「睡眠の質が日中の活動量を決める」といっても過言ではないくらい、睡眠は人にとって大事なことです。
しかし、仕事や勉強、体調不良など、場合によってはどうしても夜に十分な睡眠がとれないこともあります。
そんなときの翌日は、眠くて思うように仕事や勉強がはかどらないこともありますね。
今回はそれを解消すべく、「睡眠を分割しても効果はある?」、「分割の影響や睡眠への効果とは?」などの疑問についてお答えします。
睡眠時間を分割しても効果はある?
夜の睡眠が十分にとれなかったときは、どうしても日中は眠たくなってしまいますよね。
眠気を我慢しても、寝不足の状態では脳は正常に機能しにくいため、仕事や勉強が思うようにはかどりません。
しかし、日中に数分でも睡眠がとれたらどうでしょう。
すっきりした気分になり、視界もクリアになるはずです。
しかも、日中に睡眠を分割できれば、眠気の軽減にも繋がります。
夜の睡眠が十分でないまま、翌日の眠気を我慢して過ごすのと、睡眠を分割してとるのとでは、脳の働きにかなりの違いが出てきます。
睡眠がとれることで、判断力や集中力、記憶力が増すので、仕事や勉強の効率も良くなるのです。
実は、睡眠をとることもエネルギーがいるといわれています。
年齢が若いうちは一度に10時間くらいの睡眠をとることは普通にできることなのですが、年齢が増すごとに、一度の睡眠時間は短くなる傾向になります。
しかし、そのような方の殆どは、日中に睡眠を分割してとることで、夜の睡眠を補っているのです。
このように、夜の睡眠が十分でなかった場合の分割睡眠には、重要な意味があるのと同時に、とても効果の高いものであることが分かります。
分割睡眠はどのようにとると効果的?
分割睡眠は、どのようにとると効果的なのでしょう。
「いつもは眠れているのに、たまたま寝不足になってしまった」、「テスト勉強で一夜漬けをした」、「溜まっている仕事を片付けていたら寝不足になった」など、このように単発的に寝不足になってしまった場合は、翌日の仕事や勉強に影響が出ないように、日中に仮眠をとる必要があります。
仮眠は、たとえ短くても効果はあります。
1分から5分の睡眠は、一時的に気分もすっきりします。
しかし、激しい眠気の場合には、これを繰り返さなければ効果は得られません。
一度に10分から20分の睡眠がとれた場合は、夜の睡眠に似た高い効果が得られることが分かっています。
休憩時間や、お昼休みなどを利用して、短い睡眠を分割してとるようにしてみましょう。
また、3時間以上の睡眠は夜の睡眠に影響が出てしまうことが多く、生活サイクルが乱れてしまう恐れがありますので、なるべく20分以内で済ませるようにしましょう。
分割睡眠は決まった時間が効果的?
前日の睡眠不足は、日中に睡眠を分割してとることで解消されることが多いのですが、うっかり寝過ぎてしまったりすると、体内時計が狂ってしまう場合があるので、気をつけなければなりません。
ですが、仕事上夜勤が多かったり、不規則な時間帯の場合は、毎日決まった時間に睡眠を分割することで、睡眠の効果も高くなります。
睡眠時間を固定することで、生活リズムを一定にすることができますので、ランダムに睡眠をとるのではなく、睡眠時間を計画的に分割してとるようにしましょう。
しかし、人の体は、日中に活動して夜に眠たくなるようにできています。
夜勤明けで翌日がお休みの場合、睡眠は午前中の4時間以内で済ませるようにしましょう。
そうすることで、夜の睡眠への影響を防ぐことができます。
午後も3時以降に4時間以上の睡眠をとってしまうと、体内時計が乱れてしまい、夜の睡眠に影響が出てしまいますので気をつけましょう。
より効果が表れる分割睡眠のとり方
貴重な睡眠を複数に分割するということは、毎回の睡眠の質を上げなければなりません。
睡眠の質が悪ければ、その後の仕事や勉強に支障が出てしまう可能性があるからです。
そこで、短い分割睡眠でより深い眠りに就くための注意点をご紹介します。
【分割睡眠でより深い眠りに就くための注意点】
〇カフェインを控える
カフェインは、飲んだ後30後に効果が表れる場合が多く、睡眠の質を下げてしまうことも考えられます。
せっかくの貴重な睡眠を質の良いものにしようと思うのであれば、寝る前のカフェインは控えましょう。
〇冷たいものの飲食を控える
体を冷やすと、脳はリラックスできないため、脈拍が上がってしまうなど心臓にも負担をかけてしまいます。
寒い季節や、部屋の温度が下がっているような場合は、体を温めるようにしましょう。
そうすることで、心地良く眠りに就くことができますので、寝る前はできるだけ温かいものを摂取するようにしましょう。
〇食べ過ぎは控える
お腹がいっぱいになると、眠くなりますよね。
しかし、そのまま寝てしまっても実は熟睡はできません。
胃は食べたものを消化しようと少なからず働いているので、寝ていてもエネルギーは使われています。
寝る2時間半から3時間前までには、食事は済ませておくようにしましょう。
分割睡眠のデメリットって?
分割睡眠は、寝不足を補うためにはとても効率の良い方法ですが、場合によっては不眠症になってしまうことも考えられます。
睡眠は、「ただ寝れば良い」というわけではありません。
人によっては、寝る場所や環境、枕やお布団の違いで寝つきが悪くなってしまう人もいます。
そのような場合は、いくら仮眠に必要な時間があっても、睡眠の質が落ちたり、サイクルが乱れて不眠症になってしまう恐れがあります。
足りない睡眠を補う分割睡眠で、効果が得られず疲労が溜まってしまっては元も子もありません。
そうでなくても慢性疲労の人は、一度に9時間の睡眠をとっても疲労は回復しないといわれています。
慢性疲労の人は、体温や血圧など、体の機能が正常ではない可能性が高く、長時間の睡眠でも分割睡眠でも、質の高さを得ることが難しい場合が多いのです。
仕事や生活上、どうしても分割睡眠にしなければならないような場合は、自分の睡眠の質や生活スタイルを考慮する必要があります。
場所や環境が変わっても快適に寝られるように、アイマスクを用意したり、頭を冷やす保冷剤を用意しておいたり、ホットドリンクを用意しておくなどの工夫をするようにしましょう。
分割睡眠で目覚め効果を良くする方法
分割睡眠の質が良かったり、慣れている人は目覚めも良く、その後も活動的に行動することができますが、そうでない人は、すっきりと目覚めるのに時間がかかることも考えられます。
そこで、目覚めに効果的な方法をご紹介します。
【目覚めを良くする方法】
〇血行を良くすること
寝たままでも良いので、できる範囲でストレッチをして、血流を良くしましょう。
体温が上昇することで、脳も活発に活動するようになります。
ゆっくり行うことがポイントです。
〇1杯の水を飲む
冷たすぎてはいけませんが、1杯の水を飲むことで気分を変えることができます。
また、水を飲むという動作が脳や胃を刺激するので目覚めには効果があるのです。
〇洗顔をする
冷たい水で洗顔をすることは、眠気覚ましに効果があります。
冷たい刺激は、脳や心臓の働きが活発になるといわれていますのでおすすめです。
分割睡眠の5つの効果
1 分割睡眠を導入することで夜の睡眠と同じような効果が期待できる
2 分割睡眠の時間を固定することで、より効果が上がる
3 寝不足時の分割睡眠は、脳や体への回復効果がある
4 分割睡眠の質が良ければ、生活リズムは崩れない
5 計画的に分割睡眠をとることで、1日分の睡眠時間がとれる
ぜひ、参考にしてみてくださいね。