お布団や衣類、畳など、ダニはどこにでも潜んでいる厄介者です。
そんなダニの弱点は熱です。
驚くことに、ドライヤーの温風でダニを死滅させることができるとも言われています。
しかし、実際の効果はどうでしょうか。
ダニの特性について知り、果たしてドライヤーでどのように退治できるのか、その謎に迫ってみましょう。
対策と予防がしづらいダニってどんな特性?
私たちの生活環境で最も身近なダニは、体長が0.1~0.3ミリほどで、目視することが難しいほどの小さな体をしています。
そのため、対策や予防がしにくいのが現実です。
特に、家の中で注意をしなくてはいけないのが、お布団です。
ダニは人の皮膚カスが大好物で、お布団に落ちているエサを食べてどんどん繁殖しているのです。
朝起きたら体の一部分が集中的に刺されていたり、くしゃみや痒みなどのアレルギー症状が出たりした場合、お布団に潜んでいるダニが原因かもしれません。
ダニの被害は想像以上に深刻で、痒みや痛みだけにとどまらず、アレルギーや感染症被害、そして食害までもが確認されているようです。
また、1年中いるダニですが、梅雨入り前の5月から、気温が下がる10月頃までは、大量に発生する時期です。
繁殖スピードがとても早いので、対策をとらないで過ごしていると、いつ被害に遭ってしまうか分かりません。
ダニが好む環境は「高温多湿」と「エサ(皮膚カスなど)が多い場所」です。
逆に、弱点は「熱」と「乾燥」です。
このように、ダニの特性をよく理解した上で、対策をしっかりとっていきましょう。
次項では、ドライヤーを使ったお布団のダニ対策についてお話しします。
ダニの弱点を責める!ドライヤーでダニ対策は可能!?
ダニの特性はお分かりいただけましたでしょうか。
「日本の家にダニがいない家はない」とも言われているほど、ダニはどこにでも潜んでいると言われています。
先ほども触れましたが、ダニの弱点は、「熱」と「乾燥」です。
それならば、ドライヤーはダニ対策にもってこいですね。
ダニは、およそ50度以上の高温で死滅すると言われています。
50度の熱では20~30分で死滅し、60度の熱ではさらに短時間で死滅するようです。
このことから、なおさら「ドライヤーの熱でお布団に潜んだダニを駆除するのは可能だ!」と思うでしょう。
確かに、ドライヤーの温風は80~120度ほどあるわけですから、問題なくダニを駆除できてしまいそうです。
しかし、そう簡単にはいかないのです。
次項では、その理由をご説明します。
ドライヤーでお布団に潜んだダニを死滅させるのは難しい!
理論的に考えると、ドライヤーからは、およそ80~120度の温風が出てくるのですから、その温風を当てた部分のダニは死滅します。
しかし、お布団に対してドライヤーの吹出口が小さすぎることが問題です。
ドライヤーで温風を当てた箇所のダニを退治しても、その近辺にいるダニは、お布団の奥へ、端っこへと、逃げていってしまいます。
さらに、厚みがあるお布団では、温風を当てた裏側までは熱が届きません。
お布団全体を一気に温風で高温にできたら効果的ですが、それは不可能ですね。
そのため、ドライヤーでお布団全体のダニ駆除はかなり難しいと言えます。
しかし、服やブーツなど、比較的薄い素材で、小さいものであれば、ドライヤーで駆除をすることはできるでしょう。
そのときには、掃除機などでダニの死骸も必ず吸い取るようにしましょう。
ダニの死骸からも、アレルギー反応を起こすことがあるので忘れないようにしてください。
枕のダニ駆除にはドライヤーが使える!?
お布団のダニ駆除は一部分はできても、全体的には不可能に近いことが分かりましたね。
しかし、枕であればダニ対策をすることができます。
頭皮の痒みや鼻炎は、普段使っている枕のダニが原因かもしれません。
枕のダニ対策は、ドライヤーが活用できますので、ぜひ参考にしてください。
枕に潜むダニも、もちろん「熱」と「乾燥」を苦手とします。
そのため、ドライヤーからの熱を逃がさないように、枕全体を一気に温めることがポイントです。
大きめのリュックやナップサックなどに、枕を入れ、ドライヤーの温風を送り込みます。
適度に空気が抜けますが、枕全体に熱が行き届き、枕のダニは駆除できます。
さらに、枕カバーは洗濯して、アイロンがけをするとより効果的ですね。
アイロンの熱で、枕カバーもばっちりダニ駆除できます。
このとき、アイロンのスチーム機能は、蒸気で湿気を与えてしまうので、使わないようにしましょう。
また、ドライヤーの温風を当て続けると、発火して火事になる恐れがあります。
その点も十分に気を付けておこなってください。
お布団の天日干しではダニは駆除できない!?布団乾燥機がおすすめ!
さて、ここからは、ドライヤーよりもおすすめできるダニ対策をご紹介します。
まず始めにお伝えしたいのは、天日干しがダニの駆除には効果がないということです。
もちろん、お布団を天日干しすることは良いことです。
天日干しの効果で期待できるのは、ダニ駆除ではなく、乾燥です。
ダニの弱点は「熱」と「乾燥」なので、カラッと晴れた日に天日干しをすれば、ダニが住みにくい環境づくりはできます。
さらなる対策をとるのであれば、布団乾燥機がおすすめです。
最近は、「ダニ退治コース」などがついた布団乾燥機も多く販売されています。
ダニが死滅する50度以上の温風で、一気にお布団全体をムラなく温めることができるので効果抜群です。
また、布団乾燥機がないという方は、コインランドリーへ持ち込むのも良いでしょう。
コインランドリーの乾燥機は大容量なだけではなく、高温の熱風を大量に発生させる上に、大きく回転するため、お布団を叩く効果もあります。
高温でダニは死滅し、死骸やフンを叩き落とすことが期待できます。
このように、ダニを駆除するには、一気にお布団全体を高温にすることが必須となります。
ダニ対策は便利なグッズをあわせて使うと効果的!
最後に、ダニを駆除する便利なグッズをご紹介します。
ドライヤーを使ったダニ駆除や、天日干し、そして布団乾燥機など、さまざまな方法にあわせて、便利なグッズを使ってダニ対策をすると、より効果も期待できそうですね。
【ダニ捕りロボ】
置くだけのダニ駆除マットです。
強力な誘引剤の働きで、ダニをおびき寄せて、一網打尽にします。
また、死骸はマットの中に集まるので、そのままゴミ箱へ捨てられます。
天然由来の材料が使われているので安全性も高く、妊婦さんやお子さんのいる家庭でも、安心して使えるでしょう。
【ダニクリン Wケア】
ダニが潜んでいるであろう、お布団や衣類、カーペットなどにスプレーすることで、ダニを寄せつけにくくする効果があります。
寝具でも安心してスプレーできるように、肌への刺激を少なく、口が触れても問題のない成分を取り入れているようです。
このような便利なグッズも併用して、ダニ対策をおこなってくださいね。
どこにでもダニは潜んでいる!ダニ対策をして快適な生活を!
いつもお掃除をして綺麗な家でも、「ダニがいない」とは言えません。
しっかりとダニ対策をしなければ、ダニによる被害を受けてしまうかもしれません。
ドライヤーでのダニ駆除も可能ではありますが、吹出口が小さいので、駆除できる範囲が限られてきます。
便利な駆除グッズも多く販売されているので、それらもあわせて上手に使い、ダニ対策をおこなってください。