睡眠中に分泌されている成長ホルモンが、多く出ることで身体に良い効果をもたらすことをご存じでしょうか。
そして、この成長ホルモンを多く分泌させるためには、睡眠のゴールデンタイムと言われる時間帯に睡眠を取ることが効率が良いです。
そこで、睡眠と成長ホルモンの関係性について考えてみましょう。
睡眠はただ眠れば良いわけじゃない?
仕事や学校、部活動などで疲れてしまうと、ただただベッドやお布団に倒れこんで眠ってしまう、ということもあるでしょう。
体の疲れを取るためには、ベッドなどの寝具に横になって寝ることが必要でしょう。
しかし、私たち人間にとって、体を休めることだけが本当の睡眠ではないのです。
睡眠には、実は大きな役割があり、眠っている間に私たちの体は大きな進化を遂げていることになります。
実は、睡眠には、私たちの体に大切な成長ホルモンが分泌されるという重要な役目があるのです。
成長ホルモンというと、子供から大人への成長と考えがちですが、ここで言う成長ホルモンは大人になってからでもずっと分泌される大切なホルモンのことです。
この成長ホルモンが分泌されるのは、睡眠中の時間帯によるもので、その時間帯に睡眠を取ると、良い質の睡眠が取れると言われています。
つまり、疲れてベッドに倒れこんだとしても、睡眠の全てに成長ホルモンが分泌されるというわけではないのですね。
そのため、できればこの成長ホルモンが一番多く分泌される時間帯にしっかりと睡眠を取りたいものです。
睡眠中の時間帯で最も多く成長ホルモンが分泌されるのは?
睡眠中に最も多く成長ホルモンが分泌される時間帯は、「睡眠のゴールデンタイム」と言われています。
この時間帯は、睡眠中に最も多く成長ホルモンが分泌されるばかりではなく、体に良い効果がもたらされる時間帯のことでもあります。
この「睡眠のゴールデンタイム」を知っておくことで、睡眠の質を向上させ、日中の活動にも良い影響が出ることは間違いありません。
では、「睡眠のゴールデンタイム」はいつなのでしょうか。
それは、一般的に22時から深夜2時までとされています。
この時間が「睡眠のゴールデンタイム」と呼ばれるのは、体内時計を適切に保つためだと言われています。
人間の体には1日周囲でリズムを刻む体内時計があり、朝になれば自然と活発になり、夜になって眠くなるのは体内時計によって、生活リズムを調整されているからなのです。
この体内時計が狂ってしまうと、生活リズムが崩れ、血圧やホルモン分泌、自律神経の調節機能に乱れが生じます。
ですので、朝6時くらいに自然と目覚めるためには、22時に就寝するのが最適だと考えられているのです。
成長ホルモンの分泌が多い睡眠の大切な時間帯に眠るメリット
睡眠のゴールデンタイムと呼ばれている理由には、睡眠中における特に大切な時間帯という意味もあります。
成長ホルモンの分泌は、美容や健康にも大きな影響があり、その時間帯が寝初めの3時間と言われているのです。
ここでは、ゴールデンタイムに眠るメリットについてお話ししましょう。
①疲労回復、免疫力の向上から、健康体になれる
②美肌の維持が可能となる
③ダイエット効果があり、太りにくくなる
大きくわけるとこの3つになりますが、どれをとっても特に女性には大きなメリットと言えそうですね。
もちろん、女性だけでなく、男性にとっても健康体でいることは仕事や学業にとって、とても良い、大きな影響をもたらしてくれます。
それがわかっているのであれば、できるだけこの時間帯に眠りにつけるように生活リズムをつけたいものです。
では、どのようにしてこのようなメリットが得られるのかを詳しく検証していきましょう。
成長ホルモンが分泌される効果とは?
睡眠のゴールデンタイムに多く分泌される成長ホルモンには、体をメンテナンスする働きがあります。
その日の活動や労働によって疲労、破損した体の組織は、成長ホルモンによって、再生されているのです。
そのため、この時間帯に睡眠を取ることで、体の疲れが取れたり、傷の治りが早まったりという効果が得られるのです。
また、免疫力の向上も期待できますので、風邪や生活習慣病を防止するためにも、適切な睡眠が必要とされるのです。
正しく睡眠が取れていないと、成長ホルモンの分泌が減少し、肌荒れなどのトラブルを引き起こします。
成長ホルモンは、肌の組織の修復、再生をします。
睡眠中の肌の新陳代謝を促したり、肌の老廃物をはがしたりする働きもあります。
成長ホルモンが体の修復を行う時には、体内の脂肪を分解してエネルギーとして活用するため、太りにくい体になっていきます。
ダイエット効果にも着目されているのが、ゴールデンタイムといった時間帯なのですね。
成長ホルモンの分泌を促すために、睡眠の時間帯を考える
睡眠を取ることは、人生において約30%を占めるとても重要な時間だと言われています。
成長ホルモンを多く分泌させるためには、睡眠の時間帯を考える必要があるということです。
睡眠のゴールデンタイムは22時からと言われますが、全ての人がその時間帯に眠りにつけるわけではありませんよね。
しかし、最初の3時間の眠りがどれだけ大切なものかはご理解頂けたと思います。
少々時間がずれてしまっても、成長ホルモンの分泌を促すために、最初の3時間はしっかり眠りにつくことが重要なのです。
そのためには、生活リズムを整え、自分のルーティンを見直すことが必要でしょう。
それと同時に、規則正しい食生活や日常生活を守ることで、健康な体を維持することができるでしょう。
寝不足の生活が続けば、肌荒れが起こったり、体的にも体調を崩したりといった原因になりかねません。
自分の体内時計が狂い始めていないかを、常にチェックする習慣をつけると良いですね。
睡眠と食生活の良いバランス
睡眠さえ、きちんと取っていれば健康だと考えている人も少なくないようです。
しかし、人間の体は、睡眠とその時間帯、成長ホルモンの分泌のほかにも大切なことがあります。
それは、食生活です。
いくらしっかりと寝ていても、栄養が足りていなければ健康な体を維持することはできません。
特に大切なのが朝食だと言われますが、朝食を食べない頻度が上がるほど、睡眠の質が低下する傾向になると研究発表がありました。
朝食を食べない人ほど、入眠困難や中途覚醒、省庁覚醒や不眠を訴える傾向が高いとも言われています。
このことからわかるように、朝食を食べることは睡眠リズムを整えることにつながっているのですね。
実は、睡眠ホルモンのメラトニンのもととなるセロトニンは、太陽の光の刺激で作られるだけでなく、腸管でも作られてます。
消化、吸収のリズムを整えることで、睡眠リズムを整えることになるのです。
質の良い睡眠に加え、バランスの取れた正しい食生活で、健康的な体を維持しましょう。
成長ホルモンの分泌で知る睡眠時間帯の重要性
疲れたから寝る、という生活から、決まった時間に眠りにつく、というように睡眠のリズムを変えるだけで、成長ホルモンがより多く分泌されることがわかりました。
睡眠の時間帯を考えて生活をすることは、食生活、日常生活を規則正しく過ごすことでもあります。
自分の健康のために何ができるか、もう一度振り返ってみましょう。