マットレスはベッドのパーツの1つと思っている方も多いと思いますが、フレームが無くても使うことはできます。
そして、自分に合ったマットレスならベッド無しで、朝までぐっすり眠れることもあります。
一度、マットレスだけで寝てみてはいかがでしょうか。
ベッドは狭い部屋を占有してしまいますが、マットレスは壁に立て掛ければ、その分広く使えます。
そこで、今回は、マットレスを床に直に敷く方法と、そのメリットについてご紹介します。
狭い部屋を有効活用!マットレスだけで寝ること
フローリングでワンルームの賃貸物件を下見した時は、かなり広く思えたのに、引っ越し荷物を運び込んだら、あまりの狭さに驚いた、といった経験はありませんか。
このような部屋は、収納の無かった場合、特に狭く感じるのが実情です。
そして、そういった部屋にベッドを置いたら、部屋がますます狭くなってしまいます。
フローリングの部屋にお布団を敷いて寝る、といった方もいるかもしれませんが、固い床に直に薄い敷布団を敷いただけでは、目が覚めたら身体のあちこちが痛くなったりして、安心して眠れません。
そのような方には、マットレスだけで寝ることをおすすめします。
マットレスは、ベッドのフレームの上だけに使う物ではありません。
使い方を間違えなければ、床に直に置いても使えます。
そして、厚みのあるマットレスなら固い床の上に直に置いても、身体が痛くなることはありません。
また、起きている間、マットレスを壁に立てかけておけば、そのスペースを生活空間として使えます。
床に直に置くマットレスはどんなタイプがおすすめ?
一口にマットレスといっても、多くの種類があり、その全てを床に置いても大丈夫という訳ではありません。
例えば、高級ベッドに使われる、厚さが20cmを超えるマットレスは、中に鋼鉄製のバネが入っているので、重くて持ち上げるにも苦労します。
そもそも、そういったマットレスは大きすぎて、部屋に入らないこともあるでしょう。
逆に、軽ければ何でも良い、といったことではありません。
マットレスの中には、ベッドのマットレスの上に重ねて寝心地を改善する、軽くて薄いタイプがあります。
このようなタイプだけ、固いフローリングの床に敷いてしまうと、固すぎて安心して眠れません。
したがって、床に直に置けるマットレスには、比較的軽くて動かしやすく、それでいてしっかり身体を支えてくれるだけの、厚みのあるタイプをおすすめします。
そして、マットレスといえばウレタン素材が一般的ですが、最近は通気性に優れた素材や、弾力があって寝返りがうちやすい素材など、用途に応じて選べるので、自分に合ったマットレスを選んでください。
床に直にマットレスを置くデメリット
ただし、本来ならベッドのフレームの上で使われるマットレスを床に直に置く場合、いろいろ不都合なことも発生します。
よく言われるのが、マットレスにカビが生えてしまうということです。
人は、寝ている間にコップ1杯分の汗をかくものです。
そして、その多くを吸収するのがマットレスになります。
マットレスは通常、ベッドのフレームの上で使われていれば、通気性が良いので湿気が籠ることはありませんが、床に直に置いた場合は空気が抜けずじめっとしてしまい、カビが生えやすくなります。
また、冬は、フローリングの床は特に寒いのが一般的です。
一方、マットレスの中は、人が寝ていることで発生する暖かく湿った空気が、床の近くで結露しやすくなります。
そのため、朝、マットレスを持ち上げたときに濡れていることさえあり、よりカビが生えやすい環境になってしまっていることもあるのです。
さらに、フローリングの床はほこりが発生しやすく、ちょうど床から30cmくらいまでほこりが舞いやすいことから、寝ている間にほこりを吸ってしまうことも、デメリットといえるでしょう。
床に直にマットレスを置くメリット
床に直にマットレスを置く一番のメリットは、部屋を広く使えることです。
特に、ワンルームにベッドを置いてしまうと、部屋の半分近くをベッドが占めてしまい、ベッドの上で生活するはめになるでしょう。
その点、マットレスなら、工夫次第で部屋を広く使えて、特に若い人におすすめです。
さらに、ベッドが無いことで引っ越しを簡単に済ませられます。
たとえ、1人暮らしで荷物が少ないといっても、引っ越しでベッドを運ぶとなると、その費用はかなりの負担です。
その点、マットレスなら、工夫次第で安価な単身パックが使える可能性もあります。
これは特に引っ越しの多い方にとっては、大きなメリットになるのではないでしょうか。
また、安価なベッドを購入した場合、構造上弱い部分が多いことから、しばらく使っていると寝返りする度にぎしぎしと音が鳴ることもあります。
それが気になって、買い替えた方もいることでしょう。
もし、そのような音で悩んでいるのなら、いっそマットレスだけにして、ぎしぎしと鳴る音から解放されてはいかがでしょうか。
直にマットレスを置く場合の対策
前にもご紹介したように、マットレスをフローリングの床に置く場合、カビが発生しやすいのが欠点です。
こうなると知っていても、ついサボってしまい、気が付いたらカビで真っ黒、なんてことになりかねません。
とはいえ、簡単に片付けられる点がマットレスを直に床に敷くメリットです。
それをあきらめるのは、もったいないですよね。
そのような方におすすめなのが、すのこを使う方法です。
フローリングの床に直接マットレスを敷くよりも、すのこの上に敷くことで、マットレスの下に空気が流れることになり、湿気が籠るのを防げます。
また、すのこなら、マットレスを使っていない間、いっしょに壁に立てかけておけて、引っ越しでも大きな荷物にはなりません。
また、マットレスの中には、よく使われるウレタンではなく、より通気性の高い素材を使ったものもあります。
ウレタンは、通気性が良くないので、サボってしまうとカビが発生しがちですが、このような通気性の高いタイプは、カビが発生しにくいのが特徴です。
もし、床に直に敷いたマットレスのカビで悩んでいる方は、通気性の高いタイプに変えてみてください。
マットレスだけ使う場合の注意点
これまでご紹介したように、カビなどに注意すれば、マットレスを直に床に置いて使うことが可能です。
ただし、大抵のマットレスは、ベッドのフレームに乗せて使われるようにできているのが一般的です。
そのため、マットレスを直に床に置いて使う場合は、扱い方に注意したい点が幾つかあります。
まず、マットレスは、材質や厚みにもよりますが、基本的に外には干しません。
干そうと思っても重くて大変ですし、折り曲げられないと掛けることもできません。
材質によっては、日光に含まれる紫外線で、ボロボロになることもあります。
他にもトラブルの原因になるので、日の当たらない場所での影干しを心がけましょう。
また、つい油断してカビが生えてしまった場合は、スプレーなどで消毒用エタノールを吹き付けて、しっかり除菌してください。
そして、マットレスに付いたカビをふき取り、ドライヤーなどで完全に乾かしてから使ってください。
さらに、長い期間、同じ向きで使っていると、特定の場所だけ弾力が失われてしまい、寝心地が悪くなってきます。
そのため、ベッドで使う場合もそうですが、時々マットレスの向きを変えておきましょう。
こうすることで、マットレスが長く使えます。
マットレスを床に直に敷くライフスタイル
マットレスを床に直に敷く生活は、ずぼらな方にはお勧めできません。
マットレスを敷きっぱなしにしてしまうとカビが生えることがあり、また、寝ている間に床のほこりを吸い込みやすくなります。
そのため、毎朝、お布団を畳んでマットレスを壁に立てたり、床をこまめに掃除できる方に、おすすめの方法です。
そのような方はぜひ、自分に合ったマットレスをうまく活用して、快適な生活を送ってください。