新築一戸建てのキッチンインテリアを考えるとき、おしゃれにしたいと夢や希望を胸に抱くことだと思います。
ただ、「自分の好み」ばかりを優先してしまい、使い勝手が悪いキッチンになったり、案外、好みのものを集めれば集めるほど統一感がなく自分のイメージと違うインテリアになってしまうこともあります。
また、キッチンは家の中で一番危険と隣り合わせの場所なので、デザインや好みだけを考えるわけにはいきません。
そこで今回は、後悔しないための新築一戸建てのキッチンインテリアで、重要になる背面収納と照明についてまとめてみました。
新築キッチンインテリアは統一感を考える
キッチンは家の中でものが最も多い場所のひとつであり、どうしても生活感が出る場所です。
生活しているのですから生活感が出るのは当たり前なのですが、「インテリアをおしゃれに」と思う場合は、この生活感がネックになってしまうのは致し方ありません。
キッチンに関しては、「生活感が出て当たり前」という考えのもと、インテリアを考えてみていただきたいと思います。
インテリアを考える上で、一番重要なのは統一感です。
ひとつひとつのパーツがどんなに美しくても、統一感を欠いたキッチンはおしゃれには見えません。
これは何もインテリアに関してだけではなく、人のファッションも同じですね。
自分の好みのものばかりをチョイスしたはずなのに、「今ひとつパッとしないインテリアになってしまった」、と嘆いている人が多いのですが、原因はこの「統一感のなさ」にある場合が多いのです。
ものがとても多いキッチンに統一感を出すためには最初が肝心なのですが、新築でしかも一戸建てという、ある程度自由が効く環境はとてもラッキーです。
統一感を出すために、外せないポイントがいくつかありますのでご紹介していきましょう。
背面収納がキッチンインテリアを支配する
まずは背面収納の在りようです。
キッチン全体のイメージの半分近くを、背面収納が支配してしまうともいわれています。
背面収納は高額です。
ポットやお鍋、そして食器など小物類は買い替えることがさほど難しくないかもしれませんが、背面収納はそうはいきません。
選択に失敗してしまうと「後悔してもどうしようもない」、ということになりかねませんので新築のときには特に慎重になってください。
失敗しないためには、背面収納がインテリアイメージにどう影響するかということを知っていただくことが大切です。
リビングから見たキッチンで一番印象が強いのが、背面収納の色です。
それは収納棚自体の色はもちろんですが、収納されている食器や炊飯器などの電化製品の色も含まれます。
キッチンに立っている人間は流し回りに一番目が行くものですが、背面収納はキッチンだけでなくリビングのイメージをも変えてしまう可能性があるのです。
むしろ、キッチンの背面収納がリビング自体のイメージよりリビングの雰囲気を支配してしまうといっても過言ではありません。
具体的にお話しすると、背面収納は明るい色のほうがおすすめです。
部屋全体をダークな空間にしたいという希望を持たれている方でも、背面収納に暗い色を持ってくると重苦しい空間になってしまうのです。
そして、そこに配置したキッチン家電が、とても浮いたように目立ってしまう可能性があるのです。
ダークな空間にどうしてもしたいと思われるのでしたら、床を濃い色にして上部にいくにしたがって明るめに色にすることをおすすめします。
キッチンの背面収納の扉の形状
冷蔵庫横などに置く棚は、食品やキッチン雑貨、キッチン家電などどうしても収納物が多くなるものです。
背面収納の棚自体の色だけでなく、こうした収納物のさまざまな色でゴチャゴチャしてしまいます。
それらを隠すためには、扉の付いた収納棚がおすすめです。
とはいっても、忙しいキッチン仕事ですから、いちいち扉を開け閉めするのは大変です。
そこで新築のときの背面収納棚を選ぶときは、開け閉めに負担がかからないスライド式の扉を選択するようにしましょう。
観音開き型扉はどうしても開け閉めに手間がかかりやすく、開けたままにすると頭をぶつけたりする可能性もあります。
こうしたちょっとしたことの違いで、キッチン作業効率が違ってきます。
こうして、背面収納自体の色を明るい色にすることと、背面収納の中に収納するものを隠すようにすることで、キッチン全体の印象を変えることができるのです。
新築のときにはインテリアのデザイン性ばかりに気がいきがちですが、キッチンは作業効率が大切な場所ですので、見た目だけなく使いやすいさも考えて慎重に選びましょう。
新築はキッチン家電のテイストを揃えるチャンス
新築のキッチンインテリアとして背面収納の色や扉の形が決まれば、視覚に訴えるイメージ攻略はクリアできたといえます。
そして、背面収納の中には冷蔵庫も含まれると考えてください。
また、背面収納まわりに置くキッチン家電はアクセントカラーとして、ビビットなものにするのか、背面収納と同じ色にするのかを考えましょう。
これは、個人の好みによるところが大きいので、どちらにしなければいけないということはありません。
ただ、色が人の視覚に訴える力はとても大きいのですが、キッチン家電のテイストがあまりにチグハグであれば、色を統一してもどこかチグハグなインテリアになってしまいます。
テイストというのは、たとえばクールモダンな感じのするシルバーの電子レンジと可愛い感じのするカントリー調のポットなどです。
これらのテイストを揃えることで、よりおしゃれなキッチンとなるでしょう。
新築のキッチンインテリアの照明選び
新築のキッチンインテリアで安易に決めたくないもののひとつに、照明があります。
テレビドラマや映画で、とてもおしゃれなインテリアに見えるのは照明の力によるところが大きいといえます。
照明は、照明器具が放つ光と照明器具そのもののフォルムが与える印象の両面から、インテリアに影響を与えるのです。
そのため、安易に決めてしまわないようにしたいものです。
そして、いくら自分の好みだからといって、「好き」だけで決めてしまわないようにしましょう。
見ておしゃれで、点灯しておしゃれでということに越したことはありませんが、あまりに見た目ばかりを重視してしまうと、失敗することがあるのです。
細部にまでこだわりを持たなければいけないのが、照明選びです。
キッチンの危険は照明で回避
キッチンの照明選びは、他の部屋の照明選びにはない注意事項があります。
新築のキッチンインテリアで照明のことを考えるときは、必ずこれからご紹介することを考慮してください。
まず、キッチンは常に危険と隣り合わせの場所だということです。
火、ガス、電気、刃物が常に使われる場所です。
そのため、キッチン仕事のとき手元をしっかり照らしてくれる照明を選ぶ、ということが一番大切です。
照明器具には吊り下げタイプ、壁に取り付けるタイプ、スタンドタイプ、天井に付くタイプなどがあります。
特に包丁を持つ場所を明るく照らしてくれるためには、どの位置に照明があればいいのかを計算しなければいけません。
体の向きを少し変えただけでも影になるようなら、一ヶ所だけでなく複数の照明で照らされるようにしましょう。
また、キッチンは油や食べ物が飛び散り、ほこりだけでなく汚れが付きやすい場所です。
掃除がしやすいかどうかも重要です。
壁に取り付けるタイプは手が届く位置にすれば、掃除は比較的簡単です。
それに比べて天井から吊下げるタイプは、高い場所になるということと上部にほこりがたまりやすく掃除に手間がかかりやすいといえます。
これらのこともよく考慮して照明を選んでいきましょう。
新築のキッチンインテリアは背面収納と照明がカギ
キッチンインテリアで、人の視覚に大きく影響を与えるのは面積の大きな背面収納です。
背面収納棚は明るい色を選びましょう。
そして、作業効率面からは背面収納の扉はスライド式がベストです。
また、キッチンはいつも危険と隣り合わせです。
デザイン性だけでなく、手元や足元をしっかり照らしてくれるように、照明の位置や角度も計算して選ぶようにしましょう。