普段、ベッドシーツをどのような基準で選んでいますか?
きっと、価格の安さやデザインの好みだけで選んでしまう方も多いでしょう。
しかしながら、選び方次第で使いやすさや睡眠の質に差が出てくるといいます。
そのため、適切な選び方を知ることが大切なのです。
そこでまずは、ベッドシーツの形状から詳しく見ていきましょう。
ベッドシーツの形状
はじめにチェックしたいのは、ベッドシーツの形状です。
ベッドの場合、主に「ボックスシーツ」と「フラットシーツ」に分類されますが、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
特徴を把握することで、選び方のヒントが得られるはずです。
<ボックスシーツの場合>
ボックスシーツは、底面にゴムが入っているため、すっぽりとマットレスを覆うようにかぶせるタイプとなっています。
マットレス向けではあるものの、敷布団に使うこともできます。
また、「クイックシーツ」という名称で販売されていることもあります。
●メリット:取り付けが簡単でずれにくい
●デメリット:フラットシーツよりも値段が高め
<フラットシーツの場合>
フラットシーツは、ゴムなどの細工はなく一枚の布状となっています。
そのため、マットレスの底面に挟み込んで使用します。
●メリット:洗いやすくお手入れが簡単、ボックスシーツよりも値段が低め
●デメリット:取り付けに時間がかかり、少々ずれやすい
「ボックスシーツ」と「フラットシーツ」を比較してみると、取り付け方やずれやすさ、値段設定に違いがありました。
少々値段が高くても、簡単に取り付けられるほうがいいのなら「ボックスシーツ」を。
「取り付けに多少時間がかかってもいいから値段の安いものを」と考えの方は、「フラットシーツ」が最適なのではないでしょうか。
ベッドやマットレスの設置環境や、ご自分の求めるポイントを整理してから選んでみてください。
季節ごとの選び方!夏場におすすめなベッドシーツとは?
ここからは、ベッドシーツの素材について考えていきます。
当然ながら日本には四季がありますので、季節ごとにベッドシーツの選び方も変える必要があります。
まず、気温の上がる夏場には、サラッとした涼しい使用感のベッドシーツが適しています。
代表的なのは、「リネン(麻)」素材です。
リネン生地は、亜麻の茎が原料となっており、中でもアイルランドで生産されたリネンは高品質なことで知られています。
そんなリネン生地には、どんな性質があるのでしょうか。
①吸水性に優れている
吸水性はコットンと比べると、およそ4倍にもなります。
また、吸水性だけでなく発散性も抜群で、衛生的な状態を保ちやすいといえるでしょう。
②長持ちする
丈夫な繊維でつくられたリネン生地は、強度も十分で長持ちする傾向にあります。
水気にも強いため、洗濯も気兼ねなく行えます。
③汚れにくい
リネンに含まれた「ペクチン」という成分が繊維をコーティングしているため、汚れにくくなっています。
④使い込む楽しさがある
リネン生地は、使用しているうちにやわらかな肌触りへと変化していきます。
よって、使い込んでいくうちにベッドシーツへの愛着が湧いてくるかもしれませんね。
季節ごとの選び方!冬場におすすめなベッドシーツとは?
続いては、冬場に適したベッドシーツの選び方についてお話しします。
寒さが厳しくなる時期には、寝つきを考慮してフワフワとした素材のベッドシーツを選びたいところです。
そこでおすすめなのが、「マイクロファイバー」素材です。
マイクロファイバーは、細く加工した化学合成繊維(ポリエステルなど)を原料としています。
その細さは、なんと「8マイクロナノメートル」で、髪の毛と比較すると100分の1以下だといいます。
細くて繊細な1本1本が、やわらかな肌触りを生み出しているのですね。
また、マイクロファイバー繊維には、吸水性と保湿性が高まる加工が施されています。
そのため、汗などの水分を吸いやすい上に、軽くてあたたかいのが特徴です。
さらに、速乾性にも長けています。
冬にこもりやすい湿気も、数時間干せばカラカラに乾いてしまうでしょう。
しかしながら、耐久性に少々難があるため、洗濯する際は必ずネットに入れて「ソフトモード」で洗ってください。
また、高熱にも弱いのでアイロンがけは避けたほうがいいでしょう。
ベッドシーツを清潔に!衛生面を優先させたいときの選び方
次に、ベッドシーツを衛生的に使用したい場合の選び方について考えてみましょう。
まず、寝具で気になることの代表格といえば、害虫「ダニ」です。
ダニが発生してしまうと、ベッドシーツのみならずマットレス本体まで買い替えなければいけなくなるかもしれません。
そうならないよう、不安な方は「防ダニ加工」のベッドシーツを使ってみてください。
商品によって仕様や効果はさまざまですが、高密度に繊維を編み上げることで、ハウスダストを防げるものがあります。
●参考商品【アルファイン 防ダニ ボックスシーツ】
こちらのベッドシーツは、楽天市場「エムール」にて取り扱われています。
繊維同士の隙間をなくし、ダニが入り込めないようにしてあります。
有害な薬剤を一切使用していないので、小さなお子さんがいるご家庭でも安心して使用することができます。
ダニだけでなくカビにも要注意!
さて、次に気になるのは、「カビ」の発生でしょうか。
人は眠っているあいだに、たくさんの汗をかくといわれていますから、やはり寝具にはカビが生えやすくなります。
寝具にカビが発生してしまうと、鼻炎や喘息、アトピー性の皮膚炎を発症してしまう恐れもあるといいます。
そのため、「防水加工」のベッドシーツにも着目しておきましょう。
汗をかきやすい人や、お子さんがおねしょをしてしまう可能性があるご家庭の場合におすすめです。
●参考商品【ニトリ:ベッド用 防水ボックスシーツ】
ベッドシーツの裏面に「ポリウレタンコーティング」がなされています。
もちろん水洗い可能なので、汚れたときには洗濯機で丸洗いしてください。
また、通常のベッドシーツの上に、防水仕様の「マットレスプロテクター」をかぶせるといった方法もあります。
睡眠時の環境や用途に合わせて、選び方を検討してみましょう。
ツルツルしたベッドシーツが好みだったら?
最後は、ベッドシーツに滑らかな肌触りを求める場合の選び方について見ていきます。
ツルツルとしたベッドシーツは、見た目にも高級感があり、ホテルライクな寝室にはぴったりでしょう。
代表的な生地は、「シルク(絹)」ですね。
シルク最大の魅力は、しなやかな肌触りや風合いにあります。
また、アミノ酸を含んだタンパク質繊維のため、人の肌にもやさしいのがメリットです。
それだけでなく、機能性にも富んでいます。
吸湿性や通気性、保温性などを兼ね備え、季節を問わず快適に使用することができます。
さらに、静電気が起きにくいことや、天然のUVカット機能まであるのには驚きです。
このように、健康効果や美容効果が期待できるシルクですが、水分に弱くシミができやすい性質があります。
よって、取り扱いには十分に注意していきましょう。
ベッドシーツも大事な寝具のひとつ
この記事では、ベッドシーツの適切な選び方についてお話ししてきました。
ベッドシーツは眠っているあいだ、直接肌に触れることもあります。
そのため、できるだけ品質や触り心地にこだわってください。
ご自分の求めているポイントや用途をしっかりと把握し、快適な睡眠環境を手にしましょう。