除湿シートをベッドやお布団などの寝具とともに利用すると、ダニやカビ対策になります。
体温で温められた寝具は、寝ている間にかいた汗や、大気中の湿気の影響とともに、カビやダニの温床になりやすいのです。
そこで今回は、案外知られていない除湿シートの敷く順番や使い方、選び方などをまとめてみました。
敷く順番って大切?ベッドに使う除湿シートは冬でも必要
除湿シートを寝具とともに使用するとき、ベッドのマットレスやお布団の下に敷くのか上に敷くのかという、順番を案外知らない人が多いようです。
除湿シートは使い方によっては、効果の出方も違います。
せっかくの除湿シートを間違った使い方をして活かし切れていないとなればもったいないですね。
高温多湿な日本では、梅雨時から夏場にかけて、寝具のカビやダニ対策を講じる必要があります。
そして、心配なのは夏場だけではないのです。
最近の住宅は気密性がとても高く、冬場でも結露が発生して、湿気がこもりやすくなっています。
そして、冬場は毛布や、ときには電気毛布などで温かくして寝ていますよね。
夏場に比べれば汗の量は少ないとはいえ、冒頭でもお話ししたように私たちが寝ている間に汗をかくのは、冬場でも同じです。
そして、床からの冷気でベッド下部やマットレスとお布団の中との温度差が、とても大きくなっています。
寒い冬は、外気との温度差によって窓ガラスに水滴が付いたり、グラスに冷たいビールを注いだときグラスの表面に水滴ができる原理と同じで、マットレスなどに結露ができるのです。
ベッドで除湿シートを敷く順番!一番湿気がこもりやすい所って?
夏場でも冬場でも除湿シートが必要な理由がお分かりいただけたと思います。
それでは除湿シートを敷く順番ですが、どこに敷けば一番効果的なのでしょうか?
それは一番湿気がこもりやすい所、カビが生えやすい場所ということになります。
湿気がこもって逃げにくい場所、つまり、敷布団の下ということです。
順番としては、ベッドの場合は、マットレスの下ということになります。
マットレス部分は、お布団や人の体重がかかるため、密着度合いが大きいのです。
ですから、マットレスの上に置いて、その上からシーツをかける、という使い方は間違っています。
マットレスの下は隙間が無いため、湿気を逃がすことができにくくなり、カビやダニの格好のすみかになってしまうのです。
喘息やアトピーなどのアレルギーがある人は、一刻も早く対策をとりましょう。
もちろん、アレルギーがあるなしにかかわらず、健康のためにはより良い睡眠環境を整える必要があります。
ベッドで除湿シートを敷く順番
ここでは、寝具別で、除湿シートの敷き方や順番をご紹介します。
通常はベッド本体部分の上に、マットレスが置かれていると思います。
除湿シートは、このベッド本体とマットレスの間に敷きます。
まれに、ベッドの上に畳を敷いている方を見かけますが、その場合は畳の上に敷いてもかまいませんし、畳の下に敷いてもかまいません。
また、弾力性がなくなってきたマットレスの上に、寝心地をアップするため、マットレストッパーなどを利用している方もいることでしょう。
そんな場合は、マットレストッパーとマットレスの間に除湿シートを敷くと効果的です。
そして、できればもう一枚、ベッド本体とマットレスの間にもう一枚、つまり除湿シートを2枚敷くと、より効果的です。
除湿シートを敷く場所の基本は、熱気と冷気がぶつかり合う場所に使用すると良いのです。
除湿シートを2枚敷く方法の他に、除湿シートとは別に、一番上に除湿タイプの敷パットを敷くこともできます。
敷パットは、シーツの代わりに敷くものです。
シーツも、もちろん汗や湿気を吸い込んでくれますが、除湿タイプの敷パットは、より吸湿力が大きいものです。
除湿シートはお手入れが必要!
ベッドに除湿シートを敷く場合の順番についてご説明をしてきました。
しかし、除湿シートはしっかりとお手入れをしないと、除湿できなくなってしまいます。
除湿シートは敷きっぱなしで良いというわけではありません。
除湿シートには、吸い続ける量には限界があります。
ただ、湿気を解消してあげることで、再度吸い込んでくれます。
そのために、しっかりと除湿シートをお手入れしてあげましょう。
基本的に除湿シートのお手入れとしては、湿気を飛ばすことです。
また、中には、洗濯することができるものもあり、しっかりと乾かすことで再度除湿してくれるものもあります。
このようにお手入れはとても重要となり、お手入れの頻度には除湿量が関係してきます。
お手入れの頻度を少なくしたいのであれば、なるべく除湿量の多いものにしましょう。
また、重いマットレスの場合は、できるだけお手入れの頻度を少なくしたいので、それこそ除湿量の多いものがいいでしょう。
除湿シートの湿気を飛ばす方法
それでは、除湿シートのお手入れの仕方を順番にご説明します。
丸洗いできるタイプのものも、毎日洗うことは無理ですよね。
そこで、除湿シートを空気に当てて吸いこんだ湿気を飛ばしてあげることが必要です。
方法としては、マットレスを持ち上げて高さが15センチ以上のもの、たとえば、折り曲げた座布団や本などを挟んで持ち上げるのです。
このとき、エアコンなどで部屋の中を除湿するといいですね。
扇風機で持ち上げたマットレスに向けて、風を送り込むと、さらに効果的です。
この状態で、半日ほど除湿シートを乾かしてあげましょう。
除湿シートを利用し、上記の方法でお手入れをするとともに、寝具の湿気やカビやダニ対策のためには、ちょっとした工夫も効果的です。
ベッドを壁にくっつけず、お布団も壁に当たらないようにすること、などですね。
また、収納付きのベッドを利用している場合は、衣類や雑誌など湿気を吸い込むものをたくさん入れないようにしましょう。
除湿シートの種類と選び方
除湿シートはいろいろなタイプがあり、ベッドかお布団かなどによって、使い分けることをおすすめします。
タイプが合わないと、除湿シートを正しい順番で敷いたとしても、期待通りの効果が現れないかもしれません。
ここでは、お使いの寝具環境や予算に合った除湿シートの種類や、選び方をご紹介します。
まず除湿シートを選ぶ際は、除湿力とともに速乾性(放湿性)があるのかどうか、お洗濯などのお手入れができるかどうかを確認しましょう。
ベッドの方は湿気がこもりやすいので吸湿性が大きいものが向いています。
お布団の方は、毎日の上げ下げを考えて、軽量なものをおすすめします。
そして、除湿シートの素材としては、吸湿繊維によって除湿するタイプと、シリカゲルによって除湿するタイプのものがあります。
吸湿繊維タイプよりシリカゲルタイプのほうが安価だという特徴がありますが、シリカゲルタイプは丸洗いができません。
お洗濯をしたい方は、吸湿繊維タイプが適しています。
安価で購入して、こまめに買い替えても良いと考えている方は、シリカゲルタイプが適していますね。
どちらのタイプを選ぶにしても、吸湿センサーの付いているものをおすすめします。
湿気を吸った程度によって色が変わるセンサーがついたものです。
青からピンクなどに色が変わったときが、干し時になります。
また、備長炭入りや、抗菌防カビ対策のものもあります。
予算と相談して、適切な除湿シートを選びましょう。
除湿シートを正しい順番に敷いて湿気対策を!
夏場だけでなく冬でも除湿シートを正しい順番に敷いて、湿気対策をしたいものです。
快適な睡眠は心身の健康にとても重要です。
除湿シートを敷く場所は「冷気と暖気の接点で結露が発生しやすい場所」、と覚えておきましょう。