赤ちゃんの寝顔は、周囲の人を癒してくれる不思議な力があります。
そして、この寝顔をじっと見ていると、赤ちゃんがふと笑う場面に遭遇することがありませんか?
時にはケタケタと声を上げて笑う赤ちゃんもいますが、どのような理由で笑っているのか知りたくなる方もいるかと思います。
今回は、赤ちゃんが睡眠中に笑うのはいつからなのか、またどんな理由があるのかをまとめてみました。
睡眠中の赤ちゃんが笑うのはいつから?
赤ちゃんは産まれてからしばらくの間、あまり表情が動かないものですよね。
もちろん、お腹が空いたりおむつが濡れていたらきちんと泣いてお知らせをしてくれるものですが、笑顔を見られるのはまだまだ先だというイメージがあります。
しかし、実際の赤ちゃんは新生児期から笑顔を見せてくれるものなのです。
赤ちゃんが気持ち良さそうに眠っている時、ふいに顔がにっこりと笑うように見えることがあります。
それは、何か面白いことや楽しいことがあったというわけではなく、筋肉が緩んだ時に起こる神経反射のひとつであり、生理的な現象なのです。
それを「新生児微笑」もしくは「生理的微笑」と言います。
赤ちゃんは少しでも不快なことがあると、中々眠ってはくれませんよね。
しかし、おむつはキレイでお腹もいっぱいで「心地良いなぁ」と感じれば、ぐっすりと眠ってくれます。
そうした快適な睡眠中に笑うというのは、単なる筋肉の弛緩とは言いきれないと思いませんか?
人間は心地良い時やリラックスしている時には、赤ちゃんだって自然と笑顔が出るものだと考えた方が楽しくなりますよね。
赤ちゃんは睡眠中にどんな風に笑うの?
さて、睡眠中の赤ちゃんはどんな風に笑うのでしょうか?
新生児であっても、眠っている時に見られるのは微笑みだけではありません。
大きく声を出して笑う赤ちゃんだっているのです。
笑い方にも個人差があって、新生児の頃から「ふふっ」と大人のような笑い方をする赤ちゃんがいれば、「ヒッヒッ」と引き笑いのような声を出す赤ちゃんもいます。
少し大きくなると笑い方はより多様になってきて、「ケタケタ」と聞こえるような大笑いをする赤ちゃんや、「あはー」と一息で長く息を吐き出す赤ちゃんもいます。
笑った反動でしゃっくりが出てしまう赤ちゃんもいますよね。
一方で、全く笑顔を見せない、声を上げて笑わない赤ちゃんももちろんいます。
赤ちゃんが中々笑ってくれないと「病気なのでは」と心配するお母さんもいらっしゃるかもしれませんが、笑わないだけならば、さほど心配することはありません。
前述した通り、笑うまでは個人差がありますので、生後6ヶ月くらいまでは、あまり笑わない赤ちゃんもいます。
また、もっと大きくなってからでも、お母さんのあやし方が赤ちゃんとは合わない場合などは全く笑わずに、いつもと違うことをすると大笑いに繋がることがあります。
あまり小さな頃から笑い方で悩むことはありませんので、お母さんも不安な顔をしないで、赤ちゃんに笑顔を向けてあげるようにしてみてくださいね。
赤ちゃんが睡眠中に声を出して笑う時は?
新生児微笑については述べましたが、声を出して笑う赤ちゃんは、どのような理由から笑っているのでしょうか?
新生児の場合には、声を出していても反射の一種のため、楽しい笑いとは異なる可能性が高くなります。
しかし、生後2ヶ月を経過した頃から赤ちゃんは自発的に笑う「社会的微笑」が表れ、笑顔を向けてあげると笑顔で返してくれるようになってきます。
しかし、ここではまだ「楽しい」などの感情と言うよりも、相手の真似をしているだけなので、楽しいという感情から声を出して笑うのは、一般的には生後6ヶ月前後だと考えられます。
この頃に声を出して笑っていれば、嬉しい・楽しいなどの感情が表れていると考えられるので、あやしてみると笑い声がさらに大きくなることもあります。
つまり、睡眠中であっても楽しい夢を見て笑っている可能性が高いのです。
もちろん、夢の内容を赤ちゃんが教えてくれるわけではありませんので、必ずしも楽しい夢で笑っているのだと断言できるわけではありません。
そして、人が夢を見るのはレム睡眠の時だと言われています。
赤ちゃんは胎児期からしっかりとレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されているので、産まれた時、またはそれ以前から夢を見ていると考えても問題ないでしょう。
筋肉の弛緩よりも楽しい夢を見て笑っていると考える方がかわいらしく、お母さんとしても嬉しい気持ちになるのではないでしょうか。
赤ちゃんが笑うことで得られるメリットとは?
ここまで、赤ちゃんの様々な笑い方を見てきましたが、赤ちゃんが笑うことには大きなメリットがあるのをご存知でしょうか?
お母さんから見れば、赤ちゃんが楽しそうに笑ってくれるだけで、十分なメリットになり得るでしょう。
しかし、赤ちゃん自身には脳の発達とも関わる大きなメリットがあるのです。
赤ちゃんの脳は、シナプス(神経細胞の接合部分)が増えることで発達を促します。
シナプスは、「よく動き」「よく眠り」「よく喋る」ことで増えるものですが、そこに「よく笑う」も脳にしっかりと刺激を与えてくれる要因として追加されます。
3歳までの間にシナプスは活発に増え続け、脳の大部分の発達が進むと言います。
そのため、3歳までの間は赤ちゃんにたくさん笑ってもらうと良い、ということになりますね。
また、赤ちゃんに限らず大人でも、笑うことで気持ちが前向きになったり、悩みが半減したり、ストレスが軽減したりと、良いことはたくさんありますよね。
正に「笑う門には福来る」や「笑いは百薬の長」ということになりますね。
睡眠中でも赤ちゃんが笑ってくれるのは毎日が楽しい証拠です。
赤ちゃんの笑いとお母さんの笑いがどんどん増えていくと、相乗効果で家庭がますます明るく包まれることでしょう。
赤ちゃんが笑わない時にはどうしたら良い?
赤ちゃんが笑うと良いことばかりとは言っても、個人差があるので「笑わない赤ちゃんはどうしたら良いの?」と悩んでしまうお母さんもいらっしゃるかもしれませんね。
先ほど述べた通り、笑わないことで悩む必要は全くありませんが、やっぱり笑顔を早く見たいという方もたくさんいらっしゃるかと思います。
そんな時には、まずお母さんが心の憂いを表情から消して、たくさん笑う顔を赤ちゃんに見せてあげてくださいね。
赤ちゃんが笑わないと心配や不安が先に立ってしまって、赤ちゃんをのぞき込むときに表情が曇ってしまっている可能性があります。
もちろん不安は消そうと思って消せるものではありませんよね。
しかし、「かわいいなぁ」や「にこにこー」などのプラス言葉を出しながら赤ちゃんをのぞいてみると、自然と笑顔になれるかもしれません。
起きている時には、できるだけたくさん話しかけてあげるのも良い方法です。
睡眠中にもできることはあります。
頭をやわらかく撫でてみたり、そっと抱きしめたりトントンと寝かしつけたり、いつもしていることでも少し時間を長く取ってみてはいかがでしょうか。
赤ちゃんはスキンシップが大好きです。
お母さんは毎日忙しく、赤ちゃんが眠ったら別のお仕事もたくさんあるかもしれませんが、たまには家事を少し怠けても良いのではないでしょうか。
まずはお母さんがゆったりと笑顔になれる方法から探してみてくださいね。
赤ちゃんが笑うツボはどこにある?スマホに頼るのは良くない?
「眠っている時には笑うけど、起きている時には赤ちゃんが中々笑ってくれない」と悩むお母さんはいらっしゃるでしょうか。
せっかくかわいい赤ちゃんの笑顔は、睡眠中だけではなく、起きている時にももっとたくさん見たいものですよね。
ここでは、赤ちゃんの笑うツボや笑わせる方法などをご紹介していきます。
赤ちゃんは、好奇心が旺盛で新しいものが大好きです。
だから、同じ方法を続けていても、ずっと笑ってくれるとは限りません。
「昨日はこの遊びで笑ってたのに」なんてこと、よくありますよね?
ひとつふたつの遊び方ではなく、常に新しい遊び方を探してみるようにしましょう。
例えば、こちょこちょとくすぐったり、「いないいないばぁ」をしてみたり、歌を歌いながら軽く手を揺らしてみるのも良いでしょう。
どれもこれも使い古された遊びのようですが、言葉と身振り、スキンシップを合わせた遊びは赤ちゃんが好むものです。
もちろんこれだけに留まらず、お母さんが遊びを考案するのも良いですね。
ただし、スマホを使った遊びに関しては控えた方が良いでしょう。
今はスマホのアプリや動画サイトで赤ちゃんを楽しませてくれるものがたくさんあります。
しかし、赤ちゃんでもスマホの依存症になったり、「視力の低下」や「コミュニケーション能力が育たない」などの悪影響が出る可能性が高くなります。
赤ちゃんに笑ってもらうために、お母さんの心と身体を使って、楽しい遊びをしてみてくださいね。
ずっと赤ちゃんが楽しく笑えるように
赤ちゃんは月齢と共に笑顔が増えて、笑い方もどんどん変わっていきます。
今の寝顔も笑顔もいつまで続くか分からず、気付いたらまたひとつ成長しているかもしれません。
どの月齢の時の笑顔も見逃すことのないように、また赤ちゃんがずっと笑顔でいられるように、お母さんと赤ちゃんでたくさん触れ合って、楽しい日々を過ごすようにしてみてくださいね。