勉強の効率を最大限に上げる睡眠の最低条件6ヶ条とは?

最低の睡眠時間で最高のパフォーマンスを上げたい!

勉強をする学生や、時間が無い社会人では、切なるこの願いを抱くのは当然ですよね。

睡眠は未だ科学的に未解明の部分もありますが、スタンフォード大学を始めとする様々な場所で、睡眠の効率を上げる様々な方法が考案されています。

今回は、睡眠で勉強の効率を上げるカラクリをお伝え致します!

睡眠の質を高めるには、最低90分間の入眠を重要視しよう

勉強の効率を最大限に上げるのなら、睡眠は質を最大限に高めなければなりませんよね。

質を上げる具体的な方法は、最低でも寝始めの90分の質を高めるように意識してみましょう。

入眠して最初の90分は、「海馬」という記憶を司る部分から、高次的な機能を司る「大脳皮質」に記憶した情報や知識が移動し、勉強した記憶や内容を整理する重要な時間になります。

この時「ノンレム睡眠」に移行するのですが、一日の睡眠の内で一番成長ホルモンを分泌させます。

そして、明け方に向かうに従い、何回も繰り返すノンレム睡眠は段々と浅くなり、質も低下していくのです。

そのため、最初の90分のノンレム睡眠の質が下がるということは、言わば最も大事な睡眠のタイミングを無駄にしていると言っても過言では無いのです。

言い変えれば、睡眠の最初の90分の質がしっかりしていれば、睡眠時間が多少足りなくとも、睡眠効率でカバーすることが出来るのです。

休日も最低朝9時には起床して体内時計を正常に保つ習慣を

休日の睡眠は、朝9時には起床しましょう。

なぜなら、人には「サーカディアンリズム(概日リズム)」という睡眠と活動時間の体内時計が存在し、そのサイクルが睡眠の質やサイクルを構成しています。

休日の遅い時間に起床することで、このサーカディアンリズムに狂いが生じます。

そうして、休日に昼まで寝てしまうと、就寝時刻のリズムも後ろにズレてしまうので、夜寝付けなくなるのです。

すると、休日の夜に寝られなかったしわ寄せが翌週の月曜に寝不足として出てしまい、週末の寝だめも意味をなさず寝不足になってしまう可能性が出てしまうのです。

そして、寝不足が起こってしまうと、勉強の記憶も効率も低下してしまうのです。

もし、平日の睡眠不足を解消したい場合は、仕事が始まる前日の日曜日に最低朝9時頃に起床するようにすれば問題ありません。

また、サーカディアンリズムを正常に戻すには、朝起きたら朝日を浴びることを習慣にしましょう。

臨床の現場では、生体リズムを整えるために「高照度光療法」という治療が行われます。

具体的には、人工の2,500~10,000ルクスという強い光を浴び、体内時計を人工的に調整する方法です。

しかし、この治療で使われる器具は数万円掛かる上、光の強さは太陽の方が強いです。

このことを考えると、朝日を浴びることが一番効率良い方法だと言えます。

勉強の効率を上げる、エグゼクティブも行う「昼寝」のススメ

短い睡眠時間で勉強の効率を上げるポイントは、「昼寝をすること」です!

Googleを始め、世界のエグゼクティブも昼寝を効率的に取り入れており、一部の教育の現場でも昼寝の時間を設けています。

中には昼寝を行っている高校で調査を実施したことにより、集中が出来たとも言われています。

結果としては、昼寝習慣が無いグループは、勉強の集中力が62.5%集中出来ているという回答に対し、週3回以上行っているグループでは、87.1%が集中出来ている、というものです。

つまり、最低の短い時間で、効率良く睡眠不足を補う効果があるのが「昼寝」なのです。

それでは、その具体的な昼寝の方法ですが、15時までに20分以内の睡眠をとりましょう。

なぜ寝る時間に制限があるかと疑問に思う方もいるかも知れませんが、遅い時間の睡眠・長過ぎる昼寝は夜の睡眠を妨げるデメリットがあります。

その結果、睡眠不足になってしまったり、睡眠の質を低下させてしまうのです。

もし昼寝が苦手な方であれば、入眠出来なくとも目をつむり、視覚情報をシャットダウンする習慣をつけてみましょう。

人が外からの情報を得る時、視覚情報が一番情報量が大きく、これを一時的に目をつむりシャットダウンすると、脳をクールダウンする効果が極めて高いのです。

最低でも0時に睡眠をとる人が、勉強効率が高まる理由とは?

勉強の効果を最大限に高めるには、最低0時までに寝ましょう。

睡眠の質に関係するホルモンに、「メラトニン」という睡眠ホルモンがあります。

メラトニンは夜に向かい、段々と量が増えます。

そして、午前0時~3時に1番分泌されると考えられており、この時間にしっかりとした睡眠をとっていることで、メラトニンの働きで睡眠の質を上げると言われています。

つまり、睡眠の質を上げて睡眠効率を上げるには、就寝時刻が非常に大事になってくるのです。

また、メラトニンは、

□老化防止作用
□アンチエイジング効果

の効果があると言われています。

そして、睡眠時刻に関する勉強の成績との関係の実験では、入眠時刻が早いグループは、遅い時間に寝たグループよりも成績が高くなるとの結果も実験で示されています。

そのため、睡眠は0時前に寝ることが勉強の効率を最大限に高める方法と言えるでしょう。

最低でも勉強後に睡眠をとることで記憶が定着される理由とは?

勉強の効率を最大限に上げるには、「勉強後に必ず睡眠をとること」を意識しましょう。

勉強をした後睡眠をとると記憶力の定着を促すという結果が、現在最も有力だと考えられています。

それではなぜ、記憶を定着するために、睡眠をとることが必要なのでしょうか?

記憶を定着させるには、全てを脳に取り込むのでは無く、必要無い記憶を脳から削除し、必要ある記憶を脳にインプットする必要がありますよね。

嫌なことがあった時に、「寝たら元気になる」と言う人がいますが、入眠直後に起こる深いノンレム睡眠で、嫌なことを脳から消し去る働きがあるので、非常に理にかなっていると言えましょう。

また、レム睡眠中はストーリー仕立ての「エピソード記憶」を脳にインプットする働きがあるのに対し、ノンレム睡眠は「体で覚える感覚的な記憶」を記憶するという違いがあります。

このレム睡眠・ノンレム睡眠は何回も繰り返すことで記憶が定着されて整理されるので、勉強した後に必ず最低でも睡眠習慣をつけることを意識して行きましょう。

睡眠の質を数字で計算出来る「睡眠効率」を見直してみよう!

勉強の成果を最大限に高めるためには、「睡眠効率」の底上げをしましょう。

この「睡眠効率」は

□実際に寝た睡眠時間の総合計÷ベッドの中にいた時間×100

の計算式で求められます。

最初は、この計算式で出た数値が、85点になるように目指してみましょう。

もし85点以下の場合、入眠まで時間が掛かる方は、ベッドに入る時間を後ろ倒しにし、ベッドに入る時間と就寝時間の差を詰めてみます。

「目だけつむっていれば体が休まるから、とりあえず横になっている」という方は多いかも知れませんが、これは不眠を悪化させる原因となってしまうのです。

学習心理学では、特定の物や場所で起こる体の生理的反応を覚えてしまう、「条件付け」という理論があります。

これが寝られない時に入眠時でも同じことが起き、ベッドで寝られない状態を体が覚えてしまうと、不眠状態を更に悪化させる原因になってしまうのです。

85点以上になったら、少しづつ就寝時間を早めながら、総睡眠時間を長くしていき、自分に合った適性な睡眠時間にコントロールしていきます。

例外的に人口5%程のショートスリーパーの人がいますが、大半の人は、最低でも7~8時間の睡眠が必要と考えられています。

勉強の記憶と効率を上げるには、睡眠の質を最大限に高めよう

勉強の効率を最大限に高めるには、最低時間でリカバリー出来る「昼寝」、そして寝るタイミングや起きる時間を意識して変えることが大事です。

睡眠を効率良くとり、短い時間で最大限の記憶定着効果が得られるようにしてみてはいかがでしょうか。

また、休日だからと寝過ぎには注意しましょう。