気をつけているつもりでも、ふと気がつくとお布団に黒いカビが生えていた、なんてことはありませんか?
カビによる体調不良が叫ばれている中、人体への影響がとても心配ですね。
カビ対策には湿気取りが大切だと言いますが、実際にはどのような方法が良いのでしょうか?
ここでは、カビによる疾病とカビ対策を考えます。
お布団のカビにはどんな影響があるの?
お布団を押し入れから出して、いざ敷こうと思った時に、黒い点々を見つけたことはないでしょうか?
びっくりしますが、それはまさにカビです。
カビは湿気の多いところで発生しますが、押し入れなどはカビの温床と言われています。
では、お布団についてしまったカビは、人間にどんな影響を与えるのでしょうか?
カビで発症する病気は大きく分けて、肺炎と皮膚炎です。
特に、抵抗力のない小さな赤ちゃんや幼児にとっては、とても危険な病原菌となりますので、決して放置してはいけません。
赤ちゃんが咳がひどく、乾いたような咳をすることが多くなったら、カビを吸い込んだことによる肺炎の疑いがあります。
特に、夏場にカビが発生しやすいため、夏型過敏性肺炎を発症することがあるので、注意して見守りましょう。
また、鼻水が止まらなくなったり、皮膚のかゆみが出てくるような場合は、カビによるアレルギー性の皮膚炎の可能性があります。
かゆみのせいで眠れなくなる場合などは重症化することもあるので、早めにお医者さんに連れていきましょう。
赤ちゃんだけじゃない!カビによる病気
抵抗力の弱い赤ちゃんだけでなく、通常の健康な人にもカビは大きな影響を与えることがあります。
疲労がたまっている時など、カビを大量に吸い込むことで、肺からカビが体内に入り、肺にカビが生えてしまうことがあります。
気管支肺アスペルギルス症、という病気がそれにあたります。
咳や発熱、呼吸困難などを引き起こすことがありますが、発生源はお布団やカーペットが多い、という報告があります。
また、クリプトコッカス症という病気がありますが、これもクリプトコッカス菌というカビの一種を吸い込んだ時に、肺の中に菌が取り込まれてしまう病気です。
時に命に関わる重篤な症状になることがあり、注意が必要です。
このほかにもカンジダ菌や水虫などもカビの一種と言われており、カビが人体に影響を及ぼす病原菌となっていることに間違いはありません。
湿気を取ることでカビの繁殖は確実に減らすことができるので、対策をしましょう。
では、まずは押し入れの湿気から考えます。
お布団のカビの影響を予防しよう
カビは湿気のある所で発生します。
つまり、押し入れなどの湿気が一番の問題ですね。
また、お布団そのものも汗などで湿気を含んでいることが多いため、カビが発生することになります。
カビの発生を防ぐには、お布団を乾燥させることと、押し入れなどの湿気を常に取って、清潔な環境下でお布団を収納することです。
お天気の良い日には、特に子供が使ったお布団は、必ず天日干しをしたいものです。
また、押入れの中のものは毎日、全て出して、中を乾燥させる必要があります。
それだけでもカビの発生に影響があることは間違いありません。
薬局などで手に入る除湿シートなどをうまく利用して、押入れの湿気をそのままにしない、という配慮が大切です。
現在の家庭事情では、毎日お布団を天日干しできない家庭も少なくありません。
そんな時に便利なのが布団乾燥機です。
お布団を上げる前に乾燥機をかけ、また、夜使う前にも乾燥機をかけることができれば理想的ですね。
ふかふかの心地良いお布団でしたら、ぐっすり眠ってくれる赤ちゃんも多いはずです。
人体に影響のあるカビをお布団から取り去る方法
一度、お布団に発生してしまったカビを取り去るのはなかなか難しいのですが、カビの存在に気がついてすぐであれば、不可能ではありません。
ここでは、敷布団に発生したカビの取り方をご紹介しましょう。
まず、お布団に触れないように掃除機でカビの胞子を吸い取ります。
この時に気をつけなければいけないのは、赤ちゃんを別の部屋に移しておくことと、掃除機の排気口はお部屋の外に向けることで、胞子が部屋中に広がらない配慮をすることです。
カビの胞子を赤ちゃんが吸い込んでしまうと、体に影響が出る可能性があるので、注意しましょう。
次に、重曹水スプレーをお布団に吹きかけ、数分待ってからスポンジでしっかりとこすります。
そして、消毒用のエタノールをカビ部分全体にまんべんなく吹きかけます。
カビた部分を表にして天日干しにします。
最後に掃除機でカビやダニを吸い取りましょう。
この手順でカビを取り去ることは可能ですが、薬剤を使っているので、しっかりと最後に薬剤を水拭きなどで残さないようにします。
赤ちゃんは何でも口に入れてしまうので、お布団の上にシーツをかけるなど、注意が必要です。
カビを発生させないお布団の管理方法
赤ちゃんが使うお布団のように、一日中使用するお布団を管理するのはなかなか難しいものです。
しかし、一日の中で、昼間は他のお昼寝用布団を使ったり、ラックを使うなどで通常のベビー布団は天日干しするなど、工夫をしましょう。
また、フローリングの床に直接、お布団を敷くことはせずに、もし敷くのであれば、下に除湿シートを敷くなどの配慮が必要です。
また、できればベッドを利用し、ベッドとの間にも除湿シートを敷きましょう。
除湿シートを敷いても、赤ちゃんのように汗をたくさんかく場合は、一日に一度はベッドからお布団を出し、湿気を逃がすことが大切です。
この時、裏返しにして下の部分を乾かすようにすると、全体の湿気が取りやすくなります。
シーツはこまめに変えて、いつでも清潔に使うことでカビ対策になります。
赤ちゃんの肌は敏感なので、カビやダニによるアレルギーを起こしやすく、肌への影響が多くなります。
肌着も常に清潔なものに着替えさせて、肌の安全を守りましょう。
カビ対策をすることはダニ対策にもつながる
カビを放置しておくと、人体にあらゆる影響が出ることがわかりました。
特に、毎日使うお布団には気を配る必要がありますが、カビは意外にも私たちの身近に存在しています。
カビの胞子を吸い込んでしまうと、健康な人にも影響があることはあまり知られておらず、それほど神経質になっていない人もいるのではないでしょうか?
しかし、カビの胞子を吸い続けている状態が続くと、何かで体が弱った時に一気に病気として現れる場合もあり、そんな状況をできるだけ避けたいものです。
また、カビは放置しておくと、瞬く間に増殖し、ダニの餌となります。
ダニがお布団に付着することで、また別のアレルゲンとなり、皮膚炎を起こしたり、体の不調を訴える場合が出てきます。
カビ対策をすることはダニ対策にもつながっており、双方を退治することで、健康的な生活を守ることができるのです。
カビ対策に有効な「すのこベッド」や、カビやダニ対策のお布団を上手に利用して、安心して心地良く眠れる環境を整えたいものですね。
湿気を取ることでカビ対策ができる
カビは何よりも湿気が大好きです。
そのため、押し入れやお風呂場、キッチンにカビが発生しやすいのです。
汗をかきやすいお布団にもカビが生えやすいのも納得ですね。
特に、毎日使うお布団は完全に乾燥させるようにしておけばカビ対策は万全で、人体への影響はない、と言えるでしょう。
押入れには除湿シート、お布団には乾燥機と、湿気取りを万全にしてカビ発生を防止しましょう。