睡眠が勉強に関係があることを知っていますか。
睡眠のリズムを整えたり、ちょっとした工夫をしてみるだけで、集中力が増したり、記憶力が増すこともあるのです。
テストが近いからといって、一夜漬けで勉強したり、あまり寝ないまま勉強を続けていても、集中ができないことが多いです。
そのため、勉強したことを身に付けることに関しては、あまり期待できません。
今回は、勉強に役立つ、睡眠と集中力の関係についてお話します。
勉強を効率を上げるための鍵は睡眠!生活リズムと睡眠の関係
睡眠と思考は、密接な関係にあります。
勉強の効率を上げるためには、睡眠が大事な鍵となります。
ここぞという大事な時に、普段の勉強の成果を発揮させるためには、毎日の生活リズムが重要になってくるからです。
生活リズムを整えて過ごすことで、思考や体力に無理な負担がかからないため、効率良く勉強することができます。
では、なぜ決まった時間に寝ると良いのでしょうか。
私たちの体の中にも体内時計と呼ばれる時計が存在します。
同じ時間に起きて、同じ時間に寝ることを繰り返すことで、体内時計は調整されます。
そのおかげで、無理に寝ようとしなくても、いつも寝ている時間に眠たくなるのです。
ところが、一夜漬けのテスト勉強やテスト期間に夜更かししてしまうと、体内時計が狂ってしまいます。
寝不足になると、日中であるにも関わらず、体は夜だと感じてしまうので、眠気が襲い、思考力も低下します。
人の脳は、いつも寝ている時間になると、メラトニンという物質が分泌されるようになります。
このメラトニンの分泌によって、疲れもよく取れるようになります。
ですので、普段から整った生活リズムの中で勉強し、しっかり睡眠を取ることが、勉強の効率を上げる鍵と言えるのです。
記憶力アップ!受験生なら知っておきたい!睡眠と記憶力の関係
睡眠と記憶力もまた、密接な関係にあります。
特に、暗記教科などは、やみくもに勉強時間を増やせば覚えられる、というものではありません。
確かに勉強時間と成績は比例する傾向にはありますが、睡眠がきちんと取れていたり、生活リズムが整っている場合のほうが、より効果は発揮します。
実は、起きている時に得た記憶は、寝ている時に整理されます。
しっかりと睡眠を取った場合と、そうでない場合を比べてみても、睡眠をしっかり取った場合のほうが、記憶力は上がる傾向にあります。
理由としては、夜に分泌される成長ホルモンが細胞を活性化させるからです。
成長ホルモンは、夜の10時から2時にもっともよく分泌されます。
その時間帯に、脳は記憶を整理し定着させるのです。
このメカニズムを利用しない手はないでしょう。
なるべくなら、10時前までには勉強を一度終わらせ、記憶を定着させるために睡眠を取ることをおすすめします。
そして、人には、新しい情報を記憶させやすい時間帯の認識があります。
朝の4時から10時までが、その時間帯です。
こういった時間帯も、脳のサイクルによるものです。
そのことを踏まえ、勉強時間と睡眠時間はしっかりと管理すると良いでしょう。
勉強に集中するための眠気対策!睡魔と集中力の関係
しかし、睡眠をきちんと取っていても、日中の行動によっては、早い時間から眠くなってしまうこともありますよね。
そのような時は、思い切って仮眠を取ることをおすすめします。
しかし、仮眠ができない場合もあるでしょう。
そこで、仮眠が取れない場合の眠気対策をいくつかご紹介します。
○カフェインを摂取する
カフェインと言えば、眠気覚ましの代表格であり、コーヒーが有名ですね。
ですが、コーヒーなどに含まれるカフェインは、どのように摂取すると効果的なのか、ご存知でしょうか。
カフェインによる眠気覚ましの効果が表れるのは、摂取してから30分後です。
食後でも構わないのですが、勉強に効果が欲しい時間帯を狙って事前に飲んでおくというのも1つの手でしょう。
○ガムを噛んで脳に刺激を与える
ガムにもいろいろな効果があるのですが、眠気覚ましとしてガムを噛む人も多いはずです。
人は、噛むことによって血液が脳に集中するようになり、脳が覚醒状態になります。
理に適った方法と言えますね。
○歩く
歩くなどの軽い運動は、血液の巡りが良くなります。
神経が伝達しやすくなるので、消化器官に血液が集中しにくくなるため、眠気防止も繋がります。
また、普段から運動をしている人は、そうでない人に比べ、疲れも感じにくい傾向にあります。
疲れは、筋肉量と関係しているからです。
そのため、日頃から歩くなどの運動を心がけ、体力を付けておくことも眠気防止になるでしょう。
質が良ければ短時間睡眠でも熟睡!勉強に役立てたい良い仮眠の取り方
ここまで、睡眠が勉強や記憶に与える影響や、仮眠が取れない場合の眠気対策についてお伝えしました。
ですが、生活リズムを整えて勉強していても、テストや試験が近いと、ついつい夜更かしをしてしまいがちです。
さらに、そんな日々が続いてしまうと疲れが溜まってしまい、勉強に集中することもできなくなってしまいます。
そのような場合は、短時間でも睡眠を取ることをおすすめします。
質の良い仮眠であれば、2時間から3時間の睡眠であっても、深い眠りに付くことができます。
では、どうすれば短い時間で、早く質の良い仮眠を取ることができるのでしょうか。
仮眠と時間の関係についてご説明しましょう。
大事なポイントは、頭を冷やすことと、足を温めてから寝る、ということです。
「普段でも寝付けない」という人は、考え事をしていて脳の温度が上がっている、という理由が挙げられます。
早く眠りに付きたいと思う場合は、氷枕などで頭を冷やすと良いでしょう。
次に大事なのは、足を温めてから寝るということです。
足を温めることにより、気化した熱が体の体温を下げ、より早く質の良い睡眠に繋げることができます。
短時間しか仮眠を取る時間がない場合は、ぜひ試してみてください。
では、もっと短い時間ではどうでしょうか。
「睡眠は取っているけど、疲れが溜まって眠たい」という場合は、勉強の合間に15分の睡眠を取ることをおすすめします。
たったの15分の仮眠でも、「すっきりした」と感じる人は意外に多いのではないかと思います。
それには理由があります。
眠たい時の15分睡眠は、ノンレム睡眠のステージ2の状態にあります。
ステージ2とは、深い眠りのステージ4へ向かう途中段階にある状態です。
いわば、まだ深い眠りではないという段階です。
しかし、この15分の睡眠は、次に起きたときのパフォーマンスを最大に引き上げてくれる眠りなのです。
仮に、短い時間にステージ4までの深い眠りについてしまうと、起きた時の倦怠感が強くなってしまい、脳が目覚めるまでに時間がかかってしまいます。
15分の睡眠は、勉強の集中力を高める効率の良い仮眠と言えますね。
睡眠以外でも勉強に集中したいタイミングはつくれる?食事と集中力の関係
ここまで睡眠と勉強の関係についてご説明してきましたが、睡眠以外でも、勉強に集中できる要素はあります。
それが、食事です。
では、食事と集中力がどのような関係にあるのかご説明します。
「ご飯を食べたら眠たくなった」という経験をしたことのある人は多いと思います。
これには、ちゃんとした理由があります。
人のエネルギー源であるブドウ糖や血液は、通常は脳にも十分行き渡っている状態です。
しかし、食事をしたあとでは、消化器官である胃などにブドウ糖や血液が集中してしまいます。
そうなると、脳はエネルギーが少なくなり、皆さんもご存知の通り、眠たくなるという現象が起きてしまうのです。
ですので、食後の眠気対策としては、「食べすぎない」ということも大事です。
たくさん食べるほど、消化に時間がかかります。
つまり、それだけのエネルギーを消化器官に使われてしまう、ということになってしまいます。
腹八分とは昔から言ったものですが、食事の量を腹八分にすることは、健康にとっても良いことなので、心がけるようにしましょう。
勉強や睡眠に集中できる配色と環境づくり
そして、集中して勉強をするためには、勉強や睡眠に適した環境づくりも重要です。
机の上や、ベッドの周辺は整理整頓し、マンガやスマホ、パットなどの通信機器は使い終わったら、引き出しにしまうなど、目に付かないようにしましょう。
また、勉強に集中するためには、机の配置を考える必要があります。
右利きの場合は、手元が明るくなるように、机の左側に窓が来るようにしましょう。
部屋のつくりによってそのように置けない場合は、電気スタンドを左に置くようにすると良いでしょう。
左利きの人は、右に窓が来るように机を配置してみましょう。
また、机の前には、空間をつくるのもポイントです。
空間をつくることは、心の余裕にも繋がりますよ。
次に意識したいのは、部屋の色使いです。
○集中力を高めてくれる青色
青は、気分を落ち着かせてくれる色です。
受験勉強の時などは、部屋の基本色にすると良いでしょう。
でも、青ばかりにはせず、机に向かった時に自然に目に入るポスターやカーテンなどに青色を使うと良いでしょう。
○リフレッシュ効果の高い黄色
黄色は、とてもリフレッシュ効果の高い色です。
勉強を始める時は、黄色いペン立てやペンケースなどを机の上に置くなど工夫してみましょう。
○活力を高めてくれる赤色
赤は、自分を奮いたたせる勝負の色です。
試験日などの大事な日に赤いものを持って行くと良いでしょう。
○リラックス効果の高い緑
緑はとてもリラックス効果の高い色なので、疲れているときにはおすすめです。
リラックスしたい時は、視線の先に観葉植物を置くなど工夫してみると良いでしょう。
色や机の向きは、集中できる環境づくりにも関係しています。
上手に工夫して勉強に役立てましょう。
効率良く勉強するには、睡眠の取り方が重要!
今回は、勉強の効率を上げるための睡眠の取り方や、食事の方法をご紹介しました。
勉強においては、睡眠と食事の取り方が記憶力に大きく関係します。
効率良く勉強したい人は、生活リズムを整えたり、短時間の睡眠でも効率良く眠る方法を試してみましょう。
また、部屋の色などにも気を配ると良いですね。
以上を参考にして、受験やテスト対策に役立ててくださいね!