖性は劣りますが、遠赤外線が多く出ているため、体の芯からぽかぽかと温まります。

値段も安く温かさは抜群ですが、すぐには温まらず、寿命も短いというデメリットもあります。

③コルチェヒーター
ハロゲンヒーターと基本的な造りは同じで、ハロゲンヒーターをより高度に造ったものです。

ハロゲンヒーターよりも寿命も長く、さらに速熱即暖性が高くなっていますが、その分値段が高いというデメリットもあります。

*温度調節の仕方

これには、2種類の方式があります。

①サーモスタット
こたつの温度を自動的に一定に保つための装置です。

ある一定以上の温度になると自動的にオフ状態になり、ある温度以下になるとオン状態になる、ということを繰り返すため、温度変化が大きくなってしまうデメリットもあります。

②コントローラー
コントローラーに内蔵されているサーミスタで温度を測り、マイコン制御を使ってオン・オフ状態にします。
温度変化に即したオン・オフ操作になるので、温度変化も小さいというメリットがあります。

*テーブル

テーブルの種類としては、4種類の形状・2種類の脚部の形状のものが売られています。

【形状】

①長方形
人気で1番種類も多いのが長方形のこたつで、長方形幅が小さいものは90cmのものから、大きいものは180cm以上のものがあります。

②正方形
1人暮らしの方におすすめのこたつが正方形のものです。
幅65cmのものなど、小さい部屋にも置けるものもあります。

③円形・楕円形
和室にも洋室にも合う円形や楕円形のこたつで、種類も豊富に取り揃えられています。

④ダイニングこたつ
ダイニングテーブルのこたつ版として、人気が出てきているのがダイニングこたつです。
継脚を外すと、ローテーブルとしても使えるものもあります。

【脚部】

①折れ脚
脚部を折り畳んでコンパクトに片付けられる形のものです。

②固定脚
ねじで取り外しができる、固定された脚のものです。

*こたつ布団

テーブルの形に合わせたこたつ布団がたくさん取り揃えられており、和室にも洋室にも合うバリエーション豊かなデザインがあります。

*コード

コードは2種類に分けられます。

①2ピンのコード
ヒーター本体にピンが2本付いているものです。
この場合、温度調節は本体でするので、コードにはオン・オフのスイッチしかありません。

②3ピンのコード
ヒーターにピンが3本付いており、温度調節コントローラーが手元に付いているものです。

修理方法を探るためにこたつが壊れる原因を知ろう

こたつの種類や仕組みなどを見てきましたが、では、なぜ壊れてしまうのでしょうか?
修理方法を探るためにも、その原因を見ていきましょう。

*ヒーター部分

①温度ヒューズが切れた
これは、こたつが異常に高温になった時に溶けて、電気を通じなくすることにより、これ以上の温度上昇を防ぐ部品です。

このヒューズという部品は、もともと10年以下しかもたないもので、メーカーも10年以下での交換を推奨しています。

また、通電加熱されることにより、伸びたり縮んだりを繰り返すたびに細くなっていき、使い続けることによって、許容電流以下でも切れるようになってしまいます。

このことにより、ヒューズが壊れ、結果的にこたつが正常に動かないということが起こり得ます。

②経年劣化
ヒーター部分も、メーカー推奨は10年以下での交換です。
そのため、ずっと使っていると経年劣化を起こし、ヒーター部分が正常に動かなくなってしまいます。

*テーブル

①脚が折れる
こたつを移動させる時にどこかにぶつけたり、子どもたちが蹴って壊したりと、脚が折れることはたまにあります。

また、ねじの部分にヒビが入ったり、ということも多いようです。

*コード

①破れる
コードを曲げたり、引っ張ったり、足を引っ掛けたりするなどして、外側にある被膜が破れて、中の導線がむきだしになったりすることがあります。

②プラスチック部分が壊れる
ヒーターにあるピンに差し込む部分であるプラスチックが割れてしまうことがあります。

このように、こたつが壊れる原因には、いろんなものがあります。
その中でも、自宅でできる修理方法を次で見ていきましょう。

こたつのヒーターの修理方法は?

ヒーターが壊れた場合、自分でできる修理方法はどんなものがあるのでしょうか?
温度ヒューズが壊れた場合と、経年劣化で壊れた場合の対処方法を見ていきましょう。

*温度ヒューズが壊れた場合

まずは、こたつの取扱説明書を見て、使用されている温度ヒューズの温度を確認します。

自分で取り付けるため、念のために、記載されている温度よりも、低い温度ヒューズをご用意下さい。
また、圧着用のスリーブも入っているものを購入して下さい。

工具は、プラスドライバーと、ラジオペンチ(普通のペンチでも可)、テスターをご用意下さい。

【1】ヒーターをこたつから取り外し、ヒーターのカバーを外す。

【2】温度ヒューズの上にある絶縁パイプをずらし、ヒューズの圧着部分をペンチを使って切る。

【3】絶縁パイプの長さに合わせて、新しい温度ヒューズの長さを調整しておく。

【4】圧着スリーブで温度ヒューズと線をつなぐ。

【5】線が抜けていないことを確認したら、テスターで導通しているか確認。

【6】絶縁パイプを被せ、電源コードを取り付けて、また導通確認。

温度ヒューズの修理方法をご紹介しましたが、電気系統の場所であるため、自信のない方は自分で修理はしないようにして下さい。

*経年劣化で壊れた場合

この場合は、ヒーター自体を交換する必要があります。

電気店やホームセンターなどに売ってあるので、自宅にあるこたつの取扱説明書を確認して、取り付け可能なヒーターを用意して下さい。

工具は、ドライバー1本だけで大丈夫です。
ここでは、一般的な取り付け方法をご紹介します。

【1】こたつに付いている壊れたヒーターを取り外す。

【2】新しいヒーターを、こたつの所定の場所にビスで取り付ける。

【3】電源コードを取り付けて、温かくなるかの確認をする。

以上で交換終了です。

こたつテーブルの修理方法は?

こたつの脚が折れたり、ねじの部分がヒビ割れたりと、何かとテーブルが壊れることもあると思います。
テーブルが壊れてしまうと、こたつとしての役割が果たせなくなり、本当に困るものです。

では、テーブルが壊れた場合の修理方法はどのようなものがあるのでしょうか?

*こたつの脚にあるねじ穴が緩んだ場合

まず、ホームセンターなどで、エポキシ系接着剤を購入します。
これは、2種類の接着剤を混ぜ合わせて使うものです。

【1】最初に、テーブルを水平なところで裏返す。

【2】緩んでいるところの脚のねじを外す。

【3】ねじ穴のところに混ぜ合わせた接着剤を爪楊枝などで入れて、ねじを締める。

【4】はみ出した接着剤は、きちんと拭き取っておく。

【5】その後、乾燥するまでそのままにしておく(できれば24時間乾燥させた方がよい)。

*テーブルとの接合部分が壊れた場合

ホームセンターなどで、エポキシ系接着剤と、布ガムテープを用意して下さい。

【1】ヒビが割れている部分に、ヘラなどで接着剤を塗り、固まるまでギュッと力を入れて押し付ける。

【2】完全に固まった後(できれば24時間乾燥させた方がよい)、布ガムテープでぐるぐる巻きにして補強する。

【3】その後、テーブルに取り付ける。

これだけでは心配という方は、さらに補強を加えた方がよいかもしれません。

その場合は、ステーと呼ばれる金具をホームセンターなどで購入し、脚の部分とテーブルの接合部分に取り付けて下さい。

こたつのコードが原因なら買い替えよう

こたつのコードも、中の導線が見えていたり、切れてしまったりと、何かと壊れる場合もあります。
ただ、コードは電気が流れる場所なので、自分で修理するのをあまりおすすめしません。

なぜなら、修理方法によっては、ショートを起こして火事になったり、感電したりという場合もあるかもしれないからです。

そのため、コードが壊れた場合は、買い替えるのがおすすめです。
ただ、買い替える上で注意していただきたいのが、コードには2つの種類があるということ。

では、その注意点を見ていきましょう。

*2ピンのコードの場合

2ピンのコードの場合は、オン・オフのスイッチのみなので、あまり互換性ということを気にしなくても大丈夫です。

そのため、ホームセンターなどで売っている2ピンのコードを購入して交換するだけです。
ただ、購入する前に、現在使っているこたつの取扱説明書で、対応電流の確認はして下さい。

*3ピンのコードの場合

3ピンのコードの場合は、メーカーによって、3つのピンの位置が違っていたりすることがあります。
そのため、今現在使っているメーカーの対応コードを購入して下さい。

違うメーカーのものを使うと、万が一、ショートしたり感電したりすることもあるかもしれませんので、絶対にやめて下さい。

購入する前に、取扱説明書で対応するコードを確認して下さい。
もし、取扱説明書がないという場合は、ヒーターの部分に書いてあったりするので、必ず確認して下さい。

どうしてもメーカーの対応するコードが見つからなかったり、分からなかったりする場合は、ヒーターごと取り替えるというのも1つの手段です。

上記でも書いてある通り、ヒーターの交換はとても簡単なので、ぜひ検討してみて下さい。

こたつを長持ちさせるために気をつけることは?

こたつの壊れる原因や、修理方法を見てきましたが、できればこたつを長く使っていきたいものです。
では、こたつを長持ちさせるにはどうすればよいのでしょうか?

*電源はこまめに切ること

使う回数が多いと、その分ヒーターの寿命は短くなります。
そのため、誰もこたつに入っていない時は、電源を切っておきましょう。

*コードの取り扱い注意

こたつの壊れる部分で多いのがコードです。

踏んでしまったり、乱暴にコンセントから抜いたり、無理に曲げたりしないで下さい。
破損して火事の原因になってしまう場合もあります。

*ヒーターのほこりを取ること

こたつのヒーター部分は、とてもほこりが溜まりやすいものです。
ほこりが溜まったまま使い続けると、異臭がしたり、温まりにくくなったりと不具合が出てしまいます。

そのため、せめて1年に1回はほこりを取った方がよいでしょう。

《ヒーターを取り外さない場合》

【1】ヒーターに付いているほこりを掃除機で取る。

【2】エアブラシやエアダスターなどを使って、細かいところのほこりを吹き飛ばす。

【3】乾いた雑巾などで汚れている部分を拭く。

【4】細かいところの汚れは、綿棒などで掻き出す。

《ヒーターを取り外す場合》

【1】ヒーターをこたつから外し、さらにカバーも取り外す。

【2】カバーやヒーター本体に付いているほこりを掃除機で取る。

【3】乾いた雑巾などで汚れているところをきれいにする。

【4】細かいところは綿棒などで汚れを掻き出す。

【5】綺麗になったら、ヒーターをこたつに取り付ける。

寒い冬はこたつで快適に過ごそう!

自分でできるこたつの修理方法やメンテナンス方法などをご紹介してきましたが、いかがでしたか?

こたつとは、日本人にとって、切っても切れない冬の必需品のようなものです。

寒い冬を、こたつで温まりながらゆっくりと過ごしたいですよね?

そのためには、日頃からきちんとしたメンテナンスや、万が一壊れた場合の的確な修理が必要になってきます。
ぜひ、現在お使いのこたつを大事に大事にお使いいただき、寒い冬を乗り切りましょう!